総合トップSS一覧SS No.6-083
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 613氏(25スレ目) 男×リリス 2008/02/28 2008/10/16

夜も深まり、リリスはいつものように髪の手入れをした後自分のベットに潜り込んだ。
兄のスタンはもう既に眠っているのか小さな寝言をぶつぶつと唱えているようにも聞こえる。
遠くで聞こえる虫の声を聞きながら布団をかぶってふぅっと小さく息をついた。
「……リリ……リリス……」
ふいに小さな声が聞こえて何かと思いベットから頭を出し。
耳を澄ましてみるとどうやらスタンがもぞもぞと動きながら自分の名前を呼んでいることに気がついた。
何か苦しんでいるようにも聞こえるその声に何となく不安になり、こっそりと近づいてスタンを見つめる。
「リリス……!ハァハァ」
「……お兄ちゃんなにしてるの?」
「リ……リリス!?!?」
スタンが驚いて飛び起きる、それと同時にスタンの股間にある大きく膨れた物から白い液体が飛び出した。
「きゃぁ!?」
悲鳴を上げながらも避けることができず顔にその白いベトベトとしたものがかかり、呆然とする。
スタンは白い液が顔面にかかってしまったリリスを見てかなり興奮しているのか両手を握りしめ、飛びかかってきた。
「リリスーーー!!」
「お兄ちゃんの…ばかぁあ!!」
スタンの顔面を殴り飛ばし、完全に気絶したのを見ると布団を上からかけてもう一度お風呂へと向かう。
そしてお風呂の中で決断した。もうこの家にはいられない、兄の為にも兄離れをしないと…リリスは決心した。


「ん…んぅ…ふぁ……よく寝たぁ」
飛行竜の中、そこに忍び込んで倉庫の奥でひと眠りし、やっと目が覚めた。
こんな犯罪を犯してまで飛行竜に乗るつもりはなかったのだが、
財布を落としてしまいどうしようもなかったのだ。
あのまま村に帰るというのも何となく負けた気がする……。
スタンがちゃんと更生するまで家には帰らないと決めた。
「それにしても…これって本当に空を飛んでるのかしら」
今まで飛行竜が飛んでいるのを見たことは一度もなく、
今日も港に偶然この飛行竜が止まっていただけだった。
この飛行竜に乗ればセインガルドまではすぐに行けるという話だったが……。
「ちょっとだけ外に出てみても…平気だよね…」
こっそりと倉庫から顔を出し、廊下をきょろきょろと見回してみるが警備をしている人はいないように見える。
これならちょっとだけ出歩いても何とか客のふりをして騙せてしまうのではと頭の中に名案が浮かんだ。
飛行竜が何の為にあるのかはわからないが、こんな大きな乗り物なんだから人を運んでいるに違いない。
「よし……とりあえず〜っと」
「おい!お前何をしている!」
「え!?あ、いえ…道に迷ってしまって…」
急に話しかけられたことに驚いて背筋を伸ばし、相手を見ながら引きつった顔でその言葉が出てしまった。
もう少しいい言い訳があったのではと思うのだが、言葉にしてしまっては仕方がない。
「何をわけのわからんことを…おまえ、まさか!!」
「……え?あれ?わぁ!」
警備員が剣を抜こうとするのを見て素早く身を反らして剣を避け、転びそうになりながらも倉庫とは逆の方へ走りだす。
倉庫なんかに入ってしまっては確実に捕まってしまう、それなら警備の目を欺いて身を隠す方が確実……。
「応援を頼む!!誰かそいつを止めろ!」
「えええ!?なんでこんな大事になっちゃうの!?」
曲がり角で出くわした乗組員が素早く剣を抜き、切りかかってきたのを見て擦れ擦れの処でそれを避ける。
ここで戦ったらもし捕まった時の言い訳ができなくなる、かと言ってこのまま捕まってしまうわけにもいかない。
兵士を突き飛ばして廊下を一気に駆け抜け、飛行竜の背に続く扉をあける。
「……あ……」
「動くな、もうこの先は行き止まりだ」
「わ、私は何もしてませんよっ!た、ただの密入国者で……」
