総合トップ>SS一覧>SS No.5-045
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
無題 |
456氏(20スレ目) |
キール×メルディ |
2006/02/15 |
2006/02/16 |
オレンジ色が、セレスティア全体を染め上げていた。
かつての雷を纏った黒雲は見えない。更にその上にあるはずの、インフェリアも見えなかった。
今あるのは、美しい夕焼けを作る空。まるでインフェリアと変わらないその空には、筋状の雲がゆったりと流れている。
太陽がはるかかなたの水平線に沈んでいくのを、二人はアイメン近くの砦で眺めていた。
「綺麗だな・・・キール」
褐色の肌と紫の髪を風に靡かせ、自身も赤に染まりながら笑う、彼女。
「ああ・・・そうだな。メルディ」
もう一人は、ペールオレンジの肌に濃い青の髪を、同じく空に弄ばせながら頷く、彼。
インフェリアンやセレスティアンが見たら、なんと奇妙な組み合わせか、
と目を丸くするに違いないその二人は、幸せそうに、寄り添いながら暮れていく空を眺めていた。
「みんな元気にしてるかな?インフェリアで・・・」
「そうだといいが・・・」
メルディが不安そうな呟きを漏らすと、キールは眉を顰めて空を―――いや、はるか遠くに離れてしまった対面世界を見ようと目を凝らす。
だが、そこにはインフェリアという星は見えない。ネレイドとの熾烈な戦いを終え、世界が空間的に二分されてから、既に4日が経過していた。
リッドとメルディがオルバース爆動を止めようと極光術を放ち、二つの世界の崩壊を阻止した戦いだ。
セイファートリングの崩壊でセレスティアに落下したキールがふと気付いたとき、彼はメルディとともにルイシカ地方の森に横たわっていたらしい。
すぐに空を見上げたキールだが、そこにはセレスティアとは思えない、ぬけるような青い空しかなかった。
慌ててメルディをたたき起こし、リッドとファラを探すが近くにはいなかった。
二人は黒点の反対側にいたから、インフェリア側に落ちたのかもしれない。
チャットのバンエルティア号も見当たらなかった。
何故か無傷であった彼らは、とりあえずオルバース爆動による甚大な被害を受けているルイシカの町の復興を手伝ったあと、
奇跡的に無傷であった鉄道に乗り込み、メルディの故郷、アイメンへ到着したのが二日前。
殆どの建物がヒアデスによって崩壊させられていたのが効を奏したのかアイメンは地震の影響をさほど受けておらず、
メルディの家も小物の類が床に転がったくらいでたいした被害は被っていなかった。
そこで二人は、その場を拠点として寝食を共にし―――キールは最も、
「ふ、ふたりきりで一緒に眠れるか!」
と怒鳴り散らしつつ、メルディの泣きそうな顔を見て渋々従ったのだが―――、
一息ついた彼らは昼間からずっと、アイメンに程近い、海に面した砦で空を眺めていた。
空の気候が変化したからか、打ち寄せる波も穏やかなものに変化していた。
紺碧の海がはるか遠くまで続き、西に目を向ければペイルティの氷も水平線のあたりにうっすらと見える。
実に静かで美しい世界。二人はそこで空を見ている。考えている事はどちらも同じ。
キールにとっては幼馴染、メルディにとっては大親友の、リッドとファラのことだ。
空を見上げても、あるのは太陽と雲だけでインフェリアは見えない。
しかし彼らは、まるでかつての対面世界がそこに存在しているかのように、空を見上げる。
そうしているうちに、もう日は沈み、夜の帳が落ち始めてきていたのだった。
