総合トップ>SS一覧>SS No.2-002
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作品発表日 |
作品保管日 |
病んだ天使と召霊符術士 |
623氏(6スレ目) |
しいな×コレット |
2003/09/22 |
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「ロイド、雪が綺麗だね。」
「ああ、そうだな。」
「でも、ちょっと寒くなってきたかも・・・。」
「上着を貸してやるよ。俺は動き回ってれば寒くないし。」
「・・・ありがとう。」
ロイドはいつだってあたしに優しい。
あたしはこのロイドの優しさにどれだけ救われてきたんだろう・・・。
いつから・・・いつからこれほどロイドが好きになってしまったんだろう・・・。
でも・・・ロイドは・・・。
ううん!まだそうと決まったわけじゃないもん!
ロイドは、ロイドはきっとわたしを受け入れてくれる!
そう、信じたかったから・・・言わずにはいられなかった。
「・・・ロイド。」
「なんだ?コレット。」
「その・・・好き・・・だよ。」
「えっ・・・。」
「あたし・・・ロイドとずっと、ずっと一緒にいたい!」
多分今のあたしの顔は真っ赤だ。
ロイドは・・・申し訳なさそうな顔をした。
ど、どうして?どうしてそんな顔をするの?
ロイドの口がゆっくりと開く。
ま、待って!お願い!何も言わないで!
「・・・ごめん。」
あたしの・・・最後の希望が消えた。
本当は気付いてた。ロイドの瞳の中にはもうあたしはいないって・・・。
あたしはロイドが近くにいることが当然のように思ってた。
でも、いつのまにかロイドの近くにいるのはあたしじゃなくなってた。
ロイドの近くには・・・いつも彼女がいた。
「しいな・・・なの?」
「・・・ああ。」
「二人は・・・付き合ってるの?」
「いや、今のところは俺の片思いだけど・・・。」
嘘だ。ううん、ロイドは気付いてないんだ。
しいなの口からはっきり聞いたもん。ロイドのことが好きだって・・・。
あたしとロイドの邪魔はしないとは言ってたけど・・・。
(・・・あたし、これからどうすればいいんだろう・・・。)
ミトスとの戦いに勝ったとしても、ロイドはあたしの所に来てはくれないんだ・・・。
「・・・俺、もう部屋に戻るよ。上着は後から返してくれればいいからさ・・・。」
放心状態になったあたしを置いて、ロイドは逃げるように帰っていっちゃった・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
あれからどれくらいの時間がたったんだろう・・・。
外は随分寒くなってきたけど、あたしの心の中の寒さには敵わない。
「あれ、コレットじゃないか。こんなところでなにやってるんだい?」
声を聞いただけで分かった。あたしが今最も会いたくない相手だった。
「ん、その上着ロイドのじゃあ・・・。・・・ははあ・・・。」
しいなは面白いネタをみつけたおばさんのようににやりと笑う。
「この寒い中、ロイドと愛を語らってたんだね!二人の熱気で雪も解けるってか。いや〜、羨ましい!」
言う割りにしいなからはあまり嫉妬や羨望の念は感じられない。もうロイドのことは割り切ったんだろうか。
「あ、でもあんまり油断してるとあたしがロイドのこととっちゃうからね。・・・な〜んて。」
しいなにしてみればただの冗談のつもりだっただろう。
しかし、今のコレットにはとてもそんな風にとることは出来なかった。
(あたしの、あたしの気持ちも知らないでよくもぬけぬけとそんな台詞を・・・。)
「そうだ、暇してるんならちょっと手伝っておくれよ。宿屋の女将さんに小屋から薪とってくるように頼まれたんだ。」
見ると、しいなは結構な量の薪を引きずっていた。
「・・・・・・・・・・・・。」
あたしは無言で薪を軽く持ち上げる。
「お〜!さすがコレット!」
そのまま・・・その薪をしいなの頭の上に落とす。
「え・・・?」
しいなは、訳もわからず気絶した。
「・・・・・・・・・・・・。」
コレットはしいなを部屋につれて帰って、ベッドに縛り付けた。
しいなはほどなく眼を覚まし、喚き始める。
「ちょ、ちょっとコレット!これは一体どういうことだい!?」
「・・・・・・・・・・・・。」
コレットは静かにしいなの脇に座る。