「嘘をつくな!!それに、もし本当だったとしてもこの飛行竜の中に入れるわけにはいかない」
「うぅ…そんなぁ…」
もうあと一歩でも下がってしまえば空中へと投げ出されてしまう、そんな場所で4人ほどの兵士に囲まれている。

そんな状況で逃げることはまず出来そうもなく、選択肢は二つしかなさそうだ。
抵抗して殺されるか、飛び降りて死ぬか…どちらにしてもこんなにすぐ終わってしまうとは思っていなかった。
怖い、体中の力が抜け、恐怖で体が震えているのがわかり涙があふれてくる。
「…こちらの指示に従うなら、生かしておいてもいいが」
「ほ、ほんとうに…?」
「ああ、ただし…調べる必要があるからな…今ここで服をすべて脱げ」
「服を!?ぜ、全部!?」
両手を胸の前に組んで体を隠してみたものの、相手は本気で言っているようで冗談を言っているようには見えない。
……裸を見せる…だけなら…平気かな……。
「わかりました……でもここだと服が飛んでしまうから…」
「仕方ない、誰か服を預かってやれ、服もちゃんと調べるんだ」
リーダーらしき男の命令に二人の兵士が近寄り、服を受け取る為にか剣を鞘へと戻した。
仕方がない、自分に言い聞かせながら服を脱ぎ下着姿になる。
ポニーテールを結んでいたリボンも解き長い髪を風になびかせながら下着姿のまま体を手で隠し、
顔を赤くしながら歯を食いしばる。
「下着も脱げ、それと脱いだ後は両手を上にあげろ」
「……はい」
ゆっくりと胸を隠していたものを外し、
成長しきっていない胸を晒しながら白いショーツへと手をかけ、するりとおろした。
金色の陰毛を晒し、顔を真っ赤に染めたまま両手をあげて涙目で兵士たちの顔を見る。
「足を広げろ」
「……。」
無言でその言葉にしたがい、足を肩幅に広げると兵士はゆっくりと近寄り陰部を指で広げ中を観察する。
あまりの恥ずかしさに足が震え上にあげた手をぎゅっと握ったまま歯を食いしばり屈辱に耐える。
「…次は尻だな、おい、だれか毛を剃れ」
「なっ!?え!?うぅ……」
外の風が異常なほど寒く、体がカタカタと震えて動けない。
後ろに回ったリーダーのような男は尻の肉をぐにゃりと乱暴に掴むとグイっと両方へ広げた。
物心がついてからは誰にも見せたことのないような場所を真剣な表情で観察される。
それだけで頭から湯気が出そうなほど恥ずかしく、顔は真っ赤に染まり涙がぽろぽろとこぼれおちる。
こんなことなら旅になんて出ようと思うんじゃなかった…。そう心の中で思いながら自分の陰毛を兵士に剃られていく。
スプレーはさすがに持っていなかったらしく、アップルグミをすり潰して陰毛に塗りつけ、サッサと剃りおとされる。
剃っている間中一番敏感な突起の部分を指で弄られ、表情の変化をニヤニヤとした表情で見られる。
「下着に薄らとシミがありますが、他の衣服には異常ありません」
「よし、そっちは剃り終えたか?」
「はい」
毛を剃っていたその兵士は一言だけ言葉を返すとリリスの陰部を片手で掴みながら立ち上がり、強い力で揉んだ。
「ひゃぁん!!」
「尻の力を抜け、よ…っと…」
「ひぃ!」
お尻の穴に入ってきた指の違和感に体をくねらせ、両足を広げたままの体勢で穿られるのが終わるまで耐えた。
まるで地獄のようだった時間が終わり、身体のどこにもこの飛行竜から取ったものがないとわかると
兵士はリリスの服を持ったまま返そうとする気はないようだ。

「もういいぞ、倉庫に連れて行け!」
「ふ、服は!?」
「降りるときに渡してやる。くれぐれも壊したりしないように、な」
男の言葉にリリスの隣に立っていた兵士たちの顔がニヤリと曲がり舐め回すように全身を見下ろしてくる。
こんなことなら飛び降りて死んでしまった方がましだったかもしれない。
そんな事を思ったときだった、突然飛行竜が激しく揺れ警報が鳴り響き兵士たちの顔色が一気に変わった。
「馬鹿な!飛行竜をモンスターが襲うなんてあり得ん!くそ!全員配備に戻れ!」
