総合トップ>SS一覧>SS No.3-031
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
私がオバさんになっても |
丼兵衛氏 |
カイル×エルレイン |
2005/05/24 |
2005/05/26 |
「あ〜ぁ、皆はいつ戻ってくるんだろ?」
カイル・デュナミスは父親譲りの収まりの悪い金髪をかきむしりながら、何十回と
繰り返したであろう言葉を口にした。
ロニとリアラは必要物資の買出しに出掛け、ナナリーとジューダス、ハロルドは
“野暮用”で数日は戻ってこない。
…という訳で、とりあえずロニとリアラを待ちに野営地で一人留守を守っていたのであった。
ふと、桃色の薄い服地が林の低木越しに見えた。
(やっと戻ってきたのかな?)
待ちくたびれてしびれを切らしたカイルは早速リアラらしき姿が見えた方へ
駆け寄った。
「リアラ!、ロニ!。やっと戻ったのか。幾らなんでも遅過ぎだよ・・・」
カイルはそう言いかけ、そのまま口を開いたまま呆然とした。
カイルの目の前に現れたのは、リアラとは似ても似つかぬ妙齢の女性であった。
「カイル…、わたくし…私、少し変わったんだけど…」
「リアラ…だよね・・・?」
「はい。レンズの影響で身体が一時的に成長したしたみたいです」
カイルが驚いたのも無理は無い。
服装こそリアラが普段身に纏っている桃色の薄いワンピースだが、
体格は成熟した女性の為に、色々な意味で危険を孕んだ格好と化していた。
特に胸部などは、前かがみの姿勢を取ろうものなら中身が剥き出しになりかねない
程の危うさである。
「俺、リアラが大きくなったらきっとエルレインみたいになるだろうと思ってたん
だけど、こうしてみると本当にそっくりだね。声だって老け…いやハスキーだし」
「確かに、エルレイン…とは感じが似ていると思いますね」
微妙に伸びた黒髪は艶やかな光沢を写し出していた。
…実は、この自称“リアラ”は本人では無く、リアラに化けた(若作りした)エルレインであった。
事の発端はこうである。
(私には自らの責務を果たしている。大勢の信者や部下も居る。なのに、何故?・・・)
アイグレッテ大聖堂の奥深くにて、エルレインは深刻な顔で考え込んでいた。
(私は人類全体の幸福の為に遣わされた存在。なのに・・・
私の近くにいる人間といえば、筋肉馬鹿に爺に変態男に猛獣フェチ…)
確かに実力はさておいて、お世辞にも“世界救済”の人材とは言えそうも無い
連中である。
(私が蘇生したあの少年も、あの子の方に行ってしまいましたし…)
“あの少年”とは、土産(服と怪しい仮面セット)まで持たせたのに
早々に裏切られる羽目となったリオンことジューダスに他ならない。
(あの子には、私には無い素質でも有しているのでしょうか?
一度、あの子のふりをして調べてみる必要がありそうですね)
かくして、エルレインは(無理矢理)若作りし、髪型まで変えて(長いお下げもバッサリと
切ったのは言うまでも無い)リアラに化けた。全ては人類の救済の為…であった。
「…この体ですし、折角ですから2人で大人の体験をしてみませんか?」
「え!?」
カイルが驚くのも意に介さず、“自称リアラ”ことエルレインは前屈みの姿勢で
迫ってきた。その為に、胸元から豊かな双丘が露わとなった。
(母さんより大きいや…)
カイルは顔を赤く染めながらも両目はしっかりとエルレインの双丘を凝視していた。
エルレインもそれに気付いたのか、胸元を見やると悪戯っぽく微笑んだ。
「流石にこの服では窮屈になってしまって…、でも、立派でしょう?」
「確かにそうだけど…んむぅ!」
カイルは突然、顔全体を柔らかいグミで圧迫された感じを受けた。エルレインが
自慢の双丘をカイルの頭を抱え込む形で押し付けたのである。
「…貴方が望みさえすれば、この身体も好きに出来るのですよ」
「むふ!・・・むふっ!・・・」
「それに…古(いにしえ)の諺にもあるでしょう、“英雄、色を好む”と」
エルレインはそう言いながら、片手で器用に胸元を押し下げて剥き出しにした。
