総合トップ>SS一覧>SS No.3-050
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
血を求めし少年。 |
トット氏 |
マオ×アニー |
2005/07/19 |
2005/07/21 |
ここは魔界、常闇の世界。ぽつぽつと色鮮やかなネオンが光るところ。
黒髪の美女は、黒衣を身にまとい、座り込んでいた。巨大な水晶玉を丸いテーブルに置き、それをぼんやりと眺めていた。
きいっと、木材のきしむ音が聞こえ、音のほうに目をやると、魔界のものとは思えない、鮮やかな紅の髪を持つ少年がたっていた。
「またあんた、、、、?何度占っても、結果は変わらないわよ?」
美女は、呆れたように相手の少年、、、ヴァンパイアに言った。
彼は、にい、と笑い、
「そう、それは良かった♪」と、微笑んだ。
美女は、この少年を気に入っていた。魔界のものと、人間界の混血児は疎まれ、迫害される。だが、少年は自分を友としてみてくれた。数少ない友人だった。
だから、それだけに、心配だった。
「あんたがこの子を気に入ってるのは分かる。けどね、この子は、あんたに何をもたらすか分からない、、、私にさえ、この子の未来は見えないわ、、、。」
「未来が分かったら面白くないじゃない。」
そんなことを言って、占いに来ている少年の矛盾した発言に、美女はまたもや呆れた。
「、、、明日よ?」
「分かってる。」
少年は、水晶玉に映る茶髪の修道女に目をやった。
まだ年端もいかない、幼い少女。彼よりは、ひとつ、二つ年上だろうか?
「もうすぐ、もうすぐだよ、、、」
少年は、狂気の混じった眼差しを、水晶玉に移る彼女に向けた。
「司祭様!遅れてすみません!」
だん!、と大きな音を立て、礼拝堂の扉を開けたのを、アニーは後悔した。
自分に視線が集まる。
アニーは赤面して、「すみません、すみません」というかのように、頭を下げながら列の最後尾に行った。
不覚だった。司祭にお使いを頼まれていたからという言い訳があったのだが、彼女は言い訳が嫌いだった。
(日曜礼拝に、遅れてしまうなんて、、、、!)
大司教のありがたいお言葉も、耳に入ってこなかった。
と、その聖書を読む声が、いきなり止まった。
と、間髪無く爆発音が響く!
(な、なに、、、?)
彼女の疑問の答えを、大司教は言わなかった。いや、言えなかった。何故なら、、、
「いやああああ!」
隣にいる同級生が、悲鳴を上げる。
大司教は、死んだ。殺された。
その死体を足蹴にして、下卑な笑いを発している青年に。
青年は、ヒトではないというのは、一目で分かった。その背中には、ヒトには無い巨大なこうもりの羽があったからだ。
そして、目の前で、その一人の青年による、殺戮が始まった。
そして、その生き血を、青年は、飲んだ。
「やっぱり、処女の血が一番埋めぇな、、、」
にやり、と笑う。その行動から分かった、彼は吸血鬼。
アニーは走る、逃げる、と、不意に背中を掴まれ、振り返ると司祭がいた。
「アニー、、、」
消え入りそうな声で、彼女は言う。
「司祭様!!」
司祭は事切れた。だが、ただ何もしなくて死んだわけではない。
その直後に、アニーの足元に巨大な円陣が広がったからだ。
青年は、殺戮を終え、ごろごろと横たわる死体を足でだけ、アニーに近づく。
だが、アニーに触れようとすると、青年の体には、白い電撃が走った。
「な、なんだ、これは、、、」
アニーはその質問の答えを知っていた。ヴァンパイアなど、闇の世界の住人には触れられない結界を張る、司祭クラスにならないと使えない、高度な陣術だ。
だが、青年の後ろに、もう一人のヴァンパイアが現れた。
「こーんな結界に手こずってるの?」
紅の瞳で、その小さなアニーを見つめた。
「結界はね、、、、こう、とくんだヨ!」
と、少年はその小さな手をかざすと、結界とはまたく逆属性の、闇が噴出し、結界はやすやすと破られた。