「・・・キール、二人は、生きてるかな・・・?」
静かな波の音とともに聞こえる、メルディの不安な声。
「さぁ。わからない」
だがキールはにべもない。そこには一般の人が持つ配慮というものがすっぽりと失われている。
確かに無事という保証はどこにもないのだが、それにしてももう少し言いようがあるだろう。
学者という性質上なのか、根拠のない発言はしない。そんなキールに、思わずメルディは笑ってしまった。
「・・・ふふっ」
「・・・なんだよ」
非難がましい声をあげるキールに、メルディは答えた。
「ううん。キールはいっつもキールのままなんだなー、って。ずーっと、キール」
「何を言ってるんだ?僕はずっと僕のままに決まってるじゃないか」
メルディの言いたい言葉がわからず、眉を顰めるキール。
しかし、メルディは微笑えんだまま、右手を空に掲げて言った。
「キール、上見るよ。今、夜の空だから、星がたくさん見えるな! きっと、あのピカピカしてるお星さまのどれかが、リッドとファラのインフェリアだな」
右手の指の隙間から見える数多の星をその眼に映しながら、屈託なく笑う。
「はっ、何を言ってるんだ。インフェリアは惑星だぞ、自身から光を発しているわけじゃないんだ。いくら同じ恒星を回っているといっても、あそこまで明るく光るわけが―――うわっ、急に殴るな」
「んもぅ! どうしてキールはそう『ロマ〜ン』がないかー?」
こぶしを振り回し、現実論を実に冷静に語るキールにパンチをお見舞いするメルディ。
だが不意に攻撃を止め、先ほどのように右手を空にかざし、今日、幾度となく見た空をまた見上げる。
眼差しは上を向き、その表情は真剣だった。殴られた頬をさすりつつキールは、
星明りに照らされて見えるメルディの横顔を、素直に美しい、と思った。そして視線を上にあげる。
キールは右を向く。そこには、メルディの顔が間近に迫っていた。瞳が潤んでいる。
そして彼女の長い睫も、ふるふると小刻みに震えていた。
それが何を意味するのか、経験のないキールにも大体の察しがついていた。
「キール・・・」
もう一度名前を呼ばれた彼は小さく頷くと、そのままメルディを押し倒す。
「きゃ」
短い悲鳴をあげるが、嫌なわけではない。草むらの上に、仰向けになって押し倒されたメルディのすぐ上には、キールがいた。
「メルディ・・・僕は、こんな経験はないんだが・・・いいんだな?」
情けなく俯くキールを見て、メルディははいな、と小声で言った。心の準備はとうにできていたのだが、やはり恥ずかしい。
「じゃあ・・・」
キールは、メルディの服を上半身だけ脱がすと、そこにはやや小ぶりな乳房が現れた。細い肩、鎖骨の見える首筋が何故かいやらしく見える。
乳輪もまだ小さいが、乳首は大きめ、というよりかなり大きかった。
じっと自分の躰を凝視するキールに、メルディは恥ずかしそうに顔をそむけた。
「そんなに、見ないでな・・・」
だがキールは気にせず、そのまま乳房を、下から上へと持ち上げるようにして愛撫した。
力はあまり強くしない。この方が女性にとってはくすぐったくて、気持ちいい。
「んん・・・なんか、へん・・・、だな・・・」
しばらく揉みほぐしているうち、メルディは少しずつ感じてきているようだった。吐く息の中には、甘い声が混じっている。
「あ、ぁ・・・んぁっ・・・」
「もう感じてるのか・・・? メルディ、自慰を頻繁に行ってるな?」
確かに、これほど早く感じ始めることは、普通はない。ということは、
ある程度人より感度が高いか、自慰の時に自分で乳房を弄んでいるに違いなかった。
