総合トップSS一覧SS No.5-037
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 710氏(10スレ目) 触手×ミント 2006/02/10 2006/02/10

”ヒタヒタヒタヒタ”
 暗い洞窟の中を一人歩く少女。共に歩くものは無く、その足音は暗い洞窟の中で反響し
まるで、後ろから姿の見えないもう一人の自分が後をついて来ているようですらある。その
音はより、少女の不安を膨張させ、足元に絡み付く恐怖を際立たせていた。
「皆さんどこにいるのでしょうか…」
 少女は、そんな不安をかき消すように口を開いた。しかし、その声は洞窟で反響し、恐怖
をさらに膨れ上がらせるだけであった。
 どうして、こんなことになってしまったのか…少女は少し前のことを振り返ってみた。


「ふむ、大分侵食されているなここは」
「えぇ、すぐに崩れ落ちてしまいそうですね」
 目の前にぽっかり広がる洞窟を見て、二の足を踏む面々。しかし、ここに足を踏み入れな
ければ、先へは進めない。
「確かに危険だけど進まなきゃ手に入らないって!」
 そう言って、二の足を踏む男を尻目に叫ぶピンクの髪の少女。
「ほら、ミント行くよ!」
「―って、ちょっとアーチェさ…」
 男どもより先にミントの手をとって進むアーチェ。ある意味一番男らしい姿である。しかし、そ
の判断が間違いであった。そう…これが間違いの始まりであったのだ。
「ミント! アーチェ!危ない!」
 叫ぶクレスの声、その声を聞き、ほぇっ? と後ろを振向こうとするアーチェ。それと同時に轟音
がパーティの耳に響き渡った。
「ミ――ト! ア――ェ!」
 先ほどまで差し込んでいた光が無くなった。代わりにごつごつとした、岩肌が二人の目の前に
広がっていた。そして、そのさらに先からは、辛うじて聞こえるほど小さな声が漏れる。落盤によ
り、二人は引き離されてしまった。


「あははは…ちょっちまずいかもね〜」
 ポリポリと頬を掻いて、気まずそうに笑うアーチェ。それを溜息一つ吐いて見つめるミント。
「まぁ、仕方ありませんね。なんとか脱出の方法を考えましょう」
「うっ…その通りだね」
 とは言ったものの、脱出の方法などわからない。入り口は閉ざされ、奥に進む道だけがある。
まさに行きは良い良い、帰りは怖いであった。どうすれば良いのだろうか…考え込むミントがふと
横を見ると…ポケ〜っと天井を仰ぐアーチェが視界に入ってきた。
「アーチェさ」
「ちょっとまって!」
「ん?」
 嗜めようとするミントを上空を見ながら右手で静止するアーチェ。それにつられて天井を見上げる
ミント。その天井は高く、遠く…自分達がいる場所からでは見えずに暗い闇に吸い込まれていた。
「ちょっと見てくるね! ミントはそこで待ってて!」
「ちょっ! アーチェさん!」
 ミントの言葉を聞かずに箒に跨り、上空駆け上がっていくアーチェ。それをミントはただ、ぽか〜ん
と見上げることしかできなかった……

 あれから、しばらく待ってもアーチェは戻ってこなかった。待つほうのミントもついに、限界を向かえ
恐怖と共に洞窟の奥へと、出口を探し足を踏み入れてしまった。――それが間違いであると気付か
ないまま。
「きっと、何所かに出口があるはず…」
 ミントは恐怖に駆られながらも、気丈にしかし、弱々しく洞窟の奥へ、奥へと足を踏み出していく。
しかし、出口は一向に見えず、肌を撫でる空気は寒く、重くなっていくばかりであった。

「ふぅ…」
 あれから、どのくらい進んだであろうか…ミントの足は限界を訴え、それに応じるようにその場にミン
トは腰を降ろした。
”ズル…ズル…”
「えっ!」
 不穏な音にミントは抜いていた気を入れなおし、その手に持つ聖杖を強く握り締めた。
”ズル…ズル…”
 不吉を運ぶ音は確実にミントへと近づいてくる。震える手で聖杖を握り、震える目で、震える耳でその
音が聞こえる方向を見据える。
「ローパー…」
 深遠なる闇の向こうから現れたのは無数の触手を持つローパー。しかも、一匹や二匹ではなく、無数
の群れであった。ミントは僅かに戸惑い、直後、気を取り直し、自らの身を守るために法術の詠唱を開始する!
”シュッ”
「ふぐっ!」
 その僅かの戸惑いが余分だった…それは本当に僅か、刹那の戸惑い。しかし、その戸惑いが致命的となる。
ローパーは本能的に触手を伸ばし、無数の触手はミントの手足を縛りつけ、詠唱させまいと、咥内に侵入する。
「んっ…ふっ…!」
 触手は咥内に侵入するだけでは飽きたらず、ミントの舌に絡み着き、咥内を蹂躙し始めた。
「…んっぐっ!」
 ミントは眼を閉じた。モンスターの汚らわしい触手が自分の口の中を犯している。それに耐えられなかった。
そして、その汚らわしさ、おぞましさに胃液が喉元まで混み上げてくる。
「…ぐっ!」
 だが、それを吐き出すことを触手は許さない。触手は喉の奥まで侵入し、混み上げてくるものに蓋をする。
「んっーーー!」
 その蹂躙は止まらない。最初はキスをするように、滑らかに絡ませていた触手も、喉の奥に侵入したと同時に
荒々しくミントの咥内を犯しはじめた。触手からは、透明の分泌液が滲み出し、ミントの唾液と合わさり、ぬらぬら
とした暗い洞窟の中に放つ。
「…ぐっ…ふぁっ! いっ!」
”どくんっ”
 触手が一際大きく弾けたかと思うや否や、ミントの口の中に大量の分泌液を吐き出した。
「げほっ…ぐっむ」
 ミントはそれを吐き出そうともがくが、触手はそれを許さない。ミントの口を荒々しく塞ぎ、飲み込ませる。

