総合トップ>SS一覧>SS No.3-057
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
無題 |
888氏(13スレ目) |
ルーク×ティア |
2005/08/16 |
2005/08/16 |
初めてあった時に、「第7なんたらかんたら」とか言われた。
アホみたいな返事をした。……それが失敗だった。
一応オレは王族なワケだが、その記憶が曖昧なことからも分かるように、
オレは興味の無いものや自分にとってどうでもいいものに対し、笑っちまうほど無頓着だ。
そういうことには「どっしり(呑気に)」構えておく。
まぁ、大器は晩成ナリってことにしておこう。
……とにかくその時情けない印象を与えたせいで、目の前で寝てるこいつ――ティアに旅の主導権を握られている。
一度出来上がった上下関係、っていうのはなかなかどうして壊せないもんで。
それ以来「しっかりした男性なら女性には紳士な対応をするんじゃなくって?」とか言われて、
荷物持ちから面倒事の解決、果てはこうして寝ずの番もやらされている。
そんなだるいことやらされてれば、いくら紳士的なオレでも色んな意味で「溜まって」くるというのに。
ニヤ、と顔を歪めたルークは、彼女との距離を縮めた。深い眠りに落ちているのだろう。寝返りする気配も無い。
静かな寝息を立てる彼女をじっくり観察してみる。
切れ長の瞳が印象的な美しい顔。さすがは女性と言うべきか、
キツい旅をしているとは微塵も感じさせない艶やかな長い髪。
服からのぞく白い肌は月光によって映し出され、彼女の雰囲気をより神秘的なものにしている。
……奇しくも今宵は、彼女にとって不幸なシチュエーションだった。
……「満月」という、狼を始めとした獣達の遺伝子が疼く最高の環境。
(……身分はどうあれ、オトコはみんな狼なんだ、って習わなかったのかい……ティア?)
自嘲の混じった黒い笑みを浮かべて、ルークは眠っている彼女に手を伸ばす。
自分の体を包むように組まれた細い腕をほどき、ゆっくりと仰向けにさせる。
眠ったまま「う……んぅ……」と身を捩らせる姿も、また艶めかしい。
月と彼女が作り出す扇情的な光景を前に、ルークの理性はとっくに崩壊していた。
本当ならすぐにでも服を破り捨て、その綺麗な肢体を味わいたいのだが、それでは興がない。
理性は崩壊している割には、壊れモノを扱うように優しく布地を取り払っていく。
段々と露出する肌や、無意識の内に彼女が上げる声は、征服や支配の感覚に似て、ルークを興奮させた。
幼少から皇帝学を叩き込まれ、将来的には征服や支配をすることになるとはいえ、
自分が王族であることを再確認させられた気がして自然と苦笑がもれた。
ルークはたっぷり5分かけ、服を脱がせるという『自分への前戯』を終わらせた。
既に下半身は存在を主張し始めている。
既にティアは下着以外何も身に付けていない状態。
よく寒くないもんだな、と自分のしたことなのに他人事のように感心しながら、再び彼女を見つめる。
細いシルエットに、ほど良い大きさの胸とスラリと伸びる美脚。全体から張りと若さを感じられる。
正に『瑞々しい』というのがぴったりだった。
身分の関係で、相応に女性のなんたるかを味わってきたルークから見ても、非常に魅力的なことは間違いなかった。
寧ろ今まで見た誰よりも高貴で、繊細で、美しかったかもしれない。
少しの間、改めて見とれてしまう。