「しいな・・・あなたロイドが好きなんでしょ?」
「・・・そ、そうだよ。前にも言ったじゃないか。」
「あたしの邪魔をしないとも言ったよね?」
「そ、そりゃあ、あんた達の仲を壊すのは悪い気がするし・・・。」
「でもね・・・ロイドはしいなが好きなんだって・・・。」
「え、ええっ!?な、なんだってあたしなんかを!?」
「そんなことしらない。だけど・・・。」
コレットはしいなに覆い被さり、ゆっくりと頬に触れる。
「ロイドはもう・・・あたしの事を、見てくれないの・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「しいなのせいだよ・・・。しいなさえいなければ・・・ロイドはずっと、あたしの近くにいてくれたのに・・・!」
コレットの眼から思わず涙がこぼれる。こぼれた涙はしいなの顔を濡らす。
「・・・ご、ごめん、あたし・・・ロイドと親しくしすぎたのかも・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
・・・ムチュッ。
「・・・!!!」
コレットは不意にしいなの顔に自分の顔を近づけ、しいなの唇を奪った。
「む〜!む〜!む〜っ!」
激しく抵抗するも天使の力には逆らえず、しいなは息すら出来ない。
「・・・ぷはあ・・・。」
やっと解放されたしいなはぜいぜいと空気を吸う。
「謝ったって許さない・・・。しいなには、あたしと一緒に汚れてもらうんだからっ!」
「コ、コレット・・・。」
コレットの目には危険な光が満ちていた。
「大きなおっぱい・・・羨ましい・・・。これでロイドのこと、誘惑したんだ・・・。」
「ゆ、許してコレット・・・お願い・・・。」
コレットはしいなの着物の前を開き、その豊かな胸を指でねちねちとなぶり始める。
「ううっ・・・。」
しいなの乳首はぷっくりと膨らんできた。
「・・・大きさの割りに結構敏感なんだ?じゃあこれはどう?」
コレットはしいなの乳首を口に含み、舌で転がす。
「あっ、いやっ!やめてっ!お願いっ!」
「ふふっ・・・そこまでいうならやめてあげる・・・。」
「あっ・・・。」
コレットが口を離すと、しいなは物足りなさげな声をあげた。
「あれ?もっとして欲しいのしいな?」
「そ、そんなんじゃ・・・。」
口ではそういいつつも、しいなの眼は明らかに欲情した雌の眼になっていた。
コレットは、そんなしいなに急に愛しさを覚えた。
「えへへ・・・しいな、なんだか可愛い・・・。」
「あっ!」
コレットは突然しいなの胸の谷間に顔を埋める。
「しいなのおっぱいやわらかい・・・なんだか、ほっとする・・・。」
「・・・え、えっと・・・。」
しいなはどういうリアクションをすべきか困っているようだ。
「・・・ねえしいな、こっちのほうは今どうなってるの?」
コレットはしいなの胸に顔をうずめたまま、服の上からしいなの陰部をさすった。
「あっ!ちょ、ちょっと!」
しいなのそこは、服の上からでも分かるぐらい濡れていた。
「ふふふ、やっぱりしいなってインランだったんだ・・・。」
調子に乗ってそのままなぶり始めるコレット。
「はあっ!や、やめてコレット!」
せまり来る快感に必死であがなうしいな。
「・・・本当にやめてもいいの?」
「・・・えっ。」
つい、一瞬考え込んでしまうしいな。
その隙にコレットはスパートをかける。
「・・・あっ!い、いやっ!助けてロイド!ロイドーーーッ!!!」
想い人の名を叫びながら、しいなは果てた。
「・・・いいな・・・しいな、気持ちよさそう・・・。」
絶頂を迎えたしいなを見て、コレットの中にも絶頂への欲求が高まってきた。
コレットはしいなの右手の拘束を解く。
「ねえしいな・・・あたしのも、触って・・・。」
「え・・・?」
頭がぐちゃぐちゃになってるしいなは状況が理解できない。
「ほら・・・ここ・・・。」
「・・・な、なに・・・?」
しいなの右手はいつのまにか下を脱いでいたコレットの陰部に導かれる。
「・・・ああ・・・いい・・・。」
コレットは自分から腰を動かし、しいなの右手に自分の陰部を擦り付けている。
(なんだか・・・やわらかくて気持ちいい・・・。)
コレットの陰部の感覚がやたらなまめかしくて、思わずしいなは自分から右手を動かし始めてしまった。
「・・・はあん・・・いいよ、しいな・・・。」
恍惚とした表情でしいなを見つめるコレット。
ドキッ!
