総合トップ>SS一覧>SS No.4-091
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作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
無題 |
355氏(18スレ目) |
ガイ×アニス |
2006/01/01 |
2006/01/03 |
木製のベッドの上で胡坐を掻き、ガイはかれこれ15分程思考を困惑に巡らせていた。
彼の悩みの元は隣にあるもう一つのベッドだ。
少し掘り下げると、そのもう一つのベッドに乗っている『トクナガ』というぬいぐるみ――そしてその持ち主である、少女。
ここは旅の途中で少々寄り入った宿の一室なのだが、どういう訳か有り得ない時が流れている。
有り得ない、といっても闇の如く深刻なレベルではない。
ジェイドとミュウの出したくじ引き案で当たった男女が一晩部屋を共に使って寝るだけだ。
寧ろこんな事、(くじ引きを抜けば)そこ等の旅人からすれば充分有り得る一つの話だろう。
だがこの男の場合は違った。
「ありえない……」
ガイは女嫌いだ。それは自他共に認める事実である。たが、決して男を好んでいるのではない。
顔立ちや身体の造りが整った女性には自然と目が行くし、異性への欲自体は持っている。
ただガイの体質が性欲を上回って女を避け、嫌うのだ。一驚や怖気は勿論酷い時には汗も流れる。
相手を傷つけない様に、出来るだけ女性には近付かずにと励んできた。
そんなガイにとって、女性と同室で、しかも二人きりで一晩過ごす事は100メートルの深海魚を生きたまま発見するくらい起こり得ない。
しかも相手が、『あの』アニスだ。
アニスは普段から、ガイの女嫌いを知っていても彼に触る。
大抵触った後から「あ、そっか。ガイはダメなんだっけ」とぼやいたりする事からして、
悪意は無いと窺えるが、それでも一日何度も近寄られ触られては参ったもので。
「お願いだから勘弁してくれアニス…」というガイの精一杯の注意も、三時間経てばどこの方角に飛んだのやらで、
アニスは相変わらずスキンシップを彼に求める。
「逃げたい……」
眠りにつくまでどれほどペタペタ触られるんだろう、とガイの脳が勝手に回り始めた。
アニスは今、ティア達とお風呂に出ている。宿に寝るときは、普段と違う格好なのだろうか。
お風呂上りだから、きっと石鹸の良い香りがするのだろう。
いつもリボンでツインテールにしている髪の毛は、解けば肩より少し下くらいまでありそうだ。
肌は触られた時の感触からしてすべすべしているに違いない。胸は少しぐらいあると怒っていたが、
やはりまだ発育途中の……。
(俺、結構スケベなのかねぇ。いやいや男の性だよな。……って、)
ピンク色の世界に浸っている場合ではない! とガイが我に返ったのと同時に、
部屋の扉がきぃっと音を立てて開いた。
ふわふわした白のネグリジェを着たアニスが、扉の向こうから顔を出す。
「トクナガ! とついでにガイー。おーまーたーせー」
ガイはひらひらと力無く手を振りつつ、苦笑した。ぱたぱたと忙しく近付いてきたスリッパの音に、
彼の額の肌が後味の悪い熱を持った。
だがアニスの向かった先は自分のベッドで、スリッパを脱ぐと布団で留守番をしていたトクナガを彼女は両手で持ち上げた。
思わず安堵の息を溢して、ガイは肩を下ろした――のも束の間。「ダーイブ!」
「うわわあああッ!?」
胸元に降りてきた体重に、ガイは驚いてそのまま背中をベッドに落とした。
掛け声通り、アニスが大きく飛び込んできたのだ。
徐々に青ざめるガイの腹の上に、アニスは足を開いて座る。
