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「うぅ。なんで誰もいないの? あの日の賑わいはどこにいっちゃったの? 誰かー、
 いませんかー?」
「よう。お嬢ちゃん。黄昏てるかい」
「あ、あなたは……。ねえ、これどういうこと? どうして誰も来てくれなくなっちゃったの?」
「おやおや。なにも知らないようだな。新しいスレができたんだよ。おまえさんはもう見捨て
 られたんだ。職人さんたち含め、皆、新しいスレにいっちゃったのさ。語学の勉強とスレは
 若ければ若いほどいいってね。ばあさんは用済みってわけさ。もう、おまえさんを待ち受ける
 運命は、このままdat落ちの過去ログ送りだな」
「そ、そんな……。あなたに言われてあんなに恥ずかしい思いまでしたのに。その結果が
 ひとり寂しくdat落ちなんて……」
「いや、ところが、だ。世の中ってのは面白いもんで、どこにでもマニアって奴は
 存在するんだな。おまえさんが寂しくないように、きょうは、俺の知り合いのそのマニアって
 奴を紹介しようと思ってな。おい、埋め立て人こっちこいや」
「埋め」
「で、紹介するが、こいつが俺の知り合いの埋め立て人だ。おまえさんが寂しくないように
 付き合ってくれるってさ。ほら、お嬢ちゃん、挨拶しな」
「ええっ? あの、こ、こんにちは……」
「埋め」
「あ、あの、なにされてる人なんですか?」
「埋め」
「ね、ねえっ! 話が通じてないみたいなんだけど」
「あーあ。しょうがねえな。そいつとはこうやって話すんだよ。よく聞いてろよ」

「なあ、埋め立て人。酒はやっぱり松竹」
「梅」
「隣りのばあちゃん、名前は」
「ウメ」
「そろそろ俺の子供を」
「産め」
「『うちのママンえろいんです』、略して」
「UME」
「銀河鉄道」
「999」
「ひとをいぢめちゃいけま――」
「1000!!」
「Yeah!! (・∀・)b Very good!!」
「新しいスレッドを立ててくださいです。。。」

「とまあ、こんな具合に話すんだ」
「いやーっ!! 誰かーっ! 誰かーっ!! ヘルプミーッ!! プリーズッ!!!」
「おいおい、どうした、取り乱したりして。だから、誰も来ないって。ま、埋め立て人と
 仲良くやってくれや。じゃあな」
「いやーっ! この人とふたりで置いてかないでっ! お願いっ!!」
「俺も、おまえさんにだけ構ってるわけにはいかないんだ。まだまだ、気に入ったスレが
 あるんでね」
「そ、そんな……」
 ――――――。
 ――――。
 ――。
「うぅ。ぐすっ……。ひどいよ。こんなわけの判らない人と二人っきりにするなんて。そりゃあ、
 ひとりでdat落ちとかいやだけどさ。なにさ、私のこと気に入ってるとか言ってたくせに。
 保守人のバカヤロ――」
「ウめ」
「えっ! あれ? いままで話し掛けても反応しなかったのに。バカヤロ、ウめ……。
 ってこと? じゃ、じゃあ、試しに……。こんちくしょ――」
「うめ」
「あ、あは。ちょっとだけ、楽しいかも……。でも、この人これしか言えないのかな?」
「じゃあ、『り』からね」
「え?」
「『り』輪姦陵辱『く』」
「ええっ!?」
「『く』苦痛の呻き『き』」
「あ、あの?」
「『き』既知外。『い』インセスト。『と』トリカブト……」
「な、なんか、物騒な言葉でひとりしりとり始めてるっ!? しかも、私は完全無視!?」 
「『と』tomak。『く』首切り。『り』――」
「りっ輪姦っ!!」
「…………」
「ど、どう? これでもう続けられない――」

「SS投稿スレ最高!
 SS投下で感想をもらうこともできちゃう!
 月火水木金土日の午前0時から深夜24時までという営業時間もいいよね。
 お仕事帰りや学校帰りにサロンとして機能してるよ!
 雨の日にはなんといつもと変わらないスレが見れちゃう!」

「こ、こんどはなに?」

「そうそう。あそこはいいよねー。
 自分で書いたSSを投下すると、名無しさん@初回限定・名無しさん@初回限定・
 名無しさん@初回限定・名無しさん@初回限定に講評して貰えるんだよね。
 僕はスレが立ってから通ってるよ(藁
 ネタもいっぱい貯まったから、早く出来上がらないか楽しみ(藁
 即レス必至だね!」

「…………」

「えっ!? じゃあ、フロに入れるチャンスもないってことじゃん!」

「そういうこと(藁
 SS投下すると罵倒レスが500レスも貰えるんだよ。
 罵倒レス4つで透明あぼーん行きと交換してくれるから凄いよね。
 名無しさん@初回限定もよく顔出すしね。イベントはよくしてないかな」

「横レスごめん。SS投稿スレってどこにあるの?」


「判ったっ!! 判りましたっ! 自作自演もできるってことは判りましたからっ! 
 もう他になにができるんだろうなんて言いませんからっ! 元に戻ってくださいっ! 
 お願いしますっ!」
「埋め」
「はぅ……」
 ――――――。
 ――――。
 ――。
「うぅ。いつのまにか、埋め立て人さんもどこか行っちゃって、また一人ぼっちに
 なっちゃった……。ぐすっ……。寂しいよぉ」
「はぁーあ。俺もヤキがまわったもんだな。おい」
「えっ!? あ、あなたは……。ど、どうしてここに? なんでっ!? 新しいスレに
 行ったんじゃなかったの?」
「ま、なんつーかな。惚れた弱みってやつさ。前に言ったろ。おまえのこと気に入ってるん
 だって。それにな。新しいスレには新しい人が求められるもんなんだ。それがスレの流れって
 やつさ」
「え……。じゃ、じゃあ……」
「そうさな。『そのとき』をふたりで迎えるとするかな。俺とおまえさんで。ま、年ぐらいは
 越せそうだな」
「うぅ……。ぐすっ……。だ、誰が、あ、あなたなんかに……。ひっく……。わ、わたしは、
 ひ、ひとりでだって……」
「ははは。それでこそ、俺の惚れたスレってもんよ」
 


 と埋め立ててみる。

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