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愛するのって、むずかしい。

愛するのって、むずかしい。(1/19)2006/05/14(日) 20:37:56 ID:xW4UUD8J0
「……ねぇ……舐めてもいい? 雄真の……」
杏璃からそんな魅惑的な提案を受けたのは、とある週末のこと。
いつものように、杏璃とベッドにもぐって、裸でいちゃいちゃしてる最中のことだった。
「え……舐めるって、その……」
「文字どおりよ。雄真のここを、あたしが……」
そう言いながら、右手で俺のパンツの中をまさぐりだす杏璃。
局部に触れる指先の感触に、正直に反応してしまう自分のあそこが、少し情けない。
「お……おい、意味わかって言ってんのか? 杏璃……」
心の中に沸き起こる期待感をぐっと堪えつつ、俺は杏璃に問いかける。
「……わかってるわよ……ここ舐めてあげたら、気持ちよくなるんでしょ? オトコノコって」
……確かに、間違っちゃあいない。
正直なトコロ、俺も杏璃に、いずれそういったことをしてもらいたいとは思ってる。
しかし……こういうのって、恋人だからって無理にするもんじゃなくて……
もうちょっと、こう……ふたりの仲が成熟しだしてからでも、決して遅くはないと思うわけで……
「雄真も……やっぱり、してほしいよね? こういうの」
「う……ι」
そうやって上目遣いで訴えかけられると、ちょっとテレ臭いんですが。
「いっつも……あたしばっかりイカせてもらってちゃ、申し訳たたないもん。
 たまには……雄真にも、ちゃんと気持ちよくなってほしいし……」
「……」
恋人として、俺のことを、ちゃんと気持ちよくしてやりたい。
そう願う杏璃の気持ちは、俺にも何となく理解できた。
杏璃にこんな汚いトコロを舐めさせるのは、正直気が引けるけど……
杏璃がそこまで思ってくれてるのならば、その想いを無下にすることはない。
(それに……何より……)
唾液で濡れてつやつやと照り輝く、杏璃の桜色の唇。
この小さな唇であそこを愛撫してもらうのは、とても心惑わす行為に思えた。
愛するのって、むずかしい。(2/19)2006/05/14(日) 20:38:55 ID:xW4UUD8J0
「……わかったよ……杏璃……して……くれるか……?」
頭のてっぺんまで来るようなテレ臭さに耐えつつ、俺は杏璃に懇願した。
「……うん……」
杏璃は頷くと、掛け布団をめくり、期待感に張り詰めてる俺のパンツをそっと下ろした。
杏璃の目の前に、俺の男のシンボルがぴんとそそり立つ。
「……うゎ……」
杏璃がふと、感嘆のため息を漏らした。
うぅ……そんなに見つめられると、さすがに恥ずかしいぞ……
「……じゃ、舐めるね……雄真……」
杏璃は一声宣言すると、おずおずと俺のあそこに顔を近づけた。
あそこのにおいを嗅ぐように、鼻先を茎のあたりに触れさせる杏璃。
そして、杏璃の舌先がじわじわと俺のものに近づき……
「! うぁっ……」
茎に伝わる電流に、思わず声を漏らしてしまう俺。
杏璃はそのまま、まるでアイスキャンディを舐めるかのように、俺のものをぺろぺろと愛撫し始めた。
(あ……やば……気持ちよすぎる……)
さすがに初めてだったせいか、茎の側面をただひたすら舐めるだけの単調な愛撫だったが、
それでも、張り詰めて敏感になった俺のそこには、十分すぎるほどの刺激だった。
「ん……ぇろっ……どぉ? 雄真……」
俺のを愛撫しながら、上目遣いで俺の反応を気遣う杏璃。
「あ、あぁ……すげぇ……いい……」
杏璃のあの小さくてかわいい舌が、俺の一番醜いところを舐めてくれてる……
そう思うだけで、俺の全身にえもいわれぬ幸福感が伝わってゆくのがわかった。
愛するのって、むずかしい。(3/19)2006/05/14(日) 20:40:07 ID:xW4UUD8J0
「いっぱい……気持ちよくなって……雄真……」
杏璃は更に夢中になって、俺の竿をぺろぺろと舐め続けた。
亀頭の先に徐々に集まってゆく、俺の想いの塊……
それはひとつの大きな熱となって、俺の尿道を駆け上り……
びゅくん、びゅくんっ!!!
「んああっ、ゆ、ゆうまっ……!!!」
気づいたときには遅かった。
俺の想いは熱き粘液の塊と化して、杏璃の顔を容赦なく汚してゆく……
どぴゅ、ぴゅる、ぴゅるるるっ……
ほとんど抵抗することもなく、その顔に俺の精液を受け止めてゆく杏璃。
……やがて全てを出し終えた後、杏璃が白濁まみれの顔をこっちに向けた。
「雄真……気持ちよかった?」
「あぁ……すげぇ……よかった」
俺は辛うじて、そう答えるのがやっとだった。
「エヘヘ……よかった。
 これから、してほしい時はいつでも言ってね……あたし……頑張るから」
本当に満足そうに微笑む杏璃。
そんな杏璃の笑顔に、俺は心の底がほっと満たされるのを感じた。

