総合トップSS一覧SS No.5-044
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 817氏(16スレ目) セネル×シャーリィ 2006/02/15 2006/02/16

「お兄ちゃん、お願い…。どうか……わたしを愛して……」

恥じらいに頬を染めたシャーリィが囁いた。
しかし行為をねだる言葉とは裏腹に、セネルを伺う澄んだ瞳にも
袖をつかむ小さな手にも期待と不安が複雑な糸のように絡み合っている。
一方で、セネルはシャーリィの目を見ない。そればかりか背を向けて、
彼女のほうを見ようともしない。
この一線を越えてしまったら、少女から女へと変わってしまったら、
自分たちは今までのような関係ではいられなくなってしまう。

「……ダメだ、シャーリィ。今はまだ早い」
「なら、いつならいいの? お兄ちゃんはいつもそう言うけど
このままだと私、おばあちゃんになっちゃうよ。」
「だ、大丈夫だよ。多分、三十路になるまでには必ず……」
「いやだよ。私もう待てない。ううん、もう待たない。
どうしても今。 今日。ここで。 でないといつまで経ってもこのままだよ」

たじろぐセネルにシャーリィはきっぱり言い切った。
ステラもそうだった。この姉妹は本当に大事なことは絶対に曲げようとはしないのだ。
「し、しかし……」
シャーリィを愛しく思わないわけではない。ただ、彼女を抱いてしまうことで
皆とこれまでのようにつきあっていけるかどうか不安なだけだ。
本音を言えば、いつまでもこのままの関係を維持していきたい。シャーリィには妹のままでいてほしいのだ。
だが、彼女はもう妹のままでいるのは嫌だという。
必死に懇願するシャーリィは とても健気で、ともすれば獣のように貪ってしまいたい。けれど。
今ここで自分が獣欲に身を任せてしまえばどうなる。もう「妹」のシャーリィはいなくなってしまうんだぞ。
セネルの葛藤を知ってか知らずか、シャーリは真剣な表情でセネルをキッと見据え。

「もうこれ以上お兄ちゃんと仲のいい兄妹のままでいるのはいやなの。
仲良しでいればいるだけ、越えられない壁の高さを強く感じるの。
この壁を壊さなきゃ、私たち、これ以上先に進めない!!」

――――なぜ彼女はこんなにも強いのか。
――――そしてどうして自分はこんなにも弱いのか。

彼女は自分なりに考えに考えて、そして明確な結論を出した。
シャーリィはもう、自分が知っている健気で儚げで何も知らない無垢な妹ではないのだ。
自分だけが現状に甘え、シャーリィに自分の理想像を押し付けて現状維持を強要していたのだ。
ならば自分はどうすればいい。どうすれば彼女に応えてやれる―――?

―――決まっているじゃないか!!

たまらなくなってセネルはシャーリィを抱き締めた。折れそうに華奢な
肢体を腕の中に閉じ込め、無我夢中でくちづけた。柔らかい感触と
ほのかに甘い香り。肉を隔てて重なる鼓動。

――――もうどうにでもなれ。
窓から差し込む月明かりが、ひとつに重なった二人の影を照らしていた。

「本当にいいのか。ここで俺に抱かれてしまったら、もう今までの関係ではいられないんだぞ」
「いいの。わたしはメルネスであることよりもお兄ちゃんの傍にいることを望んだ。
そして今、妹であることをやめようとしている。それも私自身の決断だから、もう迷わないよ」
「……シャーリィ……」

―――本当に強くなったんだな。
セネルの中で、シャーリィの成長を喜ぶ親代わりとしての感情と、自分の庇護を離れたという寂しい感情が交錯した。
(……俺も…いつまでも逃げられないよな)
セネルはゆっくりとシャーリィの服に手をかけ、一枚一枚、丁寧に剥ぎ取っていった。

