総合トップSS一覧SS No.007-054
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
二人で修行 813(29スレ目)氏 ユーリ×女あたま 2009/02/10 2009/02/11

「今回は、ユーリさんと二人でマンダージ地下都市跡へ行ってグリーンローパーを20体狩って来て下さい。
 修行とはいえ、気を抜かないよう」

「これにしよっと」
あたまはこのクエストを受諾する旨をチャットに告げると、ユーリを迎えにホールへと向かった。
途中、ティアとすれ違うと、彼女はものすごい勢いで追い駆けてきたかと思うと、がしっと肩を捕んだ。
「あたま、その格好」
「あ、これですか?さっきショップで買って来たんですけど…変ですか?」
「変ではないわ。よく似合ってると思うわ。変ではないけど、誰とどこへ行くの?」
「ユーリと一緒に、修行しに」
妙なティアの言い回しにあたまは首をかしげながらも答える。
ティアは小声で何かをブツブツ呟いていたが、納得したように肩を掴んでいた手を離した。
「そうね、ユーリなら心配ないかしら。年上だし、大人だし」
「ええ、ユーリは強いから全然平気だと思います。じゃ、行きますね」
頭を下げると、彼女はパタパタと走り出した。
ティアは複雑な心境でその背中を見送ったのだった。
私が言ってるのはそういう意味じゃないのよ、というティアの呟きは当然、聞こえていないのだろう。

「なんだお前その格好」
顔を見るなり、真っ先に放たれたユーリの言葉がこれだった。
あたまはまた首を傾げる。「変ですか?」
「いや、変ではない。変じゃないけどな…」
ユーリは乱暴に頭を掻いた。目の前の少女の姿に少しばかり戸惑ったのだ。

あたまはこのバンエルティア号の中でも指折りの美少女だ。
銀色の髪に色の白い肌、大きな青い瞳が印象的な可愛らしい顔立ちをしている。
ついでにスタイルも抜群。ティア程ではないが人目をひくスタイルだ。
要するに準・巨乳だ。そんなあたまが、
「これ、ユーリの服にちょっと似てるなって思って買ったんです」
等といいながら着ているのは、冒険家などが愛用するサバイバルジャケット。
大き目のジャケットの裾にベルトを巻いて止めているその格好は、
確かに、ユーリの服装に似ているといえば似ているかもしれない。
大きく開いた胸元などが。

然し、あたまは女性である。当然大きく開いたそこにはあるべきものがあるわけで。
所謂「見せブラ」に包まれた豊満な膨らみがそこにある上に、何故彼女は下を履いていないのか。
下着もつけてるのかどうか微妙なラインの生足が丸出しだ。
よりにもよって短いブーツを装備しているので、しなやかな足が上から下まで堪能できる状態である。
ちょっと動けば胸から尻から拝み放題という非常に有り難い格好だ。

「どうですか?」
「…お前の職業何だった」
「盗賊です!」
自信満々に言い放つ。ユーリは溜息を付いて額を抑えた。
つまり、飛んだり跳ねたり爆発物を投げ付けたりするわけだ。
動けば動くほど色んなところが見えるに違いない。
「お前、俺を殺す気か?」
性的な意味で。と付け足したいのをぐっと堪える。
「なんでですか?」と問い返して来るあたまにはこの意味は通じないだろうと察していたからだ。
「まあいいか……じゃ、行くか」
「はい」
こうして二人は、マンダージ地下都市跡へと向かったのだった。

「ユーリ、どこか調子が悪いんですか?」
半数ほど緑色の触手のカタマリを狩った頃になって、
あたまはユーリの動きにいつもの精彩がないことに気付き、問い掛ける。
「いや、何でもないぜ?」
ユーリはいつもの笑みでそう返すと、さっさと行くぞ、と先を歩いた。

『何でもなくなんてねえっつーの!!!』

だが、内心ははっきり言ってそれどころではなかった。
ユーリの予想通り、戦闘のたびにあたまの胸は揺れるわパンツは見えるわ、
たまに失敗して触手に絡め取られてはアンアン言うのだからたまったものではない。
戦闘が終わったら終わったでこっそりとずれたブラを直したり、
激しく動いたせいで尻に食い込んだパンツを指で直したり…しているのだが、全然それがこっそりしていない。
無防備で丸見えなのだ。見てないフリをしつつそれでもチラチラ見てしまう。
敵はさほど強くないので問題はないが、この地下の真っ暗い中で二人きりで、
そんな姿を延々と見せられる、そっちの方がよっぽど堪える。
邪な目で見るなと自分に言い聞かせても、こればかりは男の本能だ、どうしようもない。
ならばさっさと修行を終えて戻る、これしかない。
修行は修行でも煩悩断ちの修行のようだ、そう思いながら振り返る、と――

「あたまっ!」
「!」
巨大な老木に見えたそれが動いた。
枯れ枝のような腕が振り下ろされるのを、あたまは咄嗟に避けようとするが、
突然の事に反応が遅れたせいか避けきれず、そのまま足を絡め取られた。
どうやら枝にローパーが寄生していたらしく、あたまは片足だけを取られたまま逆さに吊り上げられる。