「お風呂上がりならアニスちゃんの色気わかるでしょ〜? てへ!」
(てへじゃない! てへじゃないぃ!)と驚きで出ない言葉をガイは頭の中で叫んだ。
にんまり笑うと、アニスはガイを気遣う事もなく前に屈んで顔を狭めた。
その体勢の為に、ガイの目線上には垂れたネグリジェの向こうにある小さな膨らみが入る。
どきっとして顔を逸らすと、露知らずなアニスはここぞとばかりに「あーあー」と理不尽な不満をぼやいた。
嫌がらせか、逸らされた顔を追って耳元で言う。
「そんなんじゃお嫁さん来ないよー。でーもーここにお嫁さん候補はいるわけだけどぉ〜」
「え、遠慮するよ――……だからどいてくれ……」
予想通り、アニスは石鹸の香りを身体に纏っている。ガイはへその下をむずむずさせた。
彼だって男なのだ、長く付かれては他の方にも負担が掛かる。
「んもぉー……っ、っと?」
眉尻を下げて屈めた頭を戻して座り直したアニスは、不意に降ろした指先に硬質を感じた。
ぎょっとガイが表情を変えた先で、アニスは膝を少々浮かせ、硬い箇所に掌を当ててさっと撫でた。
ズボンのジッパーの不自然な膨らみを、彼女は首を傾げて何回か撫でた。
「ア、アニス!」
名を呼ばれた途端、アニスは触っているものの正体に気づき、「わっ」とその赤い目を見開く。
勢い良く後ろに退けて、アニスはベッドの上に尻餅をついた。
ズボン越しに何度も撫でてしまった自分の手と、目線の合わないガイの顔を交互に見ると、
アニスはボンッと一気に顔を真っ赤にした。
(何か言わなければ)と、アニスは口をぱくぱく動かす。しかしこんな時に限って言葉は思い浮かばない。
それどころか――初めて触ってしまった、あんなに硬いものだったなんて――軽い逃避に似たようなものに走った。
「……あ」
ガイは性ゆえ目をやり続けていた先に、ある変化を見て思わず声を漏らした。
目線の終着点には尻餅を付いたアニスの、細いが柔らかそうな太股と白い下着。
その下着が、水に濡れたようにじわじわと滲み始めたのだ。
ガイの声でアニスはやっと自分が、下着をほぼ丸見えにした座り方をしている事に気付く。
ネグリジェをそろそろと引っ張って隠そうとしたアニスの手を、ガイが起き上がって制した。
手を直接掴んで制したのではなかったが。
「湿って……るな」
白い下着の、色が透けている部分にガイは指を押し当てた。元々酷く柔らかいそこは弾力も無く、凹んだまま彼の指を留まらせた。
アニスは瞬きを忘れて、自分の下着を触るガイを見つめた。好い意味で信じられない、と言ったような顔だ。
ふっとガイがアニスに目を合わせた時、彼女はやっと瞬いた。
嫌か? とガイの目が問うているように感じて、続けてアニスは首を振る。
その流れでやっと言葉を発した。
「アニスちゃんお色気作戦大成こ〜う! ……ってかんじかな〜?」
「まぁな、としか」
言い様がない、と言い切らないうちにガイは下着に当てている指を人差し指一本にして、上下になぞるように動かした。
肉で出来た花びらの割れ目を見つけると、そこに指先をほぼ垂直に立てる。
すーっと静かに下ろしていき、下着越しにアニスの秘所を優しく、けれど確実に刺激した。
はぁ、と一呼吸置いてアニスが吐いた息は、溜め息とは言わないまでも深い息。
それを合図にしたように、ガイはアニスの花びらの奥を下着越しに探り当て、ぐっと指を強めに押し当てた。
「――……っ……」
ぴくん、とアニスは肩を小さく跳ね上げた。足の付け根が沸々と熱る。
指の腹に湿気を感じて、ガイは一旦触れるのをやめると、改めて白い下着の中に五指を潜り込ませた。
ガイの指を突然迎い入れる事となったアニスの秘所は、くちゅっと高い音を立てる。
