総合トップ>SS一覧>SS No.6-066
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
鈍感と超絶テクと優しい嘘つき? |
owata氏 |
セネル×クロエ |
2007/09/20 |
2007/09/21 |
その日の夜は満月で金色に輝く月は美しく外を照らす。
ここは遺跡船。そして、ウェルテスの町の中にある資材置き場。そこは深夜で、ひと気がなく、誰一人として町を歩く人は居ない。
白いローブを身にまとい、一人の女性が人目がないか気にする様に、静かにその資材置き場に入っていく。
「本当にするのか…」
「クー… 必ずここへ来たらそう言うね…」
資材置き場にから聞こえてくるのは二人の少女の声。
「当たり前だ!女性同士でこんな事… 本来ならありえない!」
「それもこれも全て愛するセネセネのため〜♪ 違う?」
クロエには、非常にライバルが多い。セネルに関わっていた女性は少なからず彼に恋心をいており、
告白はされていないものの、その事実はクロエに多大な危機感を与えている。
「だが、ノーマ。 その、しかしだな…」
「前にも教えたはずだけど、女は度胸!特にセネセネみたいな鈍感マスターには、過激すぎるアタックで丁度いいの!」
「だからって、強引に肉体関係を結ぼうとするのは…」
愛している と一言言うだけで思いを伝える事は可能である。
しかし、クロエの恥ずかしがり屋な性格のせいで、どうしても言葉で伝える事ができない。
「クー… あんた、言葉にするのが苦手なんなら行動で示すしかないでしょ…」
遺跡船で知り合った親友(悪友?)のノーマに相談したところ、帰って来た答えはこれである。
「だったら、超絶テクで鈍感セネセネを虜にするのが一番手っ取り早いの!」
「し…しかし、それではクーリッジの思いを無視するようなもので…」
体を使って男をたらしこむ… ひどく悪く言えば、こう言うことである。
相変わらずクロエは自分のやっている行為が本当に正しい事なのか疑問に思い、口ごもる。
それを見かねたノーマは はぁ… とため息とつき、自分のポケットの中にある小さな機械のスイッチを押す。
「んはぁっ!!!」
その瞬間、クロエは両手で自分の陰部に手を当てて、何かを耐えるように歯を食いしばる、
「言葉では、乗り気じゃないみたいだけど… きちんと教えられたとおり、「入れてる」みたいですね。クー♪」
下腹部からかすかに聞こえる振動音。その振動と同じくかすかに体を震わせながら、漏れそうになっている声を必死に我慢する。
「んふふ… 顔真っ赤にして可愛い…。」
顔を赤くして、羞恥に耐えるクロエに欲情したノーマは、うつむいていた顔を、人差し指で持ち上げて濃厚なキスを始める。
「んふ… ノーマ…? むうぅ…」
突然入り込む舌を拒絶することなく受け入れ、クロエはそのまま、ノーマの舌と自分の舌とを絡ませる。
まずは、キスから。深く舌を絡ませて、自分の緊張と相手の緊張をほぐす様に、優しく、ゆっくりと口の中を愛撫する。
緊張がほぐれ来たと思ったら、先程より深く激しくキスを行う。
「あふ… むう… む…!」
トレードマークともいえる全身タイツの上から、大きく出た乳房を両手でがっしりとつかむ。
(ホントに… 羨ましい体してからにぃ…)
ノーマは両手を大きくしてつかみ、揉み始める。
自身とは違う大きな胸にジェラシーを覚えながら、執拗に念入りに… そして、情熱的に愛撫を加える。
アーツ系の爪術であるがゆえ、そして幼い頃から厳しい剣の稽古をしている彼女は、
すらりとした誰もが羨む素晴らしい体型の持ち主で、その上、出ると所は出ている…
「この女、将来は間違いなく「ボンキュ」ね…」
キスをやめ、感心したように念入りに両方の手でその二つの大きな胸をぐにぐにと揉みくだす。
「んく!ノーマそんなにしては…」
「ノーブラでちゃんと来たのね。クーのそう言う素直な所も大好き…」
両手で揉みくだしながら背後に回り、そこから両手で真ん中に寄せるように強めに揉む。
両方の乳房に愛撫を加えていると手のひらに固い物が当たる感触が得られ、それを両手のそれぞれの人差し指と親指に挟んで、少し強めに捻り上げる。
「んんん!そこ弱いって知って…」
乳房の頂上に走る甘い感覚に、思わず声が漏れてしまう。陰部からの振動は相変わらず治まらず、両方からの官能に今以上に強く耐える。
「よっと!」
突然、スイッチも切り、胸への愛撫をやめ、クロエから離れていくノーマ。
「…! …どうした、ノーマ!?」
いきなり愛撫を中断され、その真意が分からなず、あわててうしろに向く。
「んふふふー。クロエ?ここから先は服を脱がないとできないけど… まだする?」
小悪魔的な笑顔を浮かべて、ノーマは「ここから先」の覚悟をクロエに聞き出す。
「わ… わたしは…! …………。」
真っ赤に顔を赤らめたクロエは静かにファスナーに手をかけ、しばらくして、バサリと服が落ちる音がした…