小柄な乳房に手を添え、乳首を口に含むと、ピクッと小さな反応を見せる。
「ん...あっ...は、恥ずかしい」

シャーリィの体の小柄なのは、こうして抱き合えばより強調される。
女性としての膨らみも柔らかさも、ステラと比べれば少ないと感じてしまうのは自分が不埒なせいなのか。
ハッキリ言って、セネルにとってシャーリィは「こういう」対象ではなかった。
ちょっとドジで天然で、虫も殺せないほど繊細で優しいシャーリィをずっと見守っていこうと思った。

どうあれ、シャーリィは「家族」であり「妹」であったのだ。
そんなシャーリィを自分の欲望のままに蹂躙してしまうことに、少なからず罪悪感が刺激された。
それでも懸命に自分に抱き付いて来るシャーリィを肌で感じれば、たまらなく恋しさが湧き出てくる。
「お、お兄ちゃん。わたし...わたし...」

セネルとて、こういった行為に馴れてるわけではない。
かけるべき言葉も、気の聞いた睦言も思いつかなかった。
今出来る事はただ目の前のシャーリィ・フェンネスという「女性」を全霊をもって愛する事だけだ。
乳首から口を離し、乳首から乳房へ、乳房からと腹部へと滑らせ、
手は体の線を確認するかのよう全身を柔らかく愛撫する。
シャーリィはもう声も出す事もかなわず、シーツをきつく握り締め、何かに耐えるような顔で
眉間にしわを寄せ、目はきつく閉じている。

セネルの口が足の付け根に達したところで、シャーリィの身体がビクンと跳ねる。
「お兄ちゃん。やっぱり、ダメ。...怖いよ」
見れば、花弁より溢れた愛液で恥丘辺りはしっとりと濡れている。それでも不安がかき消せない
のか、泣きそうな顔でこちらを見つめている。
セネルは手を休め、真正面からシャーリィを見つめ返す。
数瞬の間があいた後、口に手をあて顔を背けるシャーリィ。しかし足をほんの僅かに開いて
了承の意思を見せる。

開いた隙間に強引に頭を滑り込ませ、シャーリィにはそのまま膝を立たせる。シャーリィはもう
セネルの成すがままにされるしかなかった。顔を手で覆い、全てをセネルに託すシャーリィ。
愛撫を再開するセネル。 (こんなに…こんなに成長していたのか、シャーリィ……)
セネルはその掌に吸い付くしっとりとした肌触りと弾力感に少なからず驚きを隠せなかった。
今自分の腕の中にいるその身体は、かつて自分が保護すべき対象でしかなかった妹のそれではなかった。
まだまだ発展途上で未成熟ではあったものの、その滑らかな曲線は充分に「女」のそれであった。

花弁は既に淫らに開ききっていた。普段のシャーリィからは想像できないその淫猥な光景は、セネルの
最後の理性を断ち切るのに充分な物だった。

秘唇を指で軽く押し開くだけでトロリと愛液が滲み出てくる。探り当てるまでも無く、隆起して
いる肉芽ごと、下から上へとゾロリとなめ上げる。
「!!ひゃっ……!」」
それだけで達してしまってのか、背中を剃らせ痙攣するシャーリィ。
しかし、そのまま愛撫を続けるセネル。肉芽を口に含み軽く歯を立てる。舌を使って弄ぶ。
指は絶え間なく粘膜を擦りあげて続けている。

シャーリィは最早何も考える事は出来ない。
セネルから与えられる感覚と、それに反応する自分の身体に言葉なく従うしかなかった。
控えめだった足の開きはセネルの身体に絡ませ、手は自らの乳首をこね回し、口は半開きで涎を
たらしている。
シャーリィを知る人間が見れば我が目を疑うような痴態だが、シャーリィ自身は何も見えていないかのような
トロンとした目つき。

しばらくした後、セネルが身体をあげる。「あっ」とセネルの方を見ると、セネル自身が目に止まる。
シャーリィにとって、男性自身をこうも間近で見た事は無かったが、嫌悪感も恐怖心もありはしない。
我が身の中に入って当然という存在にしか感じられなかった。
繰り返された愛撫で、既に身体に力は入りはせず、セネルを見つめ「コクリ」と軽く頷くしか
今のシャーリィには出来なかった。


