総合トップ>SS一覧>SS No.1-081
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
無題 |
ヴァルク氏 |
アーチェ×クレス(女体化) |
2003/11/14 |
- |
それは、クレス達が旅をしていた時のこと。
彼らは、修行のために魔物狩りをしていた。
「いっけぇっ!」
アーチェがファイーボールを放ち、敵の動きを止める。
「でやぁっ!」
その隙に、クレスが魔物を切りつけ、とどめをさす。
そんなことを繰り返していた。
何度目かの敵との遭遇。
相手はレッドローパー四体。
アーチェやミントの援護を受け、クレスが疾走する。
次々と倒していき、あっという間にローパー達は全滅した。
クレスは最前列にいたため、魔物達のぎとぎとした返り血を多量に浴びてしまっていた。
これが後に大変なことに繋がるのだが、それを彼らは知る由もない。
クレス達は、付近の街で休憩することにした。
宿屋に行き、部屋で休む一行。
「ふぅ……疲れた〜」
そう言ってアーチェはベッドに寝転がった。
「皆さん、お疲れさまでした」
ミントがクレスやアーチェに治癒魔法をかける。
そこで、クレスが言った。
「少し休憩したら、アイテムを補充しないとね」
それに頷く一行。
しばらくして、クレスがアイテムを買いに行こうと立ち上がると、ズキンと頭痛のようなものがした。
「う……」
「?」
「どうしたの?クレス」
「いや、何でもない。風邪かな…」
そう言ってクレスは大して気にしなかった。
しかし、宿を出たところでまたズキン、とする。
それはどんどん酷くなっていき、クレスは余りの痛みに座り込んでしまった。
「く……何だ…この頭痛…」
謎の頭痛に苛まれるクレスだが、それはすぐに収まってしまった。
「……?」
不可解な出来事を不思議に思いながら、彼は道具屋に向かった。
買い物を済ませた彼だが、道具屋の主人がこんなことを言っていた。
「姉ちゃん、可愛いからこれはおまけだ。持っていきな」
彼は自分は男だと言ったのだが、自分の声色がおかしいことに気がつく。
結局おまけのアイテムを貰い、宿に戻るクレス。
戻る途中に、もう一度声色を確かめる。
「コホン。あー…あー…」
やはりおかしい。
普段よりかなり声が高くなっている。まるで女性のように。
それに、胸のあたりがやけにきつい。
鎧を取ってみると、そこは男性なら有り得ないほど大きく盛り上がっていた。
「………え?」
しばらく思考が停止するクレス。
ほどなくして彼、否、彼女は叫んだ。
「えぇぇぇぇぇっ!?」
気を取り直して宿に戻り、事の顛末を話すと、仲間達は一斉に言った。
「「「女の子になっちゃったぁ!?」」」
「そうなんだ…」
彼女も戸惑い気味に言った。
クレスは鎧を取って見せ、その証拠を示した。
「ほんとだ…」
「確かに…」
などと口々に言う仲間達。
「して、原因は?」
「分かんない…道具屋から帰ったら、こうなってたんだ…」
原因の分からない事態に、頭を抱える一行。
そこで、一人の少女が言った。
「もしかすると、先ほどのローパーが原因かもしれませんね」
すずの声だ。
「ローパーが?」
クレスは訊ねた。
「はい、ローパーの体液にはホルモンの働きを活性化する効果があるんです。特に女性の…」
淡々と解説するすず。
「里秘伝の媚薬の材料にもなってます。しかし、クレスさんのような例は聞いたことがないので…」
彼女にも、クレスの身におきたことは不可解だった。
考え込んでしまうすずに、クレスは言った。
「で、でもさ、時間がたてば治るんでしょ?」
「おそらく、としか…」
はっきりしないすずの応えに、クレスも不安になってくる。
その時、すずにある考えが浮かんだ。
「誰かとセックスをすれば、治るかもしれません」
彼女の言葉に驚くクレス。
「えぇっ!?」
それには他の仲間達も驚いたようで、特にミントなどは思い切り赤面していた。
解説を続けるすず。
「ローパーの体液には、性的興奮と発汗を促す作用もあるので、もしかすると…」
言葉を終えると同時に、男性二人をチラリと見る彼女。
その視線を受けた二人は言った。
「お、俺は遠慮するぞ。女になったって、クレスはクレスだし…」
「そうだ。私も遠慮させてもらう」
と、そこでアーチェが手を上げた。
「はいはーい、あたしがやりまーっす♪」
それにギョッとするクレス。
「ア、アーチェが!?」
「うん。だって二人ともやらないんでしょ?だったらあたしが…」
やる気満々のアーチェ。
そこへ、ミントが言った。
「す、すずちゃん?他に方法はないの?」
「あるかもしれませんが、この方法が一番かと…」
いかにクレスのためとはいえ、アーチェの様にはなれないミント。
「じゃ、きまりね♪」
なぜか嬉しそうなアーチェ。
「ア、アーチェ?なんでそんなにご機嫌なのかな…?」
それに対して、彼女はこう応えた。
「だって、おもしろそうじゃない。女の子になったクレスとするなんてさ♪」
