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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 ヴァルク氏 カイル×リアラ 2003/09/11 -

カイル達が旅に出てから半年が過ぎた。
しかし、カイルとロニはどこか物足りなさを感じていた。
なぜなら、二人が記憶を失う前のような大冒険にはならず、仲間も増えなかったためただの世界一周旅行のようになってしまったからだ。
そんなカイル達だが、父スタンの言った「かけがえのないものを見つけてこい」という目標は達成したため、孤児院に帰ることにしたのだ。
「孤児院のみんな、元気にしてるかな…」
「そりゃ元気だろうな。特にスタンさんとルーティさんは」
「あはっ、そうだね。みんな待ってるから早く行こうよ」
「カイル、そんなに急がなくても孤児院は逃げないわよ」
道中そんなやりとりをしているうちに、クレスタの町に到着した。
カイル達の目の前に、懐かしい風景が広がる。
旅立った頃から何一つ変わっていない。
といっても、半年しか過ぎていないから当然といえば当然なのだが、カイル達にはずいぶん懐かしく感じられた。
「帰ってきたんだね…俺たち」
「ああ、帰ってきたんだ。俺たちの故郷に」
そんな感慨深い思いを感じつつ、カイルは孤児院のドアをノックした。
「母さん、俺だよ、カイルだよ。帰ってきたんだよ」
しかし返事はなかった。
「あれ、おかしいな…」
カイルがドアノブを捻ってみると、鍵が開いていた。
入ってみると、中には誰もいなかった。
父の姿も、母の姿も、子供達の姿も見当たらなかった。
「……?」
不思議に思いながらカイルが一歩踏み出してみると、パーンと何かが弾ける音がした。
「「「カイル、お帰り!!」」」
複数人の声がしたかと思うと、わっと人が集まってきた。
そこにはスタンやルーティ、子供達はもちろん、リリスやマリー、リムルの姿もあった。
「フフッ、驚いたでしょう。カイルのために集まってもらったのよ」
「でも、何で今日帰ってくるって分かったの?」
「孤児院の二階から見てたのよ。気づかなかった?」
「じゃあリリスおばさん達は?」
リリスはにっこりとして言った。
「何週間も前から来てたのよ。ルーティ義姉さんに頼まれてね」
唖然とするカイル達。そんなカイル達を尻目に、ルーティは言った。
「ほら、いつまでもぼけっと突っ立ってないで早くあがりなさい。お腹空いてるでしょ?」
「うん!」
誰もいなかったのは、どうやら自分を驚かすためだったらしい。
それに、今夜は凄いごちそうにありつけそうだ。
三人はルーティに「しばらく準備があるから」と言われ、旅の埃を落とすことにした。
シャワーを浴びてさっぱりした三人は、なんともおいしそうな香りがするキッチンの方に行ってみた。
しかし、スタンに立ちふさがれてしまう。
「おっと、まだこっちは準備中だ。入らないでもらおう」
仕方がないので三人はカイルの部屋で雑談することにした。
「なんか、凄いことになってるね…」
「それだけ、お前が無事に帰ってきたのが嬉しかったんじゃないのか?」
「そうね…うん、きっとそうよ!」
などと話していると、スタンが部屋に来て準備が出来たことを伝えた。
早速キッチンに行ってみる三人。
そこで待っていたのは───
「カイル、誕生日おめでとう!」
ルーティの声だった。そして、目の前のテーブルには豪華な料理の数々。
「そっか…そういえば今日俺の誕生日だったんだ…」
母に言われるまですっかり忘れていたカイル。
「ふふっ。自分の誕生日忘れるなんてあんたらしいわね。
でもよかったわ。誕生日に間に合ってくれて」
そう言う彼女の顔は本当に嬉しそうだった。
「さ、カイル。パーティを始めるわよ!」
こうして、カイルの誕生パーティが始まった。

パーティは盛大に行われた。
カイルは旅で見聞きしたことや、リアラのことを話した。
その話が終わった後、酔ったルーティが「16は立派な大人だ」と言ってカイルに無理矢理酒を飲ませたり、
同じく酔ったロニが芸を披露するなど、パーティは賑やかなものとなった。



