総合トップSS一覧SS No.6-049
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
エデンの果実 372氏(24スレ目) サレ×ミリッツア 2007/06/15 2007/06/25

禁忌とはなんて魅力のある言葉なのだろう。
信念は踏みにじる為に存在すると考えている僕にとっては、禁忌は犯すためにある――そう考えるのが自然だよね。

「サレ、私の話を聞いていたのか」
サレが声の主の方を向くと、少女のような女性がやや厳しめの表情をして彼を見ていた。
彼女――ミリッツァは、サレの反応の鈍さに若干苛ついたのか大量の書類を彼の執務机に叩きつけると、
無駄に豪華な彼の部屋のドアノブに手をかけた。
「待ってよミリッツァ」
「なんだ。私がわざわざ書類を持ってきてやったというのにお前は妄想に耽りこちらに傾ける耳無しか、良いご身分だな」
ミリッツァは彼に顔を向けずに若干怒りを含んだ声でまくしたてた。

「ミリッツァ、なんでそんなにイライラしているんだい?もしかして…あの日?」
「なっ!」
ミリッツァは慌てた様子でサレの方を睨み返した。褐色の肌に若干朱が射している。
「ふうん、その慌てっぷりだと図星かな?…ハーフでもヒトの子を孕めるなんて、初耳だなぁ」
冗談を言うように鼻で笑い飛ばすサレに、ミリッツァの堪忍袋の緒は切れた。


「いくら四星の一人と言えども、ハーフを侮辱するような言い方は…!」
「おや、ハーフの身分をわかっているからこそ、君は王の盾に身を置いているんだよねえ?」
ミリッツァが王の盾の幹部、四星にまで上り詰められたのはハーフの持つ強大な力のお陰であって、
彼女にとってその能力、フォルスだけが生きるための頼りである。
「くっ……、だが、その、サレが言うような『あの日』では決してない!…証拠もある!」
どこまでも負けず嫌いな子だ、とサレはミリッツァを評価した。…そして、彼が彼女のふと漏らした一言を見逃すはずもなく。
「『証拠もある』?…ふうん、じゃあ『証拠』とやらを見せてくれるかなあ」
ニヤニヤと酷薄な笑みを浮かべるサレに身の危険を瞬時に感じ取ったミリッツァは、神速の動きで扉の方向へと駆け出す。
…だが、嵐のサレの手から逃れることは出来ず、肩を強く掴まれると強引に豪華なベッドに叩きつけられた。
「きゃあっ!」
そのままサレもミリッツァが逃げ出さないようにベッドに覆い被さり、彼女の腕をきつく押さえつける。
見た目は細身で優男なサレであるが、それでも大の男である。
ベッドが二人分の重量でギシリと軋んだ。

「ば、馬鹿…何をするつもりだ」
先程とは一転して急に弱々しくなったミリッツァが、弱々しく言葉を紡ぎ出した。
「決まっているじゃないか。僕が確認したい事を確認する。ついでに、ハーフはヒトの子を孕めるかどうかも確認させてあげるよ」
語尾を強く言い、彼女の腕を拘束する手に更に力を入れる。そうして自分に恐怖するヒトの顔を見るのが彼の趣味なのである。
「や…いやだ…」
普段なら自分が言った悪い冗談も冷めた目で切り捨てる彼女が、
自分の腕の中で泣きそうな顔で嫌がっている…サレは一種の快感を感じた。


「お願い…乱暴にはしないで…」
ミリッツァの上着に手をかけると、形の良い乳房を包み込む下着が現れた。
彼女はもう逃げれはしないと悟ったのか、借りてきた猫のように大人しい。
「ふぅん…初めてなの?大丈夫だよ。僕はムードを大事にする男だからね。乱暴にはしないよ」
サレは優しい手つきで彼女の頭を撫でると、美しい黒髪を結わえていた紐をゆっくりと解き、耳元で囁いた。
「それに…感じてくれた方が孕みやすいって聞いたし。」
ミリッツァが無言になるのを確認すると、サレはクックッと笑った。

サレはミリッツァをショーツ一枚の格好にさせると、馴れた手つきで彼女の大きすぎず小さすぎない胸を揉み始めた。
「っあ!…ぅ、ううんっ」
「気持ちいいのかい?…嬉しいよ」
彼女の褐色の肌にじんわりと汗がにじみ出てくる。サレは頃合を確認すると、乳房の先端の桃色の乳首に舌を這わせた。
「んぁっ!」
彼女はここが感じやすいのだとサレは判断して、ねっとりと執拗に舌で乳首を舐る。
その度に彼女の甘い嬌声が漏れ、サレの本能をも刺激した。
「うっ…くぅっ…」
(そろそろ…良いかな)
サレはミリッツァの表情を確認すると、自身の唾液にまみれた胸元から顔を離して手で彼女の体を弄り始める。
胸元から腹、臍のライン…
「サ、サレ…」
突然の愛撫の中断に驚いたのか、ミリッツァが甘えるような声でサレの名を呼んだ。
「ふっ…可愛いなあ」
サレは自分がミリッツァの事を「可愛い」と知らない間に呟いていたことには気づかずに、彼女に答えて口づけをしてやる。
「ん…ふっ」