初めての行為に緊張した面持ちのセネルが、秘部にゆっくりペニスをあてがった。
シャーリィのそこは思ったよりも更に小さく、セネルのモノの半分くらいの大きさでしかなかった。
既に愛液が充分に潤ってはいるが、何分にもサイズが違いすぎるため、セネルは不安と動揺を隠せなかった。
躊躇いがちながらも、ゆっくりと腰を沈めてくるセネル。
「いっ!!!」
シャーリィはあまりの激痛に一瞬眼を大きく見開き、セネルに心配をかけまいと精一杯かみ殺した小さな絶叫をあげた。
肉棒がズブズブと身体の奥に侵入してくる感覚が、少女に襲い掛かる。
そしてすぐ、肉の繊維が一本一本切り離されていくような感覚と共に、鋭い痛みが身体中を駆け巡った。
「ひぅぅぅぅ…!!…っっ……!!!…!!!」

シャーリィは健気にも、精一杯歯を食い縛って決して声をあげるまいと耐えていた。
まだまだ未発達の処女孔は、セネルの巨根を受け入れるにはあまりにも幼く、小さく、狭かった。
剛棒が少しずつ突き進むたびに、鮮血が撒き散らされる。前戯で湿らせた大量の愛液も、もはや潤滑油としての役目を果たせず
今、シャーリィを襲うのは生涯味わったことのないような、ともすればショックで死んでしまいそうなほどの激痛であった。
その大きなまなこからは痛みとも至福ともつかぬ大粒の涙がこぼれ落ち、その爪はセネルの背中に深々と突きたてられた。
セネルの背中からも激しく血が滴り落ちる。今シャーリィがどれほどの痛みに耐えているのかは、この背中に込められた、
物凄い力を感じとれば明らかだ。だがこの背中に受けている痛みなど、実際にはシャーリィの激痛の何分の一にも及ぶまい。

シャーリィはもはや堅く目を閉じており、歯を食い縛ってるため口も開けない。
ただ愛するセネルに自分の身体の全てを委ねて、必死で我慢するだけだ。
そんなシャーリィの心遣いをわかればこそ、セネルはあえて手を休めたりすることなく、そのまま一気に突き入れた。

「ひぐぅぅぅぅっっ!!!!!!!!」

半分くらいまで沈められていた剛棒が、セネルが大きくのしかかることで根元まで差し入れられた。
既に周りのシーツは無数の赤い染みで彩られており、セネルの下腹部も返り血でいっぱいになっていた。
さしものセネルもシャーリィの尋常ならざる破瓜の血液量に、顔面からスゥッ…と、血の気が引いた。
慌ててシャーリィとの結合部から剛棒を引き抜こうとする。

だが、シャーリィはセネルの首に手を廻し、それを押しとどめた。

「お、お兄ちゃん……。私なら平気だから…。つ、続けて……」
「へ、平気なわけないだろっ! こんなに血が…。早く病院に行かないとっ……。」

シャーリィの身を気遣い、狼狽するセネル。
だが、シャーリィはそんなセネルの両頬を両手で柔らかく包み込むと、
セネルの言葉を遮るかのようにゆっくりと唇をふさいだ。
しばらく唇を重ねていた二人だったが、ふと、セネルは舌先に当たる鉄分の味に気がついた。
(…こんなになるまで歯を食い縛ってたのか…)
セネルはあまりに気丈なシャーリィの献身ぶりに、思わず目の奥が熱くなった。
やがてどちらからともなく離された唇が糸を引き、ゆっくりとセネルが身体を起こす。

「本当に大丈夫だよお兄ちゃん…。血は派手だけど、今はそんなに痛くないから…」
「でもっ!! お前明らかに無理してるじゃないか!」
「気にしないで。それよりも早く続きを……」
「ダメだ!これ以上お前に無理はさせられない!!」

素に戻ったセネルは結合部からモノを引き抜き、シャーリィの上から衣を羽織らせる。

「もうやめよう。な? 別に今じゃなくたって、これからだっていくらでも…」
「ダメ!」
「ダメなの。言ったでしょ。今だけだって。今じゃなきゃダメだって。
今ここで終わったら、私の大事なお兄ちゃんとの初体験の記憶が、痛かった思い出だけを残して終わっちゃうもの。
そんなのダメだよ。 あとで後悔するような終わり方はしたくない。もう、後戻りは出来ないんだよ…」