・
・
・
・
「本当に綺麗…」
「そ…そんなに見るな… 恥ずかしいぞ、ノーマ」
「セネセネ… 聞こえる?あんたを慕っている女の子の体は、稀に見る芸術よ…!」
瞑った目から薄っすら涙を浮かべ、両手を固く結び、天に向って祈りを捧げるように呟く。
「ノーマ!ば…馬鹿な事を言うな!私など大した事はない!そ、それにグリューネさんの方が私などよりも…」
「シャラープ!!グー姉… アレは神の領域なの!凡百の人間があの肉体について語るなんて、すでに愚かな!!」
「それに!クー…!!あんたが まだまだ なら私の価値は一体なんなの!?」
ダバーと妙な擬音を出しながら、滝の様に涙を流し、自分の胸に手を当ててのクロエに迫る。
「い、いや… 世の中には、胸が小さめの方がいい人もいると聞いたが… あ…」
いきなり迫ってくるノーマにあせったのか、上手いフォローの言葉が浮かばずに、思いっきり彼女のコンプレックスをつついてしまう。
「ありがとう… 慰めてくれて、おかげで私の心はズタズタに傷ついた… 胸が大きいほうがいいに決まってんだろうがこらぁぁぁァァァァ!!!」
外に聞こえるかもしれない大声を出しながら、ノーマは燃え上がる怒りにまかせて、力いっぱい叫ぶ…
クロエはあたふたしながら、何やらフォローするが全く聞こえていないようだ
「う… んっ…」
「「!!!」」
資材置き場として棚には多くのものが置かれる…
その中の棚とは別に不自然に白い布がかぶされた一つの大きなふくらみから、明らかに人間のうめき声が聞こえる。
「だ… だれだ!!」
(あ…ちゃー…)
聞こえてくる人の声に、クロエは畳んでいた服の横に立て掛けておいた剣を構えて、その聞こえてきた布のほうを近付く。
ノーマは、冷や汗をたらしながら、大声を上げた失態に、額に「しまった」と手を当てる。
(まあ、遅かれ早かれ、ばらすつもりだったけど…)
っていうか、クーの反応は如何ほどか?などと不謹慎な事を考えつつ、息を呑んでその布を取り去ろうとするクロエを凝視する。
一方のクロエは、国辱物の自分の失態を見られたかもしれない焦りにより、冷静さを失い、服を着ることも忘れていた。
(どうしよう!どうしよう…!!)
本来なら自害してもおかしくない程の、醜態を見られたとなると、頭にはそんな言葉しか浮かんでこない。
布に手を掛け、決心を固めたクロエはバッとそれを取り払う。
・
・
・
・
「クーリッジ…?」
白い布を取り払うと出てきたのは、心地良さそうに寝息を立てる自分の想い人、セネル=クーリッジ。
自分の予想をはるかに越えた状況に、大きく目を見開いて、唖然とした表情のまま固まってしまう。
思考停止確認… と心の中でノーマはつぶやき、そのまま時が経つのをひたすら待つ
「そして、時は動き出す…」
頃合を見計らったノーマはぼそりとつぶやくと、資材置き場から今度は思い出したかのような悲鳴が聞こえてくる。
「な…ななな!!クーリッジがなぜこんな所に!!?こここ…これは夢に違いない!!!!夢にちがい…」
「クー 落ち着いて!!こう言う時は、ホタテを数えればいいわよ!」
「あ…ありがとうノーマ!…ホタテが1匹、ホタテが2匹… って違う。これは寝るときだ!」
「あはははは!!」
見事にテンパリまくるクロエに、ノーマはお腹を抱えて笑い出す。
「笑い事じゃない!夢のノーマにまで、おちょくられるなんて… 私もまだまだだ…」
「まだ夢だと思ってるし… こんなリアルな夢があるわけないでしょ…」
あくまで現実から目をそらそうとし、夢で完結しようとしているクロエに少々の呆れを覚えるノーマ。
「よく見て、クー。セネセネはまだ寝てるでしょ?つまり私たちの あれ は見られてない、OK?」
頭をぽりぽり掻きながら、クロエが取り乱さないように説明を始める。
「そして、私たちの裸も見られていない… これもOK?」
「裸?」
ノーマのその言葉に、自分が改めて何も着ていない事に気付き、顔が一瞬にして火がついたように真っ赤になる。
「きゃあ!」
その瞬間手に持っていた剣をおとし、カランと大きな音が立つ。自分があられもない姿でたっている事に気付き、
すばやく手で覆い隠すと、そのまま部屋の隅で小さくなってしまう。
「「きゃあ!」だって… くぅー!可愛いー!! 見られてないから安心してって…」
「ん… ここは…」
先程の叫び声ならいざ知らず、床の上に落ちた剣の音に反応して目が覚めてしまったセネル。
安眠を妨害され、いささか不愉快そうに目を開けると、そこはいつものベットの上ではなく、固い床だと言うことに気付く。
「いっ!!」
「クーリッジが!!」
「ん?クロエ…? ノーマ? …………!!」
うるさいぞ、と言おうとした瞬間に二人が一糸纏わぬ生まれたままの姿である事に気づく。
そして、資材置き場からは、本日3度目の絶叫が響き渡る。
「うわああああああ!!何やってんだ!?おまえら!!」
((あんたが叫ぶんかい…!!))
