総合トップ>SS一覧>SS No.1-070
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作品発表日 |
作品保管日 |
無題 |
ヴァルク氏 |
フリオ×キャロ |
2003/03/14 |
- |
フリオは悩んでいた。なぜかといえば、仕事場である鍛冶屋でキャロにとんでもないことを言われてしまったからだった。
それはある日の昼のこと。キャロはあることを思い立ち、食材屋にきていた。
「これと、これと・・・あ、あとそれもください。」彼女は買い物を済ますと、鼻歌まじりで食材屋を出た。
(さーて、早くあいつのところに持ってかなくちゃ)キャロは袋一杯の食べ物を持って鍛冶屋に急いだ。
そのころフリオは、親方に剣の鍛え方を教わっていた。
「よし、そろそろ休憩にするか。おいフリオ、休んでいいぞ」
「はぁ〜、やっと休憩か」
フリオは深いため息をついて金槌を持っていた手を休め、う〜ん、と伸びをした。
と、丁度そのときタッタッタ、と足音が。
「こんにちは〜。あ、フリオ、頑張ってるみたいね」キャロはそう言うと近くの机のような物に大きな袋を置いた。
「おう、キャロちゃん。いつもすまないねぇ。差し入れだろ?」
「はい。これ、フリオに渡してください。」
キャロは袋からいくつかパンを取り出し、親方に手渡した。
「あいよ。おーいフリオ、キャロちゃんから差し入れだぞー!」
「へーい」
フリオは返事をすると、親方のもとに歩いていった。フリオは親方からパンを受け取り、キャロに礼を言った。
「いつもありがとな。助かるぜ」
「ううん、いいの。それより・・・」
とキャロはフリオに近づき、彼にそっと囁いた。
「今夜、あたしの部屋にきて。大事な話があるの」
それを聞いたキャロは驚いた様子で、なにを言われたのかわからない、といった風だった。と、そこへ、キャロがフリオに何やら耳打ちしているのをみて、興味津々といった様子で近づき、声をかけた。
「おい、お二人さん。なに話してるんだい?俺にも聞かせてくれよ〜」にやにやしながらそう言うと、キャロは慌てて耳打ちをやめ、言った。「い、いえ、何でもないです。それじゃ・・・。」
顔を赤らめながらキャロは足早に去っていった。親方はまだ呆然としていたフリオの頭をスパーン、と叩き、怒鳴るようにして言った。
「おい、フリオ!いつまでもぼうっとしてんじゃねぇよ!さっさと飯食って仕事すっぞ!」
ようやく気がついたフリオは慌てて返事をした。
「は、はい!」
フリオ達はいそいそと昼食を済まし、仕事に戻るのだった。
一方、キャロはといえば、相変わらず顔を赤くしてなにやら物思いにふけっていた。
(言っちゃった・・・。あぁ、どうしよう・・・。って、しっかりして私!今日はびしっと言うって決めてたじゃない。)
と、自分に言い聞かせ、キャロも自分の仕事に戻っていった。
ところで、彼女の仕事というのは夢であった服飾の仕事だった。彼女は自分の仕事をする傍ら、毎日のようにフリオの勤める鍛冶屋に差し入れ持って行っていた。そして、キャロは自分の思いを伝えようとあんなことを言ったのだ。だが、やはり気恥ずかしくなってしまう彼女だ。
今夜のことを思うと仕事も手につかず、ぼうっとしてしまうキャロ。フリオも同様で、彼女に言われた言葉が気になってしまい仕事どころではなかった。
そして夜。キャロは思いを遂げることができるのだろうか・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜
フリオは、キャロに言われたとおり彼女の部屋で待っていた。
小ぎれいな彼女の部屋に入るのは彼といえども初めてだ。
(あいつ、大事な話がある、とか言ってたな・・・。一体なんなんだ・・・。)
フリオはそんなことを考えていて、頭がいっぱいだった。まさか告白をされるなどとは夢にも思っていなかった。
キャロの部屋で待つこと小一時間。まだ彼女はこない。(なにやってんだ、あいつ・・・。冗談じゃねぇだろうな・・・。)
