総合トップSS一覧SS No.2-020
作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
人格入れ代わりネタとかどうだろう
〜エピローグ〜
376氏(7スレ目) エロ無し 2004/02/23 -

ジューダスとナナリーが戻ると、その辺り一帯は、天変地異の傷跡の生々しく残る荒野と化していた。

リアラがぺたりと座り込んで嗚咽を漏らしている。
その肩を憔悴した様子のカイルが抱き、なだめるように髪を撫でている。
ロニは二人から遠く離れ、膝を抱えて何かぶつぶつと呟いている。
バルバトスの姿は無かったが、ビデオカメラの残骸が散乱し、よく解らない肉塊が転がっていた。

ここでの出来事は聞かない方がいい――二人はそう判断した。

が、これだけは問いただしておかねばならない。
ナナリーはロニの前に仁王立ちになった。
「ロニあんた、リアラを泣かせたね!? 何か無理強いしたんだろ!」
「俺かよ……」
暗い光を宿した眼がナナリーを見据えた。その迫力にナナリーも少々怯む。
「俺かよ……俺だけかよ、悪いのはよぉ……」
案の定、こちらのグループは相当難儀したらしい。
ロニは不機嫌そうに視線を走らせ、ナナリーの胸元に小さな紅い痕を捉えた。
「そっちはお楽しみだったようだな……あぁん?」
「ば、馬鹿なこと言ってんじゃないよっ!」
「やめろ、済んだ事だ。何があったか知らんが、お前も忘れてしまえ」
割って入ったジューダスに向けたロニの眼が、凶悪さを増す。
「てめえばっかりいい目見やがって……」
「殴って気の済むものなら殴れ。僕は……がふっ!」
言葉が終わらないうちに予想以上に強烈な一発が鳩尾に入り、ジューダスは地面に倒れ臥す。
「俺ばっかり悪モンかよぉ! 俺ばっかりがぁぁっ、うああああぁぁ……!!!」
泣き叫びながらジューダスをタコ殴りにするロニは、形容しがたい気迫を全身に纏っていた。
(ロ、ロニ……そんなに怒って……あんたもしかして、あたしの事を……?)
と、そんなロニを見て、ナナリーは乙女な誤解にときめいていた。


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