総合トップSS一覧SS No.2-083
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 651氏(10スレ目) ヴェイグ×クレア 2005/02/03 2005/02/04

「ラドラスの落日」の少し前。
北方の小さな村、スールズは静かだった。
この村には何の娯楽もないが、人々のくらしは慎ましやかで、皆仲が良い。
今日もポプラおばさんの家からはピーチパイの焼ける匂いがするし、
牧場の方からは子どもたちの遊ぶ声が聞こえる。
ただ一ヶ所、村の集会所だけは、いつもと少し様子が違う。

集会所の中は、一見がらんとしていた。
どの長椅子も誰かを乗せている様子はない。
その中で時折、息の漏れる音と微かな水音が聞こえる。
「んっ……は……ぁ」
長椅子の間に倒れこむ、一組の男女があった。
男は銀髪、長身の体は筋肉質である。
金髪の女は上着以外の服を着ていない。また、上着も乳房を露わにし、裸の下半身もろとも上気した肌をさらしている。

「ヴェイグ……っ」
ヴェイグと呼ばれた男は、少女の脚を優しく押し広げ、既に溶け出していた秘所を美味しそうに貪っていた。
広い集会所の中には、くちゅくちゅという淫ぴな音が響く。
「ひゃ、ああっ……!」
舌がクリトリスを押し潰す様に捏ねると、少女――クレアは甲高い矯声をあげた。
腰が甘く痺れる。鼓動がはやくてたまらない。
クレアの思考が止まっている間に彼は、
舌を深く差し込んで啜ったり、指で大きく広げて吸い付いたり。
秘所に中指を入れ、彼女の中を弄りながらソコにキスを与たり。
ヴェイグが数多の動きで刺激している内に、最初の絶頂がクレアに訪れた。

「は、はあっ……ん……」
クレアはイったばかりの潤んだ瞳で、いたずらな目をしたヴェイグを見つめた。
「ヴェイ…グ、も……ぅ、ほし……」
哀願するように言うものの、ヴェイグはただ首を横に振るのみだ。
いつもなら。
クレアが一度イった後には挿れてくれるのだが、ヴェイグは体勢を整え指でまた秘所を刺激し始めた。
イった直後のくすぐったい感覚が、直ぐに快感にすり変わってゆく。
「んっ、そこ気持ちいい……っ!」
「……こうか?」
クレアの中で蠢く中指は、初め突くようにピストン運動し、
次に円を書きながら中を掻き回して快楽の一点を探り当てる。
「はあっ、やあ、イク…、ぅんっっ!」 
ヴェイグの指の動きは鋭く、的確だった。
軽く押されて揺すられるだけで敏感になったクレアは簡単にイかされてしまう。
「……」
矯声をあげながら崩れるクレアを見、ヴェイグは満足そうに口元をゆるめた。
次は薬指も増やし、二本の指で少し力を入れクレアの中を掻きまわす。
いつのまにか愛液は軽い音から重い質感の音に変わり、
それと共にクレアの顔は快楽と羞恥で真っ赤に染まっていた。
「んあっ、は、ぁ、またイっちゃう!だめっ……!」
「何度でもイけよ……」
「あ、ぁ、ひゃああぁん!」
耳元でヴェイグが甘い声を出すと、クレアはまた絶頂に達してしまった。

軽く息を整えると、クレアは頬を膨らませてヴェイグの三つ編みを引っ張った。
「私ばっかり、ずるいわよ……。ん…、ねえ、私にもさせて…?」
クレアは身を起こすと、屹立したヴェイグに細い指を絡めた。
「くっ……!」
柔らかい指に、不覚にも声が出てしまった。
クレアはゆっくりとかたちを確かめるように手を動かしている。
「ヴェイグってココ、いじられるの好きよね」
クレアはそう言うと、ヴェイグの股間に顔を近づけた。
「彼」に口を近づけ、ずちゅっと吸いつく。
一度そうしてしまうと、クレアの唇は止まらなくなって、とうとう音をたてて吸い始めた。
クレアは恥ずかしそうに、でも今までとはちがった淫靡な視線でヴェイグをじっと見ながら、
ソレを根本から先に向かって、舌でなぞって何度も味わう。
「……っ、クレアっ」
うわずった声が聞こえれば彼女は更に気をよくして、肉棒をくわえ、やさしくストロークをはじめた。
「ああっ」
ヴェイグにとって、こんなに気持ちいいフェラははじめての体験だった。
クレアがときどき顔を回すようにすると、それがすごく刺激的で、
更に、卑猥なフェラチオの音にまいってしまった。
「クレア、もう……!」
ヴェイグはとうとう堪えられなくなって、
ひくついてきたモノをクレアの口から離すと、そのまま彼女に覆い被さった。

ヴェイグがぐっ、と腰を寄せ進めると、濡れそぼったクレアの中は優しく彼を受け入れた。
モノはクレアの中で目一杯膨張し、
体を満たす苦しいまでの感覚に、クレアはすでにイってしまいそうである。
ヴェイグは彼女の中を乱しはじめた。
はじめはゆっくり、徐々に緩急をつけて。
出入りする度に、笠が膣の凸凹を掻き毟るのが生々しくクレアの脳髄に響く。
「くっ、あ、クレア……。」
「ひ、う、ヴェイグ……っ、」
その時、唐突に腰から痙攣が走った。
連鎖反応の様にクレアの腹部が震えだす。勝手にビクビクと膣が蠢き、「彼」を愛撫している。
収縮する肉璧が肉棒の固さに押し返され、気が狂いそうな甘い痺れを生む。
「うっ……!」
クレアの体は少しも動いて居ないのに、絶頂が彼を擦り上げていた様だった。
「ヴェイグ……っ、もう、だめ……滅茶苦茶にして……っ!」
クレアが見つめると、優しい目と、体温が跳ね返ってくる。
ヴェイグは返事をする代わりに、クレアの中を勢い良く掻き乱した。
「ああっ、は、ああぁ…!」
「すまない、オレも、……もうっ」

クレアには、自分の中が痙攣しすぎていたせいで、彼が脈打ったのがちっとも判らなかった。
彼が絶頂の後、覆い被さってぐったりしたので、クレアは尋ねる。
「イった、の…?」
「ああ……ほら…」
ヴェイグが腰を引くと、二人分の快楽の証が音を立ててクレアから溢れ出た。
「あ……」
クレアはそれを見て、少し頬を赤らめる。
恥ずかしさを隠すために、大仰にヴェイグに抱きついた。


それから少しして。
服を着て、甘い時間を過ごしていた二人の元に、それは訪れる。
――「ラドラスの落日」。
氷の力が彼らの生活を変えてしまうのだが――それはまた、別の話。

おわり


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