総合トップSS一覧SS No.3-077
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
輪舞 幻晶氏 セネル×クロエ 2005/09/05 2005/09/06

「その・・・・・・やっぱり恥ずかしいかな・・・・・・」
「じゃあ、やめるか?」
「・・・・・・意地悪だな・・・・・・」

月明かりが照らす部屋で、男女は話していた。
「クロエ、そんなにかたくなるなよ」
「・・・・・・無茶を言うな!私にとって・・・・・・異性と、こういう・・・・・・はじめてなんだからな」
「悪い・・・・・・」
「・・・・・・・お前は、はじめてではないのか?」
もちろんセネルにとっても初めてだったが、自分の胸板に寄り添い、不安そうに上目遣いをしながら
見つめてくる彼女を見て、セネルは悪戯心を持ち合わせてしまった。
「うん、まあ・・・・・・」
「そ、そうか・・・・・・」
するとクロエは俯いてしまった。しかし俯きながらもポツリと一言。
「私は・・・・・・、こんなにまで他人を想い慕うことなど、セネル以外には考えられないから」
少し涙声になってしまっている。そんなクロエの声を聞いて、罪悪感に捕らわれたセネルはすぐさま謝った。
「ゴメン、嘘だよ」
「いや、別にいいんだ、隠すことはない」
「だから嘘だって、俺は・・・・・・」
「みなまで言うな!わかっている!セネルの心の中にはまだステラさんやシャーリィがいるってことを」
「クロエ!」
「それでも、私は本当にお前を・・・・・・んっ!?」
クロエは一瞬、何が起こったか理解できなかった。
いきなりセネルが自分とかるく体を離し、自分の顎に手を添えそして視界を覆ったことが。
自分が口付けされていることに気づくには数瞬かかった。
やっと理解したときには目からはひとすじの雫が流れていた。・・・・・・とても、心地よかった。
「んっ・・・・・・はぁ!!」
唇を離すと、セネルは自分をじっと見つめている。
「さっきのは嘘だって。言っただろ、ステラはもういない。それにシャーリィは俺の大切な『妹』だ。
俺が彷徨ったとき、傍にいてずっと支えてくれたのは他でもないクロエじゃないか!」
「セネル・・・・・・。馬鹿・・・・・・、意気地なし・・・・・・」
セネルはクロエの顔の雫を手で拭う。
「泣くなよ、クロエを泣かせる奴がいたらぶん殴らないといけないだろ。俺は自分を殴らないといけない・・・・・・」
「ふふ・・・・・・ほんと、馬鹿だな」
雫を拭った手は頬から、首、そしてその下の膨らみへとすべり落ちた。
「あっ・・・・・・」
明らかに、クロエは今までとは違う反応を示した。
顔が赤くなっているのは月明かりの中でもはっきり見て取れる。原因は泣いたせいだけではないだろう。
「いい?」
セネルは穏やかに聞いた。返事はなかった、でも俯きながらもコクリと頷くような動作をしているのを見たような気がした。
(そんな、優しい声で言うなんて・・・・・・卑怯だ)

「あっ、んぅぅ、・・・・・・・・・・・・くっ・・・・・・はんっ!」
セネルは優しく軽く、いたわるようにクロエの胸を揉む・・・・・・。
「うっ・・・・・・んぁあ、くぅ・・・・・・っ!」
(こ、こんな、はしたない声を出すなんて・・・・・・こんな感じ・・・・・・初めてだ)
「くっ・・・・・・、んぁっ!」
普段は騎士道を重んじて、時には凛々しいとさえ思える顔つきをする彼女が今は自分だけのモノになっている。
セネルはそんな彼女を見ながら、とても幸せな気分でいた。
「んっ・・・・・・あっ・・・・・・はぁっ!」
普段はか弱い一面などほとんどみせない彼女が、こんなにも感じてくれている。
こういうことにはほとんど免疫がないのだろうと、セネルは思った。
「・・・・・・っはぁ!」
セネルの手は膨らみの先端部分を摘む。
「ひ・・・・・・っ!」
服の上からなので、軽く摘んだだけであったがとても敏感に反応を示す。
(ヤバイな・・・・・・。理性が吹っ飛びそうだ)
純粋な『女』としての彼女を見て、セネルは彼女が愛しくてたまらなかった。
そして、動かしていた右手を止め、更に下のほうへ手を滑らす。
左手は、彼女の腰に手を添えていた。
「・・・・・・意外と華奢なんだな」
「わ、私だって女だぞ」
「いつも騎士だの家系だのを口にするお前から、そんな言葉を聞けるとはな。
そうだった、『無鉄砲女』だったな、お前の第一印象は」
「な、何を・・・・・・わ、私の第一印象のお前は三下の山賊だったぞ」
「はは、まさかこんな仲になるなんて思いもしなかったな」
「ああ、シャンドルのアジトの地下でレイナードに言われたことが本当になったな」
セネルはクロエの緊張をほぐそうと、優しく言葉を掛けていた。
そしてすこし落ち着いたところで、右手を彼女の秘所に添えた。
「・・・・・・濡れてるな」
「あっ!・・・・・・お前はいつも、いきなり言うんだな・・・・・・」
少しはマシになった頬の赤みも、今の一言で再び沸点に達しそうな勢いになった。
「俺は恥ずかしがるクロエも好きだから、嬉しいんだけど」
「・・・・・・馬鹿」
「脱がしていい?」
「バ、バカ!それぐらい自分でできる!」
「残念だな」
「いいから、あっち向いていてくれ!!」
「わかったよ」