「ハッ!」
女の体よりも自分の命を優先するのは当然のことだろう、
兵士たちは剣に手をやったまま走って持ち場へと帰っていく。
裸のまま取り残されるわけにもいかず、命令をしていた男の手にある服を思いっきり引っ張り奪い返す。
ブラとショーツが風に飛ばされどこかへ飛んで行ってしまったが今は着るものがあれば十分だと思えた。
「…はやく服を着ろ、中に入れば少しは俺がここで時間稼ぎをしてやる」
「…でも…この数ですけど…」
空を覆い尽くさんばかりのモンスターの大群、どう考えても逃げ場はないに等しい。
それなのに中に逃げ込む、多少は死ぬのが遅れるかもしれないがそこまで大差はないように思えた。
「飛行竜の奥、お前がいた倉庫の奥に封印された剣がある。こいつらに渡すくらいならお前が持って脱出してくれ」
「そんなこと言われても!!」
「脱出ポットもある!今は説明できそうもないが…走れ!!」
服を抱きしめたまま何も言わずに振り向くこともなく走りだす。
遠くで聞こえる怒号とモンスターの奇声に拳を握りながら中へと入り、素早く着替えを済ますと髪を結び走り出す。
倉庫の場所は覚えていない…さっきは必死で道順など覚えている暇なんてなかった。
ただがむしゃらに、人が目の前で倒れていくのを見ながら必死になって走りまわり、やっと見つけた。
鎖に巻かれ、厳重に保管された一本の剣、肩で息をしながらその剣に触れる。
「誰だ?我が眠りを妨げるものは」
「……剣がしゃべった!?」
「我が声が聞こえるのか…もうここは持たない、早く我を手にとれ」
剣の声にごくりと息をのみながらリリスは剣の柄を握り、鎖など関係なしに思いっきり引っ張った。
鎖はあれほど厳重だったにも関わらず簡単に砕け、剣はリリスの手の中にある…が…。
「お、重くて使えない…」
「おまえは…剣を使えないのか!」
「剣なんて使ったことありません!」
「…仕方ない!我を抱いたまま走れ!」
そんなこんなでリリスは喋る不思議な剣を手に入れることになったのだった。


「起きろリリス、リリス・エルロン!」
「う…ぅーん…お兄ちゃん…」
「お、お兄ちゃん…我がお兄ちゃんか…」
「…あれ…?」
温かいベットの中で目を覚まし、布団から起き上がりながら首をかしげる。
飛行竜から脱出ポットを使って外に出たのはよかった、
だが最後の最後に脱出ポットがモンスターに壊されて…。
何が起こったのか上手く思い出せず、ふぅっと溜息をついて自分の体を見る。
服、いや下着すらも身につけていない自分を見下ろし驚いて布団の中にまた潜り込んだ。
「えええ!?服がない!!」
布団の中に頭を突っ込んでみたが見当たらない、もしかしたら寝ている内に…そう考えて血の気が引いていく。
しかもさっき飛行竜の中で陰毛を剃られて…特殊な趣味の女の子だと思われたらどうしよう…。
頭の中で色々な考えが浮かんではリリスの顔がどんどんと赤くなっていく。
「あ!目が覚めたんですね!」
赤くなったまま色々と考えていると、部屋の入口の方から女の子の高めの声が聞こえ、そちらに目を向ける。
ピンク色の髪を頭の上で結んでいる活発そうな女の子がちょこんと部屋の外から顔をのぞかせているのを見つけた。
思わず体を布団の中に隠してしまった後に相手が女の子だったことに安心すると小さくため息をついて自分の服へ眼を向けた。
「もう、ずぅっと眠ったままでとっても心配しちゃいましたよぉ」
「…助けてもらったのかな…ありがとう…」
まだ体力が完全に回復しきらないのと、服を着ていない寒さ、
極度の空腹であまり声が出せずに小さな声で呟くように言ってしまい。
聞こえたのかと心配になるが女の子はリリスが喋れる程度には元気だと確信し、
乾かしてあった服をリリスの布団のうえに置いた。
「私の名前はチェルシー・トーンです!不束者ですがどうかよろしくお願いします」
「私はリリス…リリス・エルロンっていうの。よろしくね、チェルシーちゃん」
