総合トップSS一覧SS No.7-008
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 105氏(27スレ目) ユーリ×リタ 2008/08/26 2008/10/24

夜のハルルの景色は美しいと思う。
エアルの影響か、樹全体が仄かに発光するさまは幻想的で、風に舞う花びらも昼間とはまた違う印象を受ける。
そんなことを考えながら、ユーリはハルルの樹がそびえる丘への道を上っていった。

「よぉ、ジュディ」
丘の頂上、ハルルの樹の下に、見知った人影を見つけ声を掛ける。
「あら…」
その影の主―ジュディスがこちらに気付き、軽く手を挙げて応えた。
「まだ起きてたのか」
「それはお互い様じゃないかしら…散歩?」
「まあな。寝る前に少し夜風にでもあたろうと思ってさ」
「私も似たようなところよ」
「ふうん…ああ、サンキュ」
促され、隣に腰掛ける。

「だけどさっきは凄い盛り上がりだったわね」
「ああ、あんなに盛り上がるとは思わなかったな」
きっかけは、晩飯後にレイヴンが持ち掛けたカードゲームだった。
明日の食事当番を賭けて当初は男三人で始まったこの余興は、ギャンブル好きなジュディスは言うまでもなく、
最初は「賭け事はちょっと…」と躊躇していたエステル、「バカっぽい…」と醒めた目で見ていたリタも巻き込み、
つい先ほどまで宿屋で熱い戦いが繰り広げられていたのである。
ちなみに最終的な結果はレイヴンの一人負けで、この先一週間の食事当番を押しつけられている。

「下手をすれば、世界が滅亡するかも知れないって時なのにね」
「不謹慎だとか思うか?」
「いいえ」
ジュディスは首を横に振った。そして、微笑みながら続ける。
「むしろ逆ね。とても頼もしいと思ったわ」
「頼もしい、か」
「こういう時プレッシャーに潰されずに余裕を保てるってとても大事なことだと思うわ」
「なるほど、そりゃごもっとも」
ユーリも笑って返す。
「しかめっ面突き合わせてても気が滅入るだけだしな。少しくらいノンキな方がちょうど良いんだろ」
「ふふ、貴方らしいわね」

「だけど…」
真顔に戻ったジュディスが言う。
「貴方自身は本当のところどうなのかしら?」
「ん…何が?」
「魔核泥棒を追う旅から、思わぬ形で『世界を救う』なんてスケールの大きい話になって…
戸惑いや恐怖は感じていないのかと思って」
「…」
一瞬の静寂。その後。
「ハハハ…」
「…どうしたの?」
突然笑い出したユーリに対して怪訝そうな顔をするジュディス。
「いや…悪い。まさか、今さらそんな質問をされるとは思わなくてさ」
ユーリは続ける。
「つくづく損な役回りだとは思うが、不運だとか偶然で片付けるつもりはねえ。
何もかも引っくるめて自分の選んだ結果だしな…逃げたりなんてできねえよ」
「…そう。やっぱり強いわね、貴方は」
「そうか?みんな同じだと思うけどな…ジュディだってそうだろ?」
「ええ…そうね」
ジュディスがはっきりとした口調で続ける。
「今はあの災厄を…星喰みを消滅させることこそが私の使命だと思っているわ」
「なら大丈夫だろ。みんなの気持ちが一つにまとまってんなら怖い事なんてねえさ」
「ふふ、そうね…変なこと訊いてごめんなさい」
「いや、気遣ってくれてありがとな」

ふと、ハルルの樹を見上げるユーリ。
不意に浮かんだ疑問を声に出してみる。
「そういえば…もし全ての魔核を精霊化しちまったら、この樹も影響を受けてしまうんじゃないか?」
「それは大丈夫じゃないかしら」
ジュディスはその懸念をあっさりと否定した。
「この樹の『精霊』にはあなたはもう会っているはずでしょう?
…もし世界の理が変わってもこの景色は変わらないと思うわ」
「ああ、そういやそんなこともあったっけ」
確か、長老の爺さんがバラ撒いたハルルの樹にまつわる呪いの噂を、
エステルが即興にしちゃ出来すぎたおとぎ話で鎮めた時の話だ。
余談だが、あれからというものエステルは本気で童話作家を目指しているようで、
暇さえあればノートを開いて創作に勤しんでいる。
一度、どんなのを書いてるか気になって見せて貰おうとしたが、
頑なに拒まれたので今は気にしないようにしているのだが。
それはさておき…
「ま、それを訊いて安心したよ」