下腹部まで下ろした片手で、ミリッツァのショーツを丁寧に脱がしていく。ひっそりとした割れ目が彼の目の前に晒された。

「ミリッツァの言うとおり、あの日じゃなかったみたいだけど…このイヤらしい液は何かなぁ」
ショーツを陰部から脱がす際に引いた、半透明の粘液。答えは言わずもがな。

「あ…いや…」
突然、ミリッツァが表情を硬くしたと思えば、両腕で胸を覆い隠し、太ももをぴっちり閉じて陰部が見えないようなポーズになる。
「どうしたんだい、ミリッツァ?」
サレはあくまでも優しく彼女に問う。
「すまない…怖いんだ…」
「…怖い?」
ミリッツァは神妙な顔つきになると、その理由を打ち明けた。
――彼女はハーフという弱い立場に置かれたこともあって、訓練生時代には男達に強姦にも近い体の関係を迫られたことか多々あるという。
それ以来、性行為に対しての恐怖心が植え付けられてしまったとか。

「ふぅん…それは大変だったねえ」
サレは演技をする事も忘れて彼女の話に聞き入ってしまった。
「でも、僕は乱暴はしないって約束したから、信じてほしいなあ」
サレはミリッツァの華奢な体を抱き寄せる。いかにも弱そうな尖った獣耳を撫でてやると、彼女は安心したように甘い声を漏らした。

「じゃあミリッツァ。…続けても良いかな?」
「あ、ああ」
ミリッツァをベッドに座らせて落ち着かせると、サレは十分に硬くなった自身を取り出した。
其れは先端から先走りの汁を光らせており、準備万端だという事が誰にでもわかる状態であった。
彼女は一瞬男根に恐怖のような表情を示したが、すぐに決心したようだ。
「ミリッツァ…行くよ?」
「サレ…来て…」
細長い腕をサレの首から肩にかけて絡ませ、脚を広げて愛液で湿った陰部が見えるようにした。
サレの自身がミリッツァの花弁の擦ると、彼女は低く呻き、腰を引こうとする…
だが、サレは力強く彼女の腰を引き寄せ、半ば強引に肉棒を割れ目に押し込んだ。
「…んっ、ぁああっ!!」
(キ、キツ…)
処女ではないというのに尋常ではない程の膣内の締め付けにサレはかなりの射精感を催すが、彼はそれに耐えて肉棒を前進させた。
肉棒がミリッツァの膣内をする度に淫猥な水音がこだまし、二人のムードを一層盛り上げた。
「んっ…あっ…お、奥にぃっ…」
「動かすよ?」
サレはミリッツァの膣内の暖かさを十分に堪能した後、彼女の腰を掴み、打ちつけるような腰の律動を開始した。

彼の肉棒がミリッツァの子宮の奥を突く度に彼女からは息が漏れる。
「やっ、やあ…ん、んん、も、もっと優しく…!」
だが、サレは一向に動きをやめようとはしない。二人は獣のような激しい呼吸をし、確実に頂点へと近づいていった。
「サ、サレぇ…」
彼女のアルトの艶やかな嬌声が、結合部が奏でる水音が、二人の激しい呼吸の音が、部屋中に響き渡る。
ミリッツァは既に恐怖心というものを忘れて、目の前の男――サレに全てを任せていた。

「はぁっ、はぁっ…ミリッツァ、そろそろ限界だ」
「あ、サレ…」
ミリッツァは、自分の胎内のサレ自身がビクビクと脈を打っていることを感じ取り、彼の限界が近いことを悟った。
「わ、わかった…頼む…」
「っは、出るよ…!ミリッツァっ」
「ひゃああぁんっ…サレっ…!」
肉棒の先端から白濁した液がドクドクと噴出し、ミリッツァの胎内を白く汚す。
余りの熱さと快感――彼女にとって初めての絶頂だったらしい――に、彼女は気を失ってしまった。



自分のベッドでスヤスヤと眠る彼女の寝顔にキスをすると、サレは立ち上がった。

禁忌というもの程、甘美で美しくて心から愛せるものはない…

そう思いながら。


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