「そんな・・・んぁ、メルディ、そんなことしてない・・・ふぅぅぁっ」
だが言葉とは裏腹に、乳首はもう硬くなってきていた。
キールはメルディの額にキスをしながら、今度は乳房を覆うようにして揉む。
手を動かすたびに乳首が手の平に擦れ、言いようのない快感がメルディを襲った。
「くぅ、ん、んぁ・・・キールぅ・・・」
いやいやをするメルディだが、キールに半ば乗っかられている形になっている為、首しか動けない。
「気持ちいいか?」
「ん、んんぅ、ん、くぅ、はうっ」
乳房を弄ばれて大分感じてきたところで、キールは片方の手をメルディの陰部へと伸ばした。
スカートをたくし上げ、下着の上から膣を撫でる。
「すごいな・・・もう濡れてる」
「そんな・・・こと、ないよぉ」
ゆっくりと、片方の手でワレメにそって指を動かし、もう片方の手では乳房を愛撫する。
そして歯でメルディの耳を優しく噛むと、舌を首筋にそって這わせながら、いじられていない乳首を激しく吸う。
褐色の肌にはやや不釣合いなピンクの乳首は、哺乳瓶の先のようにまで勃起していた。
「んあぁぁ、そんなぁ、だめ、ふっくぅうぁぁ」
さすがに三点同時攻めは、自分では出来ないだろう。
素股のように指を幾度となく上下させ、乳首をつねってこねくり回す。とくに大きな乳首は舐め応えがあった。
「うっぅんぁぁ、くっふぅうんっ、んんんぅぅっ、んんああああっ!」
激しく乳首を吸ってやると、メルディは激しく悶えた。だが動けない。
両胸と膣と、全てにおいて攻められるメルディは、底のない快楽から逃れることできないのだ。
「すごいな・・・やはり、日々の自慰のせいですっかり体が慣れてしまっている」
自分の下で、目に涙を浮かべながら甘い声を出す少女を見ながら、キールはさらに激しい行動に出た。
下着の上から、膣の中へと向かうように、ほんの少し角度を変えて指を押し付ける。
「んんんんぅぅぅっ!? だめ、だめだめ、キール、手ぇ入れちゃ、ダメっぇぇ」
時折指に感じる突起は陰核だろう。指先でそこもいじりながら、しかし乳房への攻めも忘れない。
とにかく、メルディをもっと、乱れさせてみたかった。もっともっと、彼女を綺麗にしたかった。
「気持ちいいんだろう・・・? 誤魔化したって無駄だ。クリトリスは男の陰茎と性質、感覚は同じだ。
どれくらいここをいじられて気持ちいいかは、男である僕が良く知ってる」
「っっくぅぅぁぁあああ、ふっ、ああぁ、あふぅぅっ、んんんあぁ!」
言葉でも、体でも攻められ続け、自分でオナニーした時とは比べ物にならないほどの気持ちよさ。
「ふくっ、んんんんんっ、ん、ふぅあああっ、気持ち、いい、よぉ、すご、く、いい、っんんぁ」
行き場を失ったメルディの手が、キールの腕を掴む。必死に絶えるように握ろうとするが、快感で指に力が入らない。
満足に息もすることも出来ず、唾液が自然と口から零れてしまう。
「ううっっうううぁあぁぁ、はぁぁあああ、ああぁっぅううう、うん・・・!」
何度も何度も、乳房を揉みほぐされ、乳首を舐められ膣を擦られ、陰核を触られる。
それが、好きな相手にされているのだ。満足感と快感と、そして外での行為という、僅かながらの背徳感がメルディを支配していた。
「ふぅうぁぁぁっぁ、ひゃ、ふゃあぁやぁ、やめぇえぇ、っくぅぅあぁんんんぁああああ!」
じゅるじゅると音をたてて唾液ごと乳首を吸われ、下着がすっかり濡れて滑りが良くなっている指が、
たまに陰核を潰すほどに深く突いてくる。この快感で、自我を保てる女性など、いるわけもなかった。
メルディは自ら腰を浮かせ、もっと指が奥深くまで入るように動く。