▽   ▽   ▽
パーティがお開きになった後、リリス達は帰っていった。
スタンは酔ったルーティやロニの介抱をし、寝室に運んだ。
カイルとすれ違う際に、スタンはそっとささやいた。
「今夜はがんばれよ」と。
なんとなく意味が分かってしまったカイルは、かあっと顔を赤くした。
もっとも、母に飲まされた酒のせいもあったのだが。
そのせいか、不思議と気分が高揚している。
「カイル、私たちももう寝ましょ?」
彼女に声をかけられ、それが一気に高まる。
「…ああ。今日は一緒に寝よう」
その言葉の意味を理解したリアラは、ポッと顔を赤くして小さく頷いた。
カイルの部屋に入り、ベッドに腰掛けるとどちらからともなくキスをした。
唇を離し、ネグリジェのようなリアラのパジャマを脱がす。
すぐに可愛らしい二つのふくらみが現れた。
カイルはそれを包み込むようにして、優しく揉んだ。
「ん……」
くすぐったそうにするリアラ。
しかしそれはすぐに快感に変わる。
カイルはふくらみの先端に触れた。
きれいなピンク色をしており、充血して小さく勃起している。
指先で弄ぶと、リアラがあんっ、と甘い声をあげた。
続けてカイルはそれを口に含み、舐めしゃぶった。
「あんっ…んっ…」
リアラの嬌声が大きくなる。
乳房を愛撫しているうちに、パジャマの下も下着ごと脱がしてしまう。
生まれたままの姿になった彼女をベッドに横たえると、秘部を隠している和毛に触れた。
それはうっすらと生えている程度なので、すぐに秘唇が見えてしまう。
カイルはそこを覆い隠すように掌で触れ、指で割れ目を撫でた。
「あっ…ん…」
撫で続けると、愛液が溢れてきた。
「んんっ…ふあっ…」
クチュ、クチュと淫らな音が響きわたる。
カイルはリアラの蜜でべとべとになった手をペロリと舐め、彼女の秘唇に口づけた。
舌全体を使って溢れでた愛液を掬いとるようにし、舌先で小さな秘豆をつついた。
「あぅんっ…ふぁぁ……うぅん…」
リアラの鼻にかかったような媚声は、カイルをより一層興奮させた。
自らも全裸になり、はちきれんばかりに勃起した怒張が露わになる。
「あ…カイルも、そんなになってるのね…」
「うん…」
「今度は、私がしてあげる…」
そう言うとリアラはカイルのソレを優しく握り、ゆっくりと擦り始めた。
しなやかで柔らかな彼女の指に触れられ、ズキンと怒張が反応した。
しばらく擦った後、今度は両手で握って亀頭を口に含んだ。
舌先で鈴口をなぞるようにしてチロチロと舐め、エラが張っているところを舐めあげる。
「……う…く…」
徐々に快感が高まり、カイルは掠れたような呻き声をあげる。
さらにリアラは棹の方まで咥え、ゆっくりと唇で擦った。
「……う…あ…ふ…」
さらなる快感を与えられ、カイルの呻く声も大きくなる。
「カイル、ほのままいかへてほひい?(このままいかせてほしい?)」
咥えたままもごもごと言ったので何と言っているのか分からなかったが、とりあえずカイルは頷いた。
それを見たリアラは頭を上下させて激しく擦り、片手で陰嚢を揉んだ。
「くぅっ……いいよ…、リアラ…」
リアラの情熱的な奉仕で、カイルはもう爆発寸前だった。
「……っ、リアラ…っ、でるよ…」リアラはそれに頷く。
ほどなくして、リアラの口内に白濁液が迸る。
「んんっ…んっ…んふ…んう…」
幾分こぼしてしまったが、リアラは白濁液を飲み下した。
「んふ、いっぱいでたね…」
妖艶な笑みを浮かべて言う彼女は、この上なく美しく艶やかだった。
カイルは一回発射してもまだ萎えていなかった。
さきほど咥えられていたソレをリアラの秘唇にあてがう。
「いくよ…」
「うん」
カイルは自身を突き入れ、根本まで挿入した。
「入った…」
「あぁ……カイル、カイルが…いっぱいになってる…」
一つになった充足感を味わいつつ、カイルは腰を動かし始めた。
「んっ…んっ…んっ…んっ…」
突かれる度リアラの嬌声が漏れる。
「リアラの中、キツくて…すごくいい…」
「はぁっ…カイルも…おっきくて…」
腰を振りながらそんなことを言っているうちに、絶頂が迫ってきていた。
「……くっ、リアラ…オレ…」
「うんっ…。私も、イキそう…」
絶頂を間近にして、激しく腰を振る二人。
「くっ、でる……っ!」
「あぁっ、はぁっ、きて…きてぇっ!」
そう言うが早いか、二人は絶頂を迎えた。
「く……う……っ…!」
「ふあぁぁぁっ…!!」


絶頂の余韻に浸りつつ、二人はキスをした。
舌を絡めあい、互いの唾液を交換すると、コトリと眠りに落ちてしまった。



▽   ▽   ▽   

そして翌朝。
すぐに寝てしまったルーティとロニは早く目覚め、スタンを起こしに行った。
だが、スタンはすでに起きていた。
「あら、あんたが自分で起きてるなんて珍しいわね。明日は雪でも降るかしら?」
「はははっ。そりゃいいや。昨日はちょっと眠れなかったんだ」
明るく笑って言うスタン。
「じゃあ、カイルを起こしに行かなくちゃ。もしかしたら、カイルも起きてるかもね」
「いや、それはないだろう」
「ふふっ、そうね。あの子はあんた似だから、朝は弱いもんね」
ルーティは鍋とおたまを持ってカイルの部屋に向かった。
ノックをしてドアを開ける。
するとそこには、リアラと二人で気持ちよさそうに眠っているカイルの姿があった。
「あらあら。昨日はお楽しみだったのかしら?」
「そうみたいだな。俺の部屋まで声が聞こえたよ」
そう言って鼻の頭を掻くスタン。
「じゃあ、あんたが眠れなかったのって…」
「ああ。カイルたちのせいだ」
ふっ、微笑してスタンは言った。
「うふふっ。それじゃ起こすのは後にしときましょ。朝ご飯作るわね」
「ああ、頼む」
そう言うとルーティはキッチンへ向かった。
一方スタンは、カイルの寝顔を見つめていた。
(約束通り、『かけがえのないもの』は見つけたようだな…)
そう思ってから、スタンは言った。
「カイル。この子を、お前の『かけがえのないもの』を、守ってやれよ…」
その言葉を残して、スタンは部屋を出て二人の幸せを祈った。
こんな平和な日々が、これからは続くのだろう…。


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