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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 リオルー氏 ウッドロウ×マリー 2002/12/25 -

「ダリス・・どうして私を置いていったんだ。
どうして、私を一人にしたんだ・・・・」

冷たい雪が降り積もるファンダリア。
その大陸の南に位置するサイリルの町。
今日も深々とその雪は降り積もるばかりで。

冷たいものが積もるのは外だけではなく
記憶を取り戻したと同時に全てを失ったマリーの心にも
冷たい刃が心を切り裂いてゆく。

何度自ら命を絶とうとしただろう。
ダリスのいない世界などもうどうでも良かった。

ただ、ダリスの傍にいたかった。


「寒い・・・・寒いぞ、ダリス・・・」


今日何度目かの大きな溜息をつくと同時に
玄関のドアが何者かによってノックされた。
マリーは涙に濡れた瞳を袖で拭くと
玄関のドアを開けて、来訪者を伺う。

「・・ウッドロウか。どうした?」

「マリー君、久しぶりだね。いや、
ルーティ君達から君の事を頼まれているしね。
それに、君は私の国の民だ。頼まれていなくとも気にはしているのだがね」

「・・・そうか、とりあえず寒いだろう。中に入れ」


       * * *


「いつもいつもすまないな。」

「気にする事はないよ、私の好意なのだからね。」


ファンダリアを統治するウッドロウは、
こうしていつもマリーの処にダリスを偲ぶ為の花や
料理好きの彼女の為に中々手に入りにくい食材を持ち寄ってくれる。
ダリスを失い失意のマリーにとって
その行為は、とてもありがたかった。

「今日はね、君のポワレに良く合いそうな紅茶を持ってきたのだよ。」

「そうか、ありがとう。丁度昨日の作り置きがある。食べていくか?」

「ああ、いただくとしよう。」


そう言うとマリーは椅子から立ち上がりキッチンへと向かう。
ウッドロウはそのマリーの姿を目線で追いながら小さく溜息をついた。


      (全く・・・私は何を望んでいるのだか・・。)

初めてマリーと出会った時こそ
女性と感じた事はなかったはずなのに。
ダリスという生涯の伴侶を失った時のマリーは
「女性」と呼ぶ他なかった。
今まで王子という身分もあってか、
多数の姫達と知り合い、恋に落ちてきた事もあった。
チェルシーのように、自分を慕う女性も数知れず見てきた。

なのに。

涙に崩れたマリーを見たときに、
今まで感じた事のない胸の痛みをウッドロウは覚えた。
そして、
あれから不思議と自分の視線が彼女に向けられていた事に気づく。


本当は痛い程に誰よりも女であったのかも知れない。
ルーティに頼まれたからではない。
自分自身が彼女の涙をもう見たくないと、
マリーを守りたいと強く願ったのだろう。

ウッドロウは立ち上がると、
キッチンで自分の為に食事を作るマリーの傍へと足を向けた。


「うん?どうした?もうすぐ出来る・・・・」

長い髪を一つに纏め、エプロンに身を包むマリーの背中に
温かい感触を感じた。
振り返ろうとしたその時には、
既にマリーはウッドロウの腕の中に捕らえられる。

「マリー君・・・・・」

「な、何を・・・・・」

ウッドロウの力強い腕はマリーをしっかりと抱きしめて。
彼の香りが、マリーの鼻腔を擽った。

「まだ、彼が忘れられないかい・・・?」

抱きしめていた腕を解くと、今度はその大きな両手がマリーの頬を包む。
ウッドロウのアイスブルーの瞳が彼女の瞳を射抜く。

「私では、ダリス君の代わりにはならないのかな?」

「何を言う・・。ダリスは、ダリス。お前はお前だ。
お前の代わりは誰もいないし、ダリスの代わりも誰もいないぞ。」

今までの彼とは違う様子に
マリーは不思議と胸が高鳴った。

ウッドロウもまた、腕の中にいるマリーを見つめると
警告音のように鼓動が鳴る。
その時にふわりとマリーの髪の香りが彼を包んだ。
女性特有の石鹸の薫り。



それが、彼の理性を断ち切った。
ウッドロウの唇が、マリーの唇へと押し付けられる。

「ん、ん・・・・っ」

息もつけぬ程の激しいキス。
マリーは思わず目をぎゅっと閉じた。

「な、何のつもり・・・・だ・・・っ」

「私はね、君が好きなのだよ、マリー君。」


ずっと抑えてきた気持ちがこんな形で彼女へ伝えるとは
思ってもいなかったが。
だが、いつも涙で頬を濡らす彼女をもう見たくなかった。
少しでも、ダリスの面影をウッドロウ自身が消し去りたかったのだ。