……とまぁ、これが、俺と杏璃の初フェラチオの記憶だ。
これで済んでおけば、この話は甘酸っぱい青春の記憶ってことで幕を閉じるんだが……

愛するのって、むずかしい。(4/19)2006/05/14(日) 20:42:29 ID:xW4UUD8J0
数日後。

「んんっ……ねぇ……雄真……まだぁ?」
俺のを懸命に舐めながら、じれったそうに杏璃が言葉をこぼす。
「……悪ぃ……杏璃……まだ……全然……」
「……おっかしぃなぁ……昨日までは……ちゃんと……イカせられたのに……」
首をかしげながらも、なおも執拗に俺のものを舐め続ける杏璃。
杏璃が俺のをし始めてから、はや数十分。
俺のをしてくれる杏璃の気持ちは嬉しいが、さすがに竿舐めだけの単調な愛撫じゃ、
飽きが来るのは時間の問題だった。
「お願いだから……早く……イッてよぉ……!」
杏璃の目が、徐々に涙目になってゆくのがわかった。
俺を感じさせてやれないのが、すごく歯痒いといった表情。
「んふっ……どぉして……どーしてなのよ……っ!!」
ついに耐え切れなくなり、そこに突っ伏して泣き出す杏璃。
「……杏璃……」
「何で……こんなに不器用なのよ……あたしって……」
「……」
「雄真に……気持ちよくなってほしいって……これじゃ……口先だけじゃない……」
……また、杏璃の悪い癖が出てしまったようだ。
フェラ始めてわずか数日で、そんなうまくできる奴がいるわけないのに……
こいつはまた、俺をイカせてやれなかった負い目で、うじうじ自分を責めだすんだろう。
「……あんま気にすんなよ、杏璃」
悔しさに泣き咽ぶ杏璃の頭に手を触れ、そっと励ましの言葉をかける俺。
「うぅっ……っく……ひくっ……」
「俺たちはまだまだ、先長ぇだろ?
 これからまただんだんと、うまくなってくれたらいいからさ」
「……雄真ぁ……ぐすっ、うぇぇっ……」
俺はそのまま、杏璃が泣き止むまで、杏璃の頭をそっと撫で続けていた。

愛するのって、むずかしい。(5/19)2006/05/14(日) 20:43:54 ID:xW4UUD8J0
「……ねぇ、雄真……」
ベッドの中、杏璃が俺に背を向けながら声をかける。
「……何だ? 杏璃」
「あたし……頑張るから」
「?」
わずかに首をかしげる俺に、杏璃が更に言葉を続けた。
「いっぱい……頑張って、雄真のこと、いっぱい気持ちよくしたげるね」
「……あぁ」
この小さな体に、俺への溢れんばかりの想いを、懸命に抱えてくれてる杏璃。
そんな杏璃がとても愛しくて、俺は背中からそっと杏璃を抱きしめた。
「期待しないで待ってるぞ、杏璃」
「言ったわね、雄真……後で後悔しても、知らないんだから」
俺の言葉に、杏璃も少し不貞腐れたかのように呟くのだった。