シャーリィの顔は真剣そのものだった。こうなると、もはや何を言っても聞きそうにない。
とりあえず、お互いの身体に付着した鮮血を拭き取った上で、仕切り直しをした。
一度は収縮したセネルの剛棒も、シャーリィが両手で包み、含みあげると元の熱さと硬さを取り戻す。

「…わかった。じゃあ、行くぞ」
少女の決意を汲んだセネルは、ゆっくりと侵入を再開した。
熱を持った異物が、今まで自分の指でいじったことのない身体の奥までかきわけて入って来るのがよくわかる。
(ああ、凄い…。お兄ちゃんのオチ×チ×、こんなに熱くて硬くておっきいのが、私のなかに入って来る…)
初めての貫通の時はあまりの苦痛の前に自分の身体と会話するどころではなかったが、流石に二回目ともなると
痛みこそまだあるものの、一回目の痛みの経験がそれを苦痛とは感じさせない。裂けるような鋭敏な痛みは失せ、
今度はじわじわと響いてくるような鈍痛であったが、その痛みが逆に心地よいとさえ感じられた。
まるで身体全体を貫かれてるかのような浮遊感だ。身体全体が火照り、熱く痺れている。同時に身体の感覚は全て
目の前のセネルの体温と自身の心地よい痛みだけとなり、その集中力の前にベッドのシーツの感覚は肌触りから失せ、
まるで水の中に二人、浮いた状態で絡み合ってるかのような錯覚さえ覚えるほどであった。

まもなく兄の下半身が股間に当たり、動きが止まった。処女喪失の時と同じく、根元まで刺さった状態にまで戻ったのだ。
腕立てふせのような姿勢をした少年が、上からじっとシャーリィの眼を覗き込む。

「シャーリィのなか…。すごく…気持ちいいぞ」
「お兄ちゃん…私、今、本当に、本当に…幸せ…。幸せだよ…。」

恥ずかしさを感じながらも、少女は心からの素直な気持ちを口にする。
身体の内側をえぐられている奇妙な感覚に、正直とまどいはあった。しかし、不快ではない。
むしろ、兄がなかに入ってるのを意識すると、ようやく…。今度こそ、ひとつになれたという幸福感に満たされる。

 シャーリィの目から熱いものがこぼれた。だが、これはずっと想い続けてきた願いがかなった喜びの涙だ。

「シャーリィ、その…。動いても、いいか?」
「…うん、お兄ちゃんのしたいようにして」

許可を得たセネルが、そのまま少しずつ身体を揺すり、ぎこちないピストン運動を始めた。
「はぅ……っ! ふぅっ…あっ!はぁぅっ…あああっ……」
膣壁が擦れて、ペニスとの間に痛みと心地よさが入り混じりあった奇妙な感覚が発生する。
やや縦に裂け気味の膣孔は、まだ若干の鮮血を噴き出させるものの、それ以上に多く分泌される潤滑油が
大きな侵入物の出入りを手助けしていた。そのような大きな異物が自分の内部で動いている初めての刺激は、何とも妙な感じだ。

しかし、イヤではない。むしろ、痛みにすら兄の熱い想いが伝わってくるような気がして、もっともっと感じていたくなる。
   (わたし…今、お兄ちゃんと…えっちなことしてるんだ…)