本来なら女性が裸を見られて絶叫するであろうこの場面で、セネルはイの一番に大きな声を上げる。
「落ち着いてセネセネ!こう言う時は、手のひらに素数を書いて、飲み込めばいいよ!」
「お…お前ら!は…裸で一体何を!?くっ!体が上手く動かない…!!」
「華麗にスルーされたし… てーか何時もみたいに突っ込んでくれないと、読者には面白くないでしょ… ねぇ、クー?」
訳の分からないことを言いながら、セネルに分かるように意地悪そうに、「クー」のアクセントをわざとらしく強くする。
「わ…わたしはクロエなどではない!断じて…」
セネルに掛けられていた白い布で体に覆い隠し、スミの方で丸まって必死になって隠れようとしている
「今更、誤魔化しても遅いでしょ… はいはい。こっちに来る!」
「い…嫌だ。私はそっちには決して行かない!」
クロエは恥ずかしさのためか上擦っている声で、断固として動こうとしない。もう、この世から消え入りたい気持ちで一杯のようである
「ふーん。」
「うふぅ…!?ノーマ?」
カチリと服から出しておいたスイッチを入れると、クロエはブルブルと快感に耐える。
ノーマから湧き上がるような欲情と悪戯心に芽生え、クロエの耳元でゆっくりと呟く
「折角だし、1回イっちゃおっか。愛してるセネセネの前でねー。」
(エ…?)
ノーマのそのセリフに、顔を逸らしていたセネルは思わず、クロエの方に顔の向きを変える。
「ほら?ここが弱いんでしょ?」
「だめ… クーリッジ… 見るなぁ。」
壁向きになっていたクロエを方向転換させ、セネルと向かい合うように移動させる。
すでに力の入らないクロエは抵抗するも、簡単に移動させられて、顔を真っ赤にして哀願する
「あん…!! ノーマ… やめてぇ…」
(ふふ… だんだん力が入らなくなってきてる。)
クロエの背後に回り、背中から手を伸ばして腹部へ通り、陰部をセネルに見えるように指で大きく広げる。
そこはローターの刺激によりひくひくと小さく痙攣し、濃い愛液がとろとろと流れでている。
「セネセネに恥ずかしい所、いっぱい見てもらお…」
「え…!? だめぇ!! 許してぇ!!やん!!」
広がった陰部をこねる様に中指で掻きまわし、その度くちゅくちゅと淫猥な音が響いてくる。
「ク…クロエ?」
見た事のない戦友の痴態に、目を見開き凝視する。
喘ぎ声もその恥ずかしがり体をむずがゆく、くねらせるその白い肢体も、全て新鮮でそして、セネルにとって刺激的であった
「ほら、セネセネがクロエの大事な所に注目してくれてるよ。」
(セネルに見られてる…!!)
ローターの振動で、すでに達しそうであったクロエにとっては、セネルから注がれる熱い視線と、
自分の体を知り尽くした女性からの愛撫で、口からは今まで我慢していた嬌声が聞こえる。
「んはぁ!」
ノーマが陰部の陰核を刺激すると耐えていた快楽への枷が決壊し、
弓なりに体を逸らすと人一倍大きな嬌声とともに、クロエは快楽の証が床へ飛散した。
・
・
・
・
・
「クー… 綺麗な所、いっぱいセネセネに見てもらえたね。」
ノーマは、はぁはぁと息を整えているクロエの頬に小さく口付けを行い、また手に持ったスイッチを切る
クロエの秘部は先程の愛撫でヒクヒクとしており、その横でほんのりと顔を赤らめているノーマは手についた愛液を子悪魔の表情で舐めとっている。
女性としてあまり見ていなかった仲間の妖艶な姿に、セネルは思わず唾を飲み込む。
「お、セネセネ。やる気になった?」
「ふざけるな!く…くそ、何で体が動かない…」