互いに、背中を向け静かな沈黙が流れる。緊張・・・・・・しているはずなのに、なんだかこの沈黙も心地よく感じる。
何故だろう?パートナーがいるから?二人はそんな似たような心境だった。

体中が熱い。今着ている服がとても蒸れている。汗臭くないだろうか?クーリッジは嫌がらないだろうか?
やけに・・・・・・下が・・・・・・ムズムズする。お父様、お母様、私は騎士としては不甲斐ないところがたくさんありました。
でも、そんな私を一人の『女』としておいてくれる。そんなヒトと一緒に歩いていけそうな気がします。
そんなことを考えながら、クロエはスルスルと服を脱いでいく。

背中合わせになりながらセネルもガントレットを外し、服を脱ぎ始めていた。
セネルも内心は心臓が飛び出しそうな状態である。
シャーリィと一緒に過ごしていたときも何もなかったし、そういう余裕すらなかった。
自分はシャーリィを一人の女性としてはあまり見ていなかったような気さえしてきた。
ステラも・・・・・・こんな俺を許してくれるかな?新しく踏み出そうとする俺を・・・・・・。
バサッと、上着を脱ぎながら、自分の影が移っている壁を見る。
ステラのテルクェスの光が自分を照らしてつくった影のようで、少し心が痛かった。

「・・・・・・いいぞ、こっちを向いても」
とても心配そうな声が後ろから聞こえてきた。セネルが体を傾け、後ろを見やると・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・」
そこには月明かりに照らされてとても神秘的に映る、彼女の裸体があった。
「・・・・・・・・・・・・」
「な、なんとかいったらどうだ。余計に恥ずかしくなるじゃないか!」
「あ、悪い。・・・・・・その、あまりにも綺麗だったから、つい・・・・・・」
「〜〜〜〜〜っ!」
クロエは声なき声をあげた。
結局声をかけても赤面しているが、そういうことも言えないくらい、彼女は恥ずかしがっている。

(そーいえば、前にノーマが言ってたな)
『クーってば、装備はずしてると、色っぽいよね〜』
『な、なんだやぶからぼうに』
『出るとこ出て、しまるところはしまってる。こりゃ、セネセネもたまらんでしょ?』
『お、俺に話を振るな!』
あの時はこう言ったが、セネルはふと思った。
(そのとおりかも・・・・・・)

ふとセネルは下のほうに目を移す。
彼女の太ももは月明かりが反射した綺麗な水気を帯びていた。
「・・・・・・やっぱり、濡れてるな」
「!!ほ、ほんとうに・・・・・・お、お前というやつは・・・・・い、いつも、いつも唐突に・・・・・・」
とどめの発言に今度は言葉があやふやになってしまった。しかし今度は、
「あ・・・・・・」
何かを見たのか、いきなり黙り俯いてしまった。耳まで真っ赤で。
彼女の、恥じらいの動作はまったく多種多様である。
「・・・・・・?どうした?」
「その・・・・・・男のヒトの・・・・・・はじめて、見たから・・・・・・。その・・・・・・勃ってる・・・・・・」
「んな!?」
いきなりのクロエの大胆発言に、今度はセネルが顔を赤く染めた。
「ば、ばか!お前こそ、いきなり何を・・・・・・!お、俺だって『男』だし・・・・・・!お前・・・・・・綺麗だったから」
全く持って、虚をつかれたセネルは慌てて後ろを向いてしまった。
(お、俺・・・・・・。相当緊張してるな・・・・・・)