「どうです、味わってみませんか?」
少し圧迫を和らげた。殆ど息すら出来なかったカイルはそこでようやく一息つけた。
「はぁ!、リアラが言うんだったらそうするよ…ん・・・」
「あぁ・・・」
カイルはかつてルーティにした様に、豊かな乳房に手を当てて優しく揉みしだき、
歯を立てないようにゆっくりと吸い上げた。
「カイルも・・・気持ち良くしてあげましょう」
エルレインも、カイルの剛直をまさぐり、白い肌が映える綺麗な手で刺激を与えた。
「リアラぁ、あぁっ!」
カイルは驚いたが、エルレインの絶妙な手さばきに、たちまち快感の波が押し寄せてきた。
「うぁ・・・もう、出るっ!」
結局、剛直は呆気無く白濁液を吹き出した。
エルレインは僅かに卑猥な笑みを浮かべ、片手についた白濁液をぺろりと舐めた。
カイルを誘惑しているつもりであったのだが、どうやら彼女自身をも
魅了し始めた様であった。
(あぁ、何という初々しさ・・・私が正しく導く必要がありますね)
「ほら、御覧なさい。私の方はもう準備が出来ているのですよ」
余りにも短過ぎるワンピースの裾をめくると、愛液で濡れた秘所が露わとなった。
「リアラ、俺はそういう経験は…」
「英雄になりたいのであれば、女性の扱いにも慣れていなければなりませんよ」
エルレインは呆気に取られたままのカイルの剛直を自ら取り出し、割れ目に当てた。
「ああッ・・・イィ・・・あの子には・・・勿体無いほどです・・・」
カイルの剛直は絶妙な程の太さと固さで、エルレインを魅了するには十分な“名器”
であった。
「ふっ・・・くっ・・・リアラっ・・・一体・・・何を・・・」
「・・・単なる・・・独り言ですっ・・・うぅぅ!」
エルレインの秘所は、するりとカイルの剛直を受け入れた。
「あぅ・・・くぅぅ・・・イィ・・・ですわ・・・」
「あぁぁ・・・リアラぁ・・・俺、このままじゃ・・・どうにか・・・なっちゃうよ・・・」
カイルに覆い被さる形でエルレインは腰を上下し、それに合わせて彼女の豊かな双丘も
ぷるぷると揺れた。
「私の・・・胸も・・・感じて・・・下さい・・・」
「リアラの・・・おっぱい・・・気持ちイイ・・・よ・・・」
エルレインはカイルの背中に手を回し、お互いの胸部が当たる形となった。
そして、2人は激しくお互いを求め続けた。
「リアラぁ・・・もう・・・うあぁぁっ!!」
「カイルぅ・・・あぁぁ!!」
経験の無さもあろうが、カイルの剛直はあっさりと白濁液をエルレインの中に注ぎ込んだ。
だが、エルレインは満足気な笑みをカイルに向けた。
「どうしよう・・・リアラの中に出しちゃった」
「いいのですよ・・・」
(これで、カイルは私のもの・・・ふふ・・・)
リアラより先にカイルの童貞を奪ったという優越感に、思わず勝利の笑みがこぼれた。
「へぇ〜、いい年したオバさんが若作りして、私のカイルを誘惑、ねぇ・・・」
「!!」
「リアラ!?」
カイルが背後を振り返ると、“本物”のリアラが笑顔を顔に張り付けたまま、全身から
怒気を噴出させ、杖をへし折らんばかりに握り締めながら屹立していた。
「…道理で、リアラにしては変だと思った。でも、何ですぐに戻って来なかったの?」
「そりゃそうよ。そこのいい年こいたオバさんが突然私達の前に現れて襲ってきた
んだから。その服だって私のスペアだし、ババァが何を血迷ったんだかネェ!」
リアラは相変わらず能面のような笑顔のままであったが、語調はそれと正反対で
恐ろしく荒く、おまけに額には血管が浮き出ている始末であった。
(ルーティさんより怖えぇ・・・。大体、カイルもそいつが偽物だって事位すぐに
気付けって〜の!。でも、薄着姿のエルレインも結構そそるな・・・)
その横には、顔を引きつらせたロニが無言で突っ立っていた。勿論、この異常な
情景に対して唖然としていたのに加えて、リアラに対しても恐怖を抱いていた。
それでも、スケベ心が湧きあがる辺りは見上げたものである。
「リアラ、貴方がカイルを英雄だと見なしていない事は私も知っているのですよ。
それなのに、貴方は己の私欲の為にカイルを独占しようとしています。
