総合トップ>SS一覧>SS No.2-066
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無題 |
106氏(10スレ目) |
ヴェイグ×アニー |
2004/12/27 |
2004/12/27 |
ペトナジャンカに向かう途中、ケケット街道沿いの宿屋。
バルカから遠路はるばるやってきたアニーが疲れているように見えた為、ヴェイグが休もうと提案したのだった。
夕食を二人で囲む中、ついつい種族間の話やユージーンの話となり、二人に少し険悪な空気が流れた。
「……ヴェイグさんのばかっ……!!」
「……すまない」
しかし、アニーはヴェイグに背を向けたままだ。
ヴェイグは少し居たたまれなくなったのか、「少し夜風に当たってくる」と言って外へ出ていった。
「ヴェイグさんの……バカ」
一人部屋に残されたアニーは、ベッドにぽふっと寝そべって再びぽそりと呟いた。
ヴェイグと再会したこの日、アニーは少しやきもきしていた。
ヴェイグはやっぱりクレアの事ばかりを心配していて。
自分と再会した時も、スールズを旅立つ時もクレアが気掛かりだとずっと言っていた。
人知れず、ヴェイグに淡い想いを寄せるアニーにとって、それは苦痛以外の何物でもない。
届かないであろう想いと思っているから、今までは彼がどれほどクレアの心配をしていようと我慢できた。
だが、いざ目の前にクレアがいて、それをヴェイグが心配する二人の姿を見るとふつふつと悲しみと嫉妬が沸き上がる。
「クレアさん……ずるい。私だってヴェイグさんのコト……」
ユージーンの為にヴェイグを呼びにきた。認めたくはないが嘘じゃない。
でも、もう一つ……ヴェイグとクレアの様子が気になったから。
会ってみればヴェイグは相変わらずクレアの心配、そこに、別問題で触れて欲しくなかったユージーンの事。
温厚な方ではあるものの、さすがにアニーもそっぽを向いてしまう。
「ヴェイグさん……やっぱり私はただの仲間、なんですよね……」
アニーはいつも、この届かぬ想いを自らを慰める事で封印していた。
「んっ……」
細い指でそっと自分の敏感な部分をまさぐる。
電流が体に走るように体の中を快楽が駆け回っていく。
着ていたひらひらとした服を脱ぎ捨て、一糸纏わぬ姿になると、未発達の小さな乳房の突起をくりくりと指で転がす。
「はぁっ……ぁぁ……」
ひとりでに自分では想像もつかない様な、艶めかしい声が部屋に響いた。
胸だけで満足がいかなくなると、もう片方の指をさらに敏感な秘所へと運んでいく。
「んっ……いたっ……っ……ああっ……!!」
自分の繊細な指が、自らの愛液で汚されていく。
違う、これは自分の指じゃない。
「ヴェイグさん……」
切ないかすれた声で、想い人の名を呼ぶと、自分の指を彼の指と思いながら、夜毎自らを慰めていた。
「ヴェイグさん……好きっ……好きぃっ……ひうっ!! あぁっ、んああああっ!!」
自分の指を彼の指と思い始めてから、ほどなくしてアニーはびくっ、と体を痙攣させ絶頂を迎えた。
ごぽ、ごぽ、と大量の愛液が、指を引き抜くと同時に溢れ、シーツを汚していく。
「はぁっ……はぁっ……ヴェイグさんの……ぐすっ……ばかっ」
肩で呼吸を整えながら、アニーは目に涙を浮かべて、何度も何度も呟いていた。
しかし……
「……バカで悪かったな」
「!? ヴェイグさん!? ど、どうして……いつからそこに……」
「あれだけ大きな声を出していたら、心配になって見に来るに決まっているだろう」
「あっ……」
両手を頬にあてて、赤くなった表情を隠す。
しかしヴェイグは、アニーの様子を見るとすぐに顔を背けた。
「……アニー、顔を隠すよりまずは体を隠してくれ」
「〜〜〜〜〜〜!!」
一旦アニーはシーツを被って体を隠そうとするが、突然、佇むヴェイグの胸にその身を投げ出していた。
「アニー!?」
「わ、私っ……」
先程まで自分の名を叫びながら、自慰行為に勤しんでいた仲間の少女が、裸体のまま自分の胸の中にいる。