「そりゃ、動かれたら面倒だもん。薬で自由が効かない様にしといた。」
「な… こんな事、許されると思ってるのか!?」
さらりと、ノーマが薬を盛った事を暴露する。全く悪びれる様子のないのを見てセネルは怒りを感じた。
「ほー… そう言う割には、こっちはやる気マンマンなんですけど?」
先程の二人をみて、大きくなった陰茎に優しく触れる。そして、上下に優しく擦り上げセネルのそれに愛撫を加える。
「うく…!」
薬のせいか、それともノーマの愛撫が上手いのか、ドンドンと硬くなり先端からは先走りが少し顔を出し始める。
「ほら、クー。呆けてる場合? 自分ばっかりじゃなくてセネセネも悦ばしてあげないと。」
愛撫で果てたクロエは虚ろな表情で立ち上がり、愛しい人の男根を見つめながら近付いてくる。
「クロエ。駄目だ、やめろ…」
「クーリッジ… いや、セネル。すまない… わたしは、もう我慢できない。」
「ク、クロエ?」
突然自分の呼び方が変わった事に戸惑い、口ごもるセネル。
クロエは膝を折り剛直に向かい合うと、桜色の唇が大きく反り返り包皮から頭を出した亀頭に優しく口付けを行う。
「く… あ…」
温かな吐息が先端にかかり、むずがゆい様な、そして心地良いような感覚にとらわたセネルの口からは、苦痛にも似た声が聞こえる。
クロエは舌先で、反り返っている剛直を付け根から先端まで、優しく這う様になぞる、すると剛直は刺激に耐えかねたのかビクンと、大きな脈動を打つ。
亀頭の雁裏を舌で執拗に舐め、ついてた恥垢をするりと取っていく。亀頭を舌で舐め転がし、陰茎を片手でしごき始める。
クロエは反り返ったそれから浮き上がる、かすかな血管の青い筋を指に感じ、その迫力に息を呑む。
セネルの表情を見ながら、羞恥に震える唇を大きく開き、先端全てを覆い隠すように口の中に侵入させていく。
「むふ… あむ…」
「う…! くぁ!」
歯を立てず、口腔内の暖かくも柔らかい感触を亀頭に与え、舌でセネルの猛りきった塊を歓迎する。
セネルは快楽で漏れそうな声を押さえ込む。
クロエの口腔内の温かで柔らかい感触にビクンと体が大きく動き、彼女が敏感な部分を舌全体で舐め回して、愛撫を加える。
すぼめた口の中で、脈動を続ける男根を手で握り、押さえつけて、そのしごき上げるスピードを速める。
亀頭を口から離して、舌先でまた這い回ると、亀頭からは先走りがでてくる。
「んじゃ、わたしも… ちゅぷっ…」
クロエと向かい合うか格好となり、二人の少女はセネルの男根の両側面に構えると、その二人の舌で愛撫を始める。
「うぅぅぅぅぅ…!!」
舌での愛撫の激しさが増して、セネルは体の奥から疼きを感じる。
剛直を満遍なく舌で愛撫していき、お互いの口付けを散らしていく。
熱を帯びた剛直に唇が触れるたびに、それはビクビクと跳ね、先走りの量が増えていく。
それを感じた少女たちは、亀頭を両端からくわえ込み、お互いの舌を絡ませるように、口の中で当たる亀頭をずるりとなぞり続ける。
(くっ!!だめだ!!)
「!?」
ズクンと大きくなった亀頭の先端からは噴き出したように、白い液体が彼女たちに掛かる。
「クー?」
初めての男性の絶頂の証を顔に受けて、呆然とするクロエにノーマは声を掛ける。
その言葉にクロエが反応し、顔を向けると、顔を舌で優しく舐めてくるノーマ。
彼女たちはお互いの顔についた精液を舐め合い、それをキスで交換し飲み込んでいく。
二人の裸の少女の淫蕩な光景に、セネルの分身は時間を待たずに再び固さをとり戻す。
(クー… いよいよ本番よ!その前に… 分かってるわね?)
(あ… ああ…!)
