似て非なる女。

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「……お粗末だなクロウディア」

 背後。格納庫の入り口で佇む女へ向けた言葉。

「こんなお粗末な終わり方……悲しすぎるよな」
「……ごめんなさい……」

 謝罪。小さな拳銃を構えた女の声はやはり小さく、けれど揺るぎ無い。

 玲二の後方より響く、撃鉄の音。それを聞き、彼は視線を落とす。
 手にしたハードボーラーの残弾は二発。だが、

 だが、なぜ生き延びる? そう冷えていく心に問いかける。
 守るものもなく、失うものもなく、目指す場所さえ失って、
 なのになぜ今、もう一度、命を掴み取ろうとしているのか?
 それは……



 遠い日に、そう約束したからだ。誰よりも強く、誰よりも高く、
 そう生きた彼女に憧れて、そう在りたいと願ったから。
 誇り高く在ることを、命ある限り決して屈しないことを。
 眩く尊い面影に、心の中で誓っていたから。
 生きる理由は消え失せても、その誓いだけは残っている。

 ひるまずに、自分自身を恐れずに、誰もが恐れるケダモノに……

 振り向くスピードも、狙いの的確さも、後にも先にもないほどに完璧だった。
 ファントムの異名に恥じぬ一撃だったと、そう胸を張って言える。

 素人同然の女ひとりを撃ち殺した、この一発は。



だがしかし! 彼女は銃弾ごときに倒れるアメリカンセクシー悪女ではなかった!

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

次回! 怪宇宙パワーによって第七の力、すべての摩擦係数をゼロにする
『キャル・ザ・スネーク』がクロウディアの前に立ちふさがる!

摩天楼を舞台に! 彼女たちの死闘の幕は上がった!!

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