総合トップ>SS一覧>SS No.5-065
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939氏(20スレ目) |
ジューダス×ナナリー |
2006/03/20 |
2006/03/21 |
「あ、あの、ジューダス…?その、あたしさ…」
「うるさい。少しは黙ってられないのか」
空気の重さに耐えかね、必死の思いで搾り出した声も即座に切られてしまう。
普段はツインテールにまとめている髪がぱさりと音を立て、妙な違和感を感じる。
全ての原因は自分にあるのだし、目の前の少年に至っては完全な被害者。
それ故に言い返すことも出来ず、しゅんとうなだれる彼女にジューダスは苦笑を漏らした。
「言っておくが、僕は怒っているわけではないからな。それに…」
こんな状況にでもならなければ見ることの出来ない彼の素顔を見つめ、ナナリーは首を傾げる。
彼らしくない、歯切れの悪さだ。
「それに…?」
続きを言おうとしない彼に先を促すように繰り返す。
すると驚いたことに彼は少し頬を赤くし、視線をそらした。
年相応の彼の態度にどこか安心したような、こちらも気恥ずかしくなるような不思議な感覚を覚える。
だが決して居心地の悪い物ではない。
「それに、最近溜まっていたから、丁度いい」
ぼそり、と呟いた少年の台詞が一瞬理解できなくてぽかんと間抜け面を向ける。
言葉が脳にたどり着き、ぼっと顔を赤くして「そうかい」無理やり言葉をつなぐ。
もしここにいたのがこの少年でなく、例えばあの銀髪の男なら「スケベ」といって殴りかかったかもしれない。
「ナナリー、そろそろ」
「う、うん」
我慢の限界だ、とでも言うように―――否、実際に限界なのだろう。
男の癖に色気のある奴だとは思っていたが今日はそれを最大限に発しているらしい。
少し伏せられた目がなんとも言えず、女であるナナリーとしてはいささか不満に思う。
「あぁ!!んんんーーーーっ!」
そんな事を考えていたら、突如下腹部にとんでもない痛みが襲ってきて、ナナリーは思わずあげた声を必死に抑える。
自身の指を噛み締め、なんとか痛みに耐える。
「大、丈夫、か?」
いつもより幾分優しさのこめられた声だったが、ナナリーに答える余裕がある訳も無く。
ただ叫びそうになる声を押さえ、息をし、意識を保つ事が精一杯だった。
なんとか奥まで到達し、しばらく動かずじっとしているとなんとなく痛みに慣れてきたようで。
ナナリーの呼吸がなんとか落ち着き、知らぬ間に出てきた涙をゆっくりとぬぐった。
「大丈夫か?」
「うん、動いていいよ…」
相手も辛いのだろう。めったに見せないジューダスの焦ったような表情になんとなく笑いがこみ上げる。
線が細く白い体だと思っていたが、実際に間近でみるとやはり男なんだと認識させられた。
身長はナナリーの方が高いのだが、横になってしまえばそんなもの気にかからない。
「っん……んん!」
ずっ、と音を立てジューダスのモノがナナリーの中をこする。
さすがに痛みはぬぐえないのか、ぎゅっと目を閉じシーツを握り締め奥歯を噛み締める。
「くっ、きつい、な……」
「んっ!ぁあ!っあぁ!!」
ジューダス自身気づかぬうちに新たな快楽を追い求めピストン運動の激しさが少し増す。
そのたびにナナリーは叫びに近い声を上げ、激痛と僅かな快楽に脳が支配される。
じゅぽ、じゅぽ、結合部から厭らしい音が漏れ、ナナリーの叫びと共に部屋に響く。
ソレを数度繰り返し、突如ジューダスの様子が変わる。
「ひゃ、あ、はぁ、んぁ、んん!」
明らかに速度を上げたソレの動きにナナリーの声が重なる。
もはや目の前は真っ白。何も考えることも出来ず、ただされるがまとなる。
「…っ!ナナリー、出すぞっ!」
切羽詰った声でジューダスが言う。
だが、今のナナリーに反応出来る訳もなく。
ジューダスの言葉を脳で理解するより早く、ナナリーの膣内に熱いものがぶちまけられた。
「んぁ、あぁ!ふぁぁあぁ!!!」
ジューダスより1拍遅れ、ナナリーが声を荒げる。
どうやらジューダスの勢いよく出される白い液体によりイったらしい。
普通に比べて明らかに長く、量の多いモノを全て出しきる。
ゆっくりと引き抜けば、白い液体はピンク色となりどろりと逆流してくる。
ナナリーは未だ放心状態でただ荒い呼吸を繰り返している。
「ナナリー、おい、大丈夫か?」
やさしくぺちぺちと頬を叩けば、焦点の合っていなかった目が何度か瞬きを繰り返し、やがてジューダスの瞳を見つめた。
「あ、あぁ。大丈夫だよ……」
汗で顔に張り付いた真紅の髪を自分でも自覚している白く細い指でどかしてやる。
さすがに初めてと言う事もあり辛かったのだろう。まだ呼吸は早い。
「すまなかったな」
「え?」
小さく呟けば、驚いたように真紅の大きな瞳がさらに大きく開かれる。
何のことだ、とでも言うように僅かに傾ける首と、いつもなら見ることの出来ないこちらを見上げる潤んだ瞳がやけに可愛らしい。
「最後……」
それだけで彼女は理解したようで、頬を赤く上気させる。
「気にしないでいいよ。それに、ほら。原因は、あたしの…所為、だし」
語尾は消え入るように小さかったが、それでもジューダスの耳には届いた。
そもそもの原因となった出来事を思い返す。
「それで、その…大丈夫なのかい?もう……」
「あぁ、薬の効果は切れた。心配ない」
「そっか。よかった…」
ほっと安堵の息をもらし、ナナリーは僅かに起こそうとしていた首をベッドに横たえる。
ジューダスにも疲れがあり、起こしていた体をナナリーの横に倒れさせる。
「にしても、変な薬もあるもんだよね」
耳元で声が聞こえ、天井を見ていた視線をナナリーに向ける。
ナナリーは空を見つめ、呆れたように笑っている。
「間違ってロニやカイルにかけなくてよかったよ」
「僕ならいいのか?」
苦く笑いながら独り言の様に呟いたナナリーの言葉に思わず突っ込みを入れる。
「そういう訳じゃなくてさ。ほら、カイルならリアラに迷惑かけちゃうだろうし、ロニは……ね」
「ふっ、確かにな」
「それに、効果も一回でよかったよ。さすがに二回や三回はきついからさ」
自分の言った台詞が恥ずかしくなったのか、言い終えてすぐに掛け布団を頭まで被る。
「なんにせよ、もう二度とするなよ」
「ごめんってば」
「次はお前の体がもたないぞ」
「へ?」
机の上におかれた一つの小瓶。
媚薬(男性用)
ナナリーのミスで飲んでしまったジューダス、とか(あんまり考えてない)
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