ここのローパーは特殊な進化を遂げていた。男は殺し、体液を吸い尽くす…女はその精を吸い取る。そして、
生かさず、殺さず、永遠と搾取し続けるのである。

 ローパーは残った触手をミントの服の中へと進入させていった。ミントは精一杯の力を込めて抵抗を試みようとする
も、手足の自由を奪われていてはどうしようもなかった。いくら、世界を救う旅をしていると言っても、法術が使え
なければ、か弱い女。それだけでしかなかった。ローパーもそれを本能的に理解していたからか、先ず、それを
防いだのである。
 そして、器用に二本の触手を服の中に潜り込ませ…
「んっんっんんん!」
 ビリっと音を立ててミントの法衣を破り裂いた。まだ、誰にも見せた事の無い素肌が露になる。触手はミントの豊満な
胸を掴み、背筋を撫でる。ミントの眼からは涙が溢れてきていた。気色の悪い怪物に犯される自分。耐えようとする自
分。そして、そんな気色悪いのに、少しだけ快楽に身を任せそうになってしまった自分に嫌悪する涙。
”ニュルニュル”
 ぬらぬらと光る分泌液を出しながら、ミントの体を撫で回す触手。それは、ミントの理性を快楽で吹き飛ばそうと、
しつように、ねっとりと撫でまわし、観察する。少しでも弱い部分を見つけると触手はそこを執拗に攻める。
「いっいや!」
 そして、触手は女性の一番美しく…一番汚い部分へと伸びていく。
「やっやめてそこだ…ふっ!」
 その叫ぶ声が煩わしいとでも言うように乱暴に口の中へと進入していく。そして、残った触手をミントの蜜壷へとあてがい。
「いっ……ひぎっ!」
 ミントの初めてを奪う。優しい前戯など必要なかった。先ほどの観察により、ミントの蜜壷は大量の蜜を溢れ出させられて
いた。さらに、最初に飲まされた、分泌液が全身に吸収され、ミントの快楽中枢を普段の何倍にも高めさせられていた。
ここのローパーの分泌液にはそういう効果もあった。
「ふぐっ!…いっ!」
 しかし、初めてを許した相手がモンスター…その事実がミントの快楽を抑えさせていた。初めての相手はあの人へと決め
ていた。しかし、それがモンスターの触手によって奪われ、蹂躙されていく。
 触手は窮屈そうに膣の中へと進入していく。初めて故か、その肉はぎちぎちと触手を千切らんばかりに締め付ける。
そんなことはお構いなしに触手はなおもミントの奥へ奥へと進んでいく。
「んっ…ぐっ…ふっ!」
 それを声にならない声で耐えるミント。それは触手の興奮を増してしまったのか、膣の中でさらに膨れ上がっていった。
荒々しく、ミントの膣内を犯す触手。肉と触手は擦れ合い、その度に膨れ上がる触手。自分の体内に異物が侵入する恐怖
と悲しみ、嫌悪で涙をぼろぼろと零すミント。それさえも触手にとっては極上の餌とばかりに、涙を吸収していく。
「んっんふっ! …やっ!」
 荒々しく前後に蠢いていた触手は一際大きく膨れたかと思うと…
”ドクンッ”
 ミントの蜜壷に自身の分身とも言うべき分泌液を吐き出した。
「いっや…」
 ミントから全身の力が抜けて行く…それに満足したのか、触手は拘束を外した。蜜壷からはどろりと分泌液が流れ出していた。


「んっふっ…」
 あれから、どのくらい犯されたであろうか…ミントは穴という穴を蹂躙され、虚ろな瞳で遠くを見ていた。
 あれほど犯され続ければ、普通の人間ならもう既に自我を失って、
ただローパーに精を捧げるだけの奴隷となっているはずだった。
しかし、悲しいかな、ミントの精神は強かった。それが悪い方向に作用してしまった。
(嫌だ…大丈夫…きっと皆が助けに来てくれる…)
 尚も自我を失わずに、快楽に溺れそうになる自分を細い糸で繋ぎ留めている。ただ、助けを待つだけ…今の自分にはそれしかない
助けを待つ。その細い糸を握っている限りミントはこの快楽の海の中でも溺れずにいるであろう。
「んっ…ふっ…え?」
 衰弱し、もう動けないミントをその場で犯すのに飽きたのか、ローパーはミントを抱えて移動をし始めた。
そして、洞窟の最深部に辿り着くと、そこにミントの体を乱暴に放り投げた。
(痛い…でももうちょっと我慢すれ…え?)
 そこでミントは我が目を疑う光景を見た。
「んっもっと! もっとぉ!」
ピンクの髪の少女…アーチェがいた。しかし、以前の影は見るも無残に飛び散っており、
虚ろな瞳、だらしなく開いた口からは唾液を垂れ流し、その場にいるどの女性よりも激しく、
触手を求めていた。それに呼応するかのように、触手はアーチェの蜜壷や菊坐、ありとあらゆる場所を犯し尽くす。

 そこでミントの最後の拙く、細い…しかし、何よりも強い糸は切れてしまった…


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