「だめだ、私はダリスを愛している・・・」

「知っているよ。だけれど、この気持ちは譲れないのだよ」


再びウッドロウの唇がマリーの唇を塞ぐ。
これ以上の言葉を紡がせないために。
初めは押し付けるだけのキスが。



徐々に唇の隙間から口腔へと舌を進め、マリーのそれとを絡めた。
激しいキスが交わされる。
どちらのものともいえない銀色の糸が彼女の口の端から
肌を伝い落ちる。
僅かに抵抗を見せるマリーの両腕を片手で捕らえると
もう片方の手がエプロンと服の上から豊満な乳房を掴む。

「・・・あ・・・っ」

「感度は、良さそうだね・・・」

駄目だと頭でわかってはいても。
一度欲に火のついたウッドロウはもう自分でも止める事が出来ない。
柔らかな乳房の感触を楽しむと、
掌に僅かに感じる尖りの存在に気づき、指先で摘む。

「ゃ、あぁ・・・やめ、ウッド・・・・ん、ん・・」

拒みの言葉を聞かないように、
ウッドロウの唇は彼女の唇を犯し続ける。
マリーの身体はキッチンに凭れるような形となり、
ウッドロウはポワレを暖めているコンロの火を止めた。


「好きだよ・・・マリー君・・・」


激しいキスにより、身体をやや撓らせたマリーの耳元で
ウッドロウが囁く。
マリー自身、ダリスへの思いとウッドロウへの戸惑いが葛藤となり
低く囁かれたその声にすら身体を震わせてしまう。

「酷い事はしないよ・・・・」

そう言ってウッドロウはマリーの足元に跪くと
彼女のはいていたスカートとエプロンを捲りあげた。
目前に現れた黒の下着に包まれる女の部分の中心を撫でてみる。
どうやら、反応は良いらしく、下着は湿りを帯びていた。
下着越しに花芽を探すように指先を動かす。

「あ、あァ・・・・ッん・・」

「良い声だね・・・」

マリーの唇から漏れる確かな喘ぎに、ウッドロウ自身も反応を示す。
僅かにぷっくりとした花芽を指先に捕らえるとその部分だけを
丹念に攻めて彼女に悦を与えた。

「ダメだ・・・、やめ・・・ッ」

「やめないよ・・・。だって此処は悦んでいるようだし」

「違・・・っ、あ、ああっ!」

下着越しに、ウッドロウがマリーの其処に唇を寄せて
花芽に歯を当てた。
痺れるような快感がマリーの背筋を駆け抜ける。
ウッドロウがゆっくりとマリーの下着を下ろすと
滴った愛液が下着へと付着し、艶かしく糸をひいた。
再び、其処へ唇を寄せると淫猥な音をたてながらマリーの泉を舌で犯す。

「んん・・・っ、あ、あ・・・・ぁっはぁっ」

舌で花芽を嬲ると、ひくひくと蠢き、塞がれるのを待つ密壷の奥へ
中指をゆっくりと挿入していく。
あたたかな愛液が彼の指に絡みつき、
久しぶりに異物の挿入を受けるマリーの中はきつくその指を締め付けた。

「気持ち良いかい?今は、ダリス君の事を忘れておくれ・・・」

切な気にウッドロウが言葉を零す。
そう言うと、マリーの中の中指は彼女の膣壁を擦り
一番反応の良いところを探す。
くちゅくちゅという淫音が二人の耳に飛び込む。
指先に感じる子宮のほんの少し手前あたりのざらざらした壁を擦ると
マリーが一際身体を撓らせた。

「ひ・・っ、あ、あ、ああ・・・!」

「そう、此処が良いんだね?」


ウッドロウは微笑を浮かべると、十分に愛液で滴った蜜壷に
もう一本指の挿入を試みる。
どんどん愛液に溢れる膣内はその2本目の指もすんなりと受け入れた。
先程、マリーが良い反応を示す膣壁を2本の指が擦り上げる。
それと同時に花芽へも唇を寄せてちゅうちゅうと音を立てて吸い上げれば
マリーが喉元を天井に向けてガクガクと身体を震わせた。