「あ、、あ、、、」
アニーの瞳には、はっきりとした恐怖が浮かんでいた。
(こ、殺される、、、。)
少年は、アニーの首に八重歯をむき出して、かじりついた。
「ひい?!」
どくどくと、血が吸い取られていくのが聞こえた。そして、彼女の体に伝わるのは、痛みだけではなかった。
「あ、、、あああ、、、、!」
初めて感じる、快感。快感を知らない彼女には、その刺激は凄まじい物だった。
そして、アニーは気を失った、、、。
アニーは、首筋に痛みを感じ、失っていた意識が返ってきた。首筋に手をやると、確かな二つの傷、吸血のあとがあった。
見慣れない、部屋。
「ここ、は、、、
「僕の部屋だよ♪」
言い切る前に、あの少年の声が聞こえ、振り向くと、裏表の無いような微笑を浮かべる、赤髪の少年、、、ヴァンパイアがいた。
「こんにちは、初めまして、アニー。ボクはマオ、ずっと、今日が来るのを待っていたんだ。」
言っている意味が、まったく分からなかった。だが、ひとつだけ確かなこと、それは、少年は自分の血飲んだということ。
「どうして、私があなたの部屋にいるの?私を修道院に返して頂戴。」
気丈に、彼女は言う、だが、、、
「それは出来ないヨ」
にっこり、と笑顔で彼は返事を返した。
「なん、で、、、、」
涙目で、マオを睨むが、彼はひるまずに、
「だって、もう修道院はなくなったんだよ?それに、それじゃー君をわざわざ魔界に連れてきた意味がなくなるヨ」
「ま、魔界?!」
「そう」と、マオは微笑んだ。
マオは、アニーの頭をなでて言った。
「君は、こうなる運命だったんだもの。修道院を襲った、あの、魔界の治安から外れたヴァンパイアを止めるとこは出来ない。コレはもう、決定事項だったんだもの。」
やれやれ、とマオは小さな肩をすくめた。
「決定事項ですって?!あなたは、あの結界を破壊した。それだけの力を持っているなら、司祭様も、私の友達を救えたじゃない!!」
憤慨するアニーを、マオは悲しげな瞳で見た。
「運命にあがなっちゃいけないんだヨ、、、ううん、第一あがなえない。ヒルダの占いが、それを示していたから。」
アニーは、彼が決してふざけているのではないことを見ると、うつむき、嗚咽をこらえて泣いた。
マオの差し伸べてきた手を、アニーは払い、帰れない自分を、そして、もう帰ったこない人たちのことを思って泣いた。
アニーは、彼と生活を共にするようになってから、彼について分かったことがいくつかあった。
それは、彼は吸血鬼なので、自分の血液を頼りに生きていること。そして、その為に連れてきたこと、アニーの血以外は飲んでいないこと。
アニーは、何度も彼に、「修道院に帰して」と言ったが、答えは決まってNOだった。
理由を聞いても、教えてくれないし、「私の血が目当てだから?」と聞いても、悲しそうに俯くだけだった。
アニーは、マオの家に連れてこられて以来、一歩の外に出ていない、、、否、出してもらえない。
監禁生活、とも言えるだろう。
アニーは魔界に来てから言葉を交わしたのは、マオだけだった。
いつも、彼は朝外に出て行き、夜に帰ってくるので、二人の会話はほとんど無かった。
夜。普段と同じように、マオはそろそろ帰ってくるはずだ。
そして、晩の食事に、アニーの血液を摂取する。
ヴァンパイアの吸血は、吸われるほうに、生殖行為には劣るが、異常な快感を与える。
アニーは快感を感じてしまう自分に嫌悪している。慣れると、心地よいものだったが、アニーはその後貧血になるので、やはり吸血行為を嫌いなことに変わりはなかった。
だが、マオを嫌っているわけではない。彼は、外には出してくれないが、自分を無碍に扱わず、すごく大切にしてくれていた。
そんなマオに、アニーは好意を持ちつつあるのだが、やはり、ヴァンパイアに対する嫌悪は心のどこかに常にあった。
「ただいま、アニー♪」