そう実感すると、少女の目から新たな涙があふれた。
愛液の量が一段と増したことと、動きに慣れてきたこともあり、セネルのピストン運動も次第にスムーズになっていく。
それとともに痛みが段々和らいできて、代わりに別の感覚がシャーリィの身体を支配し始めていた。
(…な、何だろ、この感じ…。あそこがすっごく熱くって…。お兄ちゃんのが1回出入りするたびに、何かが突き抜けるっ…)
(…痛い…? 違う。そうじゃなくて…。 これは…)
シャーリィの口からは徐々に熱い吐息が漏れ、それが次第に断続的に響くようになる。
(…きも…ち…いい…?…)
セネルは手を伸ばして、シャーリィの乳房をこねくりまわした。突起をいじられるたびに未知の感覚はより強くなっていく。
「気持ち…いい…いいの! お…兄ちゃん、気持ちいいのぉーーーーっ!!」
感極まったシャーリィが、初めての官能の炎に震える声をいっそう高くはりあげる。
未知の感覚への目覚めの瞬間であった。
「お兄ちゃん……ふああっ、もっと、もっと、強くぅっ!!」
シャーリィの口から、兄をいっそう求める言葉が自然と口を突いて出る。
 セネルは正常位のピストンにもどかしくなったのか、上体を起こし、シャーリィの太ももを抱きかかえるようにして
妹の腰を持ち上げた。そして、まるで犬のように大きく足を開かせた状態でグラインドを叩きつけてくる。
「ふあぁっっ!! ふ、深いぃっ!!」
シャーリィはおとがいを反らし、兄の荒々しい動きを受け止めた。
剛直が何度も根元までズブズブと往復を繰り返す。あれほどに狭あいだった膣孔もすっかり柔らかくほぐれていた。
「あはぁっ…!!ひゃうううっ!!はひっ! そ、そんなに激しくしたら…。お、お兄ちゃん…。
くひぃっ!! い、いいの、すごいのぉ!!」
少女は、身体中を駆け巡る快感に激しくあえいだ。
もう痛みは無くなり、今身体を支配してる感覚は、ただとろけてしまいそうな心地よさと、断続的に
送り込まれてくる快楽による息苦しさがあるだけだ。あまりに激しいピストンのために喘ぎすぎているせいでもある。

もともと火照っていた身体がいちだんと熱くなって、更に大量の汗が吹き出す。

「お兄ちゃあんっ!!ああああっ! 好きぃ! はああっ! 大好きぃ! 好きなのォ!!」
「シャーリィ…俺もだ…俺も…お前がっ…!!」

喘ぎながら、自らの気持ちを口にする兄妹。身も心もひとつになった今、お互いを想う素直な感情は
口にしただけで媚薬のようにお互いの快感を高めてくれる。
 やがて、シャーリィの身体の奥で、もどかしさを伴う熱の塊が大きく膨れ始めた。

「お兄ちゃん、私、ヘンなの……。何か、身体の奥から熱いのがどんどん来るのっ!止まらないのっ!!」
「シャーリィ……。俺も…ダメだ。もう…出るっ!!」
セネルが苦しそうに顔を歪めながら、激しかったピストン運動を抑え、段々小刻みなものへと変えていく。
「いいよ、一緒に…。わたしと一緒に…来てぇ!!」
少女の内側に発生したものが、段々と全身を包み込むような感覚と共に一気に駆け上がってくる。
「ひやぁっ!!! 来るぅぅぅぅっっ!! 飛んじゃうぅぅぅ!!!!」
と思わず叫んだ瞬間、目の前が真っ白になって、視界がホワイトアウトした。
「うあああああっっ!!!!」同時にセネルも果ててしまい、少女の膣内に大量の白濁液を注ぎ込んだ。
(あ…。出てる…。これがお兄ちゃんのせいえき…。わたしのおなかのなかに、いっぱい…。すっごく、熱い…)
セネルの精が膣内に染み渡っていくのを感じながら、シャーリィは沸きあがる気だるさと幸福感にひたっていた。

ペニスを抜いたセネルは、絶頂に達して息を弾ませている妹を見つめていた。
少女の股間に残る精の残滓には、まだ赤いものが混じっている。あの肉棒を入れる時の強烈な抵抗感も、全てが
彼女がまぎれもなく初めてであったことを示していた。
もしや、ヴァーツラフ軍に捕まっている時に…。とわずかながらにでも頭の片隅にあっただけに、
彼女が純潔であったことの安心感と、それを奪った自身への自己嫌悪が複雑に交錯していた。

