総合トップ>SS一覧>SS No.6-095
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
あの時と同じ |
449氏(26スレ目) |
ロイド×コレット |
2008/07/13 |
2008/10/16 |
「ロイドアーヴィング!よくものこのことやってきたなっ!」
異界の扉へ最後の戦いを挑もうとするが、エミルがもう一度みんなと世界を周りたい、
というのでロイドたちとマルタがそれに従いレアバードで世界を巡っていた。
「あなたは?」
「お前に妹を殺された奴だっ!」
そう言われてエミルたちはぞっとする、フラノールの人々を殺したのは、
ロイドに化けたデクスなのだが、そんな事情を知らない彼らはロイドは仇敵である。
「まってくださいっ!あのロイドは偽者で・・・」
「言い訳をするなっ!」
男の拳がロイドに叩きつけられる、ロイドは動じなかったが、男の憎しみは確かに響いていた。
「まあ待て、落ち着いて話そうではないか?」
リーガルの言葉により渋々納得したが、十人は暗い雰囲気だった。
「一刻も早く陛下にどうにかしていたかだかなくては、
このままでは世界中をロイドを批判しかねない」
「ロイド・・・大丈夫?」
コレットが心配そうに言った。
コレットは前回の旅で本当に辛い思いをしてきたはず、そしてロイドと半年まで一緒に旅をしていた。
いきなりロイドが姿を消して、いろんな所で悪評を受けているのが彼女は苦しかったのだ。
「少し自由行動にしないか?」
「え、はい・・・いいですけど?」
エミルは了承した、こうして一同はしばらく別れる。
ロイドのことが心配でエミルとマルタは二人で探し始めた。
「らしくないな、俺・・・こんなんじゃ父さんに、ミトスに笑われるよ・・・」
教会の前にある高台にロイドは立ち、街を見下ろしていた。
父、クラトスとの約束でエクスフィアを回収する旅をしていたが、
精霊マーテルからの依頼でラタトスクのことを知ったロイドは、
センチュリオン・コアを探し手に入れるための旅を始めた。
その時にパルマコスタの血の粛清が起きたのである。
偽者と一緒に現場にいたロイドだが、真実を解明することはできなかった。
エミルを始めとして沢山の人々に非難されていたがけっして言い訳をしなかった。
そういう生き方をしようと決心したからだ。
「ミトスが言っていた影の道に俺は踏み込んでいるのかもな・・・」
(さよならだ・・・僕の影・・僕が選ばなかった道の最果てに存在するもの)
ミトスの言葉が蘇る。自分はミトスに見られているというのに、こんな欝な気持ちになっていた。
もちろん、皆には隠しているが・・・・。
「ロイド・・・・」
「コレットか・・・」
現れた愛しい人にロイドは自分を抑えて微笑む。
「ロイド・・・大丈夫」
「大丈夫さ・・・俺は・・・」
「嘘・・・・」
コレットに見抜かれていた。
「あのね・・・優しい人はとても傷つきやすいんだって。
ロイドは優しいから・・・・ずっと傷ついているって・・・。
あのね・・・えっと・・・・ロイドは・・」
「ばか、そんなこと言われると・・・泣きたくなるじゃないか」
そっとロイドはコレットを抱きしめた。
コレットも微笑みながら抱き返す。
「お前がいるから・・・俺は・・・」
「うん・・・」
「好きだよ・・・コレット・・・」
「私も・・・・」
かつてミトスと戦う前に話したこの場所で二人とも想いを確かめ合った。
あの時と同じように・・・。
「今日はもう日も落ちるし、この宿屋で泊まりませんか?」
エミルの言葉に一同はきょとんとする。
ロイドの憎しみが漂うこの町にはい辛い感じがしていたのだ。
「そうよ、私疲れちゃったし、今日はここで休みましょう」
マルタもエミルに便乗する。
ロイドとコレットの状況を見てた二人は気を遣っていたのだ。
