いもうと内職

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不断の努力の末、3人ハーレムエンドを勝ち取ったお兄ちゃん。
しかし、不況の波は、彼等の蜜月をあっさりと奪い去っていった…

ちくちく、ちくちく…
「兄ぃ、はい次」
「おう」
ちくちく、ちくちく…
あばら家は静まり返っていた。聞こえるのは、ブルマを縫う微かな衣擦れの音のみ。
1ヶ月前、全財産を失った俺達4兄妹は、逃げるようにこの溝板長屋に転がり込んだ。
そして、ブルマ縫いの内職で糊口をしのいでいる。

「お兄ちゃん、今日はこのくらいにしたら?」
臥せっていた彩が身を起こしてきた。
「駄目だよ、寝てなくちゃ。治るものも治らなくなるよ」
「でも…」
彼女とて、働かないと今日の米すら買えない家計の事情を知らないわけじゃない。
だからこそ、何もできない自分が歯がゆいのだ。
「あと50枚でお終いだから、心配いらないよ」
俺は笑顔でそう言い、彩を床につかせた。

ちくちく、ちくちく…

「お兄たん。ななる、やっぱりあの誘い…受けようと思うんだ」
あと5枚という所まで作業をこなした時、ななるがそう言ってきた。
「お前…何をするかわかって言ってるのか?」
「うん…お兄たんにしていたような事を、色んな人にすればいいんだよね」
真剣な瞳の奈々瑠。この状況を打破するための、それは選択肢の一つ。でも…
「ボクも…いいよ、兄ぃ。それでお金がいっぱい稼げるなら…」
それまで黙っていた千夏だったが、どうやら奈々瑠の意見に賛成のようだ。
もう、なりふり構っていられないのかもしれない…
工事は次の日から始まった。
溝板長屋は全て買収され、次々と資材が搬入されていく。
派手なネオンのついた看板や、極彩色に塗られたトタン…
瞬く間に店舗が組まれていった。

「そろそろ完成のようですな」
後ろから声をかけられた。顔は見なくても誰だか分かる。
この話を持ちかけた男…名前を出せば、誰でも知っている金融会社の社長だ。
「そんなに怖い顔をしないでもらいたい。これは善意なのですよ」
「何が…!!」
「長屋の買収および改築費用、店の運転資金、それらはこっち持ち。妹さん達の稼ぎは全て借金返済と
 生活費にあてることができる。こんなおいしい話、他にはありませんよ?」
「くっ…」
「同じ趣味を持つ者として、あなたを放っておけなかったんでね…」
下卑た笑いを浮かべる社長。俺は何も言い返せなかった…


「兄ぃ、いよいよ開店だね」
「こっちも準備できてるよ」
控え室に着替えた千夏と奈々瑠がやってきた。覚悟は…できているらしい。
「そ、そんな顔しないでよお兄たん。これは奈々瑠達が言い出した事なんだから」
「そうだよ兄ぃ。…別に取って食われる訳でもないんだし」
気丈にも、二人は俺を勇気づけてくれる。でもその優しさが、今の俺にはつらい。
「千夏さん、奈々瑠さん、お客様入りました。スタンバってください!」
死刑宣告にも等しいアナウンスが響き渡る。
千夏は大きく深呼吸をし、両手で頬をぱーんとはたいた。
奈々瑠は壁掛けの鏡に写る自分に向かって「いらっしゃいませ」と笑顔を作った。
…それは、何かと決別する為の…儀式だったのかもしれない。
「「じゃあ、行ってきます」」
客の待つ店内に向かう二人に、俺は「…いってらっしゃい」としか言えなかった。

(2日目)
店の営業時間中、ずっと店のトイレに篭る。ここなら何も見えない。聞こえない。
(4日目)
千夏と奈々瑠が俺を求めてきた。が、彩の手前もあり断ることに。そういえば久しくしていない。
(7日目)
近くのアパートに引っ越す。これでトイレに篭ることもなくなる。嬉しかった。
(10日目)
夜遅く、妹たちが帰ってきた。寝たふりをする。
俺が作っておいた夜食を食べてるらしく、台所から話し声が聞こえてきた。
「○○さん、今日は結構長かったんだ。明日会議あるとか言ってたのに、大丈夫かな」
「へー」
「そっちはどうだった?」
「××さん…ロングで指名してくれるのは嬉しいんだけど、タフなのよ〜。もうへっとへと」
…耳を引き千切りたくなった。

(20日目)
社長に呼び出されて事務所へ。定期報告とやらをしたいとのこと。
「妹さん達の人気は上々です。再来週まで予約で一杯になってますよ」
社長は上機嫌だ。今なら、聞けるかも…?
「あの、行き過ぎた行為は…させてないですよね?」
「もちろん。万が一の時には、部下が客を取り押さえます。そういう約束でしたから」
ほっとした。と同時に沸き立つ疑問。
「ど…どうやって、そのっ、「万が一」を判断するんですか?」
尋ねると、社長は机の引き出しからビデオテープを取り出した。
「監視カメラ…どこでもやってますよ。女の子のサービス内容も査定できますしね…見ますか?」
俺の返事を待たず、社長はテープをデッキに挿入した。


…モニターの中の妹達は、俺だけにしか見せなかった顔、姿を知らない男に晒している…

食い入る様に見入るった。涙は、不思議と出なかった。
「「「おめでとーっ!!」」」
いち、にの、さんで、三人同時にクラッカーを鳴らす。
「だ、駄目だよみんな、お隣さんに迷惑だよ…」
困った顔の彩。案の定、隣から「うるせぇー!」と怒鳴られたが無視することにする。
何たって今日は「彩ちゃん元気になったぞ記念パーティー」なんだから。