今思えば……あそこで杏璃をちゃんと止めてやらなかったのが、俺の最大のミスだったのかも知れない。

愛するのって、むずかしい。(6/19)2006/05/14(日) 20:46:59 ID:xW4UUD8J0
「よぉ杏璃。また遊びに来たぜ」
「ゆ……ゆぅまぁ!!?」
バタンッ!!!
俺の顔を見るや否や、いきなり部屋の扉を締め切りだす杏璃。
「ちょ……ちょっと、どうしたんだよ杏璃」
「ちょっと急な来客!! 雄真は、早く帰って」
「……はぁ!?」
来客も何も、今玄関にはお前の靴しか置いてなくなかったか?
「せっかく俺が遊びに来てやったのに、その態度はねーだろ?」
「い……いいじゃない別に! 女の子には、いろんな事情ってもんがあるの!!」
「俺に会えなくなるほど立派な事情って、一体何だよ」
「そ、それは……いいから、雄真は絶対立ち入り禁止!!」
「あ、待てよ杏璃……」
そのまま扉の向こうで、杏璃がどたどたと奥へ引っ込んでゆく音がする。
後は俺が何を言っても、もううんともすんとも言わなくなってしまった。
「……うーん……」
今まで週末になれば毎日会ってくれた杏璃が、
今日は掌を返したかのようにこちらに会ってくれようともしない。
……俺何か、アイツを怒らせるようなことしたっけ?
考えられるとすれば、ひとつ。
こないだ杏璃に舐めてもらった時の、俺の態度。
あの時はついいつもの調子で、期待しないで待ってるぞー、なって言っちまったけど……
ひょっとして、あの時の言葉が、アイツの闘争心にいらぬ炎を灯しちゃったとか?
(いずれにしろ……こりゃ当分、厄介なことになりそうだな……)
俺は頭を抱えながら、物言わぬ杏璃の部屋をすごすごと退散することになったのだった。

愛するのって、むずかしい。(7/19)2006/05/14(日) 20:48:56 ID:xW4UUD8J0
「……さぁて、邪魔な雄真もいなくなったことだし、さっそく特訓再開よ!!」
「……杏璃様……せっかく小日向殿が来て下さったのですから、
 ちゃんと小日向殿のもので試して差し上げればよかったのでは……?」
「バカねぇパエリア。それじゃ全然意味ないじゃない。
 一発勝負で、アイツをびっくりさせてやんなきゃ、意味ないんだから」
「わ、私めには、その特訓の方が無意味な気が……ι」
「うっさいわねぇ……アンタは黙って見てなさいよ!
 んと、なになに……男の人のこれを……喉の奥に差し入れて……」

・・・・・・・・・・・・(・ω・)モキュ

「!!!! んぐっ、お゙えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ……」
「あぁっ……杏璃様……何とはしたない……(泣)」

愛するのって、むずかしい。(8/19)2006/05/14(日) 20:51:23 ID:xW4UUD8J0
こうして、しばらく杏璃と会えない日々が続いたある日のこと……

プルルルルル……
突如として鳴り響く、俺の携帯。
見るとそれは、杏璃からのメールだった。
『今晩7時、あたしの部屋に集合!
 来なかったら、あの時の雄真の癖準ちゃんにバラすから、観念しなさい!』
随分久しぶりな、アイツからの呼び出し。
アイツの考えてることは、未だによくわかんねーけど……
ともあれ、準のヤツにあることないこと吹き込まれることだけは、絶対に避けなければならない。
俺は意を決して、杏璃の部屋へと向かって行った。

