総合トップ>SS一覧>SS No.5-051
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
無題 |
鳥氏 |
スタン×ルーティ |
2006/02/24 |
2006/02/24 |
スタンがバルバトスに倒された本当の理由
(アイテムなんぞ使ってんじゃね―――っ!!!)
スタンがルーティが再建した孤児院に転がり込んでから数ヶ月。初めのうちはスタンも孤児院の手伝いに
追われて他のことに気が回らずにいたが、最近は慣れてきたせいか色々と雑念に囚われる余裕が出てきた。
実はスタンがルーティの下に来たのは、ある下心があったからだった。勿論、孤児院の経営をルーティが
一人でするのは大変だろうと言う気遣いもあった。
しかし、スタンも男だ。自分が懸想している女とあんな事やこんな事、そんなイケナイ事もしたいと
思うのも当然と言えば当然。取り合えず世界も平和になったし、孤児院の経営も何とか軌道に乗った。この辺
で、惚れた女と肉体関係を持っても誰にも咎められまい。そう思ったスタンは想いを遂げる為に行動に移す
ことにした。
夜になりルーティが眠りに付いた頃を見計らってスタンは愛しの彼女の寝室に忍び込む。そうっと足音を
忍ばせルーティが眠っているベッドへと近付いて行く。ランプでそっとベッドを照らす。そしてルーティが
眠っていることを確認すると、ランプをサイドテーブルに置き、スタンはやおら衣服を脱ぎ捨ててベッドに
滑り込んだ。
「なっ!! なに!? って、スタンじゃない。あんた一体…うっ」
突然、何者かが侵入したことに驚いて目を覚ますルーティ。驚いて自分に覆い被さる“者”を跳ね飛ばそう
とするルーティをスタンは押さえ付け、強引にキスをした。そして、哀願する。
「俺、もう我慢の限界なんだよ。頼む。相手してくれ」
「あたしに何の相手をしろって言うのよ!」
ルーティはスタンの言わんとしている事を知りながら、彼をきつく睨み付けて言う。
「何って……解るだろ? 俺とセックスして欲しいんだよ。俺…これ以上は我慢できない」
少し悲しい表情でスタンは言うと、ルーティの返事を待たずに彼女の寝巻きを脱がせ始めた。
「駄目よ。止めてスタン。……私たちまだ結婚してないのよ? 妊娠したらどうするの」
何とか止めさせようとスタンの手を押さえながらルーティは至極尤もなことを言ったが無駄だった。スタン
は、その辺もちゃんと考えて準備を怠らなかったのだ。
「ああ。その事なら大丈夫だ。ちゃんと“ゴム”付けるから。これなら妊娠の心配が無いだろう?」
にっこりと笑ってスタンは床に落ちてるズボンのポケットから避妊具を取り出した。
(ス…スタン。あんた…そんなに……溜まって…たの…)
全く悪気の無い笑顔のスタンとは裏腹に、ここまで用意周到なのは余程我慢してたに違いないとルーティは
思った。そんなスタンを拒むのは可哀想な気がして彼を受け入れる事にした。
「解った。スタン…私を抱いて…」
抵抗することを止めたルーティは少し頬を赤らめながら抱いて欲しいと言った。
「本当か?! ありがとうルーティ!」
スタンは色良い返事が返ってきたことで急に表情が明るくなった。ルーティからOKを貰ったのだから
最早遠慮することは無い。スタンはルーティにもう一度キスをし、ゆっくりと寝巻きと下着を剥ぎ取りながら
柔らかい乳房を揉みしだく。
「スタン…優しくしてね…」
ルーティは珍しくしおらしい事を言う。そんな風に恥らうルーティにスタンは益々興奮した。
「解ってる…解ってるよルーティ。優しくする」
口ではそんな余裕のあるようなことを言っているが、実はスタンには全く余裕など無かった。本当は今すぐ
にでもルーティの中に己の熱い肉棒を突っ込みたい。そう思っていた。流行る気持ちを必死に抑え、スタンは
ルーティを喜ばすことに神経を注いだ。
「あっ…あぁん…スタン! そ、そこはっ! あっあん! ………気持ちいい…は…はぁっ」
乳首を舐められ、それと同時に内股の柔らかな茂みの奥の花芽を弄ばれルーティは甘い吐息を吐く。スタン
が指を動かすたびに、身体の奥からとろりとろりと甘酸っぱい蜜がスタンの肉棒を欲して流れ落ちる。蜜が