「さて、と。俺そろそろ戻るわ」
そう言って立ち上がったその時、ユーリの視界に一枚の花びらが飛び込んできた。
花びらは風に煽られてくるくると舞い踊り、
やがて、ジュディスの隠そうともしないその豊満な胸の隙間に挟まった。
花びらを目で追っていたユーリの視線も必然的にジュディスの胸へと移り…
「まぁ…」
「…ッ!」
ジュディスと目が合い、慌てて目を逸らすユーリ。
目を背けたまま、取り繕うように言う。
「ったく、いたずら好きな花びらだな」
「あら、花びらのせい?」
「む…」
「極々健全な反応だと思うけれど」
「あのな…」
言いながら振り返り、そしてハッとする。
気がつくと、ジュディスの顔がすぐ目の前にあった。
「…はしたないと思われるかもしれないけれど」
いつもと変わらぬ表情でジュディスが言う。
「時には私だってこういう衝動に駆られる時もあるわ」
「ジュディ…」
ごく近くにあるジュディスの目を見つめながらユーリが応える。
「分かるさ。俺だってそういう気持ちを抑えられない時はある。だけどよ…」
言いかけて、ジュディスに遮られる。
「ふふ、女に恥をかかせるのは義に反するのではないかしら?」
ユーリは苦笑しながら降参のポーズを取る。
「ああ、そうだな…」

さすがに周囲から丸見えの広場で体を交わす訳にもいかないので、場所を移すことにした。
ハルルの樹の根が壁のように突き出ており、
ちょうど周囲から目に付かないようなスペースを見つけると、そこで二人腰を下ろす。
「本当にこんなところでいいのか?」
「それは勿論、整えられたベッドの上に越したことはないけれど…それだと別の問題が出てくるのではないかしら?」
他の仲間が寝ている横で二人で愛し合っている図を想像し、またも苦笑いを浮かべるユーリ。
「もっとも、あなたがそういう趣向をお望みなら拒否はしないけれど、ね」
「もういい、もういいって…」

それぞれ身につけている物を脱ぎ捨て、お互い向かい合う。
「少し恥ずかしいわね」
「少し、かねぇ…ま、どっちにしたって今さらだと思うぜ」
「それもそうね」
屋外で生まれたままの姿を晒すというのは、確かにある種の興奮を覚えるものなのかも知れない。
夜風が剥き出しの肌に少し寒く感じる。

「んっ…」
唇を合わせ、じっくりと舌を絡め合う。
ユーリは手持ちぶさたな片手をジュディスの胸へと這わせ、それをゆっくりと揉みはじめる。
「ふぅ…んっ」
「やっぱ…凄え胸だよな」
「男性が女性の胸に抱く憧れはいまいち理解できないわ。リタじゃないけれど肩が凝るだけよ」
「そんなもんなのかね?」
そう言うとユーリは、空いている方の乳房に舌を這わせ始めた。
「あ、ふぅっ…」
ジュディスの反応を楽しむように徐々に舌を登らせ、最後に一気に頂点の突起を吸い上げる。
「ひゃっ…ふぅぅんっ!」
一際高い声を発し、ジュディスの体が浮き上がる。
「ジュディのこんな声が聞けるなんてな…胸、弱いのか?」
さらに強弱を付けて揉みしだきながら、囁きかける。
「は、んっ…」
ジュディスは顔を背けるだけで答えなかった。
「素直になれって」
両方の乳首を同時に指先で摘み上げると、さらなる嬌声とともに、ジュディスの体が仰け反った。

「私ばかり責められるのはフェアじゃないわ」
心地よいその感触をいつまでも楽しむかのように胸の愛撫を続けていたユーリだったが、
突然ジュディスが体を起こし、こう言い放つとユーリの反り立つモノを掴むようにした。
「お、おい、ジュディ…」
「今度は私の番」
ジュディスは両手でユーリの肉棒に刺激を与え始める。
「う…あっ」
「ふふ、貴方だって今にもはちきれそうよ?我慢できずに垂れてきてるじゃない」
「仕方ねえだろ…下町を飛び出してからこの方、まともに解消する機会もなかったんだからよ」
「あらあら、それは大変だったわね」
あのメンバーだと無理もないかとジュディスは内心で笑った。

ユーリを立たせたジュディスは、自らも咥えやすいよう膝立ちになり、その先端に舌を這わせる。
「うっ…」
先ほどの仕返しとばかりに、しばらく弄ぶ。
「そろそろかしらね…遠慮はいらないわ」
ユーリのそれを咥え、唇と舌を使い緩急を付けて責め立てるジュディス。
「くぅっ、ああ…」
上目でユーリの反応を確認しつつ、空いた手で睾丸のマッサージを始める。
「くっ、ジュ…ジュディ、もう…!」
ユーリの声に呼応してさらにスピードを早める。
「うああっ!」
声と同時に、ユーリの肉棒から白濁が迸った。