ヴェイグはこの状況にただ追い詰められてしまう。
「聞いていたんですよね……? わたし、ヴェイグさんが好きです……はしたない娘だと思われちゃうかも
しれないけど、ヴェイグさんが好きなんですっ……!!」
「アニー……わかった……、もうわかったから服を着てくれ……」
「ヴェイグさん……わたしの事、キライですか?」
ヴェイグの胸の中で、泣きじゃくりながら思いの丈を吐露していく。
「クレアさんがいるから、わたしの事なんて……」
「待て、そういうことじゃなくてだな……」
「だったら、私を見て話してください……」
「無理を言うな。変な気分になる」
「ヴェイグさんが私を見てくれるまで、離れません!」
「アニー……」
ヴェイグはようやく、アニーを見つめる。
だが一糸纏わぬアニーの姿にヴェイグは胸の奥が高鳴るのを感じた。
ヴェイグも多少問題こそあれ、健全な男性だ。
この状況で何も考えずにいられるほど、修羅場を抜けてきたわけではない。
「ヴェイグさん……」
アニーがヴェイグを見上げている。その大きな瞳は何かを求めているように、潤んでいる。
気が付くと、ヴェイグはアニーをきつく抱き締めて唇を奪っていた。
「ヴェイグ、さ……んんっ……」
唇を離すやいなや、アニーの軽いしなやかな肢体を近くのベッドにぽふっと押し倒していた。
「ヴェイグさん……こんなのずるいですよ……」
「そうさせたのはお前だろう」
「クレアさんに……言い付けますよ?」
「……勝手にしろ」
そう言い放つとヴェイグはアニーの小振りの乳房を揉みしだいた。
小さめではあるものの、しっかりと特有の柔らかさが伝わってくる。
くりくりと人差し指で固くなった突起を弄ると、アニーの小さな体がふるふると震えた。
「っ……はあぁっ……」
今度はその突起を口に含んでみる。
固くしこった乳首を舌で転がしたりつついたりと、ヴェイグの口腔内でこりこりしたものが踊り狂う。
「んぅ、ぁぁっ……ヴェイグさんっ、そんな……胸、ばっかり……」
先程達した事もあってか、アニーの秘所からはとめどなく愛液が溢れ出ている。
ヴェイグがアニーの期待を悟り、そっと胸から下腹部を伝わせて、溢れる蜜壺に指を挿入していく。
そこは、ぬぷ、ぬるぅ……と、待っていたとばかりに指を締め付けてくる。
「ひぅっ……はぁぁ……」
締め付けてくる膣壁に逆らうように、指をゆっくりと動かして内部をかき回していく。
アニーは侵入してくる想い人の指の動きに翻弄され、シーツを掴み必死に理性に耐えようとする。
「ヴェイグ……さ……んっ……あぁ、ふぁっ……!」
「アニー、これでいいのか?」
すっとアニーに、先程まで彼女の内部に入っていた指を眼前に運び、こびりついた愛液を指を動かして見せる。
いやらしく淫らに指に絡む自分の蜜を見せ付けられ、カアッとアニーの顔が紅潮した。
「やぁっ……ヴェイグさんのえっち……」
「……人聞きの悪いことを言うな」
そういって、先程アニーに見せ付けた手とは逆の手で、もう一度アニーを責め立てていく。
十分に潤った少女の秘所は、さっきよりもするりと指の侵入を受け入れては、さらに愛液を放出し続ける。
「はあぁああっ! ヴェイグ、さんっ……だ……め、もうっ……、やめっ……!!」
アニーの肢体がびくっ、びくっと震え、快楽の絶頂へと駆け昇っていく……
だが、無情にもヴェイグはアニーの秘所からずるりと指を引き抜いた。
「……!!」
ふっ、とそれまでの昂揚感が消え失せ、頂点に達するには至らない、半端な快楽がまだ体に残っている。
「ぁっ……ヴェイグさんっ……何で……」
「やめてほしいと言ったのはお前だろう」
「ヴェイグさんのいじわるっ……」
「……最近お前一言多いぞ」
消え入りそうな声で呟くアニーの声も聞き逃さず、ヴェイグはふてくされたようにそっぽを向いた。
そんな彼の様子を見たアニーがくすっと微笑んだ。
「ふふっ、ヴェイグさん、何だか可愛いです」
「何を言ってるんだ、まったく……」
「ヴェイグさん、じゃあ……あの、仰向けになって下さい」
「なぜだ?」