平然と言う彼女に、クレスは渇いた笑いを浮かべるしかなかった。
そして夜。
クレスとアーチェは個室に二人きりになり、他の仲間達は別の部屋で寝ていた。
隣で不安そうにしているクレスを見て、アーチェは言った。
「大丈夫だよ。すぐに気持ちよくしてあげるから…」
アーチェがクレスの服を脱がすと、大きなふくらみが現れた。
自らも脱ぎ、クレスの身体に優しく触れる。
「わぁ…クレス、きれいな肌してるね…」
そうつぶやくとアーチェは、ふと思った。
「今は女の子だから、クレスじゃ変だよね…そうだ。クリスでどう?」
「あ…ああ…」
曖昧に返事をする彼女。
にこりとすると、アーチェは愛撫を開始した。
まず乳房に触れ、軽く揉んだ。
「んっ…」
軽い刺激にも今の彼女───アーチェの命名に従えばクリス───は敏感に反応した。
「くすっ、敏感なんだね…クリスちゃん?」
彼女の反応を楽しみつつ、アーチェはさらに乳房を揉み続ける。
「うぁっ、ふ、うぅ…なんか…変な、感じ…」
途切れ途切れに言うクリス。
アーチェは、手の中でしこってきた乳首を指で弄んだ後、口に含んだ。
「あぁっ……」
つい声がでてしまうクリス。
「ふふっ、いい声…ぞくぞくしちゃう」
アーチェは妖艶な笑みを浮かべ、手を下腹部へと這わせた。
微かに湿り気を帯びているそこは、確かに女性の物だった。
うっすらと生えている恥毛から割れ目を探しだし、そこを指の腹で擦った。
「うぁぁっ!あ、あ…ちぇ…」
強すぎる初めての刺激に悶えるクリス。
「くすっ、どう?気持ちいいでしょ…」
「はぁ…、はぁ…、よく、分かんないよ…」
それならばと、アーチェはクリスの秘唇に少しだけ指を入れ、動かしてみた。
「あくっ!ふっ、うぅん…」
段々と身体が熱くなっていき、快楽の虜になっていく。
秘唇から愛液が湧き出てきて、アーチェの指を濡らした。
「ふふっ、どんどんあふれてくる…」
アーチェは濡れた指をぺろりと舐めると、今度は指を二本入れた。
入れられた指は先ほどより激しく動き、クリスの快感を誘う。
「くふっ、う…アーチェ…っ、うぁっ…、こ、こんなぁ…」
クリスの秘唇を愛撫しながら、アーチェは自らも刺激した。
「うんっ…ん…」
その調子に、アーチェの指がクリスから離れてしまう。
「はぁっ…、はぁ……アーチェ…?」
「んっ、ごめんね…お口で、してあげるから…」
そう言うとアーチェは、自らの身体に手を這わせたまま、クリスの秘裂を舐めしゃぶった。
「あぁぁっ!なっ…なにか…くるぅ…あっ…あぁっ…!」
クリスが絶頂に達しかけた時、アーチェが言った。
「ふふっ…もうイキそうなのね…待ってて…私も…もうすぐ……ふぅんっ!」
喘ぎながらそう言うと、お互いの秘唇をぴっちりと合わせ、激しく擦りつけた。
「きゃうんっ!あっ、アーチェっ!く、あ…あぁぁぁぁぁぁっ!」
「んくっ!ふ、ぅん…あっ、いっ、イクッ、イッちゃうぅぅぅっ!」
お互いに全身を痙攣させ、絶頂に達する二人。
絶頂の余韻に浸っていると、クリスの頭に痛みが走った。
「うっ……」
「クリ…クレス?どうしたの?」
「また…頭痛が…あのときも…そうだった…。でも、これで…元に…」
「ちょ、ちょっと、クレス!?」
譫言のような彼───まだ彼女だが───の言葉に慌てるアーチェ。
そして、頭痛は激しさを増し、クレスは悲鳴をあげる。
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
その悲鳴と同時に、彼の体に変化が起こる。
女性だった身体が、みるみる元の男性の物へ戻っていく。
そして数瞬後には、完全に元に戻っていた。
「う…うん…」
頭痛から立ち直ったクレスは、自分の身体を触ってみた。
元に戻っていることを確認すると、ホッとため息をついた。
アーチェもそれを確認し、にっこりと微笑んで言った。
「よかったね、クレス」
「ああ、すずちゃんとアーチェのおかげだ」
「でも…」
「?」
「もう少し、クリスちゃんと遊びたかったかな?」
「それはイヤだ…」
あはは、とアーチェが笑う。
ふっ、とクレスも苦笑する。
アーチェは元に戻った祝いだと言ってクレスの頬にキスをすると、さっさと寝てしまった。
クレスも一安心したところで眠くなり、そのまま眠った。
こうして、クレスの身に起きた不思議な事件は幕を閉じたのである。
∇ ∇ ∇
そして翌朝。
二人は気持ちよく目が覚めた。
他の仲間達にも元に戻ったことを知らせると、それぞれ安心した表情を見せた。
ミントなどは、昨日は心配しすぎて眠れなかったという。
クレスはそれはすまなかったね、とミントに謝った後、旅の準備を始めた。
今度からローパーには注意するように呼びかけ、クレス達は朝食をとった。
これからも何が起こるか分からないな、とクレスは密かに旅の行く末を心配していた。
だが、それは仲間達の知るところではなかった。
彼らの旅はまだまだ続く。
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