スタンの指に絡みつき、ピチャピチャぬちゃぬちゃと嫌らしい音を立てると、ルーティは恥ずかしさに身体が
火が付いたように熱くなる。そして濁流のごとく蜜が溢れ出す。溢れ出した蜜でスタンの指も掌もぐしょっり
と濡れた。
「ルーティ…もう、いいか?」
スタンは自身の肉棒が熱く猛りはち切れそうになっていた。もう、これ以上の我慢は拷問に近かった。
「う…ん。いいよ。来て……スタン」
ルーティは足を開きスタンを誘う。スタンはそれに誘われるように彼女の中に肉棒を入れよとした。と、そ
こでハッと思い出した様に身体を止める。
「スタン? どうしたの?」
急に動きを止めたスタンに怪訝そうに問いかけるルーティ。スタンは少しバツが悪そうな顔をしながら
避妊具を取り出し、ルーティに見せながら答えた。
「コレだよ。コレを付けないと。ほら、妊娠したら困るんだろ? 俺たちまだ結婚してないし」
「あっ! そうだったわね。…ごめん」
避妊具を目の前に見せられ、恥ずかしい気持ちになりながらルーティも思い出し、スタンが避妊具を付ける
のを待った。スタンもルーティを待たせまいと、いそいそと避妊具を肉棒に被せようとした。
その時だった。突然、窓が叩き割られ、何者かが侵入してきたのだ。
「コンドームなんぞ使ってんじゃねーっ!!!」
この珍入者、名をバルバトスと言った。この男、アイテムを使うことを事のほか嫌っており、アイテムを
使用しようとしている者がいると、その気配を察して攻撃を仕掛けてくるのだ。
今回も、スタンが避妊具というアイテムを使用しようとしていた気配を感じて突撃してきたのだった。
そして、このバルバトスは、とある人物から英雄を抹殺する使命を受けていた。なんと間の悪いことにスタン
は、自分自身英雄な上に、アイテムを使用するという禁まで犯してしまっていたのだ。しかも、欲望を満たす
為の相手も英雄の一人ルーティ。最早、運も尽きたとしか言いようが無い。
「なんだとうっ!? 俺の邪魔をするやつは許さん!!」
スタンもご馳走を目の前にお預けを食らったものだから、怒りも頂点に達していた。スタンは鬼の形相で
素っ裸のうえに肉棒をおっ勃てたまま剣を取り、バルバトスへと向かって行った。
「ぶるあぁぁぁぁぁっ!」
バルバトスも負けじとスタンの攻撃を受け、かわし、自分からも攻撃を仕掛けた。
――しかし―セックスの途中で邪魔をされ、ぶち切れたスタンは強かった。バルバトスの攻撃などあっさり
かわして彼を追い詰め、そして技を畳み掛けるように仕掛けてとうとう追い払ってしまった。
「いいところだったのに…邪魔するヤツは許さない!」
空の彼方へと吹っ飛ばしたバルバトスを見やりながら鼻息荒くスタンは言う。
「…スタン。大丈夫なの?」
ルーティが気遣いながら言うと、スタンは先ほどの恐ろしい形相とは打って変わってにっこりと笑いながら
振り向き頷いた。
「大丈夫だ。それより、続きをしよう」
ルーティを軽く抱き締め、気を取り直してスタンは肉棒に避妊具を嵌めようとした。が、出来なかった。
何故なら、バルバトスとの戦いのせいでますます興奮したスタンの肉棒は先程より太く大きくなっていた
からだ。
「ごめん…ルーティ。妊娠したら結婚しよう!」
「えっ? どういうこと?? ちょっとスタン! 説明して…あっっ。ああぁっ! あんっ!」
避妊具を付ける事を諦めたスタンは、生のままの肉棒をルーティの中に突っ込んだ。ルーティも抗議しよう
としたが間に合わず、結局、避妊具なしでセックスすることになってしまった。
今まで我慢してたところに、邪魔をされたスタンはルーティ身体を貪欲に求め、自身の欲望に忠実に従い
彼女の中に熱い精を吐き出し果てた。
「ルーティ。ありがとう」
スタンは、事が済み呆っとしているルーティを優しく抱き締めてキスをした。この時、スタンは勿論、
ルーティも心も身体も満たされていた。
一方、空の彼方へと吹っ飛ばされたバルバトスは、益々、英雄とアイテムが嫌いになった。特に、自分を
あっさり負かしたスタンを心底憎み、何時か必ず彼を倒すと誓った。
それから十年ほど経ったある日、バルバトスは心の誓いを果たすのであった。
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