短気な彼は待ちくたびれてしまい、イライラしていた。
と、そこへ、キャロがきた。
「お待たせ。」
やっと現れた彼女に自分の怒りをぶつけてやろうと肩をつかんだフリオだったが、彼女の格好がおかしいことに気がついた。「な、何だよその格好・・・。」
キャロは、胸と腰に布を巻いただけのひどく誘惑的な格好をしていた。「・・・。」
キャロは黙って立ち尽くしていた。お互いに見つめあい、その場を沈黙が支配していたがフリオは我慢できず、口を開いた。「何とか言えよ!いきなりそんな格好で出てきて、一体なんのつもりなんだよ!」
フリオは強く怒鳴りつけた。待っていた怒りと昼の言葉がずっとひっかかっていて、イライラしっぱなしだったのだ。
「な、何よ・・・、何よ何よ何よ!!」彼女は彼の無神経な言葉に腹を立て、怒鳴り返してしまった。
「人がせっかく勇気をふりしぼって告白しようとしてるのにっ!!何のつもりも何もないでしょ!?」
怒りに任せて怒鳴ってしまったので本音がでてしまった。
そんな彼女の言葉にびっくりしたフリオは、どう返していいか分からず只々動揺するばかりだった。「キャロ・・・。」「改めて言うのもなんだけど、あたし、貴方が好き。・・・本当に、貴方が・・・。」
「・・・俺も」
「・・・え?」
「俺も・・・お前が好きだ」
「フリオ・・・」
そんな会話をするうち、二人の顔はみるみる赤くなっていっていった。またも沈黙が訪れるが、今度はキャロが沈黙を破った。
「・・・いて」
「えっ・・・?」
「抱いて・・・」
「抱いてって、お前、意味分かって言ってるのか・・・?」キャロはなおも顔を赤くして黙ってうなずいた。
「キャロ・・・」
「だからこんな格好までして・・・なのに、なのに・・・。」
「ごめんな、キャロ・・・俺、俺は・・・。」
「いいの。もういいの・・・。」
お互いの気持ちを確認した二人にもう言葉はいらなかった。ゆっくりと唇をあわせる二人。
いつの間にか、キャロの体からは布が取り去られていた。
そのまま、フリオはキャロを押し倒す。フリオはキャロの乳房に手をやった。
「あっ・・・。」突然の行為にキャロは驚いたが、すぐにフリオに身体を預けた。
フリオはそのまま右手で乳房を揉みしだき、左手をキャロの身体に這わせていった。
「んっ・・・」
キャロは、襲いくる不思議な感覚に戸惑いながらも、甘い声をあげていた。
「はあっ・・・フリオ・・・あなた、あたしのことペチャパイって・・・んっ・・・。」
きれぎれの声でキャロが言う。元々敏感なのか、乳房を揉まれただけで喘いでしまうのだった。
「ばーか。あんなの冗談にきまってるだろ?・・・お前の胸、すごく可愛いぜ」そう言うとフリオは乳房を愛撫していた手の動きを少しだけ速くし、先端の果実に吸いついた。
「んっ・・・嬉しい・・・はあっ・・・。」
キャロが感じているのを確認すると、フリオはさらに乳房への愛撫を激しくした。
「うんっ・・・あ、はぁ・・・」
キャロは何かに堪えるような表情でイヤイヤするように首を振った。
「キャロ、声我慢しなくていいんだぜ」「え・・・でも、恥ずかしい・・・。」恥じらうキャロにフリオは言った。「俺、もっとキャロの声ききたいな」
「・・・分かったわ」
そう言うとフリオは、乳房の愛撫を続けた。
「あんっ、あっ、はぁっ」
先ほどより大きな声でキャロの嬌声が部屋に響いた。
フリオは乳房を愛撫していた手をするすると下腹部にもっていき、そっと撫でるとキャロの身体がピクンと反応し、甘い声をあげてしまうキャロ。
「あっ、そこは・・・。」
「ダメか?」
「ううん、いいよ・・・。ちょっとびっくりしただけだから」
キャロの承諾を得ると、フリオは改めてそこに触れる。じんわりと湿り気を帯びたそこはフリオが触れる度にどんどん潤っていく。
「ん、くっ・・・は・・・ぁ・・・」
「気持ちいいか?」「分かんない・・・変な感じはするけど、これが気持ちいいってことなのかな・・・。」