「そ、そんなコト聞かないでください! わたし、もうっ……、ヴェイグさんと一つになりたい、ヴェイグ
さんが……欲しい、です……」
言った言葉の恥ずかしさに、下を向きながら手をもじもじと動かし、ヴェイグをチラリと見つめた。
「あ、ああ。わかった」
アニーに言われて、そのまま仰向けに寝そべると、ヴェイグの体の上に少女の肢体がまたがる。
少し気恥ずかしそうにしながら、おずおずとした手つきで、ヴェイグの股間にそっと手を添えた。
「っ……」
「ヴェイグさんの……鼓動がわかります」
そう言って、ゆっくりとズボンから大きくなったモノを取り出す。
直に見るヴェイグのモノの大きさと熱に、アニーは戸惑いを隠せない。
しかし、意を決してゆっくりとヴェイグのモノにまたがり、自らの秘所と先端を接着させた。
「じ、自分で……その、挿れた方が、怖くないって聞いたんです。だから……」
「ああ、わかってる。全部お前に任せる」
「でも……わたし、ヴェイグさんなら怖くないです。
そのっ……いきますね……」
ヴェイグの下腹部に両手を置いて、ゆっくりとアニーが腰を沈め始めた。
少しずつ、確実に結合部が根元に近づいていく。
「……っ!! んあああっ!! 痛いっ……」
「くっ!!」
ヴェイグも痛いほどにアニーに締め付けられて、顔を一瞬しかめた。
初めて受け入れる男性が、痛いほどに自分の何かを突き抜けていく。
ぼろぼろと大粒の涙が止まらない。
結合部から肉棒を伝って、血液が滴り落ちる様子に、ヴェイグはアニーを心配そうに見上げた。
「アニー、大丈夫か?」
「はいっ……わたしなら……っ、大丈夫ですっ……」
アニーは強がったように、泣き笑いの表情をヴェイグに向けた。
それが逆に、ヴェイグの胸を締め付けていく。
「そんなに涙を流して、大丈夫なわけがないだろう」
「違いますよ……わたし、ヴェイグさんとこうして一つになれたコトが……嬉しくって、それでっ……」
相変わらず、アニーは泣き笑いながら腰をゆっくりと沈めていく。
ヴェイグはそんなアニーをたまらなく愛おしく感じ、体を起こしてアニーをきつく抱き締めて口付けた。
「んっ……ヴェイグさんっ……!?」
「お前の涙が止まるまでは……ずっとこうしててやる。だから、今は痛みを忘れるんだ」
「……ヴェイグさんのバカ」
「またそれか」
「だって……こんなことされたら、逆に涙が止まらないじゃないですか……」
アニーは繋がったまま、ヴェイグの下腹部に置いた手を自分の顔に添えて涙を堪えようとする。
ヴェイグは一つ溜め息をつくと、アニーの頭にそっと手を置いた。
「ヴェイグさん……、私……もう大丈夫です」
「そうか……」
ゆっくりと、落ち着いたアニーが再びヴェイグの下腹部に両手を添えて腰を落としてゆく。
そこには先程まで無理をしていた少女の姿はない。
ただ愛おしそうに快楽を感じながら、ヴェイグを受け入れていくアニーの姿があった。
ようやく根元までヴェイグを受け入れると……
「んっ……動きますね」
「ああ……」
アニーがヴェイグの下腹部に添えた手に力を込めて、ゆっくりと上下運動を開始する。
くちゅ、くちゅっ……と、聞いたこともないような卑猥な水音が二人の耳に響く。
「んっ! はぁ……あぁぁ、きもち、いっ……」
「うぅ、くっ!」
すっかり破瓜の痛みなど消えたアニーは、ぐりぐりとヴェイグの上で腰を貪欲に動かし快楽を貪る。
ヴェイグもアニーの膣内の蠢きに翻弄され、自らも快楽を得ようと、手を彼女の細腰に添えると、
アニーを思い切り突き上げ始めた。
「!? んあ、ああぁっ! そんなっ、ヴェイグさん……ひぁっ! だ、だめっ!」
アニーの体がぴくん、とヴェイグの体の上で仰け反り、膣内も同様に激しく蠢動する。
「っ……!! アニー……」
ヴェイグの先端をアニーの体の奥が欲し、きゅう、きゅうと吸い付いていく。
ぐりぐりと体の奥を抉るように、ヴェイグはただひたすらここぞとばかりにアニーを突き上げ続けた。
「ああうっ! や、やああぁぁっ……ヴェイグさんのが、奥にあたっ……、あたって……!