「エミルがそういうなら俺はいいさ、な、コレット?」
「うん、エミルがそう決めたのなら私も賛成」
リフィル、リーガル、ゼロスなどは二人の空気を読んでいたが、
その他の三人は相変わらず理解できていなかった。
宿を借りたエミルたち一行は部屋割りを決める。
二人で一つの部屋でそれぞれお互いをよく知る二人組みに割り当てる。
当然、ロイドとコレットは一緒の部屋だった。
部屋で二人きりになると、ロイドが口を放つ。
「久しぶりだな、この部屋は」
「うん、そだね」
何を隠そうか、偶然なのか、この部屋はあの時と同じだ。
ロイドとコレットが初夜を迎えた部屋なのだ。
二年前のあの高台の想いを遂げた後、この部屋でロイドはコレットを抱いた。
エミルが知っていたかどうか別として、気を遣ってくれていた。
部屋を鍵をかけて、二人はそっと一つの寝台に横たわる。
そのまま自然に、二人は唇を重ねた。
コレットは唇の甘さにうっとりとしていた。
ロイドと何度も重ねたキス。旅の途中でも何度も抱かれた体。
ずっと体は覚えていた、ロイドのぬくもりを。
だからこそ、ロイドがいない半年間、体はロイドを無意識に求めていたのだ。
ロイドのぬくもりが欲しいと、ずっと寂しかったと。
「はああんっ。ロイドぉっ!ロイド・・・」
「変わらないな・・コレットは・・・」
服は既に脱ぎ去られていて、お互いに生まれたままの姿。
ぺったんこと言われるコレットの小さな胸。
首筋に唇を重ねて、それで体を大きく仰け反る彼女。
その一つ一つのしぐさは初めて抱いたときと同じだ。
その胸の突出した所に唇を当て、吸うようなしぐさをする。
「ひゃあああんっ!」
彼女の嬌声が部屋に響く。その艶かしい声もあの時と同じ。
「ここが感じるんだな・・・相変わらずだな」
「いやぁ・・・・ロイドぉ・・・きゃんっ!」
感じた所は今も、それ以上に快楽を感じるコレット。
自然に嬌声をあげる彼女にロイドは体が熱くなる。
その場所をそっと指でなぞる。
「あぁあああんっ!はぁあああんっ!だめ・・だめぇっ!」
コレットの体が無意識に求めていたロイドのぬくもり。
(ああ・・・やっぱりロイド・・・)
その感じに満たされていた彼女も声をより高くあげる。
「私、もう・・・ロイドっ!」
彼女の熱さを十分に感じてたロイドはそっと自らをその場所へあてがう。
初めての時は当然、純潔を失った彼女は激痛に身を動かされ、
破瓜の血を流していた。その後すぐに今以上の快感に心と体を動かされていた。
「ひゃあああっ!」
ロイドのそれがコレットの中に水の音を立てながら入っていった。
彼女の中は何度も抱かれたとはいえ、幼さを残し、それをきつく締め付ける。
ロイドはそっと腰を動かす。ゆっくりとひき、そして勢いよく突く。
「はあああんっ!」
この抱き方が一番彼女の体を喜ばせていた。
彼女の瞳はロイドを見つめながら、感じるような輝きを見せる。
突く度に、中はものすごくきつく締め上げて、ロイドにも快楽を味あわせる。
「コレット・・・いくぞ・・・・」
そう呟いた後、どくんっ、という音と共にコレットの中に思いが注がれていった。
「ロイドぉ・・・ああああああああんっ!」
自分の体の中にロイドが流れるのを感じながらコレットは体を仰け反らせていた・・・。
「エミル、ありがとな」
翌朝、笑顔でロイドはエミルに礼を言った。
心の中に持っていた不安を取り除くきっかけをつくってくれたから。
そんなロイドにエミルは微笑みかえしただけだった。
「ロイドって凄いね」
そのエミルの言葉は誰にも理解はできなかった。
「さあ、異界の扉にいきましょう。
ギンヌンガ・ガップで、リヒターさんが待っています」
誰もエミルの悲壮な決意を知らないロイドたちは最後の戦いに望む。
終わり
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