力の入らない声で言いながら笑顔で握手をし、のろのろと布団から出て布団の上に置いてもらった服に袖を通す。
そこで気がついたがブラはちゃんとある…のだがショーツの方に問題があった。
あの場所から逃げたときショーツは風に飛ばされなくなってしまい、
始めから何も履いていない状態だったのだ。
だが用意して貰った服の中にはちゃんと太ももまでを隠すドロワーズが入っていて…それを広げながらチェルシーへ眼と向ける。
「リリスさん!こんな寒い中で下着を履かずに歩いちゃダメですよ!女の子はお腹を大切にしないと…」
「あ…う、うん…チェルシーちゃんありがとう」
笑顔でお礼を言い、内心ほっとしながらドロワーズに足を通し履いている方が落ち着く事を実感する。
チェルシーのおじいさんであるアルバという人と知り合い、食事を与えてもらい何とかいつも通りの元気が戻ってくる。
明日には旅立っても平気だろうというアルバの言葉をありがたく思いながら客室でほっと息を付く。
手の中にあるのはなぜだかしっくりと手に馴染む喋る剣ディムロス、アルバに貰った革で作った剣の鞘。
「もう体調は大丈夫なのか?」
「うん、もう平気よ。ディムロス…心配してくれたんだ…」
「ば、馬鹿者!心配などしていない。ただ、風邪をひいたりしていないかと思っただけだ」
(それを心配って言うんだと思うんだけど…)
心の中で呟きながら素直じゃないディムロスの様子にクスリと笑みがこぼれ、一人で旅するよりも心強いと改めて思う。
ディムロスの言葉は普通の人には聞こえないという説明だったが、チェルシーの話だと誰もいないのに声がしたとか……。
…とにかく人前では喋らない様にしよう、そう心に決め、ディムロスを革の鞘へとしまう。
暖炉の薪がパチパチと小声で会話するのを聞きながらその日は眠りについた…。

出発の朝、台所を借りて助けてもらった恩ということで朝食を作り食べてもらった。
ついでに作らせてもらったお弁当を小さなリュックの中に入れ、ディムロスと一緒にリュックを背負う。
チェルシーも一緒に行く、そう言ってくれたが長い旅になりそうで、
チェルシー一人を守っていけるほど自分の力に自信もない。チェルシーとはここでお別れをする事にし、
アルバの貸してくれた毛皮のコートと毛糸で作った帽子と手袋を身につけ、ブーツまで借りて小屋を離れた。
近くにあるというジェノスという街は小屋から一本道だという話の通り、
小屋から外に出ると迷うことなくジェノスへの道を見つけることができた。
あまり見た事もない雪、それをこんなにたくさん踏んでいるんだ…そう思うと自分がどれだけ故郷から離れたかが実感できる。
こんなにまで遠くに、そして兄やお爺ちゃんと離れたんだ…
そういう思いがなんとなく浮かんでは舞い落ちる雪が消えるかのようになくなっていく。
「それにしても良く似合っているな」
「…そうかな…?ありがとう…」
寒さで少し体を震わせながらサクサクと音を立て深々と降り積もる雪道をひたすらに歩き続ける。
途中存在感の薄い人とすれ違ったが、その瞬間だけ猛吹雪にあい、会話もなくそのまま通り過ぎた…。
それにしても…とディムロスはリリスが目の前で着替えていた様子を思い出していた。
綺麗な金色の髪、細く折れてしまいそうな体付きと幼さの抜けていない胸、
小振りながらも張りがあり男なら吸いついてしまいたくなりそうな肌。
歳の割に陰毛は生えておらず、何故か綺麗な恥丘を晒したままになっていて、
それもまた子供らしくてなかなか良いものだった。
あの場所を舐めたり弄ったりしたらどんな反応が返ってくるのだろうか…想像しただけでも生唾が出てしまいそうだ。
それと可愛らしい尻、丸みを帯びてさわり心地のよさそうなその部分を揉みほぐして…おっと、我をそんな変な目で見ないでくれ。
我は確かに変態だが、変態の中でもトップクラスの紳士であると言えると明言しておこう。
かの有名なK・Kにも及ぶほどに我は変態という名の紳士であると…!!