深くてっ……ヘンになっちゃ……ぅ、こわれちゃいますぅっ!!」
「アニー……!!」
ヴェイグのアニーを突き上げる動きも早くなっていく。
アニーのヴェイグを締め付ける蠢きも、先程の比にならないほど激しい。
吸い付かれて、締め付けられて、何もかもがアニーに搾り取られてしまうのではないかと錯覚するほどの高揚感。
ヴェイグはもう、今すぐにでも射精してしまいそうなほどに高ぶっていた。
「アニー、俺は……もうっ……」
「……っ! ヴェイグさん、いいですっ……このまま……このままでっ……」
「くっ、だが……」
「わたしっ……ヴェイグさんを、感じたいです……!」
アニーの言葉とともに、内部がかつてないほどに締まり、搾り取られるような感覚に、ヴェイグが限界を迎えた。
「っ……!!」
「あっ!? ヴェイグさんが……いっぱいっ……!! あああぁぁっ!! 」
ヴェイグの熱を胎内の奥で感じたアニーも、その勢いと温もりに絶頂を迎える。
小さな身体からくたりと力が抜けて、倒れこむのをヴェイグが支えた。
結合部から、大量の精液と愛液の混ざった白濁液が滴り落ちる。
ずるり、とヴェイグが自身を引き抜くと、さらにアニーのひくひくと震える秘所から愛液が零れた。
抱き締めた少女の身体を、自分の横へとそっと下ろした。
アニーがしばらくして瞳を開けると、すぐ横の青年の蒼い瞳が映る。
ひとしきりの行為を終えた二人は少し気恥ずかしげにぷい、と顔を背けた。
顔を背けあったまま、アニーがその沈黙を破った。
「ヴェイグさん……」
「……?」
「わたし、ヴェイグさんが好きです」
「そうか」
そっけなくヴェイグはアニーに返すが、アニーはそれでもヴェイグに語りかける。
「こんな形になっちゃって聞けなかったけれど……ヴェイグさんは……その、わたしの事……」
「……」
彼の少しの沈黙が、アニーをただ不安にさせる。
「やっぱり、クレアさんのコト……」
「クレアは……」
たまらず不安を口にするアニーの言葉を遮るように、ヴェイグは重い口を開いた。
「クレアは……大切な家族だ。アニー……お前は大切な仲間だ。
……今の所は。俺にとって、どちらも本当にかけがえのないものだ」
その返答に、少し考えた後にアニーは頬を膨らませた。
「……ヴェイグさんって、やっぱりずるいです」
「ああ……そうだな」
「でも……今はそれでいいです。それだけで……」
「……」
アニーの言葉に答えを最後まで返す事無く、ヴェイグは瞳を閉じると、すぐに眠りについてしまった。
……この先、どうなっちゃうかわからないけれど。
私はヴェイグさんが好き。
ヴェイグさんは私に笑顔を取り戻してくれた。
さっきだって、痛みに震える私を優しく抱き締めてくれた。
いつか、また……この想いを言おう。
今度は、私を好きと言ってくれますように。
今度は、私だけをかけがえのないものと言ってくれますように。
心の中で何度も何度も呪文を唱え、アニーは瞳を閉じてそっと隣に眠る唇に口付けて、眠りについた……
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