総合トップ>SS一覧>SS No.2-032
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
赤い糸 |
LLT氏 |
ジーニアス×プレセア |
2004/06/25 |
- |
世界再生の旅を終えてから、4回目のジーニアスの誕生日。
誕生日パーティーでは、ロイドやコレット、リフィル達から、贅沢とも言えるプレゼントを貰った。
たくさん話をしたりしてとても楽しい時間だった。だが、それでもジーニアスの心はぽっかりと穴が空いたようになっていた。何故?
理由は解っている。
一番大好きな女の子―――プレセアが、一回も顔を出していない事だ。
「まあ、プレセアちゃんのガキんちょに対する好感度なんてその程度だ!ここはスパっと諦めた方が良い!」
「アンタ……一応そのガキんちょも純粋な少年なんだからさ、傷つくような事、言わないほうが良いと思うよ?」
ゼロスの発言にすかさず突っ込みを入れるしいな。
「もう…皆考えてみてよ?ボク、もう16歳だよ?そんなに子供扱いしないでよね」
「でも所詮俺たちの中では子供だろー?」
「うっ………」
一応は間違っていない事を言われて口篭るジーニアス。
(ボクだってもう子供じゃないんだし、その気になればプレセアだって…………なっ、何考えてるんだボクはッ!)
いつの間にか(…)部屋へ戻っていたジーニアスは、小一時間考え込んでしまっていたらしい。
先ほどから誰かがドアをノックしている事に気付くのに数分かかった。
「はっ……はい!」
慌ててドアを開ける。
と、そこにはプレセアの姿があった。
「…こんばんは…」
あまりに突然なプレセアの来訪にジーニアスは混乱する。
「ぇえっ!?プレセア!?なんで、どうしてここに!?」
「…今日、ジーニアスの誕生日でしたので、プレゼントを渡しに来たんです…」
「プレゼント!?…あれ?でも、プレセア、何も持ってないよね…;」
「はい、何も持っていません。…というか、『モノ』ではなくて…」
それだけ言うと、プレセアは無言になり、自分の服に手を掛け始める。
プレセアのその行動は、ジーニアスを更に混乱させた。
「ちょっ…ちょちょちょっ……プレセア!?」
言い終わったときには時既に遅く、プレセアは自分の服を全て脱いでいた。
そしてその下の体には、赤いリボンが巻かれていた。相当長い物で巻かれているらしく、腰のあたりでリボン結びが施してある。
「…何にして良いのか分からなかったもので、リボンを巻けば少しはプレゼントみたいになるかなあ…と思いまして」
絶句しているジーニアスを余所に、淡々と語るプレセア。
当のジーニアスは混乱しながらも、リボンが上手く巻けなかったのであろう肩や胸元から見える白い肌に視線が釘付けになっていた。
「…ジーニアス」
「え!?な…何?」
「顔が…赤いですよ」
「そ…そうかな…」
もう自分がこの会話でどんな返答をしているのかすら解らなくなってきた。
「風邪ですか…?」
「いや、風邪ではないと思うよ…」
(それよりも…なんか…下の方が熱いような…)
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