「あっ……」
冷たいガイの手が、直でアニスの秘所全体を包んだ。それにアニスは驚きで反応を声にする。
はっとして手で口を押さえると、それにガイは軽く笑った。
ベッドの上で二人座って(一人は尻餅だが)、ガイの方が指を操るため少し頭を下げているが、
それでもアニスを見下ろすという、基本的な身長差は変わらない。
上からの笑顔に情けなくも、アニスはドキリと心臓を鳴らした。その余韻に、頭に巡る血液が妙な温度になった。
ガイの手は三本指を使ってアニスの花びらを梳くように引っ掻き、
ぬるぬるした液体を出す奥の周りをぐぐっと押しながら一周する。
「んっ」
何を求めているかはいざ知らず、アニスは秘所に弱い力を込めた。
もう一方の手で、ガイはアニスのネグリジェを襟元まで捲り上げる。
胸を包む下着にアニスの背へ手を回したが、フック式ではないらしく、そのまま布を持ち上げるだけで済んだ。
露になった発育途中のアニスの乳房は、ガイの手ですっぽり包める大きさだった。
ガイは乳房に手の平を付けて、円を描くようにして揉みしだく。
先端の突起が硬くなったのを知ると、今度は潰すようにして揉んだ。
「んはっ……あ……っ」
指の隙間から乱れた声を漏らし、アニスは身じろぐ。僅かにぼやけた視界の中で、胸に降りるガイの金髪を見た。
アニスの乳房を手離して、ガイは突起を口に含むと舌で転がし、歯を立てて軽く吸う。
「あんっ、あっ」
身体が痺れ始め、アニスは尻餅の体勢で居るのが辛くなる。
それに気づいたのか、ガイはアニスの乳房を揉む流れで彼女をベッドに仰向けに寝かせた。
アニスの両脚の間に膝を入れ、決して閉じられないよう予め阻止する。
乳房の突起に口付けながら、ガイはアニスが下半身に纏う下着を脱がせた。
白くて粘っこい液体が太い糸を作り、アニスの秘所と下着を繋ぐ。
ぐいっとアニスの太股を広げ、ガイはすっかり熟した花びらを見た。
「ガイ、恥ずかしっ――んあっ!?」
足の付け根から指先まで突然走った痺れに、アニスは踵を捻った。
ぷっくりと膨らんで赤くなったアニスのクリトリスを、ガイは指でなぜる。
するとアニスは喘ぎ、新たな愛液が花びらの奥から溢した。ガイはクリトリスを指で摘む。
「あんっ! ダメ……だよぅッ!」
アニスの訴えを蔑ろにして、ガイはクリトリスを引っ張った。
「ふあっああああんっ! あんっ!」
アニスは背中を反らして、自然と腰を浮かして揺らす。
人差し指で強く弾いて、ガイはクリトリスを引くのを止め、手離した。
「あああぁあんッ!!」
愛液を溢しながら、アニスは頭の中を白に染めた。
はぁ、はぁ、と荒い呼吸を繰り返すアニスに、ガイはズボンのジッパーを降ろして、硬くなり、透明な液が滴る自身の肉棒を出した。
「ちょっと、痛いかもしれないけど。我慢してくれるか?」
アニスの花びらに肉棒の頭を一度当て付けて、ガイは問う。
「わ、わかんないもん……。人それ、ぞれ……っなんでしょ?」
「……どこでそんな知識持ったんだかなぁ……」
「ガイだって、女嫌いのくせにぃ」
そそり立つガイ自身を、アニスは小刻みに震えている手で触る。それは熱く、アニスの水掻きに透明な液を垂らした。
性欲というものはこうまで人を支配してしまうものなのか。
アニスの手を優しく払いのけて、ガイはひくひくと痙攣する花びらを肉棒で割り、奥に有る入り口に先端を入れた。
「そんなにおっきいの入らないよぉ……」
「人それぞれなんだろ?」
くしゃりとアニスの髪を撫でて、ガイはその頬に軽いキスを落とす。それから唇同士を合わせて、
ガイは肉棒をアニスの中にゆっくりと挿入していった。
