総合トップSS一覧SS No.5-030
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 83氏(20スレ目) ガイ×アニス 2006/01/30 2006/01/31

 空に月明かりが、遠くに焚き火の光が見える。横目に石の壁が見える。岩で出来た崖の窪みに、二人は居た。
 ぺたり、と発展途上の小さな膨らみに、骨の目立つ手の平が当たった。
 驚きの余りガイがその蒼い目を見開くと、アニスは上目になった赤茶色の瞳を悪戯っぽく緩めた。
 この娘は何を考えているのだ!
 少し柔らかい感触を覚えながら、ガイはアニスの右胸に触れている自分の手を見下ろした。
 触れている、というより、触れさせられたという方が正しい。
 何故なら、アニスはガイの手首を取って、自ら彼の手を自分の胸に当てたからだ。
「ア、アニス、何を」
「欲求不満なんでしょ? ガイ」
 ぎくりとしてガイは眉を寄せ、微かに後退した。
 この夜までの幾日、ガイはもっぱらアニスを初めとした女性陣と行動を共にしていた。
 魔物と戦う時のメンバーはアニス、ティア、ナタリア。町に辿り着けない場合の野宿もまた同じ顔連れ。
 他の男性陣――ジェイドとルークは、五キロ程遅れて歩き、野宿も又離れた場所で取っているらしい。
 明らかに計画性の伺える、二人の嫌がらせである。
 ガイの手を胸に押し付ける力を強めて、アニスは首を傾げてみせた。
「男の人の気持ちなんてよく分かんないけどー、こう嫌でも一緒に居たらムラムラするでしょ?」
(う、当たってる)
 衣服越しに分かるアニスの胸の感触が、先程より鮮やかになった。
形さえも分かりそうで、ガイは思わず指を動かしそうになる。
 アニスの言う通りなのだ。女性が苦手とはいえ、異性の身体に興味が無い訳ではない。
 女性に囲まれっぱなしの一日は恐怖心に加えて、性的欲求をガイに齎す。
 自己処理しようとしても見張りだの、目前のアニスが傍を離れないだのの理由で、実行に移せていない。
 流石これでは体調を崩すと、ガイは十数分前こっそり人気から抜け出した。
だが忍び足でついて来たアニスにより、現状に至っている。
「だからってな」
「我慢はいけないでしょ? ガイが盾になってくれてるお れ い」
 ガイの言い分を遮り、語尾にハートマークを付けて、アニスはにっこり笑う。
「あぁ……じゃない! だ……だめだ! いいか、アニス。こういうことは……っ」
「わたしじゃ嫌ってことー? ガイが思うより胸、あるもん」
 アニスは大きさを分からせるよう、ガイの手の平を胸の横にずらした。
「そ、そういう問題じゃない」
 何も無いと思っていたアニスの胸に、確かな大きさを感じてガイは言葉に詰まる。
 傾げていた首を戻して、アニスはガイとの距離を狭めた。
「アニスちゃんのお色気作戦、まだ通じない?」
「――……アニス、それ以上近付いちゃ駄目だ」
 景色が一瞬だけくらりと白めいて、次に反応した自分の身体にガイは空いている片手で前髪を掻きあげた。
「どうして?」
「キミを傷つけるからだ」
「うっわー。ほんとーに気障だね!」
 背伸びをして、アニスは顔を近付ける。「アニス!」とガイは一喝したが、アニスは彼の顎に唇を掠めた。
「あぁ、ったく!」
 脳内から何かがひとつ飛んでいって、ガイはアニスの身体を岩の壁に弱めに押し付けた。

「がっつくけど、謝らないぞ」
 アニスに捕らわれた手の指を曲げて、ガイは自らアニスの胸を服越しに一度揉んだ。
 ぴくんとアニスは小さな肩を震わせて、「全然平気だもん」とガイの手首を離す。
 間も無くしてガイは桃色の上着を捲り上げ、見えたアニスの乳房の突起に口付けた。
 あ、と漏らされたアニスの高い声を耳に、ガイは乳房の全体を舌で舐めた。
直ぐに硬くなった突起に舌の先を当てて、軽く吸い上げる。
「ガ、ガイっ」
 予想以上の展開に、アニスは名を呼ぶ。するとガイは応えの代わりに突起を強く吸って、前歯で二、三回噛んだ。
「あっ」
 全身でも受け止めきれない恥ずかしさがアニスに一気に降りる。頬を真っ赤に染めて、
アニスは口元に手を当てて喘ぎ声を隠した。
 もう片方の乳房にガイは手を当てて、強めに揉みしだく。その後人差し指を一定のリズムで押し当てて、
乳房を凹ます。特に突起は執拗に、強弱を足して凹ませた。
「はぁっ、うっ」
 ぼうっと呆ける頭が真っ白にならないよう、アニスは自分の指を噛んだ。
 乳房を舐め終えると、ガイはその間に舌を当てて、アニスの鎖骨近くまで持ち上げる。
んっ、と、か細い声をあげるアニスに、ガイは少し笑った。
「何で手なんて当ててるんだ?」
「だって、……んっ」
 ガイの手がへそをなぞり、アニスのスカートの中に潜ってゆく。
「は、はずかし、だもぉっ」
 びくんっとアニスの声と身体が跳ねた。ガイはアニスの秘所を覆う下着を下げ、
既に濡れている花びらの間に指を這わせた。
「平気じゃなかったのか」
「ふ、えっ」
 ガイは指を花びらの間に幾度も滑らせて、問う。アニスはその優しい動きに花びらに隠れた穴から、白い液体を溢した。
「ガイの、い、いひわる」
 恥じらいを込めた顔を、アニスは向ける。それはガイの指に変化を齎せた。
 ぷくっと膨れたアニスのクリトリスの皮を、ガイは軽く指で剥く。指でクリトリスを挟み、
胸と同様揉むように刺激した。