その時だった。
「……っくしゅん!」
「!」
やはり寒かったようだ。多分これでティアは起きるだろう。
ルークは彼女に覆い被さり、彼女が瞳を開けるのを待った。
「ぅ……ん?」
「……ご機嫌よう、かな?……夢見る姫サマ?(我ながら何ちゅう台詞だ)」
ティアからすれば奇妙だったに違いない。寝ぼけながらも、何故ルークがこんなに近いのか必死に考えている様子だった。
普段とのギャップに大笑いしそうになったルークだが、にやけながら耐える。……もうちょっと楽しめそうだ。
寒いせいか彼女の反応は鈍い。しばらくして、やっと彼女は口を開いた。
「あの……ルーク?」
「ん、何だ?」
「その……どうして……こんな近くでニヤついているのですか……??」
「……」
まだよく分かってないらしい。ちょっとじれったくなったルークは、
「……こういうことだぜ、ティア」
「え……? 何、ルー……んぅっ!?」
いきなり彼女の口を自分のそれで塞いだ。強引に舌で歯列をこじ開け、彼女の唇を蹂躙する。
(柔らけぇ……)
予想以上のその感触に、ルークは夢中になってしまった。
「やぁっ……?! ……んむぅ……ルーク……何を……ッ?!はだか!?……あんっ!」
「もっと大人しく……むぅ……してくれよ、ティア……レディ失格だぜ?」
軽口を叩きながら、こなれた手つきで(こっちの方が紳士失格な気がする)下着を外していく。
外気にさらされた胸は紅を帯び、更にルークを駆り立てる。
片方の先端を甘く噛み、もう片方は指で押し込んだり摘んだりしながら、彼女の反応を見てしつこく責め立てる。
腕は背筋を這いながら、さして力の強くない彼女を押さえていた。
「るぅっ……くうっ……! やめ……こんな……こと……ひゃぁっ!?」
ルークの手はティアの下半身に及んでいた。
臀部をワザとイヤらしく撫で回しながら、ゆっくりと布地の中へと進んで行く。
一際暖かく湿っぽい部分に達し、そこにゆっくり指を割り込ませた瞬間、
ティアの体が跳ねて抵抗が弱まる。追い込むように中を掻き回す。
「あっ……ひぅ……んんっ……んぁぁ」
「……感じやすいんだな、ティア。……本当にレディ失格だ」
「やあっ……違っ……」
「ヘェ……これでもか?」
気丈に否定する彼女の目の前に、ワザと音を立てながら指先を持ってくる。
「あぅ……」
自分の愛液を見せつけられ、さすがのティアも絶句する。
顔は羞恥心からこれ以上無い程紅くなっていた。
ルークは「自分がティアにこんな表情をさせているのか」と思うと快感を覚えた。
更に滅茶苦茶にしてやろうと思い、エスカレートする。
「いつもはお高くとまってるクセに……実はやらしい女なんだな」
「けっこう溜まってんじゃねぇか?」
ルークはサディストなわけでは無かったが、いつものお返しだ、と言わんばかりにティアを責めた。
しかし……
「………………て」
「ん?聞こえねーなぁ!」
「……ルークの好きにして」
「そうそう好きに……って……えぇ!?」
予想外の素直な反応に、ルークは虚を突かれた。出会った時と同じくらい間抜けな返事と顔をしてしまい、場違いながら後悔する。
ティアは何かを覚悟したように続ける。
「……男の人って、なかなかそういうの、我慢出来ないんでしょう?」
「いや……そりゃあ、そういうこともあるけど」
「なら……いいんじゃない?」
「……え〜……と(こういうのって普通抵抗されるモンだぞ……?)」
普段とは逆にオレが主導権握ってんじゃなかったのか?