痛みはやはり有るらしく、顔を歪めたアニスの口内にガイは舌を捻じ込む。
そういえば何か薄い物を破ったような気がすると、ガイはぼんやり思った。
肉棒を入れ終わると、アニスの愛液を連れて半分引き抜く。
「あ……っ」
キスの合間にアニスが溢した声を口で塞いで、ガイは腰を鈍く動かした。
アニスの中はきつく、肉壁がガイの肉棒をきゅうっと締め付ける。目元を歪めて、
ガイはアニスの唇を解放した。それと共に、ピストンの速さを上げる。
「ふぇっ! ガイっ」
肉壁を擦る熱くて太いガイ自身に、アニスは膣を伸縮させて腰を引き、逃れようと試みた。
ガイはアニスの両腰を手でぐいっと引き寄せ、深い場所まで肉棒を挿し込んだ。
アニスの軽い身体を持ち上げ、背向かせて自分の足に座らせる。腰を大きく揺らし、
アニスの身体を後ろから操って勢い良く肉棒を押し込む。それは彼女の最奥を強く突いた。
「あぁっああん! あんっ!」
肉棒が表に半分顔を出すたび、アニスの愛液がぼたぼたとシーツに落ちる。
細い腰を持ち上げて肉棒に落とし、ガイは激しくアニスの膣を攻め立てる。
「ひゃっ! あっガイ! やぁ、あんこんなぁ……ッ!!」
最奥を何度も強く突かれて、更に自分の腰の動きも操られ、アニスは何かが壊れてしまいそうな快感に溺れた。
ぎゅううっと締め付けが強くなったアニスの中に、ガイは肉棒を引き抜いて、力の限り突き戻す。
「あっああぁッ!!」
ガイの肉棒から精液が放たれ、アニスは膣でそれを受け止めながら二度目の絶頂を迎えた。
「痛くなかったか?」
「ん、うん。んっ」
ずるりとガイの肉棒がアニスの中から引き出される。二人の背中に気持の好い寒気が走った。
胸の下着を着直しながら、アニスはガイの肩に頭を預ける。快感の余韻に浸りつつ、目を閉じて。
ガイはその微笑を見て、肩を下ろし、自分もその目蓋を閉じた。
遠くから届く小鳥の鳴き声に、ガイはばちんと目を開けて起き上がった。
ベッドの上だった。カーテンから差し込む朝の日差しが横目に痛い。
隣のベッドを見やればもぬけの殻で、布団がきちんと畳まれている。
表面に皺が有る事からして、アニスは自分のベッドを使って寝たらしい――ガイは恐る恐る、
自分の布団を持ち上げて中を覗き込む。シーツは綺麗だった。
「ゆ、夢か……?」
ガイは思わず額を抱えて、肩を下げた。
一階の食堂に降りると、先に起きたルークとナタリアがひとつのテーブルで朝食を取っていた。
ある程度見渡してみると、アニスがティアと一緒に食堂のメニューを見ながら突っ立っている。
夢を思い出してどきりとし、ガイは微かに頬を熱くした。
(しかし、夢オチなんて初めての体験だなぁ……)
頭を掻きながら、ガイは壁際に置かれている冷水の入ったコップを取り、ルークの隣に腰掛ける。
一口水を口に含むと、隣にひょっこりとアニスが顔を出して、ガイは反射的にひっと仰け反った。
「お隣失礼しまぁ〜す。」
アニスはフランスパンの厚切りを片手に椅子に座った。困惑しているガイの耳元に顔を近付ける。
「夜のね、声誰にも聞こえてないみたいなんだ〜。私心配だったから良かったよー」
ごほっ、とガイは盛大に咽せて驚いた。夢オチじゃなかったのか!
アニスはにこにこしながら内緒話を続ける。
「赤ちゃんが出来たら、ガイ勿論責任取るよね〜。玉の輿玉の輿」
二ヵ月後が楽しみ、と釘を打って、アニスは顔を離す。
フランスパンを千切って頬張る彼女を見つめたまま固まったガイに、
「どうしたんだよ? 寝ぼけてんのか?」とルークが笑いながら気を配った。
終
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