ドアをいきよいよく開けると、今にも壊れそうなドアノブが不安定にゆれ、マオは慌ててそれを固定し、えへへ、と自嘲気味に微笑む。
アニーは、それを見て微笑を浮かべた。そして、、、
「さて、、、いただきます。」
マオは、無遠慮に、彼女の首筋にかじりつく。
アニーは、慣れつつある快感に身を任せず、その快感を耐えた。
吸血が終わると、倒れそうになるアニーを支え、快感を耐えていた荒い息の彼女にマオは、我慢しなくていいのに、と微笑んだ。
深夜、アニーは目を覚ました。
ここは、マオの寝室で、二人は隣のベッドで寝ていた。
ふと、横にあるマオのベッドを見ると、彼はいなかった。
不思議に思い、アニーはふらふらと寝室を出、リビングへ向かった。
「お前は、もうあの娘と寝たのか?」
リビングに向かい、階段を降りる途中、聞きなれない声を聞き、アニーは耳を済ませた。
「なんで?」
マオの声も聞こえる。
「何でってお前、、、そのためにあの子を連れてきたんだろう?」
「さあね。大体、あんたには関係ないでしょ?」
マオは、そう吐き捨て、アニーがいるほうに歩いてくるのが分かった。
反射的に、アニーは寝室になるべく音を立てないように戻り、ベッドに潜り込み、寝たふりをした。
幸い、マオはそんなアニーの様子に気付いたそぶりは無く、彼もベットにもぐりこみ、何秒かもしないうちに、規則正しい寝息を立てて眠っていた。
(マオは、、、私をそんなことをするために連れてきたの、、、、)
頭の中で、一番嫌な考えがよぎる。
マオはそんなつもりで連れてきたんじゃない、と否定したいのに、彼を信じていたいのに、嫌な考えだけが過ぎり、時はただ過ぎていった。
朝、、、といっても、魔界の朝は太陽は出ず、時刻だけが朝と言えるだろう。
アニーは、誰かに体を揺すられるのが分かった。
「アニー、もう10時だよ?」
マオの声がし、アニーはとっさに身構えた。
「な、なに、、、?」
声が震えているのが自分でも分かった。
「何、って、、朝ごはん、だよ。」
マオは、不思議そうに彼女を見た。
食事は、ヴァンパイアのマオは血液を摂取するからいいものの、アニーは人間なので、食物を摂取しないといけないので、食事を作るのはアニーの担当であった。
ヴァンパイアは、血以外の食物は摂らない、、というより、受け付けなかった。ので、マオをいつもアニーが食事をしているときは、じっとアニーが食べ終わるのを待っていた。
「アニー、今日はね、僕がご飯を作ったんだヨ♪いつもアニーが作ってるし、なかなか起きてこなかったからさ。」
彼は、にっこりと微笑んだ。普段の彼女なら、つられて笑ってしまうのだが、心の中に疑惑を抱いてしまってる彼女は、
「あ、ありがとう、、、」
と、ぎこちない笑みを浮かべた。
「初めて作ったんだけどー、、、どうカナ?」
マオは、不安げに自分の作った食事を口に運ぶアニーの顔を覗き込んだ。アニーは、小さくうなずき、「大丈夫、おいしいわよ」と微笑むが、その笑みはやはり作り笑顔だった。
「良かったー♪」
マオは、心底、安心した顔になり、そして、次は自分の食事のために彼女の首筋に牙を立てようとした、が、しかし、、、
「い、、、、いや!」
アニーからは、拒絶の言葉がで、マオは、彼女から離れる。
「え、、、?」
マオは、何が起こったかわからず、呆然として、一方アニーは、謝罪をしようと口を開く、が、、
「ごめん、ネ、、」
謝罪をしたのはマオであり、彼は後は何も言わず、玄関に向かい、家を出た。
アニーは、言ってしまった自分に深く後悔し、そして、魔界に来てから流した涙とは、違う涙を流した。
正午、玄関のドアををノックする音がし、アニーは、その扉を開けるのをためらった。
だが、ドアの隙間から、七色の光が漏れると、ガチャっと、鍵を開ける音が聞こえ、「入るわよ」と、女性の声が聞こえ、扉は開かれた。
現れたのは、豊かなウェーブがかかった黒髪を持つ、相当の美女。その黒髪には、つば広の先がとがった帽子をかぶり、それに似合う、胸元が開いたボディラインがくっきりと分かるドレスを着ていた。