何だか頭が混乱してきたルーク。
据え膳くわぬは何とやら、とは言うが、肝心のお膳がこうも積極的だと正直困惑してしまう。
と、ここであることに気付く。
口では冷静を装っているが、月に照らし出された彼女は太股をすりあわせて、所在なさげにもじもじしている。ということは……
「お前……もしかして……マジで溜まってんのか?」
「!」
さっきは気付かなかったが、指摘された瞬間の彼女の表情はとても苦々しいものだった。
だが瞳を潤ませながらも否定の意志を見せる。
「……ちっ、ちがうったら!だから……そう、アナタが我慢できないなら、って……」
どうやらルークの思った通りだったようだ。ティアもヒトである。
当然欲求不満になることも不思議ではない。
図星なのを取り繕って隠す姿は一段と恥じらいを感じさせる。
意外に純情な様子がまたルークの欲望に火を点けた。
まだ、主導権は自分にある。ルークは内心ほくそ笑んで、行為を再開した。
「意外と可愛いとこあるじゃん……」
「んあっ!?ちょっ……いきな……りぃ……やめてェ!……」
さっきまで責めていた彼女の秘裂に再び指を伸ばす。
一連のやりとりのせいだろうか、一層敏感になったそこはヒクヒクと痙攣して、
ルークの指先を逃すまいとくわえ込み、段違いに蜜を溢れさせていた。
彼の舌と手が乳房を巧みに弄び、それを促進させる。
「やめ……ひゃ…………」
荒っぽいが細かいルークの指の動きに、不本意ながら(カラダの方は大歓迎だが)ティアは夢中になってしまった。
彼の手はこちらの反応を見て、感度の良い所を見つけては責めていく。
ふと、自分の乳房を弄んでいたはずのルークの顔が無いことに気付く。
不審に思ったティアは、下半身からの刺激で常に反り返ろうとする自身を抑えて、身を起こした。
「!?」
視界の先――自分の秘所――には、今正にショーツを外して顔をそこに埋めようとするルークがいた。
「な、何してるの!?」
「何って……オイオイここまでやっといて分からない、とは言わないよな?」
大体は予想がつくものの、その行為を想像するだけで体が熱くなる。
「で、でも……きたな……」
「けっこう綺麗だと思うぜ?」
いつの間にかショーツを外して、淡い毛に覆われた秘裂を眺めて言うルーク。
既にそこは過度な程愛液で濡れて、いやらしく月の青い光を反射していた。鮮やかな桃色が、彼女の白い肌の中で際立っている。
「〜〜ッ……!!」と、反論も文句も恥ずかしさで言えなくなっているティアの赤い顔を、ルークは心底楽しそうに見ていた。
「……ッ……アナタって人は……最ッて」
「ハイハイそろそろいただきましょーかぁー」
「ひゃぅっ?!」
恥ずかしさに耐えて反論したティアを半ば無視して、ルークの頭が彼女の脚の間に埋まる。
濃厚な女の香りを感じながら、舌先を愛液で濡れたソコに這わす。
「はあぁ……やぁッ……」
「んむっ……(まだ舌先なのに……溢れてやがる。感度良すぎだろ……)」
多少の違和感を感じたものの、舌の動きは休むことを知らない。
どうやら予想以上に自分も欲求不満だったことに少し驚く。
為すがままになっているティアはというと、ルークの舌が動くだけで、体に電流が流れるような感覚に襲われていた。
……油断すれば、恥じらいも何も無くなって快感に溺れるだけになってしまう。
それだけは、何とか避けたい。高いプライドが、彼女の意識をギリギリの所で保っていた。
しかし行為は続く。
「くぁ……ひぅん……あっ……あぁっ!!」
舌が少しずつ奥に進んでいく。下半身は熱く、耳障りで淫靡な水音をぴちゃぴちゃと奏でている。
「はあ……ッ(もう……ダメ……気持ち、イイ……)……?……あれ?」
そろそろ限界、とティアが観念しかけた刹那。ルークは起き上がって彼女と向き合った。
強い快感をいきなり奪われて、戸惑うティア。しかし……
「さぁ……本番だ」
「えっ?……きゃっ……!」
小声で言い放ったルークは、最小限の力で彼女を押し倒した。
改めて馬乗りになって、自身をさらけ出す。既に膨張したソレを、十分に濡れている彼女へあてがう。
「お、大きい……」
「恐いか?」
今さらとも思えたが、一応聞いてみる。
余程恥ずかしいのか、それとも本当に恐いのか……彼女は黙っている。
「……まぁイヤって言われても、止めれそうにないんだがな……ティアもだろ?」
「なっ……そ、そんなこと……!」
