二人でいれば暖かいね?
5
薄明かりの月の下、
湖に照り返すそのやわらかさは、
いつも以上に互いを魅せる。
艶やかな彼女の唇が、彼を誘う。
軽やかな彼の指先が彼女の身体を弄る。
小さな波と水音。
そしてそれに混じる、熱い吐息と睦みあう声。
絡み合う舌。
「・・んん・・・・・」
甘い喘ぎ。
「そこに・・座れよ・・」
湯船のヘリに座らせる。
夜風が暖められた素肌を冷ましていく・・・。
視線が全身に絡み付いていく、恥ずかしさに眼を伏せる。
その閉じられた足に手をかける。
「・・やっ・・・!・・」
逃げられない・・・。
左右に開かれ、隠すことの出来ない秘部が晒される。
「だ・・・めぇ・・・・」
言葉は拒絶するも、身体は彼のなすがまま・・・。
俊の指先が、中心部へと触れる。
「んん・・・・・」
くちゅりと、熱く潤んだそこでいやらしい水音を立てる。
「・・うそつき・・・」
小さく意地悪く俊が囁く。
蘭世の耳に低く響く。羞恥心で全身が紅色に染まる。

・・・・美しい・・・

夜のとばりのおちた湖のほとり。
自分と彼女の二人だけ。
月のほの白い光のなかで彼女だけが、まばゆく浮かび上がる。
まるで月の姫のように。
一種の神々しさまで、見えるようでその考えを頭の中で打ち消す。

・・・俺のもの、だ・・・

自分のもの。それだけは誰にも譲れない。

指先が蘭世の入り口をくちゅくちゅと嬲る。
それでいて敏感な部分にはそっと通り過ぎるだけ。
「ぁ・・ぁぁん・・!・・・」
自分が身動きすると、湯がぱしゃりと水音を立てる。
その音とまるっきり違う音を自分が立ててしまっている。

「しゅ・・・・んん・・・ぁぁ・・・ぁ・・・」
どうしてよいかわからない。
ただ、快楽が俊に伝わってくる。
「どうして欲しい・・・?・・」
下から見上げる俊の視線。
「・・やぁ・・・ぁ・・・」
いやいやと両手で必死になって湯船の縁につかまる。

・・・強情だなぁ・・・・

蘭世のそんなところも俊の気にいっている部分の一つなのだが、それをおくびにもださずに。
俊の顔が少し動いた。
「・・やっ・・!!!だめ!・・・・あ・・・なたぁ・・・」
指のかわりに、もっと温かくぬめった何かが蘭世のクリトリスをかすった。
びくんっと身体のほうが先に反応を示す。
「・・ぁぁ・・・!!・・」
ぴちゅ・・くちゅ・・ちゅるっ・・
俊の舌先が蘭世の蜜つぼをかき回す。
ひだのふちを先端がなぞると奥から熱い蜜が流れ出す。
湯ではない、もっとぬめる違うもの。
「・・すげぇ・・な・・・」
「い・・や・・・ぁ・・・しゅ・・ん・・・の・・せい・・・よぉ・・!!」
いつもならいわないようなそんなせりふも俊の耳には心地よい。
「俺の・・せいか・・・これが・・?」
溢れ出す蜜を掬い取ると、その指を蘭世の唇にねじ込んだ。
「ん・・?どうだ・・?・・」
「俺・・・だけの・・せいなのか・・?・・」
わかっていながら、意地悪く俊は攻め立てる。
ぱしゃんと水音を立てて俊が立ち上がる。
指を咥えた状態で俊を見上げる、その瞳は潤んで俊を誘う。
「ん・・?・・言ってみな・・俺だけのせいか・・?」
蘭世の口内で指先を動かすと、おずおずとその指先に舌が絡む。
「ほら・・・」
いえないことを承知で蘭世を言葉で嬲る。
真っ赤になって眼を閉じて、指をしゃぶる蘭世からゆっくりと引き抜く。
「ふ・・ぁ・・・」
熱い吐息を吐きながら蘭世は眼を伏せた。
「俺の・・せい・・か?」
蘭世は立ち上がり俊に抱きつく。
「・・ば・・かぁ・・意地悪・・・」
声に恥じらいが混じり、蘭世の素肌が俊を奮い立たせた。
ぎゅっと蘭世の背中に手を回すと、そのままくるりと体勢を反転させ、自身が座る格好になる。
「ぁ・・・やぁ・・ぁ・・・」
俊の膝の上に足を割られた形で引き寄せられると、間髪いれずその中心に猛りきった雄がのめりこんだ。
「やぁぁ!!・・」
「聞こえてしまうぜ・・・・ほら・・・」
囁きに蘭世の唇がきゅっと締まる、それと呼応するように俊を包み込むそこまでも締め付けてくる。
俊の目の前にはおいしそうな二つのふくらみが食べてといわんばかりに硬くしこって、赤く染まっていた。
その赤い実を俊は咥える。
「んん!!あん!・だめぇ・・そんな・・ことぉ・・・」
下腹部に感じる熱い高ぶりと胸元を甘くくすぐる舌先に蘭世はもはや意識も朦朧と。
湯船から立ち上る湯気より熱い、2人の交わり。
「しゅ・・・んん!!・・ぁぁ・・・」
「いいぜ・・いけよ・・・」
「や・・ぁ・・・ぁ・・・」
「いってしまえよ・・ほら・・・」
下から円を書くようにえぐり、緩急をつけて突き上げるその感覚。
蘭世の胎内が俊の分身を絞るようにうねる。
「だめぇ・・・しゅ・・・・ん・・ね・・・あ・・・やぁ・・・」
無意識に俊の唇に自分の唇を重ねてくる蘭世。
それを味わいながら俊は一気に蘭世の最奥を突く。
「---!!!」
声を俊の唇に吸い込まれながら、蘭世の身体が絶頂を迎えた・・・。

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