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超短編「アレとは多分違う」

「双七くんのチカラってさー」
すずが脈絡もなく聞いてきた。
「んー?」
「フォー」
「違うぞ」不穏当なことを言い出しそうだったので途中で止めてみた。
「だってさー、いろいろ引き寄せるじゃない。」たったそれだけでっ?
「あとたまに暗黒面に堕ちるし」
「逢難と融合してただけだろっ、つか今は何ルートのいつなんだよっ」
「もう、双七くんたら訳解んないこと言い出してごまかすつもりね。」
「いや、まあいいや。俺のチカラは鉄類を引き寄せたり話し出来たりするだけだよ。」
「じゃあ光の剣でヴォンとかできないの?」
「出来ないよっ、つうかやっぱりアレを見たからそんなこと言い出したんだな?」
「うん、さくらがDVD全巻かしてくれたわよ」
「後で俺にも貸してくれ」
「で、やっぱり違うのね?九鬼が眼帯はずしたら実は父親だったとかいう展開は無いんだ?」
「眼帯外して分かるくらいなら最初から分かるよ」もう突っ込むのが疲れてきたので普通に返した。
「むう、双七くんのくせに連れない。もういい、さくらんとこ行ってくる。」
──数時間後
「それじゃバイト行ってくるから」すずの携帯に電話を入れて病院に向かう

「あ、そうそう」電話越しにすずの声
「暗黒面に捕らわれないように心を強く持つのよ」
「まだ続いてたんかい。まあがんばるよ、心配してくれてありがとう。」
今日も今日とて日常、世は事もなし。おしまい。
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