「きゃあっ!」
辛うじて空いている手で服の裾を掴むが、何処から湧いて来たのか、
にゅるにゅると無数の触手が吊られているあたまの足に絡みつき、下へ伸びてゆく。
ぬるりとした粘性の感触にあたまは思わず悲鳴を上げて、
唯一手にしていた武器を落としてしまう。伸びた触手はあたまの膝へ、腿へ――
そして、その付け根へと容赦なく絡み付いてゆく。
「いや…やめてっ!」
子供がいやいやをするように首を振りながら、
あたまは両手で必死に裾を掴んで侵入を遮ろうとするが、
分裂し数を増やしながら伸びてゆく細い触手の動きを遮る事はできない。
ぬめりを帯びた細いものがあたまの下着をつつき、筋を辿るように這いずり回る。
布地越しにとはいえ、魔物に密やかな部分を探られている、
目の前の気味の悪い光景と、足を多い蠢く触手の感触、
そして、粘液で濡らされてトロトロになった下着の上を滑らかに動き回り、
腿や腰骨を伝い下着の中へと侵入しようとする細い触手。
逆さ吊りにされて受ける屈辱と恥辱に、あたまはパニックになった。

「やっ、いやっ、助けて、ユーリ!!」
「待ってろ、あたま!」
ユーリは渾身の一撃を繰り出すが、魔物を倒すまでには及ばない。
続け様に斬撃を叩き込むが、何しろ図体がでかい所為でなかなか倒れない。
「クソッ…さっさと倒れろっ!」
隙があった。不埒なことを考えていた所為で敵の気配に気がつかなかった。
不覚だった、――油断しきっていた自分への怒りをぶつけるように何度も斬りつける。
ユーリが斬りつける度に、あたまの身体が揺れる。
最悪の光景だ、もう少しだけ耐えてくれよ、と祈るくらいしか今はできない。
「あ、ダメっ……いやあああっ!」
おぞましい感触が、あたまの秘部に触れた。
下着の隙間からとうとう数本の触手が侵入し、あたまの最も柔かい部分を撫でたのだ。
まだ誰にも触れられたことのないそこに、粘液を帯びたざらついた触手が這い、
先端から更に細い舌のようなものを出して、少女の未開の地を探り始めた。
その舌のような器官は本体よりも更にぬめりの強い、濃い粘液を放ちながら、
本体よりもゆっくりとした動きで絡みつく。
ざらついた触手と、滑らかでヌルヌルした舌で秘部を撫でまわされ、あたまは身体を捩った。
触手は足や秘部だけでは空き足らず、今度は豊満な胸に狙いを付け這い回る。
根元からぎゅう、と縛るように締め上げたかと思うと、今度は下着の上から先端に巻きついて引っ張る。
その度にあたまの細い身体はびくびくと反応する。

にちゃにちゃといやらしい音を立てて身体中を這いずり回る触手の感触にあわせるように、
あたまの身体は彼女自身がまだ知らない反応を少しずつ示していた。
身体の奥にズン、とくるような重い、切ない感覚。
粘液でドロドロにされた部分が、熱くなる。潤んだ瞳が、次第にとろんとしてゆく。
「あ、あ、あ…な、何…、この、感じ…っ!」
身体の奥から、どんどん熱くなっていく。力が抜けて、抵抗できない。
未知の感覚に、頭の中では危険を感じているのに、身体が反応できない。
このままじゃまずい、そう思った時だった。数本の舌が、あたまの敏感な肉の芽に吸い付いた。

「ひ……ッ!」
今までにない強烈な刺激に、あたまは短い悲鳴を上げて思い切り身体を反らせた。
全身がビリビリと痺れるような鋭く、強い刺激。
まだ快楽を快楽と理解すらしていない少女にとって、それは抗えないものだった。
あたまの秘所からとろりと半透明の蜜が溢れた。
初めて絶頂に達した少女が溢れさせた甘い蜜に、触手はこぞって群がった。
「やだっ…ユーリ、ユーリぃ…!!」

泣きながら助けを求める少女に、ユーリの怒りがとうとう振り切れた。
目に止まらぬ程の斬撃を叩き込み、切り刻む。立て続けに攻撃を受けていた巨体が揺らいだ。
その隙にあたまに絡み付いている触手と、本体であるローパーを枝ごとたたき斬り、
投げ出されたあたまを抱き留める。魔物はまだ完全に死んではいなかったが、
あたまを取り戻せたならば無理をして戦う必要はない。
もう少し派手に切り刻んだ挙句炎でもはなってやりたい心境ではあったが、
今はそんなことよりあたまの方が心配だった。
ユーリは悶絶する魔物に、最後に一発蹴りを入れると、あたまを抱えたままその場を離れた。

「あたま、大丈夫か?!」
「あ……ユー、リ…?」
先ほどの場所から離れ、ユーリは世界樹の間へとあたまを連れてきていた。
ここには魔物の気配がない。水筒を取り出すと蓋をあけて手渡した。
受け取ったあたまの手は震えていて頼りない。ユーリに支えられながら、一口水を飲んだ。
「ごめんなさい、私」
「いいんだ。俺も油断してた…お前が悪いわけじゃない」
寧ろ俺が悪い。ユーリはそう言いながらにもつからタオルを取り出して、
少し水を含ませてあたまの顔を拭いてやる。
その顔があまりに悲痛で、あたまは思わずユーリの手を握った。

「でも謝らせてください。私、ユーリの修行の手伝いをするために来たのに、
 足手まといになってしまって…ごめんなさい」
そう言って深々と頭を下げた。真面目だなとユーリは思う。
そして、そんな彼女に不埒な感情を抱いてしまった自分に強い憤りと罪悪感を感じた。
「…じゃ、取りあえず今日は戻ろうぜ」
「でも、修行は?」
「無理したってどうしようもない、帰ってゆっくり休んで、また明日にでも来ればいいさ。
 だから帰ろうぜ。ほら、帰りは手ぇつないでいくぞ」
ホーリィボトルもあるし、帰り道はちゃんと守ってやるよ、
そう言って差し出された手に、漸くあたまは安心したのか、はい、と笑ってその手を取った。


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