そんなセネルの動作をみていたクロエは
(いつも、私だけ緊張してバカみたいだって思っていたけど・・・・・・、お前も同じだったんだな)
そう思うととても嬉しく幸せな気持ちになったクロエは、ベットにあがり、セネルを後ろから抱きしめた。
「!」
「嬉しかったぞ・・・・・・」
「・・・・・・」
(ヤバイ・・・・・・もうだめだ。そんな大胆に・・・・・・背中に押し当てられちゃ・・・・・・)

次の瞬間、セネルはクロエの覆いかぶさっていた。
「あっ・・・・・・」
「クロエ・・・・・・好きだ!」
「・・・・・・うん・・・・・・」

「ん、あっ!・・・・・・はあん!」
セネルがクロエの二つの丘を揉みしだく。今度は衣類は着ていないので、セネルの体温が直に伝わってくる。
「ん、あぁ・・・ふぁ・・・っ!」
そして先端の突起を摘む。さきほどとはは違ってしっかりと、強く。
「ん、・・・・・・ひゃう!」
シーツの皺がみるみるうちに増えていく・・・・・・。
「セ、セネル・・・・・・。ダメだ・・・・・・」
「ダメじゃない」
するとセネルは手を止め、自らの体を下のほうへずらす。
「あ・・・・・・。み、見るな・・・・・・恥ずかしい」
セネルはお構いなしに彼女の秘所を見つめる。
「大丈夫、綺麗だ・・・・・・」
そういうとセネルは濡れきった花園へと手を伸ばす。
クチュ・・・・・・クチュ・・・・・・クチュ・・・・・・
「あ!ん・・・・・・ふあ・・・・・・!」
そして突起物を軽くはじく。
「・・・・・・んぁ!セ・・・ネ・・・・・・ん・・・っ!」
そして今度は顔を埋める。
「ま、まて・・・・・・これ以上は・・・・・・」
クロエが静止しようと声を出すが、全く聞かずにセネルは下で舐める。
ピチョ・・・ピチョ・・・ピチョ・・・
「ん・・・・・・あぁ・・・・・・ふぁ・・・・・・っ!」
(セネルが・・・・・・私の・・・・・・、あ、熱い・・・・・・体中が・・・・・・おかしくなりそうだ)
大量の愛液が白地を染め上げていく・・・・・・。
セネルは思った。ずっと彼女を支えていこうと。過去の悲惨な出来事を背負い、背伸びしか出来なかった彼女。
矛先を誰にも向けることもかなわず、それでも、自分の傷を癒してくれようとする彼女を。
自分の前だけでも女らしい彼女でいられる場所にしてあげようと・・・・・・。

「はあ・・・・・・、はあ・・・・・・、はあ・・・・・・セネル。もう・・・・・・限界だ・・・・・・」
「クロエ・・・・・・俺もだ・・・・・・」
「その・・・・・・、なんといえばいいか・・・・・・」
「わかってる。・・・・・・挿れていいか?」
「・・・・・・うん。・・・・・・優しくしてくれ」
「ああ・・・・・・」

セネルはクロエの両脚に手をかけ、ゆっくりと広げていく。
「・・・・・・こ、こんなに開くのか・・・・・・」
「大丈夫、優しくするから。痛かったら言ってくれ」
「・・・・・・うん」
セネルの茎が、花弁に迫る。
「クロエ・・・・・・いくよ」

グッ・・・・・・先端が中に入る。
「ん、あぁぁ・・・・・・」
「大丈夫か?」
「あ、ああ」
更に奥へとゆっくり、優しく挿れていく・・・・・・。
「痛っ!」
「クロエ!」
「だ、大丈夫だ。今の私は、痛いことよりお前と一つになれる事で嬉しくて仕方ないんだ」
「・・・・・・クロエ」
「つ、続けてくれ・・・・・・」
緊張気味に言うクロエ、愛液は少しだけ赤く染まっていた。
一瞬、セネルはこのまま挿れていいものかと悩んだが、そのことよりもクロエの気持ちが嬉しかった。
「痛いが、我慢してくれ」
そういうと、セネルは一気に根元まで突き刺す。
「あっ・・・・・・あぁぁぁぁっ!!」
クロエは思わず声を上げていた。シーツを夢中で掴む。
(痛い・・・・・・痛いのに、嬉しくてたまらないんだ、セネル・・・・・・!)