シャーリィと関係を持ってしまったことに、後悔は全くなかった…といえば、嘘になる。
だがむしろ、離れていた長い時間と、離れかかった心の繋がりを一気に取り戻せたことの喜びのほうが大きい。
(だけど、もう少し早くこうなっていれば…。そうしたら、あれこれ悩まないで済んだのに)
セネルの脳裏に、彼に会釈をして去っていくクロエの後ろ姿が映しだされた。
自分がシャーリィと結ばれたなどと言ったら・・・。クロエなら・・・。そうするかもな。
シャーリィを幸せにしてやることで別の誰かを幸せにしてやることが出来なくなる。
しかし仕方がない。自分はシャーリィを選んだのだから、別の選択肢はどうだったかなどと考えても詮無いこと。
それに、自分と一緒にしてやれないことがクロエにとっての不幸せだなんて考えることは傲慢というものだ。
(クロエなら…あいつなら、自分なりの幸せを見つけてくれるさ)
セネルは寂しそうに、ひとりごちた。

「お兄ちゃん?何ボーッとしてるの?」
いつの間にか目を覚ましていたシャーリィが、セネルの顔を覗き込む。
二人は無言のまま、どちらからともなく顔を近づけて唇を重ねた。
そして、絶頂の余韻を分け合おうとするかのように、舌を絡めて濃密なキスを交わす。
唇を離すと、思いを遂げたばかりの少女は、モジモジと口を開いた。

「あのね、お兄ちゃん…。わたし、今、すごく幸せなの」
「わたし、ずっとね。ずっとお兄ちゃんの背中を見てた。隣りにお姉ちゃんがいるお兄ちゃんの背中を見てた…。」
「お姉ちゃんはずっとお兄ちゃんのこと大好きだったから、お兄ちゃんと一緒にいて嬉しそうなお姉ちゃんを見るのはわたしもうれしかったの」
「だからね。わたしがお兄ちゃんの隣りに来ると、きっとお姉ちゃんが悲しむから、私は背中を見ているだけでいいと思ったの。」

シャーリィはふう、と一拍置いて。
「それでね。お姉ちゃんがいなくなっちゃった時、哀しかったけど、すっごく哀しかったけど。
お兄ちゃんがいるから寂しくはなかったの。」
「でもね。お姉ちゃんがいなくなっても、私は相変わらずお兄ちゃんの背中を見ていたんだよ…」
「お姉ちゃんがいなくなっちゃっても、お兄ちゃんの隣りにはずっとお姉ちゃんがいたの。
3年間二人で暮らしてる時も、遺跡船に来てからも、ずっとずっと後ろから追いかけてばかりだった」
「だからね。わたし、クロエが羨ましかったんだぁ」
シャーリィは、苦笑した。
「お兄ちゃん、知ってた?お兄ちゃんってクロエといる時は、私に見せたことのない顔をしてたんだよ」
「心配そうな顔をしてなかった。信頼してる顔だった。隣りにいる人を見る目だった…」
「わたし、正直言って、嫉妬してたんだと思う。あれだけ私が願っても座れなかった隣りにいるクロエに。」
「でもね。クロエは何故かわたしのほうが羨ましいって言うの。クーリッジはシャーリィにだけは誰にも見せない顔をするって」
「わたし、何のことだかわからなかった。クロエがわたしを慰めてるんだと思った。優しくされると辛かった…」

「だけどね、わたし、今日、わかったような気がしたの。私もクロエも知らなかったお兄ちゃんが」
シャーリィはそういうと、セネルの胸板に倒れ込んで、首に後ろ手を回してギュッと抱きしめた。
「……シャーリィ……」
「ねえ、お兄ちゃん…。私たち、ずっと一緒だよね。もう離れないでいいんだよね」
「ああ、ずっと一緒だ。ずっと一緒にいるよ。俺はどこにも行かない。ずっとシャーリィの隣りにいるよ」

セネルはそっとシャーリィをその胸に抱き返すと、どちらからともなくゆっくりと唇を重ねた。
シャーリィの頬に伝わった一筋の涙が、月明かりに照らし出された。
そしてまた、二人の長い夜が始まる―――。

終わり


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