愛するのって、むずかしい。(9/19)2006/05/14(日) 20:53:19 ID:xW4UUD8J0
「あら、随分久しぶりね、雄真」
「……そうだな。お前が散々逃げ回ってくれたせいで」
急に俺のこと呼び出したくせに、随分と素っ気ない態度をとる杏璃。
そんな杏璃の態度に、俺も少しムッときて、つい皮肉めいた言葉を吐いてしまう。
「……で? 今日は一体、何の用なんだよ」
「まぁいいからいいから。そこにかけて待っててよ」
……言われなくても、最初からそのつもりでしたが。
俺はとりあえず靴を脱ぎ、部屋の真ん中に置いてあるテーブルに腰をかけた。
杏璃がこぽこぽと、2人分のコーヒーカップにお湯を注いでゆく。
(しかし……杏璃のヤツ、一体何のつもりで……)
と、俺はふと台所の方に目を向けた。
お世辞にも片付いてるとは言えないキッチンのふもとに、やけに目を引くゴミ袋が、ふたつ……
「ぶふっ!!!!」
その中身に、俺は思わず噴き出していた。
やけにバナナの皮と魚肉ソーセージの包みで埋められた、その袋。
しかも見てみれば、ベッドのふもとにはこれ見よがしに大量の成人雑誌が積まれてるし……
(……わっかりやすぅ……)
杏璃がこれらのブツを使って、せっせとあの練習に励んでたのは、一目瞭然だった。
となれば、今日俺をこうして呼び出したのも、間違いなく……
「何独りでぶつぶつ言ってんのよ。ほら、アンタの分」
「あぁ……悪ぃ、杏璃」
杏璃に言われるがままに、置かれたコーヒーカップに手をつける俺。
しかし……俺の意識は、どうしても杏璃の顔のある一部に集中してしまい……
(……やわらかかったよなぁ……杏璃の舌……)
さすがに最後にしてもらった時は、イクことこそできなかったけど……
それでも、俺のに絡みつく杏璃の舌の感触は、それなりに気持ちよかったわけで……
愛するのって、むずかしい。(10/19)2006/05/14(日) 20:54:30 ID:xW4UUD8J0
「……雄真?」
「は、はいっ!!??」
杏璃の言葉に、俺は思わず過剰反応する。
「また……あたしが、してあげよっか?」
「……あぁ……」
というか、最初からそれが目的でしょ? 杏璃さん……
「んふふ……あの時のあたしとは一味違うから、覚悟しなさい」
杏璃は嬉しそうに微笑むと、そっと俺のファスナーに手をかけた。
(それじゃ、まぁ……お手並み拝見といきますか)
期待感に胸をときめかせつつ、俺はズボンを脱がしてゆく杏璃の姿を見つめていた。
やがて俺のあそこが、杏璃の目の前に晒され……
(!!?)
眼前の光景に、俺は思わず目を疑っていた。
杏璃が何と、俺のものを喉元深くまで飲み込んでいたのだ。
「あ……杏璃……何を……」
「うっはいあね……あんらは……おろあしうしれあはいお……」
 (うっさいわね……アンタは……おとなしくしてなさいよ……)
そう言うと、杏璃は喉元で俺の先端をきゅうきゅうと締めつけ始めた。
(う……あ……締まる……)
今まで感じたことのなかった、強い快感。
ちょっと前まで……単純に舐めることしか知らなかった杏璃が……いつの間にこんなテクを……?
更に杏璃は、俺の裏筋にねっとり舌を絡ませ、じゅぼじゅぼと激しい往復運動を始めた。
それも……単純な往復じゃなく、舌を当てる場所を微妙に変えながらの不規則な動き。
(ぅぁ……これ……やばすぎ……)
まるで熟練の風俗嬢にでもしてもらってるかのような、強い快感。
――あ、いや、熟練の風俗嬢にしてもらったことなんて、一度もないけど……
その強い快楽に、俺は耐えられるはずもなく……
愛するのって、むずかしい。(11/19)2006/05/14(日) 20:55:43 ID:xW4UUD8J0
びくん、びくんっ……
俺のあそこは、あっさりと陥落してしまっていた。
射精してるという実感も持てないまま、あえなく杏璃の口内で果てる俺。
「ん……んく……んん……っ」
口内に放たれた俺の煮えたぎる想いを、杏璃は苦もなくごくごく飲み下してゆく。
「んふふ……どう? 雄真……」
やがて杏璃が俺のものから口を離し、得意げな顔で俺に問いかける。
「……杏璃……」
半ば放心したまま、俺はそれに返した。
「これからは、あたしが雄真のこといっぱい感じさせたげるから、覚悟しなさい!」
「……」
物言わぬ俺の前で、やけに自信たっぷりに胸を張る杏璃。
俺はそんな杏璃を見ながら、ふと胸の中に漠然とした違和感を感じていた。
(……違う)
俺が杏璃に求めてたのは、そんなんじゃない……
あの時の杏璃のフェラは、確かにお世辞にもうまいと言えるものじゃなかったけど……
それでも……何か心の中にじわーっと伝わる、いいものがあったんだよ……
それを何と表現していいのか、俺にはよくわかんないけど……