根元まで指した状態で、数刻流れた・・・・・・。
「クロエ・・・・・・?」
そっとクロエの顔を見やると彼女は瞳に大粒の涙を溜めていた。
「私・・・・・・頑張ったよね?これから、ずっと一緒にいていいんだよね?」
彼女は嬉しさのあまり泣きだしていたのだ。
「お前が俺の体の傷跡を癒してくれるのなら、俺はお前の心の傷跡を生涯一緒にいて治してやる」
「・・・・・・ありがとう」

輪舞はさらに激しいものへとなった。
ベットが軋む。シーツの皺が増える。
「あっ・・・・・・ふあ・・・・・・あんっ・・・・・・!」
何度もピストン運動を繰り返すセネル自身も心が壊れそうなぐらい限界にきていた。
「くっ・・・・・・、うっ・・・・・・」
「セ・・・・・・んっ・・・・・・ネ・・・・・・ル・・・っ・・・・・・!すご・・・・・・い」
(セネルの・・・・・・が、私の中で・・・・・・擦れて・・・・・・っ!)
ベットは隣の天井に吊るしてある船の模型をも揺らすのではないのかと思えるほどの勢いで軋んだ。
「クロ・・・・・・エ!俺、もう、・・・・・・どうにかなりそうだ・・・・・・うっ!」
「わ・・・たし・・・・・・も・・・・・・・だ!セネ・・・・・・ルっ」
「ダメだ・・・・・・、出る・・・・・・っ!」
ともに限界だった。
「・・・・・・ん・・・・・・きて・・・・・・」
その一言でセネルの理性はとんだ。
「くっ・・・・・・あ・・・・・・クロエ・・・・・・!!」
「あっ・・・・・・んぁぁああああ!!」
その瞬間クロエの中にどうしようもなく熱いものが一気に流れ込んだ。
想像以上に熱く、思わず彼の背中に爪を立ててしまった。

   ドクッドクッドクッ・・・・・・!

(私・・・・・・、セネルと・・・・・・)
クロエは朦朧とする意識の中で彼にしがみついていた。
彼もまた、優しく微笑んでいた。

そしてまた、静かな夜がやってきたかに思えた。
「・・・・・・セネル」
「なんだ、クロエ?」
「呼んでみただけだ・・・・・・」
「なんだよ」
心地いい・・・・・・二人はベットの中で抱き合い余韻に浸っていた。
「なぁ、出来ちゃったらどうする?」
突然にセネルが問いかける。
「そ、そんな話を今するか!?」
「たとえばの話だよ」
「・・・・・・それはそれで、嬉しいな」
二人は見つめながら微笑み会った。
「これからどうしたい?」
「・・・・・・」
「ヴァレンス家を建て直したいか?」
「・・・・・・いや。お父様も、お母様もそんな体裁にこだわったことはしなくてもいい。そう言ってる気がする。
待っているのも悪くないかもしれない」
「・・・・・・吹っ切れたみたいだな」
「お前はどうなんだ?」
「俺は・・・・・・ステラが今俺達を祝福してくれている。そんな気がする」
事実、今のセネルにとって月明かりは自分達を照らし、心地いいモノの感じ取れた。
「お前も、吹っ切れたみたいだな」
「・・・・・・どうなんだろうな」
「・・・・・・意気地なし」
「一緒にいる時間、まだまだいくらでもある。俺はもっとお前のいいところを見つけたい」
クロエは静かにそっと腕に力を込め、胸板に顔を寄せ、瞼を閉じた。
「・・・・・・うん」
二人は今まで感じたことのないくらいの至福の中にいた・・・・・・。

「と、いうわけで2回目はじめないか?」
いきなりのセネルの言葉に顔を火が出るほどに真っ赤に染めるクロエ。
「んな!!!お、お前、こんなにやってまだ・・・・・・んっ!!」
クロエの抵抗を押し切ってセネルが彼女の口を噤む。そしてまた覆いかぶさった。
「・・・・・・ん、はぁっ!!」
「いいだろ?」
「・・・・・・ばか・・・・・・」

夜は長い。輪舞はまだ始まったばかり・・・・・・。
そんな二人を月夜のテルクェスは祝福してるようだった。


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