・・・今のはしいなの心臓の音だ。
(コレット・・・すごい、色っぽい・・・。)
しいなはもっとコレットの痴態がみたくなり、より激しく右手を動かしてしまう。
「・・・あ、ああっ!?し、しいな!は、激しすぎるよっ!はああっっっ!!!」
コレットは背中をピン、と反らせ、全身で絶頂を表現したのち、しいなの胸に倒れこんだ。
コレットの長い髪がしいなの顔にかかる。
「はあっ・・・はあっ・・・はあっ・・・。」
しいなは自分がイった訳でもないのにひどく荒い息をついていた。
初めて知った。他人を絶頂に送り込むことが、こんなに感動的だったってことを。
自由な右手をコレットの大腿から抜き、かかった髪を掻き分ける。
(コレットの髪・・・綺麗・・・。)
ふと、コレットと眼が合う。
しいなは、この瞳、この髪、この体、コレットの全てを自分のものにしたいと思った。
コレットもまた、しいなと同じことを思った。
「コレット・・・。」
「しいな・・・。」
二人は今、イかせ、イかされあった者同士の絆みたいなものをおぼろげに感じていた。
「ねえコレット・・・この手、ほどいてくれないか?」
「・・・うん。」
しいなは自由になった手でコレットを抱きしめる。
コレットも負けじと抱き返す。
二人はただ、お互いの距離が縮まるのを望んだ。
「しいな・・・来てくれてありがとう。」
「大事な話ってなんだいロイド?」
しいなはロイドに呼び出され、テラスまで来ていた。
「その・・・これから最終決戦になるだろ?だから・・・今の内に言っておこうと思って・・・。」
「なんだい、言いたい事があるのならもったいぶらずにとっとといいなよ。」
「しいな・・・その・・・好きだ。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・え、えっと・・・。」
しいなは、背筋が凍るぐらい冷ややかな眼でロイドを見ていた。
「だから、その・・・もしよかったらこの戦いが終わったら俺と一緒に・・・。」
「・・・ロイド、コレットをふったんだって?」
「うえっ!?な、なんでそれを!?」
「ごめんねロイド、あたし他に好きな人がいるんだ。」
その言葉にロイドへの心遣いはこれっぽっちも入ってないように思えた。
「そ、そんな・・・。」
根が単純だけあって、ロイドの落胆振りは見てて気の毒なほどだった。
「・・・聞かせてくれよ・・・相手は、誰なんだ・・・?」
「・・・ほら、出てきなよ。」
しいなが背後に合図を送ると、物陰から誰かが出てくる。
「やっほ〜ロイド!」
「・・・コ・・・コレッ・・・ト・・・?」
物陰から出てきたのは聖女のような微笑みをたたえたコレットだった。
ロイドは思わず身構える。
「・・・ど、どういうことだ!?・・・お、俺がコレットをふったことを恨んでるのか!?」
「ううん、あたし、もうロイドを恨んだりなんかしてないよ。だって、もっと好きな人が出来たんだもん!」
そういって、しいなの腕を抱く。
「・・・ま・・・まさか・・・!」
「そういうこと。あたし達、恋人になったんだ。」
「ロイドも愛し合える相手が見つかるといいね!」
それだけ言い残すと、二人は雪をも溶かしそうなラブラブっぷりで帰っていった。
後には、呆然と立ち尽くすロイドだけが残った。
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