だが下着がそれを邪魔し、指は勃起した陰核を潰すだけ。そのせいで、ついにメルディは果てた。
「ううううううぁぁあああああっ! やあぁぁぁっ、んんんんんんっうううう―――――っ!!」
息が出来ず最後のほうは無音で痙攣した。足の指はぴくぴくと震えて四肢はどさりと崩れ落ち、
目は虚ろでどこを見ているのかわからない。キールは咄嗟に下着を下ろす。
すると、やがて下の草むらををぐっしょりと 濡らすほど大量の愛液が、ぴしゅぴしゅ、と膣からほとばしった。
いや膣からだけではない、尿道からもだった。いわゆる潮吹きと、いうものだ。
愛液ほどは粘り気のない、水ののようなものが勢いよく出てきて、スカートや下着、キールの指をてかてかとぬめらせた。
「っは、っはぁ、っは・・・」
くて、と倒れるメルディを美しい、と感じながら、彼女の体液を口に運ぶ。
苦いだけだったが、それでもキールは優しくメルディの髪を撫でた。
そしてそのまま、キールはズボンを脱ぐ。すっかり怒張したペニスが外気にさらされ湯気を昇らせる。
そして彼は、メルディの向きと、頭と足をまったく逆にして
―――つまりキールは頭をメルディの膣へ向け、自らのペニスがメルディの口に来るような体勢をとった。
「メルディ・・・ほら」
「・・・ん」
キールに声をかけられ、今度ははっきりと目を覚ますメルディ。
だが目の前に、いきなり男のモノがあることで驚きと困惑の声を上げる。
「うわ! びっくりしたなー」
しかし、キールの意図していることくらいは分かる。
メルディは、ちょうど自分の顔の上にあるペニスに―――更に上には袋と陰毛が見える―――ゆっくりと手を伸ばし、そっと握る。
赤黒く怒張したそれはがちがちに高まっており、メルディは少し驚きながらも、ゆっくりと上下にしごき始める。
「うわぁ・・・キールの、すごいことなってるよ・・・カチカチだな」
「あ、ああ」
メルディの嘆息にも律儀に答えるキールは、下半身に意識がもっていかれそうになるのを必死で抑えながら、
自分も目の前で蜜が溢れつづけているヴァギナを、ペロ、と舐める。
「ふ、んぅ・・・キール、舐めちゃ、汚いよ」
「いや・・・汚くは、ない」
メルディの手の動きが、少し早まった。カリ首より上を片手の手の平でこすりながら、サオの部分はもう片方の手でしごく。
かなり技量の要る行為だが、彼女はクンニをされながらもそれをやってのけていた。
「うぅ・・・」
その、自分でもしないようなしごき方の新鮮さがキールには気持ちよかった。メルディの手の感触が、熱が、ペニス越しに伝わってくる。
キールも負けじと、舌を膣の中へと侵入させる。
目の前には大陰唇、その内部に包まれた陰核と、陰毛が生え揃っている。すぐに舌が密の味を捉える。
だが、決して甘いものではなく苦い。それにメルディの愛撫があまりにも気持ち良い為、なかなか舌は奥深くまで入らなかった。
「ぁあ・・・キール・・・気持ちいいのか?なんか先から出てきたよ」
性感帯の塊であるといっても過言ではない亀頭部分を入念に擦られ、
また、たまに爪が尿道口やカリの部分を軽く引っかく為、キールの体は素直に反応し、ガマン汁が滲み出してきていた。
だが、キールは必死に抑える。まだ、メルディのモノを、しっかりと見ていない。
キールは舌での愛撫を諦め、指を使って膣を広げる。
ふさがっていたビラビラが糸を引きながら広がり、ピンクの洞窟をキールの目に晒す。
とろり、と中で溜まっていた愛液が、キールの顔にぽたぽたと落ちる。
それはとてもいやらしいものだったが、気にもせず指をヴァギナの中に入れた。