あれから三ヶ月。生活環境、食生活の改善もあってか、彩は何とか以前の状態まで回復した。
それもこれも、千夏と奈々瑠が頑張ってくれたおかげだ。
豪華な料理。笑顔の妹達。ついこの間までの赤貧が嘘のような、楽しい一時…

…だがそれも…
「ところでお兄ちゃん、生活費はどうしているの?」
…彩の一言によって、唐突に終わった…

「あ、あなた達…そんな…そんな事をしてお金を稼いでいたのっ…?」
一通り説明し終えると、彩は愕然となった。まぁ…そりゃそうだよな…
「や、やっだなぁ、ボクは大丈夫だって。慣れてきたしっ!」
「な、奈々瑠だって平気だよ。お客さん、みんないい人だしっ!」
しどろもどろな二人のフォロー(になってないが)に、とうとう彩がキれた。
「おおお兄ちゃんっっっ!!!」
「はいぃっ!!」
彩に正面から睨み付けられる。こ、怖すぎる。こんなに怒ってる彩は初めてだ。
「どうしてお兄ちゃんは反対しなかったのっ!?」
「そ、それは…」
…そうだ。俺は反対しなかった。二人の意志は確認したものの、あの時俺は…反対しなかった。
貧乏から、借金地獄から抜け出る最良の方法。高収入な仕事。
それは男には難しく、女には容易い仕事。適材適所。…そんな、自分勝手な、納得…
「はぁっ…」
彩は俯き、溜息を付いた。俺には…かける言葉も無い。

どれくらい沈黙が続いただろう。急に彩が顔を上げ、俺の目を真っ直ぐに見つめながら告げた。
「私も…私も、そのお店で働く…!」…と。

「ほう、彩さんも店で働きたいと」
次の日、俺は社長の事務所に向かった。勿論説得してもらうためだ。
病弱な彩をこんな店で働かせるなんて…できない。
「こりゃあ素晴らしい!」
「そうじゃなくて、止めて欲しいんです!店の所有者のあなたが拒否すれば、彩だって諦めるはず…」
「彩さんが病弱だからですか?じゃあ週一しか店に出ない謎のプリンセスってことにしませんか?」
こ、この野郎…とんでもない事をいいだしやがった!
「回数の問題じゃなくて!あんた、俺の言ってること、わかってんのか!?」
「うーん、きっと人気出るだろうなー…」
駄目だ。こいつ乗り気だ。くそっ、こうなったら、力ずくでも…!
正に殴りかかろうとしたその時、社長の言った言葉が、俺の脳天を打ち据えた。

「千夏さんと奈々瑠さんはよくて、彩さんは駄目…それで妹さん達は本当に納得するでしょうか?」

「…!」
俺は、一言も言い返せなかった…
優しい千夏と奈々瑠のことだ、それでも構わないと言ってくれるだろう。
でも、本心は…わからない。

「仕方ないですね…じゃ、こうしませんか?」
「えっ…」
「一度だけ、彩さんに私のお相手をしてもらいたい。それで全ての借金は帳消しにして差し上げます」
「な、なんだって!?」
「私、初めて会ったときから彩さんに目を付けていたんですよね…」


家に着くまで、さんざん悩んだ。挙句、俺は彩にそのことを告げることを選んだ。
俺は勝手な男だ。そんな勝手な男の頼みなのに…彩は「いいよ…」と快諾してくれて…
これで…全て終わるんだ。

その日の夜…俺は三人の体を求めた。久しぶりの行為を皆、恥らいつつもOKしてくれた。
「お前達が今まで相手をした奴等よりも、濃厚に、激しく、頼む!!」

まずは奈々瑠からだ。俺はユニフォームに着替え、グラウンドに向かった。
チアリーディング姿の奈々瑠の前でバットを構える。
「お兄たん、今日のノルマは素振り1000回だよ!」
言うや否や、俺は素振りを始めた。力一杯。
「頑張ってっ、お兄ーたん、ファイトッ、ファイトッ!!」
奈々瑠が俺を応援する。交互に上げる足の隙間からスコートが…見えそうで、見えない。
くそっ、他の誰かを、奈々瑠は、こんな風にっ、応援したのかっ、していたのかっ……!!
「きゃ〜っ、やったぁ1000回!お兄たんお疲れさま〜っ!!」
心地よい奈々瑠の声を聞きながら、俺はユニフォームを上だけ脱いで、その場を去った。

次は千夏だ。水着に着替え、プールに向かう。
「遅いよ兄ぃ。じゃ今日はバタフライ、10セットね!」
言うや否や、俺と千夏は同時にプールに飛び込んだ。
必死に水をかく。が、千夏との差は開いていく一方だ。
隣のコースを覗いた。千夏の股間の食い込みが…バタフライだから見えそうで、見えない。
畜生っ、他の誰かと、千夏は、こんな風にっ、競争したのかっ、していたのかよっ……!!
「ハァっ…ハァっ…ボクの…勝ちだね…」
息を切らす千夏の声を聞きながら、俺は水着を半ずらしで、その場を去った。

最後は彩だ。俺はレオタードに着替え、体育館に向かった。無論、彩もレオタード姿だ。
彩がラジカセの再生ボタンを押した。軽やかな音楽が流れ始める。
「今日は、リボンとボールの複合技だよ」
言うや否や、彩が舞い始める。俺も必死になってそれに続く。
彩の、汗に濡れるレオタードの上から乳首が…二プレスをつけてあるから見えそうで、見えない。
くぅっ、彩は、明日あの社長に、自分の技をっ、伝授するのかっ、してあげるのかっ…!!
「よく頑張ったね。でも、私の動きはそんなに固くないよ。もっとこう、しなやかに…」
彩の適切な指導を聞きながら、俺はレオタードを食い込ませたまま、力尽きた…



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