「…ディムロス…?気を使ってくれたのかな…」
妄想に励んでいるディムロスに声をかけ、ため息をつきながらザクザクと音を立てて林の陰に隠れ。
毛皮のコートの中に手を入れてドロワーズを両手でするりと脱ぎながら木の陰でしゃがむ。
(こ、これは…我が妄想している間にリリスは何を…!)
ディムロスは声を出さずにその光景を見守ることに徹し、内心期待に胸を膨らませて両手でガッツポーズを決める。
ちょろ……しょぁぁ……。
寒さの中に湯気があがり、木の陰で秘部を外気に晒しながらリリスは用を足し、体をぶるっと震わせる。
そう言えばティッシュがない…それに気が付きしばらく悩んだ後、雪を手に取り秘部にそっと擦りつけてみる。
「つめたっ!!」
思った以上の冷たさに驚き、このまま下半身を外気に晒し続けるのは危険だと判断し、ため息をつきながらもドロワーズを履いた。
どうせ誰にも見せないし、洗濯してしまえばきっと大丈夫…そう言い聞かせてドロワーズを履き直し、また雪道へと戻っていく。
「リリス、もうすぐで着くようだぞ」
「あ、ディムロス…気を使ってくれてありがとう…」
「気にするな」
(実はずっと見てましたなんて言えないな…)
ディムロスは内心ばれていない事にほっとしながらもリリスとの旅に楽しみを見出したのだった…。

「何を買ったのだ?何やら真剣に選んでいたようだが…」
「え?おたまとフライパン!これがあればディムロスで料理が作れちゃうでしょ」
「我を何だと思っているのだ…」
リュックの中から飛び出しているフライパンとおたまの柄、ディムロスは呆れたように言葉を返し、ため息をつく。
一人旅に出ているとはいえやはりまだ考えは子供っぽく、どうもお気楽な考え方は抜けていないようだ。
ディムロスを背中に背負っていれば簡単な昌術は使うことができるが…ディムロスは昌術を使う為のソーディアンではない。
むしろ本体で斬り付けてこそ本来の実力を発揮できるというのに…。
「おい!リリス!」
「ん?なぁに?…きゃぁ!」
宿屋を探し目を凝らしていた所為か、目の前に迫ってきていた女性に気が付かずにぶつかってしまい。
リリスは雪の上に尻もちをついてお尻を摩りながら立ち上がろうとし、ぶつかった女性に視線を向けた。
ぶつかった人は何ともなかったようにリリスの方へ手を差し伸べていて、差しのべられた手を掴み、ちゃんと立たせてもらう。
「すまない、急いでいたんだ」
「いえ、大丈夫です…私もぼーっとしてたから…」
「…そうだ、手伝ってもらいたいことがあるんだが…すまないが一緒に来てくれないか?」
女性の謝罪に頭を横に振って自分も悪かったから、そう言い返すと女性はしばらくリリスの様子を見つめ、
何かを手伝ってほしい、そうリリスに頼み込むように頭を下げた。
そんな彼女の頼みごとを断るわけにもいかず、
元からこういう人助け的なものが嫌いではなかったのもあってリリスは頭を縦に振った。
「どんなお手伝いをするんですか?あ、私はリリス・エルロンって言います」
「私はマリー、近くの洞窟の奥で仲間が動けなくなっているんだ…助けるのを手伝ってほしい…頼めるか?」
「はい!どーんっと任せてください!」
胸を手で叩くようにしながら笑顔でマリーに言ってみせると、
マリーの表情にも少しだけ笑顔が見られ、ともに雪道を歩きだす。
雪はゆらゆらと振っているが今にも止まりそうなほど量は少なく、
これならしばらくは吹雪は起きそうにないように見えた。
「おい!危険な事だったらどうするんだ!」
「大丈夫よ、ディムロス…マリーさんも女の人だし、困ってる人を放っておけないでしょ?」
「…だが…お前の身に何かあったら…」
「ディムロスってば、心配してくれてるの?」
「……もういい、好きにしろ」
やったっと両手を胸の前で合わせて笑顔を浮かべると、
独り言を言っているリリスに気がついたマリーが不思議そうな目を向けているのに気がつく。