初めから三本。先ほどの愛撫ですっかり受け入れる準備が出来ているヴァギナは、なんの苦もなくその指を飲み込んでしまう。
そしてそのまま、出し入れを開始する。それもあえて、腹から足へ、陰核に当たる角度でだ。
指の腹で陰核を包皮ごと撫で、指先を軽く曲げる事でほじくるようにヴァギナの浅い部分を切削した。
すぐに新しい愛液が、またとくとくと奥のほうからにじみ出てくる。
先ほどと殆ど同じ愛撫の形だが、今回は下着がない分ヴァギナの中へと指がめり込む。
メルディはその待ちに待った感覚に酔いしれながらも、透明な液体が出始めているキールのペニスの先を、唇でかるく押し付ける。
そして、尿道口に溜まっている液体が吸い込まれるほどの物凄い勢いで、亀頭を吸い始めた。
その突然の快感に、おもわずキールは腰が引けてしまう。
亀頭を舐めながら、しかしヴァギナを愛撫されていることで喘いでしまい、うまくペニスが捉えられない。
メルディは左手でサオをしごき、右手でカリを掴んで固定しながら舌で尿道口を舐める事にした。
ちろちろと赤い舌が、窪んだ場所を突いたり舐めこする。
「メルディ・・・すご、いぞ・・・っ!」
「んっふぅぁ、キール、すごい、たくさん、ふっ、んんぁ、で、てる、っくぅんんっぁっ!」
お互いがお互いに性器を弄ぶ。彼らは最早、そこが外であることすら忘れて他人を獣のように求めていた。
「はぁぅ、キール、気持ちいいよ、っん、もっと」
「うう、メルディ・・・もう、そろそろ・・・っっ!!」
先に観念したのはキールだった。射精感が一気に募ったせいで、おもわず手の愛撫をやめ、固く握り拳を作って耐える。
だが、メルディの執拗な攻めで、キールはそれから逃げる事が出来なかった。
「キールの・・・すごい、暴れてるよ・・・もう、出るんだな・・・?」
「だめだ、でるっ!」
サオの刺激と強烈な舌の快感に負け、キールはメルディの顔にぶちまけてしまった。
「あ、うわ・・・・・あついよ・・・」
どく、どく、と、大量の精液がメルディの顔、髪を濡らす。
さらには、首筋や乳房のほうにも精液が飛び、褐色の肌に美しいと思えるほど、メルディは白く穢れた。
だが、粘ついた精子はなかなか肌を滑り落ちようとはしないのに、それを拭おうとはしなかった。
「はぁ・・・すまない、メルディ・・・」
「ううん・・・ダイジョブよ」
まだびくびくと震えているペニスに優しくキスをする。
それだけで、キールのペニスは射精したばかりだというのに、というのに、また元気になってきてしまう。
「あ・・・キール・・・ねぇ、お願い」
ふたたび膨らんできたペニスを見て、メルディは懇願した。潤む瞳が愛らしい。
キールは頷くとすぐに立ち上がり、全身を反転させて、一気に、自分の怒張したモノを膣に荒々しく挿入した。
「悪い、メルディ。一気にいくぞ」
「・・・っくぅぅうううう!!」
その衝撃でメルディの処女膜は一気に破れる。突然の痛みに歯を食いしばって耐えながら、メルディは助けを求めるかのようにキールを見上げた。
「キール・・・」
「メルディ・・・すまない、一番楽な方法はこれなんだ・・・痛いか?」
「うん・・・でも、メルディ、痛いのなれてるから・・・もう、ダイジョブ」
健気に首を振るメルディを、優しく抱きしめる。上を向くメルディの眼には、満天の星空だけが大きく写った。
「無理するな・・・星でも見てればまぎれるだろう」
「うん・・・でも、ホントだよ。動いて、キール・・・」
明らかに辛いはずなのに、メルディは強い。仕方なく、キールはちら、と結合部分に目を移した。幸い目立った出血はない。
この程度なら、ゆっくりと動けばあるいは・・・。