「やっ!」
 今までの愛撫を上回る電気が、アニスの背筋を震わせた。それまで何とか地に立っていた足も、
耐え切れず同じ様子を見せた。
 クリトリスを弄りながら、ガイは胸の突起に再び唇を落とす。
「濡れてるよ、アニス」
「や、やだぁ。そんなことっ」
 下半身に新たな感度を覚えて、アニスは肩を跳ね上げた。ガイの指がアニスの中に侵入し始めたのだ。
「ガイ、やだぁっ」
「キミが誘ってきたんだろう?」
 真っ赤になって身じろいだアニスに、ガイは下半身をむずむずさせた。なんて可愛いのだろう。
いつもこうなら良いのに。等と思いながら、アニスの肉壁を中指の爪で擦った。
 肉壁がきゅうっと伸縮して、ガイの指を締め付ける。少し抜き差しすると、ガイの水掻きに手の甲に、
アニスの愛液が溢れて落ちた。
 アニスの中を掻き回し、緩んだのを知るとガイはもう一本指を増やす。
「んっ! んんっ!」
 水の粘る音が互いの間に響き、それにアニスのくぐもった喘ぎ声が重なった。まだ素直に喘ぐ事を許さないらしい。
アニスの肉壁を、ガイは指で円を描くようにして、時折爪を立てて擦った。
 液にまみれ、すっかり熟したアニスの中から指を抜くと、ガイはそそり立った自身の肉棒を取り出した。
 アニスから下着を完全に脱がせて、ガイはその細い太股の片方を腕で持ち上げる。
「いれるぞ」
「はっ、はいんないって、言ったら?」
「塞ぐさ」
 口元を押さえる手を舐めて、反応してその手がずれた隙に、ガイはアニスに口付けた。
舌でアニスの口内を味わい、溢れそうになる唾液を飲み合う。
 口付けたまま、広がせた花びらに、ガイは肉棒の頭を当てる。間を置いて挿入していき、奥を一突きした。

「やっ……! 熱い……っ」
 深い口付けから逃れ、アニスは脇腹を捻らせた。
 腰を少し動かし、ガイは肉棒を初めは慣らすようゆっくりと出し入れする。その焦らされる様な余韻に、
アニスは我慢出来ず腰を前に出した。
「はは、かわいいな、アニス」
「だって、あぁっ!」
 肉棒の動きが早まり、アニスは背中を反らした。
 余りの快感に、アニスは腰を動かしてガイの肉棒を更に求めた。アニスの尻を揉み、
ガイはピストン運動を激しいものにする。
「あっ! やだよぉっ! ガイ、ガイっ」
 ガイの肉棒に容赦なく攻め立てられて、アニスは腰をくねらせる。
体重を支える足が感覚をなくして棒のようになり、アニスは手をガイの背中に回した。
「ガイ……っ」
 耳元で呼ばれた名前に、ガイは堪らなくなってアニスを掻き抱く。その身体を持ち上げて、
彼女の最奥に届くよう肉棒を強く突き上げた。
「あぁっ! あっ、おかしくなっちゃうよぅ……っ」
「アニス……!」
 ぎゅううっと縮まった肉壁に負けぬよう、ガイは勢い良く肉棒を入れる。それはアニスの最奥に辿り着き、
先端から欲望がたっぷり入った精液を彼女の膣に流し込んだ。
「あぁああぁ――……っ!!」
 アニスは脳内を真っ白にし、絶頂を迎えながら精液を膣で絞り込むように受け止めた。

 はぁはぁ、と荒い息を吐いて、二人は少しの間繋がったままで居た。
「ごめんな、アニス」
 熱い喉を鳴らし、ガイは肉棒をずるりとアニスの中から抜く。
「ガイ、謝らないって……。てゆうか、遅い! 謝るの遅い!」
「ははは、キミが可愛くて少し意地悪したくなったんだよ」
 目を細めて笑い、ガイは腰を降ろして膝の上にアニスを乗せた。
上着を脱ぐと、液で汚れたアニスの秘所周りから内太股を拭いた。
「……よっ、汚れるよ?」
「そうか? 汚いとは思わないけどな」
 上着でアニスの花びらを、ガイは優しく拭き取った。
「ん……」
 ぴく、とアニスが肩を浮かして、小さな声を漏らす。
それにガイは秘所を拭う手を止めて、片方の眉尻を下げた。
「アニス……そんな声を出されちゃ、もう一回食べたくなる」
「だ、だっ――……っぁ」
 花びらの中間を強めに掠った上着に、アニスは再度艶めいた声を出した。
 はっとして、アニスはぱちくりした瞳でガイを見上げた。
「今の、わざ」
 と、と言い切る前に唇を塞がれ、アニスがその続きを述べるのは長い夜が明ける時となった。


終


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