どうやら絶頂が近いらしい。

「イッても良いんだよ・・」

ウッドロウの低い声が彼女を包む。
最早、快楽によってウッドロウに支配されたマリーは
ただ彼のその言葉に従うのが精一杯だった。

「あ、ああ・・もっと、もっとソコ・・・ぉ・・・!」

「此処がいいんだね・・・ほら、もっと鳴いて?」

マリーの悦ぶ場所を丹念に攻めるとぐちゅぐちゅと激しい音をたてて
ウッドロウの手首を濡らすほどに愛液が滴り落ちてくる。

「イ・・・クぅっ、あ・あァ――――ッ」


声にならない喘ぎを唇から漏らし、マリーは絶頂に達する。
ぐったりと身体を撓らせたマリーを抱きとめると、
ウッドロウは再び彼女の耳元で囁く。

「挿れて、良いかい・・?」

        * * *


「あ、あっあっ!・・・ん、ぅ・・・っ」

「いいよ、マリー君・・・君の中は最高だよ・・」


ウッドロウの問いにコクリと頷いたマリー。
ダリスを想う心の何処かに。
ウッドロウに抱かれてこの辛い気持ちを封印したいという
思いも確かにあった。
ウッドロウは嫌いではない。
寧ろ好意を抱いている程で。

例え一線を退いたとはいえ、
本気で抵抗する気ならば、彼を力でねじ伏せる事もできたはずなのに。

マリーの中のもう一人の自分がそれを強く拒んだ。


今は、彼の腕の中でただの女でいたかった。



「私・・っ、私をもっと突いて・・・ぇっあぁ・・んっ」

「君が望む限り。」


キッチンの方にマリーを向かせて手をつかせると
腰を突き出させる形をとって、
ウッドロウは背後から彼女の中に己の怒張を沈める。
久しぶりに男を受け入れたマリーの中はまるで生き物のように
愛液を絡ませてウッドロウ自身を締め付ける。
ずちゅ、と繋がりから卑猥な音が漏れ、
それが益々二人の淫猥に火をつけてしまう。
繋がった其処からは、まだまだ溢れる愛液が滴り、
彼女の太腿を伝う。
スラックスのチャックを下ろして挿入している為に
恥丘とぶつかりあう場所はマリーの愛液で湿る。

しっかりとマリーの腰を掴んで後ろから何度もマリーの最奥を
突き上げれば、彼女は悦びの声を上げる。
子宮への振動は激しい快楽となり、
マリーを淫らな女へと変化させていく。

「イイ・・・っ、そこ、そこぉ・・・!あっああっ!!」

「そんなに・・っ、締めては・・・」

「ウッド、ロウ・・・ッ・・私、もう、も・・・・う・・っ」


マリーが絶頂を知らせる為に振り返り潤んだ瞳でウッドロウを見つめた。
快楽に震える唇に軽く唇を押し付けると
スパートをかけてウッドロウがマリーの中を突き上げ
激しい油送を繰り返す。

身体のぶつかり合う音と蜜の絡む音がなんとも卑猥で。


「イ・・・くぅっ、あっ、ああっ・・あァ――――!」

「マリー、君・・っ、出す、よ・・?」


先にマリーが絶頂に達し、ぎゅうぎゅうとウッドロウを締め付けると
それを追いかけるようにウッドロウもまた、己の白濁を
マリーの子宮奥深くへと注ぎ込んだ・・・・―――――


はぁはぁと肩で息をするマリーを後ろから抱きしめ、
全てを吐き出し、縮んだものを彼女の中から引き抜くと
トロリと膣内からウッドロウの吐精したものが流れ、
彼女の太腿を汚した。


「中で・・出したの、か・・・?」

「すまなかったね、君の中があまりにも良くて思わず吐き出してしまったよ


マリーを抱きしめる腕に更に力を込めながら言葉を零す。
どれくらいそのままで居ただろう。
ふと、マリーが重い唇を開いた。

「私は、ダリスを愛している・・・だが・・・。
お前に抱かれたいと思ったのも事実だ。」

小さく、一つ溜息をつくとマリーは言葉を続ける。

「今度作るポワレは・・お前の為に作ってみたいと・・思う。」

その言葉にウッドロウは小さく笑みを浮かべて
後ろから彼女の頬に唇を寄せた。

「私は待っているよ。いつか君が本当に私を愛してくれるようになる日を。」


ようやく、
私の心に降り積もる冷たい雪が
解けていきそうな気がする。

なあダリス。

私はお前をまだ愛してる。
だけど、お前を追うのはやめにするよ。

やっと私の心にも、
一つの光が差し込んできそうな、
そんな気がするから。


―――もう、寒くない。


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