「じゃあ、メルディ。痛いなら言えよ」
「うん・・・キールぅ・・・」
少しずつ、本当に少しずつ。ゆっくりと、腰を振る。
中のペニスはかなりの窮屈感を覚えており、たまにメルディが痛そうに眉を顰めるので、キールは慎重に動かさなくてはならなかった。
「っくぅ、ふ・・・っん、く」
唇を噛み、必死に絶えるメルディ。だが、突くたびに聞こえる声の中には、呻き声以外のものも確かに混じっている。
「ん、ふぁ、あ、んぅ、ふう、ん」
キールは少し、リズミカルに動き始めた。先ほどのようにメルディを労わる事はやめ、サオをヴァギナの入口にこすりつける形で反復し始める。
「あ、そこ・・・んぅ、くうぅ、ふぁあ、ああ」
やはりこの部分は日々の自慰で弄んできたからか、感度はかなりのものだ。
キールはさらに、亀頭の部分を出し入れするように、カリで引っかくようにヴァギナをこする。
「んぁ、いい、よ、くうぅ、んぁああぁう・・・んむっ、くぁあ、ああんっ」
ぬぷ、とサオの部分を伝って降りるメルディね汁が、徐々にすべりを良くしていく。
だいぶ感じてきたようだ。下手にペニスを奥まで入れず、先の部分で出し入れしたのが良かったらしい。
「メルディ・・・だいぶ濡れてきたな」
「きゃぅう、ふぅ、んんぁあ、あっく、ぅぃいぃ、よおぉぉ」
―――もう十分か。肉体的にも、精神的にも。
「よし・・・じゃぁ、少し早く、する」
そう宣言すると、キールは奥のほうへスライドしながら腰を打ちつけ始めた。
あいかわらず狭いメルディの中は、ざらついて擦れるたびに痛みと快感をキールにもたらす。
「うんぅぅああっ、はっぁぁ、ぁあっはんんぁ、んんっ!」
前後に激しく動きながら、キールはメルディの声を聞いた。明らかに感じている。
実際に、中のすべりも良くなってきている。体が反射的に受け入れている証拠だった。
「っあ、くふっぅぅ、んぁああ」
強い締め付けで、キールは再び出してしまいそうだった。だがそれをなんとか我慢して腰を振り続ける。
「んんぅんぁぁあんんっはぁあっ!」
メルディは耐え切れなくなったのか、両腕をキールの首に回した。
抱きつかれたキールはメルディの限界が近いことを知り、最後の段階へと移る。
正直自分も限界だった。初めての行為という観念もあってか、妙に早く出してしまいそうだ。
「メルディ・・・!」
「あ、っく、そんな、早くぅうう動いちゃ、らめぇえええっ、ううぅっうっんんんあっ!」
膣から水っぽい音が響くくらいくくらいに、キールはメルディを突く。
奥深くまで入っていくペニスは、愛液と膣の熱、そして激しい摩擦による快感で、ぴくぴくと痙攣し始めている。
「ふんぅぅうう、うううぁっ、っくうぅっ、んんああ、あうぅぅぅっ」
メルディも先ほどのように、だらんと口をあけ、だらだらと情けなく唾液をこぼしていた。二人とも、もう限界だった。
「メルディ、もう・・・」
「うぁあ、キー、ル、いいからぁ、ぁはぁぁああぁぁっううう、ふぅぅっ!」
「・・悪いっ!」
「あ、はぁぁぁっぁうぅあぁあああっああぁぁんんんんんんっぁあああああ!」
キールがペニスを一番奥にまでねじ込み射精した途端、メルディも達してしまった。
きゅうぅぅ、と膣が締まり、精を出しているペニスを離すまいと抗う。
痙攣はメルディ全体を襲い、彼女はまた、ぼんやりとした目でキールを見上げる。
視線に気付いたキールは、絡み付いてくる膣からゆっくりとペニスをひきぬきながら、微笑みかけた。
「メルディ・・・可愛かった」
「うん・・・キール・・・ありがとう。大好きよ」
そして二人は、もう一度キスをした。
終了
前のページへ戻る