「……何よぉ、雄真……まだ何か、足りないわけ……?」
俺の表情の変化を察してか、杏璃が不服そうに声を上げる。
「いや、そういうわけじゃなくて……」
言葉を濁してみるものの、どう言っていいのかわからない俺。
「……何でもいいから、言ってよ……あたし、何でもしてあげるから……」
俺にすがりつくように、上目遣いで俺のことを見つめる杏璃。
……仕方なく、俺は思ったことから正直に言ってゆくことにした。
愛するのって、むずかしい。(12/19)2006/05/14(日) 20:56:58 ID:xW4UUD8J0
「その……すごく、気持ちよかったぞ、杏璃」
「あ……じゃあ、何で……」
杏璃はまだ、俺の言わんとしてることが理解できないようだ。
「でも……ただ……気持ちいいってだけで……それだけって感じ」
「……」
俺の言葉に、ふと視線を落とす杏璃。
「んで……ふと思ったんだ。
 杏璃って、一体……俺の何なんだろうって」
「……」
「ぶっちゃけ、抜いてもらうだけだったら……誰にだってできる気がする。
 それこそ……お金さえ払えば……きちんと抜いてもらえるお店だってあるわけだし。
 でも……杏璃はそういうのとは、また違うだろ?
 杏璃は、その……俺の、恋人なわけだし……」
「あ……」
杏璃もようやく、俺の不満の原因に思い当たったようだ。
「だからさ……その……何つーかさ……
 杏璃は……杏璃なりに……一生懸命なところ、見たいっつーか……」
うゎ……俺絶対支離滅裂なこと言ってるよ……
言ってて何だか、体中がむずむずしてくるのがわかった。
「……雄真……」
「あ! あとその……初めてしてもらった時……すげぇよかったぞ!
 俺のを一生懸命してくれる杏璃……すげぇ……カワイくてさ……」
慌てて俺は、杏璃にフォローを入れてみせる。
何だかさっきからしどろもどろだな、俺……ι
愛するのって、むずかしい。(13/19)2006/05/14(日) 20:59:09 ID:xW4UUD8J0
「雄真……」
やがて杏璃が、神妙な表情で俺に謝りだした。
「ごめんね……雄真……
 あたし……雄真をイカせてあげられれば……それでいいって……」
「気にすんなよ、杏璃。誰だって、失敗のひとつやふたつくらい」
「うぅん! それじゃ、あたしの気が済まないから……
 もっかいだけ、させて? 雄真……」
「杏璃……」
俺のものをつかみながら、必死に嘆願する杏璃。
ここで俺が断るのは、何だか杏璃に対してすごく申し訳ないような気がした。
それに、今だったら……
お互いに満足のいくフェラチオが、できるような気がする。
「じゃあ……もう一回だけ、してもらうとするか」
「うん……あたし、頑張ってみる……」
杏璃はそう言うと、ふたたび息を吹き返した俺のそこに顔を近づけた。
「ん……ちゅ……ちゅ……っ」
俺のあそこを、竿から頭のところまで、丹念に口づけてゆく杏璃。
じんわりと伝わる杏璃の熱に、俺は思わず身震いする。
「ちゅ……ちゅぶ……っ、ん、ちゅ……んちゅ……」
先端を手で軽く扱きながら、なおも慈しむかのようにキスを続ける杏璃。
杏璃の手の中で、俺のものが確かに愛されている……
その感覚に、俺は脳の髄までとろけていくような幸福感を感じていた。
「んはぁ……雄真の……ん……れろ……」
やがて杏璃は、やわらかな舌をナメクジのように、裏筋に這わせ始めた。
ぞわぞわと、快感の波が背筋を這い上がってゆく。
愛するのって、むずかしい。(14/19)2006/05/14(日) 21:00:10 ID:xW4UUD8J0
「んふぅ……ん……ねぇ……気持ち……いい……?」
俺のものに舌を這わせながら、杏璃が俺にそっと問いかける。
「あぁ……すげぇ……気持ち……いい……」
肉体だけじゃなく、精神的にもじわじわ満たされてゆくこの感覚。
杏璃に心から愛してもらえる悦びに、俺はぶるっと全身を震わせていた。
「雄真……」
杏璃は嬉しそうに微笑むと、舌先で茎をなぞり、カリの部分まで舌をスライドさせた。
亀頭のはじっこのところに唇をつけ、段差の部分を舌先でちろちろと刺激する杏璃。
「んっ……はぁ……はぁ……」
亀頭全体がじんじんと痺れるような快感に包まれ、我を忘れて喘ぐ俺。
ふと俺の先端から、透明な汁がじわじわとにじみ出るのがわかった。
鈴口から裏筋を伝って、だらしなくこぼれてゆく俺のガマン汁。
「あ……雄真の……」
杏璃もその汁の存在に気づき、新たにこぼれ落ちる俺の汁を舌先でぺろっとすくう。
そしてそのまま、俺の鈴口に口をつけ……
「ん……んちゅ……ちゅ……っ」
唇で軽く汁を吸い出しながら、舌先で俺の尿道をくりくりといじくる杏璃。
それはまるで、杏璃が俺のあそこと、熱い口付けを交わしているように見えて……