ゴホ、ゴホと数回咳をするジュディス。
その度、飲みきれなかった分の精液が口から滴り落ちる。
「悪い…ジュディ、大丈夫か?」
しばらくして、落ち着いたジュディスが笑いながら返す。
「想像以上だったわ。溜まっていたというのは本当のようね」
「無理することなかっただろ」
「ふふ…」
再び、ユーリの股間に手を伸ばすジュディス。
「さすがにまだ元気ね…じゃあ」
自ら四つん這いの格好を取り、お尻をユーリの方へと突き出す。
「…大したモンだよ」
呆れたようにユーリはつぶやく。

ジュディスの秘裂は既に愛液で溢れていた。
中指と人差し指の二本でかき回しながらユーリが言う。
「おいおい、凄いことになってんぞ…こりゃあんまり慣らす必要ねえな」
「んっ…機会がなかったって点は、お互い様ってこと…よ…っ!」
「やれやれ、お互い苦労してるってか」
顔を出していた陰核を軽く指で弾くようにする。
「ひぁぁっ!」
「もう挿れていいか?」
ジュディスがかすかに頷くのを確認し、ユーリは彼女の中に、自分のモノを突き入れた。
「やっ…あっ!」
一気に根本まで挿入し、ゆっくりと腰を動かし始める。
「はあっ、あ、あっ…」
徐々にペースを早めていくと、ジュディスの声も激しく、艶めかしくなる。
ユーリは、突き上げに合わせて揺れるその乳房を後ろから乱暴なほどに揉みしだく。
「あふぅっ…ひぁっ、あっ、ああっ!」
腰がぶつかる度にぐちゅっ、ぐちゅっと湿った音が周囲に響いた。
「やぁ…ああああんっ…!」
そろそろ限界を迎えそうだ。自分も、ジュディスの方も。
「ジュディ…ッ…くぅっ、そろそろ…ヤバ、そうだ」
「わ…私っ、も…もう…ひぁぁっ!」
「このまま出して…いいのか?」
「ええ、このままっ、このまま…中に…」
了解を取り付け、最後のスパートに入る。
ジュディスの奥の奥まで抉るように深く突き入れては浮かし、また突く。
腰を叩き付けるような勢いで、高速でピストンを繰り返す。
「ひぐっ、ふぁっ、あああっ、ダメ、もうダメぇ!」
「くぅぅぅっ、ジュディ、ジュディッ!」
「ああああああっ!」
二人はほぼ同時に絶頂を迎えた。

気が付けばお互いに汗だくになっていた。
最初は肌寒かった夜風も今は気持ち良いくらいだ。

身体に貼り付いた花びらを剥がしながら、ジュディス。
「少しやり過ぎたかしらね」
「少し、かねぇ…って、本当に今さらだろ、それ」
「ふふ、それもそうね」

「だけど気持ちよかったわよ。とてもね。今までで一番かも」
「そりゃどうも。お世辞でも自信になるよ」
仰向けに寝転んだままユーリが答える。
「あら、おかしいわね。本音よ、これは」

「ま…俺からも感謝するべきなんだろうな」
既に服を着終えたジュディスにユーリがつぶやくように言葉を発する。
「偉そうなことを言ってはみたものの、やっぱ漠然とした不安は残ってたみたいだ。
吹っ飛んだよ、諸々な」
「そう、それは良かったわ」
言い終えると、ジュディスは宿の方向へ踵を返す。
「先に戻るわね。一緒に戻るのは何かと都合が悪いでしょう?」
「そりゃまぁ…な」
別に隠さなければいけない事ではないだろうが、大っぴらに公言するような事でもない。
特にレイヴンにでも知れれば非常に面倒なことになるのは目に見えている。

「お休みなさい」
「ああ…じゃあ、また明日な」

ジュディスの姿が見えなくなるまで待ってから、ユーリも立ち上がる。
おそらくもう日付は変わっているはずだ。こんな事の後だからだろうが、さすがに眠くなってきた。

もっとも、今夜の件を「そういう関係にランクアップした」と捉えて良いのか、
それとも仲間同士の一夜限りのスキンシップだったのかは
分かりかねるところではあるが、考えていても仕方がない。

「ま、こういうのも悪くはねえかな」
大きなあくびを繰り返しながら、ユーリは宿へと続く坂道を一人下っていった。


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