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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
tale of dreamer 駄文工場氏 ロイド×コレット 2005/05/28 2005/05/29

夢を、見ました 
懐かしい、あの頃の夢を………。 

独りだった私……、私の立場なんて全然 
気にしないで、あなたは 

『俺はロイドって言うんだ!お前は?』 
ごく普通に話してくれた。 

『神子……?何だかよく分かんねえなあ……要するにお前はお前だろ。関係ねーって!』 

あなたみたいな人、初めてだった。 

『ホントにドジだなぁ…。ま、そうじゃないとコレットらしくないかもな!!』 
エヘヘ……そうかな? 
『喜ぶ所じゃねーだろ………』 
エヘヘ……ゴメンね? 
『謝るのも違う!』 

あなたとのお話は、いつでも楽しくて。 
気づいていないかもしれないケド、 
いろんなモノをもらったんだよ? 

私が自分の“役目”を理解した時には、それが一番の慰めだったし、 

向き合うようになってからは、勇気をくれる魔法みたいだった。 
あなたがいない場所は、コワイ……。 

『転ぶなよ!』 

いつもの調子で 

『ドジだなぁ』 

話し掛けてよ? 

『コレット』 

寂しい……会いたいよ………ロイド……… 

 少女は、目覚めた。 

覚醒しきらない意識に、汗の感触だけが 
はっきりしている。気持ちが悪い。 
とても暑い夜だ。 
満月の煌めきが地上を照らし出して、焚き火が消えているのにも関わらず、隣で寝ている幼なじみの顔がよく見えた。 
二人で見張りの当番をしていたが、 
どうやら眠ってしまっていたらしい。 
お話しし過ぎちゃったかな……と少し後悔する。魔物がやって来なかったのは、幸運だった。 

「う〜ん………」 

まだ彼は起きない。常に切り込み隊長として、敵の群れに突っ込んでいる体には、 
傷の跡や疲労が溜まっているのだ。 
無理もない。 
しかも彼の場合は、コレットが危ないと誰より先に助けに向かうので、尚更だった。 
そんなに心配しなくても……と本人はロイドを気遣うが、正直な所、守ってもらうことは嬉しかった。
いつもそばに居られる。それが最大の理由だった。 

住んでいた場所を見上げる事になるとは、夢にも思っていなかった。そして、彼の横に居られることも。 
一度は、また話すなんて諦めきっていた。 
だから今日のように話す機会があれば、ずっと話し込むのもしばしばだった。 
「ロイドを見てると、体の中から心が溢れてくるの!」…彼にはそう言っている。 

自分を助け、仲間を助け、彼自身に降りかかってきた困難をもはねのけて。 
それでも全く変わらない、彼。 
いつしか淡い想いは確実なものに変わり、胸を締め付けるようになっていた。 

「ロイド……」 

愛しい幼なじみの寝顔に触れる。 
温もりを感じるだけでも、鼓動は早鐘になり、心は浮つき出す。
切なさで心が満たされて、「おかしくなっちゃいそうだよぉ……」彼の顔に指を這わす。 

コレット自身、重症だなと自覚している。 

「一緒なのに夢にいつも出て来るんだよ…エヘヘ、おかしいよね〜。」 

相手は寝ているので、彼女は少しだけ思い切って普段想っている事を言ってみた。 
実際の彼も夢でみる彼も、コレットにとっては理想の人。ロイド以外考えられない。 
そんな事を眠る彼にぽつぽつ話す。 

「……でね、んと、えと、///私は…」 
「………zzz…」 
「ロイドが…だ、…だい…好きだよ…?…あ、ももちろん…男のヒトとして……」 
「…………(ガバッ)」 
「え?!」 

突然だった。 
ロイドの腕に押されて、彼の体の下で、コレットは横倒し状態になっていた。 
最初は目を白黒させていたコレットだが、置かれた状況に気付くと、真っ赤になって黙り込んでしまった。 
ロイドに触れている所だけ病気にかかっているようだった。信じられない位熱い。 
しばらくして落ち着いたコレットは、とりあえず
嬉しいような困るような状態を何とかするため、黙ったロイドに声をかけた。 

「ロイド……?い、いきなりどうしちゃったの…?」 
「……ごめん、途中から起きてて……それで……」 
「それで……?」 
「が……ガマンできなくて……よ」 
「?!…それって」 
声が自然と上擦る。期待で心が麻痺する。 

「好きだ、コレット。誰よりも。」 
「ロイド………」 

待ち望んでいた言葉が、彼女の心に響く。 
切なさは甘い言葉で瞬く間に 
安心感に変わり、涙をもたらした。 

「お、おい!?泣くなよ!」 
「ゴメンね……嬉しくって……、ホントに嬉しくって……エヘヘ…泣き虫だね、私…」 

覆い被さったまま、コレットの涙をロイドの舌が掬っていく。 

「んひゃあ!?」 

目元のザラザラとしたモノに驚いて、つい 
声をあげてしまった自分が恥ずかしくて、 
コレットはまた真っ赤になって俯いた。 

「……イジワルなんだから……」 
「わりぃわりい。……続きも、いい?」 
「///もぅ……。ロイドのえっち……」 

彼女は彼を受け入れることにした。 


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