作品名 | 作者名 | カップリング | 作品発表日 | 作品保管日 |
人格入れ代わりネタとかどうだろう 〜エピローグ〜 |
376氏(7スレ目) | エロ無し | 2004/02/23 | - |
ジューダスとナナリーが戻ると、その辺り一帯は、天変地異の傷跡の生々しく残る荒野と化していた。 リアラがぺたりと座り込んで嗚咽を漏らしている。 その肩を憔悴した様子のカイルが抱き、なだめるように髪を撫でている。 ロニは二人から遠く離れ、膝を抱えて何かぶつぶつと呟いている。 バルバトスの姿は無かったが、ビデオカメラの残骸が散乱し、よく解らない肉塊が転がっていた。 ここでの出来事は聞かない方がいい――二人はそう判断した。 が、これだけは問いただしておかねばならない。 ナナリーはロニの前に仁王立ちになった。 「ロニあんた、リアラを泣かせたね!? 何か無理強いしたんだろ!」 「俺かよ……」 暗い光を宿した眼がナナリーを見据えた。その迫力にナナリーも少々怯む。 「俺かよ……俺だけかよ、悪いのはよぉ……」 案の定、こちらのグループは相当難儀したらしい。 ロニは不機嫌そうに視線を走らせ、ナナリーの胸元に小さな紅い痕を捉えた。 「そっちはお楽しみだったようだな……あぁん?」 「ば、馬鹿なこと言ってんじゃないよっ!」 「やめろ、済んだ事だ。何があったか知らんが、お前も忘れてしまえ」 割って入ったジューダスに向けたロニの眼が、凶悪さを増す。 「てめえばっかりいい目見やがって……」 「殴って気の済むものなら殴れ。僕は……がふっ!」 言葉が終わらないうちに予想以上に強烈な一発が鳩尾に入り、ジューダスは地面に倒れ臥す。 「俺ばっかり悪モンかよぉ! 俺ばっかりがぁぁっ、うああああぁぁ……!!!」 泣き叫びながらジューダスをタコ殴りにするロニは、形容しがたい気迫を全身に纏っていた。 (ロ、ロニ……そんなに怒って……あんたもしかして、あたしの事を……?) と、そんなロニを見て、ナナリーは乙女な誤解にときめいていた。