「んじゃ、もっとしてやるよ」フリオはキャロの秘部に指を少しだけ挿れ、円を描くように動かした。「はあぁっ!・・・フリオ・・・。」一際大きい声をあげると、フリオが嬉しそうに言った。
「気持ちいいみたいだな・・・。」
「や、・・・言わないで・・・。」
そういわれるともっとしたくなって、フリオはさらに指を深く挿れ、先ほどと同じようにした。
「あぁんっ!はぁっ、あぁっ・・・」
クチャクチャという淫らな音がフリオの理性を破壊していった。
理性のタガがはずれたフリオは、指を抜きそこに口づけた。「やぁっ・・・そんなとこ・・・舐め、ちゃ・・・。汚い、よ・・・」
「汚くなんかないよ」
そういってフリオはキャロの秘肉をなめしゃぶり、小さな肉芽を舌先でつついた。
「やぁんっ・・・はぁっ、ふぁ・・・」鼻にかかったような声をあげ、喘ぐキャロ。
「ふ、りお・・・はぁっ・・・あたし、どうにかなりそう・・・」
「俺も、どうにかなりそうだ・・・。」「えっ・・・?」
突き上げてくるような快感に喘ぎながら、キャロはきいた。「フリオも・・・?」「ああ。キャロのエッチな声きいてたら、俺も・・・」
と自分自身を見ながらいうフリオ。彼の視線の先には、反り返らんばかりに勃起したフリオの剛直があった。
「もう、入れていいか・・・?」
「うん、きて・・・。」
フリオはキャロの秘唇に自分のモノをあてがい、挿入しようとしたが、なかなかうまく入らない。
「あれ・・・?」
「そこじゃなくて、もう少し、下・・・。」
フリオはそれらしい入り口をみつけると、猛りきったモノを挿入していった。
「・・・っ!」
キャロは声にならない声をあげ、身をよじった。痛いのだろう。
それでもフリオは彼女を離さず、すこしずつ挿入を続けていった。
「大丈夫だ、もう少しだから・・・。」「・・・っ・・・うん・・・」
キャロはようやくそれだけの返事をし、痛みに耐えていた。 (キャロ・・・)
早く入れて彼女を痛みから解放したいと思った彼は、一気にモノを突き入れた。いつまでも痛がっているよりはこちらのほうがマシだと判断したからだ。
「っ!!」
「ごめんっ、もう入ったから・・・大丈夫だ」
「あ・・・入ったんだ・・・。」
キャロの中は暖かくてきつかった。フリオは彼女を気遣って言った。
「まだ痛いか?」
「少し・・・。でも、もう大丈夫」
「んじゃ、動くぞ」
少しずつ動かしていくフリオ。
だが、初めての彼には十分すぎるほどの刺激があった。キャロもだんだん慣れてきたようで、表情が痛みに耐える苦悶の表情から少しずつ変化していくのが分かった。
「あっ、あっ、はっ、ふぁっ!」
「く、うっ・・・」フリオにだんだん絶頂が近づいてきた。せっかくキャロが慣れてきたというのに、彼が果ててしまってはどうしようもない。フリオは少しでもキャロに気持ちよくなってもらおうと、自らの絶頂を堪えた。
それがキャロにも分かったようで、余計な心配をしてほしくなかった彼女は言った。
「私の、ことはっ、いいから、自分がっ、よくなることだけ、考えてっ!」
「キャロ・・・っ」その言葉でフリオはもう我慢の限界だった。
「・・・くうっ、キャロ、もう俺・・・。」
「うんっ、私も、もうっ・・・。」
フリオはラストスパートとばかりに激しく腰をふり、容赦なくキャロを貫いていた。
「うあっ、くっ・・・!」
「はあっ、あぁっ、フリ、オ・・・っはあぁぁぁぁっ!!」
二人同時に絶頂をむかえ、キャロの膣内にフリオの精液が大量に注がれた。
まだ荒い息が残る中、二人は身を寄せあっていた。
「フリオ・・・。ごめんね、突然で。」「なにを今更。…俺、お前のこと、大切にするからな。」
「……あたしも。」もう一度口づけを交わし、二人は眠りについた。
翌朝、彼らは気持ちよく目覚め、普段と変わらぬ日常を過ごしていた。だが、彼らの気持ちだけは変わっていた。これからは、また違う日常ができるかもしれない。……キャロはそんなことを思いつつ、仕事にでたのだった。
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