「始めまして、あんたが、アニー?」
明らかに初対面の女性が、自分の名前を知っていることに疑問を覚え、アニーは
「そうですが、どうして私の名前を、、、、」と、尋ねた。女性は、皮肉っぽい笑みを浮かべ、
「私は、ヒルダ・ランブリング。占い師よ、あんたの名前を知ってるのは、何でもお見通しってことかしら、、、?そう、あんたが疑問に思ってることも。」
アニーは、それを聞き、目の色が変わった。
「ぁ、あなたは、どうして私が連れてこられたのか、どうして外に出してもらえないのかを知っているんですか?!」
ヒルダは、自分に詰め寄ってきたアニーを見、「もちろんよ」と言い、リビングへ行き、ソファに腰掛けた。
「あんたが連れてこられたわけ、知りたいんでしょ、、、?いいわ、教えてあげる。」
そういったヒルダに、アニーは、ごくりと息を飲んだ。
「あんたは、、、人間の住まう世界にいると、確実に死ぬわね。いえ、殺される。そう占いに出たのよ、、、」
「うらな、い、、?」
「そう。あんたの運命を変えるには、異世界に、、魔界に来る事しか術はないのよ。」
運命を変える、その台詞に、アニーは矛盾を覚えた。
「でも、マオは運命にはあがなっちゃいけないって、、、、」
「ええ。でもね、あんたの運命を変えるには、それしかなかった。一種のタブーよ、、、それを言ったとき、マオは、辛そうな顔をしてなかった?」
アニーは、記憶の断片をたどって、思い出そうとするが、動揺したあの時に表情など覚えているはずが無かった。その様子を見て、ヒルダは軽くため息をつき、
「、、、まあ、いいわ。次は、あんたが外に出れない理由。」
もうひとつの疑問。アニーは、ヒルダの言葉に耳を傾けた。
アニーは、泣いていた。布団に蹲り。
自分が外出を禁じられている理由、それは、魔界に人間を連れ込むことは、タブーだったからだ。
マオは、いくつもの禁を犯し、自分を守ってくれていた。魔界に連れてきたことで、運命が狂い、自分に害をもたらすかもしれない自分を。
どうして、あの彼を信じなかった?渦巻くのは、後悔。
アニーは、謝りたかった。謝らなければいけないのは、自分なのに、そして、お礼も言わなければいけないのに、と。
きい、ドアの開く音。
アニーは、涙にぬれた顔で振り向くと、そこにいるのは、マオ。
「あにー?!一体どうし
「ごめんなさい!!」
アニーは、最も言いたかった一言を彼に告げた。
「え、、、?」
マオは、疑惑の混じった表情で、アニーを見た。
「あなたは、他人の私を守ってくれていたのに、、、なのに、私、あなたを、疑ってしまった、、、ごめんなさい!!」
マオは、「知っちゃったんだ、、、」と言い、泣く彼女を、優しく抱きしめた。
「ボクね、、、、たまたま水晶で見た君を、、、死を待ってるとは知らずにいた君を、、、守ってあげたいと、思ったんだ、、、」
マオの瞳からも、涙が一粒落ち、それがアニーの頬をつたった。
「マ、オ、、、、」
マオは、アニーをその小さな胸に抱いたまま続ける。
「大好きだよ、アニー、、、ボクは、君を、守って生きたい、、、一生。」
アニーは、その告白に答えるように、細い腕をマオの背中に回し、
「私も、、、大好きよ、、、、」
マオの唇が、ゆっくりと彼女の唇に近づき、二人は、初めてのキスを交わした。
アニーの、真っ白なブラウスは脱がされ、白磁の肌があらわになる。
「アニー、、、ほんとに、いいの、、、?」
アニーは、顔を桃色に染め、こくん、と小さくうなずいた。
マオは、その姿を見、自分の頬も赤くなっていくのが分かった。
「アニー、、、あ、愛し、、てる」
初めて使う、愛の言葉にマオは少し口をもごつかせて言って、アニーは、微笑み、
「私もよ、あ、あい、愛し、、て、る」
と、自分もうまく言えないことを知り、自嘲気味に笑った。