「セネル…」
「なんだ… クロエ」
「………」
潤んだ目をむけて、ぎゅっと拳に力を入れるクロエ。
「クロエ?」
先ほど以上に顔を紅潮させるクロエにセネルは異変を感じる。そして、重苦しい雰囲気に戸惑いを感じている
「私は…」
自分でも聞こえるか聞こえないか小声でそう呟く。自分の張り裂けそうになっている心臓に邪魔をされながらも、大きく息を吸い込む。
「お前の事が好きなんだ!!」
小さい部屋余す所なく聞こえる大きな声を出し、目を硬く瞑ったクロエはそう言う。
「ク…」
信じられないといったセネルは、クロエの名を呼ぼうにも絶句し言葉が紡げない。
「…」
「お…」
しばらくして重苦しい空気にを切り裂く様に言葉が発せられる。セネルの声だ。
「…おれも… その… 」
突然の告白に戸惑いながらも、クロエに向って必死に言葉を搾り出す。
「セネ…ル?」
「まさか、お前から先に告白してくるなんて… その… 俺、カッコ悪いな…」
恥ずかしさからか目をそらして顔を紅潮させるセネルは、今まで自分が何時言おうか迷っていた言葉を先に言われ、情けなくなる。
「…!!!」
「クロエ!!どうした!?」
セネルの言葉の意味を理解したクロエからは、大粒の涙が目から流れでる。
「ごめん!!ごめんなさい…!! …嬉しくて! すごく嬉しくて…!!」
この人も私の事を愛してくれていた と思うと涙が止まらない。
「クロエ…」
「クー、よかったね。」
「ありがとう。ノーマ… お前のおかげだ…!」
「何いってんの。「俺も好きだ」って言ってたでしょ。お二人は相思相愛。私が何かする必要なんて最初からなかったし…」
苦笑を浮かべながらノーマは、涙を流しているクロエをふわりと優しく抱きしめる
「それでも、ありがとう!」
「うふふ… どういたしまして。」
「あのさ、ここまで来たんだしさ… これで終わりってのも何か悲しくない?」
「え?」
「セネセネのこれは満足してないよ?」
セネルのそれは先程の会話の長さでも、一向に固さを失わず、それどころか先程よりも大きくなっているように見える。
「な…! もういいって俺は!!」
「しかし、セネルのそれは大きくビクンと揺れ、まだまだ行けると言わんばかりに天高く反り立っていた。」
「なに、勝手な事言ってるんだ…」
なかなか素直にならないセネルにカチンと来たのか、ノーマは突然亀頭の尿道に舌を割り入れる。
「くあ!!」
「ここまで来たんだよ? ここでやめちゃあ、男が廃るぞセネセネ! それとも女の一人も喜ばせてあげれない、甲斐性なし!?」
「そ…それは」
「セネル… その… わたしは… できれば… こ、これを… 続けたい…」
蚊の泣くような声で、顔を真っ赤にしたクロエはぼそぼそとセネルに自分の思いを伝える。
まさかクロエから言い出すとは思っても見ずに、セネルとノーマはきょとんとする
「…。 クーはこう言ってるよ… 告白のときみたいに、自分に素直になってさ… 変に意地張らずにしようよ。」
「ごめん… ホントは その… したかったけど… その…」
「言ったはずだ、私もだと… 」
そう言うと二人は軽く口付けを行う。
口を放し、セネルの剛直の前に立ったクロエはそれを自分の秘部に近づけていく。
「ちょっと待って。 クー、する前に大事な事忘れてない?」
「え?」
突然腰を両手で持ち上げられ阻止されると、その真意がわからずノーマの顔を怪訝そうに見る。
そのままノーマはクロエの腰をセネルの胸の辺りまで持っていく。
「ノーマ…!恥ずかしい…」
秘部が吐息の掛かる所まで近付き、愛しい人の前で自分の大事な所をさらけ出していると思うと、恥ずかしくなる。
「んふふふ… セネセネ? よく見てて…」
「いはぁ!?」
二本の指を深々と熱く滾った陰裂に突き入れる。そしてそのまま指で大きく揺れ動かす。
(す… すごい…!)
自分の愛している女性の秘部に指が割って入り、指の間からは愛液がポタポタと、し滴り落ちている。
その光景にセネルのそれは暴発寸前にまで硬くなり、大きく揺れ動く。
「んー?なかなか出てこないな〜?」
内部をぐりぐりと抉る指に力を込めて、左右に大きく動かす。
膣を探り、かき回すたび愛液の量とクロエの喘ぐ声が大きくなっていく
「もっとゆっくり…!! ノーマ…」
「ほい、出た!」
愛液とともに出てきた手には小型の円形ローターが握られている。
「むちゅ… こっちは終了。じゃあ、セネセネ。お待たせいたしました〜」
「手間を… 取らせて… すまない、セネル…」
手に持ったローターを舐めながら、ささっとセネルとクロエから離れていくノーマ。
クロエも達しそうになり、我慢していたのか体をかすかに震わせている。
「お、おい… ちょっと休憩したほうが…」
「私なら大丈夫だ… んくぅ…!! あああ…!!」
クロエはそう言うと、セネルの肉棒を自分の秘所にあてがう。
濡れ滾り焼けたように熱くなった肉壁に亀頭が触れるとその心地良さにセネルは歯を小さく喰いしばる。
愛しい人の表情を見ながら、クロエは一気に腰を下ろし、根元まで肉棒を招き入れる。
「うあ!」
「はあぅ!!」
肉棒全てを覆いながらきつく締め上げるクロエは大きく仰け反る。自分を貫いた肉棒に、膣を根こそぎ擦り上げられその刺激で達してしまう。