眼前のあまりに刺激的な光景に、俺は異常とも思える興奮を覚えていた。
「ん……んん……あむ……」
やがてひととおり先端を愛撫した後、杏璃は徐々に先端を口内に収め始めた。
じわじわと、あったかいものに先端が包まれてゆく感覚。
その感覚は、まるで彼女の胎内の温かさにも似て……
愛するのって、むずかしい。(15/19)2006/05/14(日) 21:01:38 ID:xW4UUD8J0
「……んふぅっ」
やがて杏璃は、カリの部分まですっぽり口内に収めていた。
「あ……はぁっ……」
先端に伝わるあまりの温かさに、思わず安堵のため息をつく俺。
そのまま杏璃は、先端の部分をちゅぱちゅぱとしゃぶり始める。
「んちゅ、くちゅ、ちゅぶ……っ、ちゅ、くちゅ……っ」
口内にかすかに響き渡る、淫靡な水音。
その音に、思わずおかしくなってしまいそうになるのを必死で堪える。
「んあ……はぁ……雄真の……おぃひぃ……ん……んちゅ……ちゅ……」
うわ言のようにつぶやきながら、なおも俺のものを執拗に攻め続ける杏璃。
自分のあそこが本当においしいのかどうか、舐めたことないからよくわかんないけど……
おいしいと言葉で言ってくれるくらい、杏璃が俺のものを愛してくれてると思うと、
俺は更なる幸福感でいっぱいになる。
「んんっ、んふっ、んちゅ……ちゅっ、んっ、んんっ」
……やがて俺は、この幸福感にずっと溺れていたいと思うようになっていた。
杏璃にこうやって、ずっと愛してもらえるのなら、俺……
だけど同時に、俺の中にもうひとつの欲望が首をもたげてくるのがわかった。
このまま杏璃の口を、俺のもので、汚してやりたい……!
「杏璃……このまま……口で……イクぞ……っ!」
「んふっ、んん……イクの……? 雄真……」
俺の声を受け、杏璃はゆったりとしたストロークを俺のあそこに加えだした。
快感と共に、幸せな気持ちもゆったりと増大してゆくのがわかる。
「んふぅ……雄真……いっふぁい……らして……ん、んんっ」
俺の絶頂が近いことに、杏璃も少なからず興奮しているようだった。
腰をもぞもぞさせ、何事か呟きながら、必死に俺のを愛撫する杏璃。
それと共に、俺の射精感もどんどん高まってゆくのがわかる。
愛するのって、むずかしい。(16/19)2006/05/14(日) 21:04:50 ID:xW4UUD8J0
「くっ……杏璃……イク……っ」
体の全神経が、全てあそこに集中しているような感覚。
とろけるような杏璃の口の温かさに、俺はとうとう我慢できずに……
どくっ、どくっ……
俺は杏璃の口内に、白濁したものをどくどくと吐き出していた。
びゅく、びゅく、びゅくっ……
さっきよりも穏やかながら、じんわりとした心地よさあふれる射精の感覚。
脳の芯から痺れるような気持ちよさに、俺はしきりに喘いでいた。
「ん……雄真……こぽっ」
射精が止まった後、杏璃は俺のものを口から出し、名残惜しそうにそこから顔を遠ざけた。
「くすっ……何だか雄真、かわいい」
杏璃が急に、そんなことを言い始める。
「か、かわいいって何だよ……杏璃」
「だって、雄真……すっごく気持ちよさそうだったもん……やっぱ、かわいい♥」
「そ、そっか……///」
まぁ別段言われて、不快な言葉じゃないしな……
この際杏璃には、言いたい放題言わせてやることにするか……
愛するのって、むずかしい。(17/19)2006/05/14(日) 21:06:24 ID:xW4UUD8J0
「で、どうだった? 雄真……あたしのお口」
やがて杏璃が、最終評価を俺に問うてきた。
「う……うーむ……」
こりゃとても、難しい質問だぞ……
今のは正直なところ、文句の付け所のない最高の愛撫だったし……
でも、それを杏璃に正直に言ってしまうのは、かなりテレ臭いから。
俺はとりあえず、この場を適当にごまかして切り抜けることにした。
「まぁとりあえず……技術点40点、感情点40点……合計80点ってとこかな?」
「うわー、何だかすっごく微妙な数字……」
「ちなみに合計1000点満点だ」
「あははっ、雄真それ厳しすぎー!」
俺の冗談に、杏璃も屈託ない笑顔で答えてくれる。
普通の彼氏彼女の関係とは、ちょっと違うのかも知れないけど……
こうやって無邪気に冗談を言い合える杏璃との関係が、俺はすごく好きだった。
「……あのさぁ……雄真……」
やがて杏璃が、腰をもじもじさせながら俺に問うてくる。
「? 何だ、杏璃……」
「あ、あの……あのね……」
一応聞いてはみるものの……杏璃の言わんとしてることは、俺にも何となく理解できた。
「……行こっか。ベッドに」
「う、うん……」
俺たちはそのまま服を脱ぎつつ脱がせつつ、杏璃のベッドにもぐっていった。