マオは、まだ頬を赤くしたまま、アニーの首筋に、歯を立てずに口をつけた。
ちゅうっ軽くすうと、吸った所が赤くなり、ちゃんと吸うだけで跡が付くんだー、彼はと思った。
そして、マオは控えめな膨らみに手を伸ばすのを躊躇うが、触れてみると、形容し辛い、心地よいやわらかさに、マオは、ドキリ、とする。
「あ、あの、、、マオ、、、、胸、小さくて、、、恥ずかしいわ、、、」
顔を見るのすら恥ずかしいのか、アニーは、目線を逸らして言った。マオは、初々しい反応に、またもやドキリ、とした。
「大丈夫、その、、、、それも魅力のひとつ、だヨ」
「もう、慰めになってないじゃない、、、」
アニーは、少し頬を膨らましていった。マオは、その双丘を、ゆっくりと揉むと、アニーの体が熱くなっていくのが分かった。
既に、吸血により快感を知っているアニーは、それだけで火照ってしまっていた。
マオは、アニーのその小さな突起がたっているのを見、ちゃんと気持ちいいと思っているのかな、と少し安心する。
そして、それを口に含み、ちろちろと舌で弄ぶと、それにあわせて華奢な体がぴくん、ぴくんと反応した。
アニーは、初めてなのに、感じる体を、心底恥ずかしいと思った。
と、マオは急にその突起を首筋のように強く吸い、アニーは、
「あんっ!」
と、声を上げてしまい、マオは、へっ?!と声を上げ、
「ご、ごめん、痛かった、、、?」
心配そうに、顔を覗き込み、アニーは首を小刻みに横に振り、否定の意を表した。
「ち、違うの、、、、なんだか、体に、変な、その、、、電撃っていうか、なんていうか、、、それが走って、、、」
アニーは恥らいながら説明すると、マオは
「えっと、、、、それって、やな感じ?」
とたずねるので、アニーは、
「ううん、、、なんだか、、、むしろ、いい、感じ、、、?」
と、否定するので、続けていい、と言う意味に解釈し、マオはまた突起を口に含み吸い、今度は、同時に、それを揉んで刺激を与えると、
「あ、、あ、、、、」
と、いうアニーの言う「いい感じ」の声が出、マオは、コレが感じてる、っていのか、なるほどー、、、と、性に対する知識がまた増えていた。
艶かしく、体をくねらせるアニーを見、マオは、自分の下半身が興奮していることに気付き、顔を赤くする。
「どうしたの?」と、アニーは聞くが、とても恥ずかしくていえなかった。
マオは、アニーの、下の下着に、手を掛ける、と、アニーの体が若干、強張った。
「やっぱり、恥ずかしい?」
マオが尋ねると、アニーは、少しね、と言ったが、コレばかりはどうしようもないので、
「ごめんネ」と一言かけて脱がすと、そこには初めて見る、まだ男を知らない綺麗な秘所が現れ、マオは、触れてみたい、と言う衝動に駆られ、ゆっくりと手を伸ばす、
一方アニーは、極度の恥ずかしさのため顔で手を押さえていた。
ぴと。
それ秘裂を、ゆっくりとなぞると、アニーは、びくびくと、胸のほうより過敏に反応する。
そして、指を一本、ゆっくりと入れると、硬くなっている何かに当たり、何だろう、と思って擦ってみると、
「ひ、あああああ!!」
アニーの体が跳ね上がり、今まで異物感を感じていた下半身に、快感が走った。
「アニー、、、ここが、いいの、、、?」
マオの質問に、声にならぬ声で、YESの返事をし、彼は、下も使い、愛撫を続ける。
続けるうちに、徐々に自らの蜜で濡れていき、アニーは、ぴくぴくと痙攣しながら、
「マ、マオ、、、な、なんか、変なのが来る、のおお!!」
と、言った直後、秘所からは大量の蜜が出、マオの顔にかかる。
マオを顔には、大量のアニーの蜜がかかり、顔をシーツで軽く拭き、彼は自身の服を脱ぎ始めた。
マオは、身にまとっていた衣類をすべて脱ぎ、生まれたままの姿で、アニーを組み敷く。
マオの下半身のそれは、まっすぐにたっていて、初めて男性の男の部分を見るアニーは目を丸くした。
(ぇ、、、こんな太いのが入るの、、、、?!)