だがここで変な言い訳をするのも誤解を招きそうで、リリスは笑って誤魔化すとマリーの傍へ駆けよった。
「ここの奥だ、早くしてやらないと凍え死んでしまうかもしれないな」
「は、早く行きましょう!」
マリーの言葉に焦りを感じ、リリスは急かすように洞窟の中を先陣を切って歩きだした。
洞窟の中は外と違い風が入ってこないこともあり幾分かは温かく感じられる…
だがこんな場所にいてはいつかは凍えてしまいそうだ。
洞窟の奥へと進むと何故か立派な建物の中のような場所に出て、
洞窟や外とは比べ物にならないほどに温かく感じられた。

「こっちだ」
マリーが指をさしながら歩きだしたのを見てリリスもそれに続き歩き始める。
周りを見渡すと少し埃のような臭いを感じ、柱には蜘蛛の巣があり、年季の入り具合に驚きつつも感動を覚える。
リーネの村に住んでいたら確実に見ることのない物で、どこか神聖な雰囲気も感じられる。
静かなその神殿のような建物の中に二人の足音が響き、反響しているのを耳にすると何処となく緊張してしまう自分がいるようだ。
「マリー!どこいってたのよ!」
「すまないルーティ、だが助っ人を連れてきたぞ」
「その女の子…?こんな処にそんな子を連れてきてどうするのよ!見つかったら大変な事に…とにかく早く降ろして!」
「彼女が私の仲間、ルーティだ」
ルーティと呼ばれた女の人は空中に浮いたまま見えない何かに捕まえられているように見えた。
まるで侵入者用のトラップか何かにつかまったように見え、
少しだけ不思議な感じがしたがあまり気にするのも変だと思い首を振って考えを消した。
二人の会話のぴりぴりとした緊張感を察し、静かに見守っていたがどうやら出番が来たようで、
マリーの指示に従いスイッチの前へと移動する。
「そのスイッチを私と一緒に押すんだ」
「…わ、わかりました」
「いくぞ?3、2、1…っ!」
合図に合わせてボタンを押し、ルーティの方に目を向けるがどうやら何も起こる様子がない。
「タイミングがずれたか!逃げろリリス!」
「ひゃぁっ!!」
「ちょーっと!なにやってるのよ!!」
間一髪という処で台座から現れた謎の物体に体を拘束される事はなかったが…逃げ遅れたマリーが宙に吊るされているのが見え。
急いでマリーのいる台座の下に駆け寄りながらだんだんと近づいてくる男性の声に思わず振り返り出入口に目を向けてしまう。
文句を言っているルーティよりもついに扉を開け始めたその声に気を付けながらそろりそろりとマリーの方へ移動し始めるが……。
「しまった…リリス、そこの台座のボタンを押すんだ!」
「は、はい!」
「何者だ!?」
マリーの声にびくりと体を跳ねさせ、慌てて走りだそうとするが床の段差に躓いて壮大な音を立てて転び。
先ほど買ったばかりのおたまとフライパンが鞄から飛び出して床の上に転がってしまった。
慌ててその二つを手に取り、立ち上がりながら近寄ってきた男たちに向かっておたまとフライパンを構えた。

「盗掘者め!お前一人で何ができる!」
「ディムロス…どうしよう…」
相手は3人、リリス一人で3人の相手などまず不可能だ。
ディムロスにむかって小声で尋ねながら震える手を堪えるようにおたまとフライパンに力が籠る。
「我に意識を注げ、昌術を使うことができるはずだ」
「何をぶつぶつ言っている…捕えろ!!」
「ふぁ、ファイアーボール!!」
おたまを敵に向けて突き付けるように振るうと同時に力を込めて叫ぶと背中にあるディムロスから小さな火球が飛び出し。
ひょろひょろと弱々しい軌道で飛んで行くと空中でポンっと音を立てて花火のように消えてしまった。
一瞬の事に驚きを隠せない男達はしばらくぼぉっとしていたがすぐに正気に戻りリリスに警戒しながら剣を抜いた。
「ディムロスぅ!」
「く…やはりこの状態では上手く術が発動されないか…」
「きゃぁああ!!」
目の前に迫る剣を身をかがめて避け、這いつくばりながらその場から必死になって転げ出る。