(クー、教えられた様にね。)
はぁはぁとその刺激に耐えているクロエの耳元にノーマが優しく囁くと、腰を持ち上げてゆき、加え込んだ肉棒に刺激を与える。
「ま…まずはゆっくりとグラインドを開始する。」
ノーマから日々教えてもらった、自称超絶テク?を口にしながら、言葉通りに緩やかに腰を上下させてゆく。
「その後、徐々にスピードを上げてゆき、陰茎を擦りたてる…」
腰を上げて下げる、単調な動きでありながら、その体験した事のない謀り知れないほどの強い快楽に、
フルフルと体を震わせて、セネルを喜ばそうとその動きを素早くしていく。
「上下の動きばかりで… なく…! うふぅ…! 左右に腰を動かす事も… 忘れず!」
腰を深く沈めて、その状態で左右に円を描くように動かすと、剛直の先ほどとは違う快感に思わず言葉が途切れる。
セネルのモノもビクンと跳ね、更に一回り大きくなった。
「…そ、そして… んく… 相手の表情を見て… 気持ちよさそうであれば… 今度は自分の一番感じる場所を探して、腰を打ち付ける…!!」
腰を持ち上げて、その際奥を打ち付けるように腰を動かすと、膣はそのしまりを増していく。
結合部から出る愛液の量も増えていき、大きな水音とともにクロエの喘ぎ声も徐々に大きくなっていった。
「ううん!!んはぁ!!そ…そして…!!」
クロエは腰を横に捻り、股を交差させるような体勢で、更に深い結合を求めた。
その状態から腰を引きクロエはジュブンと腰を落とす。
その陰核がセネルの下腹部に密着するほど押し付け、腰を大きく左右に振りながら剛直を刺激していく。
「くふぅ!!だめぇ、これ…!」
貪るように腰を動かしていくと、その強い快楽に耽溺し始め、相手の喜ばすための動きが自分の快楽を得るための動きに変わっていく。
「これ、すごいよぉ!!」
腰を文字を描くように激しく動かすと、結合部からじゅぶじゅぶとドロの上を歩くような音が響いてくる。
快感のため包皮から顔を出した陰核は、腰を打ち付けるたびに相手の下腹部にすりつけられ、赤黒く充血していく。
「んぅ!!お…おい!もうそろそろやめろ!出る!」
きつく締め上げ、そしてうねる様に肉壁が剛直を刺激すると、セネルは強い射精感を覚える。
これを我慢しようと耐えようとするとクロエの膣の剛直がわなわなと大きくなっていく。
(私も最初はそうだったけど… 気持ち良過ぎて、頭の中真っ白になっちゃうのよね。)
(それにしても…初めて他の人のしてるの見るけど…めちゃくちゃ、えっちだよぅ…!)
クロエとセネルの激しく愛し合うその姿に、自分の陰部も愛液が溢れてくるのを感じて、ちゅくちゅくと自分で慰め始める。
「はぁ!せねる!わたし、ごめん…!きもち、よすぎて!」
腰の動きは先程よりも激しくなり、擦り上げる摩擦によりそこは火がついた様に熱くなっている。
螺旋を描くその激しい動きに刺激され、貫いていた男根は射精への脈動を見せ始める
「激しすぎる…! もう少しゆっくり!!」
「ごめん!わかってるけど、とまらないの…!!」
セネルは自身の我慢の限界が近いことを伝える。
しかし、快楽の虜となったクロエは大きく首を反らし、白い喉元を晒しながら、なまめかしい姿態を踊りくねらせ一心不乱に攻め立てる。
「くっ!」
妖しく乱れる彼女の動きに、剛直がわなわなと大きくなると同時にズクンと人一倍の大きな脈動を見せる
「だめだ!もう!」
耐えられなくなったセネルは、3度目の精を秘裂の中に注ぐ。
「!? んはぁ!」
マグマのように煮立ったその精を体に受けて、今まで耐えていた絶頂の枷を決壊し、秘裂はそれを強く締め、結合部から愛液を噴出させる。
クロエは頭の中が真っ白となり脱力したようにセネルに体を預ける。痙攣したようにビクビクと体を震わせ、今までの最大の絶頂に身も心も深く侵されていった…
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「…クロエ!」
「クー!しっかりして!」
「あれ、私は? …! すまないセネル!好き勝手に動いてしまって…」
先程の我を忘れて動いた痴態が思い出され、顔を真っ赤にして頭をさげる。愛しあうと言うか、自分がただ気持ち良い様に動いただけで、セネルに申し訳なくなったのだ。
「いや、メチャクチャ気持ちよかったけど… クロエは大丈夫なのか中に出てしまったけど…」
「クー、大丈夫?」
「本当にすまない… あれ、ノーマ?」
「なに、クー?」
「すごい濡れてる…」
自分を覗き込むノーマの内股からは、数本の快楽の筋が通っている。
「あ、あんたらの見てたら、その… ね?」
指摘され思わず顔を赤らめるノーマに、クロエは思い切ったようにセネルに言葉を投げかける。
「…セネル。まだまだ行けるか?」
「え?ま…まあ大丈夫だけど。」
「ノーマ… セネルは大丈夫だって…」
「な、何馬鹿な事いってんの!?私は別に…」
「自分に素直になってさ… 変に意地張らずにしようよ。ノーマ…」
「!」
「分かってしまったんだ。私とセネルがしているのを見ているお前は、とても切なそうに、恋人を取られた様な悲しそうな目をしていたから… わたしがいつもしているような、不安そうな目をしていたから…」
(クロエ…!!)