アニーは、自らの性知識の無さに、若干呆れを覚えた。そんな様子のアニーにマオは、
「えっと、、、、固まらないで、くれるかな、、、」
と、真っ赤にして頭を掻いた。
「ご、ごめんなさい、、、」
アニーは、なんとなく、反射的に謝る。
マオは、ふう、と一息つき、
「アニー、、、最後に聞くけど、、、ダイジョウ、ブ、、、?」
と、最終確認をするマオに、アニーは、笑みがこぼれた。
「大丈夫、、、マオ、心配しすぎよ、、、まるで、私のほうが年下みたいじゃない、、、」
と、微笑むアニーを見、マオは、いいの?、と聞き、アニーは、顔を赤くし、小さくうなずいた。
「痛いけど、、、、我慢、してね、、、?」
マオは、自分の分身の先端を、アニーの秘所にあてがうと、ゆっくりと、それを押し進め、やはり、処女のせいか、狭すぎるそこに、顔をしかめる。それは、アニーも同じらしく、指よりの何回りも太いそれは、やはり、痛いようだった。そして、軽い抵抗に当たる。
「いくヨ、アニー、、、」
「うん、、、」
マオは、少し勢いをつけ、腰を打ち付ける。と、
ぷちっ
「い、痛い、、、っ」
アニーの瞳から、破瓜の痛みのせいか、涙が溢れる。
「ごめんね、アニー、、、なるべく、早く済ますから、、、、」
マオは、頬にキスを落とし、腰をゆっくりと動かす。
「マ、オ、、、、」
アニーは苦しげな息を口から漏らす。胎内の圧迫感と、破瓜の痛み。
彼女は想像を絶する痛みに、ひたすら、ただひたすら健気に耐えた。
はじめは痛かった圧迫感も、破瓜の痛みも、徐々に、楽になり、アニーは
「マオ、もう痛くないから、、、、」
と言うと、マオは、ホッとした様に微笑んだ。そして、ゆっくり動かしていた腰を、段々に早くする、と、
「ああん!」
大きな喘声があがり、アニーは、圧迫感ではなく、快感に対して息を荒くした。
「アニー、ここがいい、の?」
と、再度ソコを刺激すると、さらに大きな声が上がり、彼女は、
「マ、マオ、、、、もっとぉ、、、、、」
と、彼を求めた。
マオは、ソコを集中的に攻める。そして、アニーからは、あ、あ、あ、、、と、ストロークに合わせて声が漏れる。
マオは、一度腰を引くと、今度は、パンパンと、腰を打ちつけ、アニーは、最も感じる部分を刺激され、
体を震わせた。
そして、狭く暖かな胎内に、マオも快感を感じ始め、マオも息遣いが荒くなっていく。
「あ、アニー、、、す、ごい、、、きもち、い、、、、」
腰を打ちつけながら、アニーに言うと、彼女は、同意の返事の変わりに、コくコクと頷く。
もう、二人の体は、限界だった。
「あ、アニー、ボク、、、もう、、、」
「マ、マオ、、、、」
室内に響く、淫らな水音と、幼い二人の甘い、声。
「く、、、あああ!!」
「あ、熱、、、あああん!!」
アニーの胎内に、熱い液体が注がれ、マオは、へたり、と、彼女に倒れこんだ。
荒い息遣いが重なる。
マオは、ゆっくりと胎内からそれを引き抜くと、秘所からは、精液と、血が混じって出てきた。
「アニー、、、」
契りを交わした彼女を、抱き寄せる。彼女はそれに身を任せ、彼の胸に、体を預ける。
「アニー、、好き、大好き、、、、。」
「マオ、、、」
最愛の少年に抱かれ、少女は、夢心地、と言う感じだった。まだまだ、小さな彼の体。
だが、抱かれているとすごく安心する不思議。
(やだ、、、のろけ、、、?)
アニーは、真っ赤になる。
と、そのいとしの少年は、気まずそうに口を開き、
「あ、あのさ、、、、ごめん、その、、、、胎内に、出しちゃって、、、」
終わった後に、情事の話をするのは、なんだか気恥ずかしい。
「その、、、ボクは、ヴァンパイアだから、、、そ、その、、、赤ちゃん、は出来ない、と思うけど、、、」
彼の言う通りに、魔族と人間の子は、極めて稀な例だった。
マオは、彼女を抱く腕に力をこめて
「で、でも、そうなっても、アニーとその子を、ボク、絶対守るから!!」
アニーの頬は、赤くなり、
「それって、、、プロポーズ、、?」
「ぅ、うん、、、、駄目?」
表情が曇った彼に、アニーは笑いかけ、
「駄目なわけ、無いじゃない。」と、幸せそうに微笑んだ。
マオは、アニーを押し倒し、彼女からは、キャッ、と小さな声が上がる。
愛おしそうに、彼は微笑み、今度こそ、つっかえずに彼女の耳元で呟いた。
「、、、愛してるヨ♪」
終われ。
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