カイルの様な、ひたむきな心を持った若者は万民の幸福の為に必要なのです」
エルレインもリアラの殺気に気圧されたが、きっと睨み返すと屁理屈を言い返した。
「はぁ?、で、未来の英雄様を勧誘しようと、それも私に化けてわ・た・し・の
カイルをかどわかしに来た、と。とんだ救世主様ねぇ」
リアラも負けじと、ドスの効いた罵声と中傷の言葉をエルレインにぶつけた。
「カイル、ロニ、この泥棒猫が逃げない様に捕まえてよ」
「リアラ、でも…」
「もうちょっだけ見たい…、いや、別に大した事した訳じゃ無いし・・・」
そう言いつつも、ロニの視線は露出の大きいエルレインの胸部に向けられていた。
「あんた達、そんなに丸焼きにされたい訳?」
リアラは杖から電光をほどばしらせると、カイルとロニを思いきり睨みつけた。
「「ヒィ〜!!」」
慌てた二人は、必死の形相でエルレインの四肢を力任せに押え付けた。
「そんなに私になりたかったのなら、それ相応の身体にしてあげる」
リアラはエルレインの豊かな双球を掴むと、カイルとは違って桃色の蕾に歯を立て
ながら吸い上げ、舐めまわした。
「あぅ・・・ううぅ」
「全く、無駄に育っちゃって…」
しばらくしてから、ひととおり双丘をなめ回したリアラは顔を上げた。
そして、エルレインの豊かな双球を鷲掴みにすると、口内でぶつぶつと
呪文を唱え始めた。
リアラの動作を見守っていたカイルとロニの顔からたちまち血の気が引いた。
「うわ!、リアラ、む、胸が・・・」
「あ、あ、あわわ・・・・・・」
驚くべき事に、エルレインの双球は段々と縮み、その代わりにリアラの胸部が猛烈な
勢いで膨らみだした。
「く・・・う、うぅ・・・」
気力まで吸収されたのか、それとも“貧乳”に堕したショックの為か、エルレインは
そのまま失神してしまった。
「ふぅ…、これからは私がおっぱいをあげられるね、カイル」
リアラは恍惚の表情で自分の双丘を揉みしだくと、どことなく不自然な感じのする
聖女の微笑みをカイルに向けた。
「あ、あぁ、そうだね、リアラ…」
カイルは顔を引きつらせたまま、ぎこちない笑顔を返すのみであった。
<その後>
(・・・胸は重いし肩はこるし、いい加減処分しなきゃ)
リアラは猫背気味の背中をさすりつつ、ある機会を狙っていた。
エルレインから憧れであった“ボインちゃん”を奪い取り、最初の頃こそ
『カイルぅ〜、見て見てぇ!!』
と自慢気に乳を振り回していたものの、カイルはおろかロニまでもがリアラのそれを
腫れ物でも見るかの様に接したので、いい加減元に戻したいと思っていた。カイルの
興味が引けなければ、文字通りの“重荷”であったのだ。
リアラはこの“脂肪の塊”をどうにか始末出来る手段をやっと見つけたばかりであった。
と、丁度そこへジューダスがやって来た。
(ジューダスなら不自然じゃないわ…やっちゃえ)
「リアラ、考え事も過ぎると身体に毒だ」
「そうね。所で、ジューダスにいいものあげるわよ」
「何だ?」
リアラは不自然な笑みを浮かべるなり、ジューダスの胸部を両手で鷲掴みにした。
「なっ、何を・・・うぁぁ!?」
「あ・・・出てる・・・はぁ、すっきりした」
ジューダスの胸に豊かな膨らみが出来、代わりにリアラの胸部は元のすっきりした
姿に戻っていた。何と、エルレインの時とは逆に、双丘をジューダスに移したのである。
「何故僕に!?、こんな邪魔なもの、ハロルドかナナリーにでもやればいいだろう!?
どうせ、あいつらなら喜んで貰うだろうが!?」
「それもそうだけど、もう遅いみたいね。それに、下手な事は言わない方が身の為よ」
「何・・・?」
ジューダスが後ろを振り向くと、ハロルドとナナリーが腕組みして立っていた。
「…邪魔なものを有効活用する方法を、アンタの身体に直接教えてやろうかぃ?」
「…グフフフ、どうせなら、私がもっと相応しい身体にしてあげるわよん」
姿を偽り、名を変えたとしても、ジューダスは不条理と不幸に見舞われるのであった。
[完]
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