「ごめんなさい。そして、ありがとう… ノーマ。」
クロエの思いやりに目頭が熱くなっていくノーマは、唇をグッと噛んで涙を堪える
「ど?どう言う事だ?」
「「…」」
空気のまるで読めていないセネルのセリフに、感動をぶち壊される2人。
「ボケタコ鈍感帝王のセネセネ… 今から私が超絶テクであんたをイかせまくってやるっていう話をしてたの!」
「あの会話から、理解できなかったのか?」
一本の青筋を浮かべながら、苛立ちを覚えるノーマ。クロエもあきれ果てた様子でジト目になり、セネルの鈍感ぶりに冷や汗をかく。
「????」
「もういい!このアホ男!」
「なんなんだ、一体!?」
まるで自分の思いに気がついていないセネルに、怒りを感じたノーマは有無を言わさず、いきなり亀頭を秘部にあて、そのまま腰を一気におろす
「のりゃ…!」
「あああ!!」
クロエとは違った陰茎を舐め上げるような肉壁の刺激に、セネルは悲鳴のような声を上げる。
「クロエ…!今後の参考として、しかと見よ!男を喜ばすこのテクを…!」
「なんで…?お前が…!?」
「セネセネ、いってる場合?」
挿入した男根を腰を引くたび、亀頭の先端まで引き抜き、そして、抜けそうな所まで腰を上げ、また腰を沈める激しい擦り上げを開始する。
クロエのようなぎこちなさのないノーマは、猛りきった肉棒を物ともせず、腰をくねらせながら刺激する。
「…よいしょ!」
腰を悩ましく左右に動かしながら、セネルの胸板に、寄り添うように体を前に倒して、
結合をより深くすると、膣は男根に深くえぐられ、くきゅっと締め付けを強くする。
「う!んふぅ!」
「うぅ…! くぅぅぅぅ… 」
ひねりにより生まれた肉棒の捻るような締め付けに、もだえるセネルを見て体の奥が熱くなっていく感覚を覚える。この人のこんな表情をもっと見たい…
そんな悪戯心に煽られたのか、ノーマはその鍛え上げられた胸にある乳首に舌を這わせる。それを口に含んで中でコロコロと転がす
「うぁ! ああ!」
ビクンとセネルの剛直は、さらに大きく硬くなる。
自分の締め付けにも負けずに、まるで自分が動けないのを補うかのように、力強く脈動する男根に思わず体の奥が熱くなる。
ノーマはさらに、腰を前後に振りながら、存分に先程よりも硬くなったセネルの剛直の感触を味わう。
舌を離して、今度はセネルの乳首を指で軽いタッチで擦り、快楽を与え続ける。
そして、空いた両手のもう片方で自分のふくらみの頂きを、クリクリと刺激する。
両方の指に力を込めるたびに、膣の締め付けは増していき、一突きするたびに大量の愛液が噴出して、大きな水音が小さな部屋に響き渡る。
「さすがに、3回出しただけあって… 全然大丈夫ね…!何時になったら出る事やら…」
これだけの刺激を与えながらも、一向に来ない射精の予兆に焦りを見せるノーマ。
久しぶりにする行為だけに、このままでは自分が先に根を上げてしまう。
「だったら、手伝ってあげる…」
「え、え? ク、クロエ?」
見ているだけで、耐えられなくなったクロエは、今までの仕返しを兼ねての行動か、
少しの嫉妬心に駆られての行動か、突然愛しい人と体を重ねる親友の菊座に指を這わせる。
「ひゃん! な…! なに!?」
「あっ!」
味わった事のない未知の感覚に体をくねらせ、甘い疼きに秘道も締め付けを強くする。
戸惑うノーマに、クロエは先程まで自分の中に入っていたローターを、ノーマの菊座にあてがい指と一緒にズブズブと深く挿入していく。
「んんん…!!」
菊座から入ってきた異物に、膣はこれ異常ないほどに強く締め付け。
バイブがほとなくし動き始めると振動にあわせ、結合部からは濡れた粘膜の擦れる音が洩れる。
「ひゃあああああ!!」
「ぐぅぅぅ!!」
ノーマの中にあるセネルの分身は、菊座からの、ローターから与えられる振動を感じ、急速にその官能を高めていく。
熱く煮立った肉壷から、その絶頂の証が大量にでて、吹き出る愛液はセネルの下半身ぐっしょりと濡らす。
ノーマは、腰を激しく動かして、動きにより得る事ができる快感に我を忘れてしまう。
火を持ったように熱くなった肉棒が、自分を貫く快楽に没頭し、もはや本能で腰を動かしている。
絞り込むように剛直を締め付け、発火しそうなほどに熱くなった結合部の肉壁がひくひくと痙攣する。
前後に動かしていた腰の動きを、上下に変えてノーマは奥へとさらに結合を深くしていく。
「ノーマの言うとおり… 他の人のを見るのは、本当にえっちだな…」