相手が持っているのは本物で、一歩間違えれば確実に命に係わってくる。
そんなものを持っている相手にこんな調理器具で相手をする方が馬鹿げている…
そう思いながらも両手に力を込め地面を蹴り飛ばした。
「こ、これで許して下さいっ!!」
「…は?」
最後の手段、このまま剣で斬られるのを待つのと生き残る為に手段を選ばないこと、どちらを選ぶと言われればもちろん後者だ。
呆れた声をあげた男達は最初は何をされているのか理解できずにいたが、リリスの姿を見て段々と状況を理解し始める。
両手でエプロンドレスをたくしあげ、ドロワーズを男達に見せながら顔を真っ赤にしたまま体を震わせている。
リリスの言葉の意味を理解したのか男達は顔を見合わせにやりと笑うと剣を鞘に収め、ゆっくりとリリスに近づいてきた。
「お前みたいなガキのを見ても興奮するわけないだろ」
「こんな小便臭いパンツ…黄色いシミまで付いてるもんで取引しようってのか?」
そういえばさっき拭けなかったんだ…そのことを思い出し更に顔を赤くさせ、俯きながらも小さく頷く。
恥ずかしさで足がガクガクと揺れ、緊張で体を硬直させたまま動けないでいる。
勢いでこの恰好になったはいいが、その先の事を全く考えておらず、何をされるかとだんだんと恐怖が強まってくる。
「そうだな…じゃあ…その背中に背負っている剣」
「ディムロス…?」
「ああ?名前があるのか?そいつで擦りつけオナニーをしろ」
…どういう意味?と首を傾げながら男の言っている言葉を理解しようとするが理解できるはずもなく。
「わ、我をお前の股に擦りつけて…うむ…」
内心男達に感謝の気持ちを込めながらディムロスは説明を付け加え、
リリスが本当にやってくれるのかと待ち遠しそうにしている。
そんなディムロスの様子など知らず、もしそんな恰好を見せて男達が我慢できなくなってしまったらということを考える。
それならば念を押しておいて男達の好きなようにして貰うのが一番…その結論に達したようで赤くなった顔のまま男達を見上げた。
「私のお股を…皆さんの剣で擦ってください…」

「あん…んっ!はぁ…」
一本の剣が股間をぐりぐりと弄り、ドロワーズの上からすりすりと秘部を擦りあげる。
クリクリと敏感な場所を剣先で突き、鞘を使ってすりすりと擦りあげ秘部から溢れだした愛液で鞘がきらりと光って見える。
もう一本の剣はリリスのお尻に挟まれ、その温もりで鞘を温めながらすりすりと擦る鞘の動きがアナルを刺激し、
下着の上からアナルを探り当てるように剣先で谷間をなぞる。
「きゃふぅ!」
お尻の穴を突かれ、可愛らしい悲鳴を上げながら男達の好きに弄られ続け、口元にもう一本の剣が差し出される。
それを小さな唇を開き熱く温もった息を吐きかけながら舌を這わせゆっくりと舐めはじめる。
まるで男の大切な部分を舐めているかのようにゆっくりと、剣の唾から剣先まで舌を這わせていき、剣先をぱくりと咥える。
その異様な光景に男達は興奮が隠しきれず、思わず自分の竿を硬くさせ生唾を飲む。
「ふぁ…、ごちそうさまでした…」
リリスが笑顔を見せながら唾液の糸を引かせて剣先から口を離し、男達を見上げるようにして笑う。
一瞬男達がリリスを襲うのではないか、そう思えたがリリスの体で温められた剣を手にすると「おお!」と歓声をあげた。
「ふ、ふん…今日は許してやろう。何も取らずに帰るんだ」
「ありがとう…ふぅ…」
男達が引き揚げたのを見てため息をつき服装を手直しすると改めてルーティとマリーの方へ振り向いて苦笑いをしてみせた。
「あんた、やるわね…。女のあたしでも見惚れちゃうくらい上手だったわ…くやしいけど」
「あはは…褒められてるのかわかんないよ」
ルーティの言葉に苦笑いを浮かべたままマリーとルーティのトラップの解除へと向かった。


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