その夜は……ふたりとも妙に盛り上がって……
結局、一晩だけで、3回もやってしまう羽目にあったのだった。

愛するのって、むずかしい。(18/19)2006/05/14(日) 21:08:07 ID:xW4UUD8J0
「……おはよ、雄真……」
朝の光に照らされつつ、杏璃がまぶしい笑顔をこちらに向ける。
「お、おう……」
言葉を返してみるものの、さすがにまだまだ全身がだるい。
何しろ昨夜は、杏璃とずっとやりっ放しだったからな……
俺としては、もうしばらく寝かせてほしい気分だ。
「何よぉ……だらしないわね……オトコノコのくせに」
あくまでだらしない態度を崩さない俺に、杏璃も呆れてため息をつく。
つーか……
「何かお前は妙に元気だな……杏璃」
「あ……そーいや、そーかも」
未だ眠気の抜けない俺と、既にきっぱり目の覚めきってる杏璃。
それはまさに、対称的な光景だ。
「あ……ひょっとして」
「? 何か心当たりでも?」
「昨日、あたしが……雄真の元気、吸い取っちゃったからかも」
「あ……うぁ……///」
あ、朝っぱらから何つーこと言い出しますか、この娘は……///
昨日杏璃に口でしてもらったことを思い出し、思わず前かがみになる俺。
「あ、雄真が顔真っ赤にしてるー♪ かーわいーっ♪」
ぐっ……何か昨日から俺、杏璃のペースに流されっ放しだぞ……
だが! このまま杏璃にやられっ放しで終わる俺ではない!!
愛するのって、むずかしい。(19/19)2006/05/14(日) 21:09:29 ID:xW4UUD8J0
「おらっ、杏璃!! 昨日お前にやった元気返せ!!」
俺は杏璃をぐいっと抱き寄せ、杏璃の体をこちょこちょくすぐってみる。
「へへっ、やーだよー♪ 絶対返してあげないもん♪」
「言ったな杏璃……言うこと聞かない悪い子には、こうだ!!」
「にゃはははっ☆ やだもー、くすぐったいよー! 雄真ぁ」
傍から聞いててもこっ恥ずかしくなるような会話を繰り広げる、俺と杏璃。
こんな光景、恥ずかしくて誰にも見せられたもんじゃねーな……ι
「……オホンッ!!」
「「!!!!」」
背後から轟く咳払いの音に、思わず飛び上がる俺たち。
「お二人とも、じゃれ合うのもよいですが、急がぬと朝の講義に間に合いませんぞ」
「アハハ……やだもぉ、わかってるわよぉ、パエリア」
「ふむ。わかっておられるのならよろしい」
「あは……アハハハ……」
パエリアの言葉にすっかり萎えてしまった俺たちは、そのまま出発の準備を整えだすのだった。

……愛し合うのって、時にとっても難しいけど。
俺たちは、俺たちの愛のリズムを、お互い大切にしてゆけばいい。
時には、つまずきながらでもいい。
愛を育む時間なら、まだまだいっぱい残ってるのだから。
「ねっ! 早く行こっ、雄真!!」
「あぁ、行くぞ杏璃!!」
まぶしい杏璃の笑顔に導かれ、俺もまた、朝の往来へと駆け出すのだった。

(おっしまいっ)

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