そう言うと、クロエは体を倒していき、激しく出し入れされている結合部に向って顔を近づける。
そして、さらけ出され赤みを帯びたクリトリスをくりくりと舌先で刺激する。
「んん…!!」
ちょん と舌先がクリトリスをすると、快楽のために腰が思うように動かなくなる。
クロエは、動けなくなり快楽が遠退こうとするノーマに、再び急かすかのごとく、執拗にその蕾を舌先で愛撫する。
意識まで侵す快感に突き動かされ、腰の動きを先程よりも一層強くして、貪る様に動き剛直を必死に擦り立てる。
全身から与えられる快感に、ノーマの秘道はセネルの男根をうねる様に締め付ける。
先程とは違った締め付けに刺激されてか、自分の中の亀頭がひくひくとした脈動を見せ始める。
ノーマは最後の力を振り絞り、腰を深く打ち付けて、子宮口に亀頭をこすりつける。
亀頭を押し付けられ、グリグリとそのまま擦られてると、セネルはその体の奥から熱い煮立ったような液体が、先端に向って流れて行く事に気付く。
必死に抑えようと耐えるが、ノーマの容赦のない動きにすでに我慢は限界に達しようとしていた。
射精の衝動を抑えようとすればするほど、ビクンと意思を持ったように男根は大きく脈動し、
大きく揺れ動いたその剛直はノーマに軽い絶頂を迎え、動きの間にぷしゅっと秘裂からは愛液が絶え間なく出続ける。
「んんん!!もう駄目ぇ…!!ごめんセネセネ!!」
秘道が締め付け、セネルの絶頂を待たずしてノーマは先に果ててしまう。
糸が切れた人形のよう、力なく横に くてん と倒れ、そのままセネルの剛直がずるりと秘道から抜けると、
ひくひくと痙攣する花弁から大量の愛液が溢れ出て、体中の力が抜けたせいか菊座のローターもするりと奥から出る。
セネルの絶頂に達しそうであったはずの男根は、今だ赤黒く充血し、ノーマの愛液とセネルの先走りで、滑らかに光る。
ノーマは先程の疲労と絶頂の余韻に浸りながら、静かに目を閉じ、そのまま軽く意識を失ってしまう
「…う …ん。」
目が覚めると、体に白い布がかかっている事に気付く。状況が把握できていないノーマは、左右を見渡す。
そこで、目に入っていたのは、体が自由になったセネルと、クロエと愛し合っている光景だった。
「クロエ…! クロエ!!」
「ああ、セネル…! 」
クロエは全て満たされたような笑みと涙を浮かべ、深いキスを交わす。
セネルはノーマには向けられなかった、愛しい人を抱く穏やかな視線をクロエには向け、必死に相手の名前を呼び続ける。
ノーマは、ため息混じりに苦笑を浮かべ、全て諦めたような表情をする。
「………………」
気だるい自分の体を起こして、ノーマは2人にばれないように、静かに服を着て部屋を後にした…
深夜帰宅し、シャワーを浴びたノーマは星のマークがいたる所に描かれたパジャマを着て、自分の部屋の戻り、窓際に立つ。
四角い窓際から美しい夜空が広がり、薄い雲ひとつない星空が描かれていた。
「ししょー… 聞こえる?」
夜空の中でも、人一倍の輝きを見せる星に向かい、語りかける。
「私も大概、素直じゃないよね…」
クロエのことは言えないな… と心の中で苦笑する。
「でも、クロエは親友だし… セネセネが好きだって告白されたときは、最初はどうしようかと思ったんだけど…」
自分も好きだ なんて言ったら、クロエに気を使わしてしまう。クロエは大切な友達だから。
「しっかし… 私に相談するか?普通…」
今までの自分の行いをふと思い返すと、笑い事では済まされない。
かなり悪乗りした方である。明らかに百合入ってるし… 自分と、そしてほいほい言う事を聞いていたクロエにも冷や汗をかく。
「ふぅ… まあ、これで… 幸せになれるよね…?」
まあ、結果オーライ。終わりよければ全てよし。セネルも最初からクロエに惚れてたんじゃん。
これでおしまい…
「…!! ししょー… やっぱり辛いよ…!!」
そう思うと、目からポロポロと大粒の涙を流れる。
例え、覚悟していた事でも愛していた男性は他の女性と愛し合っていると思うと我慢し切れなかった。
「涙… 止まんない…!」
女々しい自分が嫌になり、グッと涙を堪えようとするが、それでも止まらない。
歯を食いしばり、ゆっくりと空に向って顔を上げ、ノーマは呟くようにこういった。
「セネル。クロエ。」
「幸せに… なんなさいよ…」
窓際から見える満天の星空、その星達はそんなノーマを慰めるかのように、優しく朝まで照らし続けていた。
前のページへ戻る