「本当に?」
「ぅ……」
恥ずかしいことを指摘されるとすぐ言葉に詰まる。
性格に似合わない子供のような癖を、ルークは可愛く思った。
同時にあてがった欲望に力がこもる。……そろそろ限界だ。
「ティア、ゴメン限界」
「えっ!ちょっ……まだ心の準備が……」
「何言ってんだ、初めてじゃあるまいし」
「!……いや、だから……あぁぁッ!!?」
返事の途中でティアを貫いたルークは、そのまま更に腰を動かす。
「あっ、くぅ……ひゃあ……ッ」
「ティア……力……ぅぁ……抜け……」
かなりの締め付けだ。それこそ処女のような……
……ちょっとした悪夢の可能性に、一瞬腰を止めるルーク。
「……っはぁ……何で……止めるのぉ……」
「?!お、オイ、ティア?」
「私……おかしくなっちゃったかもぉ……何だか……ふわふわするの……」
口調が明らかに違う。普段は凛々しくて気高い瞳は虚ろで、表情もとろけている。
だらしなく涎が白い首筋を伝っている姿は、こちらを煽っているようにしか見えない。
どくん、とルークの胸が波打つ。悪夢など吹っ飛び、ただ本能的に動きを再開する……さっきよりも速く、激しく。
「ふあ……あぁっ!……るう……くっ」
「は、ぁっ……ティア……」
狂った獣さながらに腰を振るルークの体と、それに合わせて腰を持ち上げるティアの体同士のぶつかり合う音が、夜の沈黙を破る。
結合部から溢れるティアの蜜が、ルークの動きと共に地面を濡らしていく。
「あ、あ、ああっ!!……だめぇ……イイのぉ……」
もう完璧に快感の虜になったティアは、恥じらいなど感じさせない程大きく喘ぎ、ルークを離すまいと体をどんどん密着させてくる。
近づいた乳房にむしゃぶりつくルーク。互いの動きの一つ一つが、彼らを頂点へと押し上げていく。
「ッ……そろそろ……マジで限界……」
「ふぁあ……私もぉ……イっちやう……!」
一際高くなる僑声。それを引き金に、更に二人は加速していく。
「はぁん!ぁっ、だめ……ふぁっ!!」
「ティア……ッ……!」
「らめっ、こわれちゃ……ああああっ!」
「ぐうっ…………ッ!!」
「ひゃああああああああん!!!」
彼女の奥深くで、ルークは精を解き放った。同時にティアの体がソレを締め付ける。
ルークが全てを吐き出し、自身を抜き取るまでの間、ティア本人は痙攣して失神していた。行為の激しさが伺える。
ふと、ルークはそれまで繋がっていた部分を見やった。自分自身驚く程の量だったため、血と混ざった白濁がティアから流れ出ていた……
…………ん!?何か変だぞおかしいぞ!!まさかまさか……と焦るルークを知ってか知らずか、
ようやくティアが目を開いた。慌ててルークは彼女に詰め寄る。
「ティア!?初めてなのか?!嘘だよな経験済みだよななぁ頼むからウソだと言ってくr」
「一応……初めて、だったんだけど……何?」
「fjあmtぐpmふじkgtmこ」
「ちょっ、ちょっと落ち着いて?!」
「あぁ〜!!…………オレは何ちゅう事を…………」
無理もない。最終的には合意(?)だったものの、強姦まがいで大切なモノを奪ってしまったのだから。激しい自己嫌悪に陥るルーク。
「あぁ〜……最低だオレ……」
むしろ強姦しようとした時点で最低なのはこの際どうでもいい。とにかく彼はティアに申し訳なくてたまらなかった、のだが。
「別に……私はそんなに嫌な気分じゃないんだけれど……」
「あぁそうそうオレって最悪イエスオフコース……?!はい?!」
「確かに……無理やりが初めて……っていうのはあんまり良くは思わないけど、ね……?」
「それじゃ……!?」
「別に……どうもしないわ」
「マジか!?……でも……どうしてだ?」
一瞬彼女が固まる。一拍おいて一言。
「……か…たから」
「?」
「ッ……気持ち良かったから!!」
「え?」
「……お休み!」
さも恥ずかしそうに言い放った後、彼女はすぐ寝てしまった。
唖然としたものの、その夜はとても誇らしくイイ気分で眠ったルークであった。
その後の二人。
「なぁ……ティアもグミ位は持たねぇか?」
「あら、公爵は紳士じゃないの?」
「……はぁ、さいで……」
表向きは幾分も変わらないように見える。……「表向き」は。
「ルークッ!あ、ああ!ひゃあうっ?!」
「可愛いぜ……ティア……」
「ひゃああああああん!!」
……とりあえず、夜の主導権は獲得できたルークでした(ワラ)
前のページへ戻る