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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
英雄王秘録 丼兵衛氏 ウッドロウ×エミリア 2003/03/10 -

「これは…、まるで監禁されている様に見えるが…」
ウッドロウ・ケルウィンは部屋の様子を一目見てそう漏らした。
「僕の立場からすれば仕方が無い。それに、ここが最も安全だ」
中性的な雰囲気を漂わせた黒髪の少年が呟いた。

『神の目』を巡る戦乱の後、亡くなった父王の後を継いだウッドロウは、
セインガルド王国への公式訪問のついでにクレスタの町へ「非公式」に
赴いた。当然の事ながら家臣達の強い反対に遭ったが、クレスタへ到着
するまでセインガルドに仕官していたスタン・エルロンと、ウッドロウの
弓の師匠であるアルバ・トーンの孫のチェルシーが護衛に当たるという事
でようやく実現したものであった。

「一人でも十分なのだが、今は自分の立場を考えねばならないからね」
「やっぱり、王様って大変なんだな…」
以前、ウッドロウに(冗談半分で)『王様になってみないかね』と言われて
少なからず驚いたスタンは、首都ダリルシェイドでの一悶着を何とか説得
する羽目になり、改めて一国の王の存在の重みに気付かされた様であった。
「ウッドロウ様ならば、きっと稀代の名君として称えられる様になりますわ!」
チェルシーは、玉座の横に自分が王妃として座っている姿を想像しつつ
熱っぽく言った。
「有難う、チェルシー。スタン君にも色々と迷惑をかけてしまった様で
申し訳無いと思うよ」
「そんな、俺の方こそウッドロウさんに…」

そんな訳で、道中は気楽なものであった。だが、当のウッドロウは
時折、上の空で何かに思いを馳せ、少なからず落胆している様に見えた。
(マリー殿………)

全世界に反旗を翻したヒューゴと、彼を操っていた天上王ミクトランとの
過酷な戦いの最中、ウッドロウは一行と同行していた女剣士のマリー・エー
ジェントに密かに想いを抱いていた。グレバム討伐の折、かつての伴侶を
失い、立ち直りつつも心に深い傷を負っていたマリーに対して、ウッドロウ
は感情を抑え切れずに自らの想いを告白した事があった。
…要するに、彼は失恋しつつも未練を抱えていたのである。

「…それで、今日はここに泊まるのか?」
「恐らく、そうなるだろう。スタン君やルーティ君が勧めてくれた事もある
がね。スタン君とチェルシーは所要があって一旦ダリルシェイドへ戻った後
に明日にはここへ迎えに来る予定だ」
こうして、ウッドロウはクレスタのルーティの家で一夜を過ごす事となった。
孤児院の横のこじんまりとした家で部屋は居間と食堂と寝室の3つと地下室
を改造した居間が1つであり、地下室の方はルーティの「弟」が使用していた。

…ウッドロウが一目見て思わず言葉をこぼした部屋がそれであった。

その夜、ウッドロウは寝床に付いていたが、マリーの事もあってか中々寝つけず
にいた。彼が告白してから何百回目になろうかという溜息をついていた時、微か
に物音が聞こえるのを耳にした。

「…ぅ、ぁぅ……、ぃぃ………」

(一体何の音だ?)
寝床から起きて耳を澄ませると、どうやら地下の居間の方から物音が聞こえるの
が分かった。
(リオン君が悪い夢でも見てうなされているのかも知れないな…)
ウッドロウは様子を見ようと地下室の頑丈な扉の前まで来た時、僅かに開いていた
ドアの隙間から見えた光景に思わず目を疑った。

「あぅ…ん………、ね、姉さん………」

ルーティがリオンの上に圧し掛かり、肌を寄せ合っていた。2人の関係を知る者
にとっては、2人が姉弟が近親相姦の禁汚を犯しているというそれだけでも十分
衝撃的なものであったが、ウッドロウは更にその事を上回る衝撃を目の当たりに
する羽目に陥った。

(リオン君…?、ま、まさか………!?)
リオンは制服の下のシャツを捲し上げられていたが、女性のものと思しき膨らみ
がカンテラの薄暗い明かりの下でもはっきりと写し出されていた。ルーティは
その膨らみに唇を合わせてゆっくりと吸い、片方に掌を当てて持ち上げていた。
リオンは膨らみを吸われる度に艶やかな喘ぎ声を上げている。
「ふふ…、結構イイ声で鳴くじゃないの、エミリアちゃ〜ん」
ルーティのもう片方の手は白いタイツの脚と脚の間を擦っている様で、独特の
水音が部屋に響いていた。
「姉さん、そんなに…されたら……僕は………」
(信じられん…)
ウッドロウは自分の目の前にある異様な光景に釘付けとなっていた。実の姉が
女性化した「弟」と情事を交わしているなどというのは極めて珍しいものである
ばかりか、そもそもウッドロウは男女のその行為に疎かった為である。
「ふぁぁ…、あぁん!」
リオンは身体を痙攣させると、失神したのかそのまま寝床へ倒れ込んだ。
「あぁ〜、お遊びも疲れるわね。面倒臭いからここで寝るか」
ルーティもリオンの隣に横になるとすぐに寝息を立て始めた。それを見計らい、
ウッドロウがこっそり重たい鉄製のドアをゆっくりと開け、居間の中へ忍び足
で入っていった。

(本当に女性の体になっているのか…)
寝床に仰向けになって横になっているリオンのシャツと制服の襟は間違い無く
女性の膨らみで押し上げられており、心なしか体つきも細身ながら丸みを帯びて
いる様に見えた。男装の美少女といった面持ちである。
寝床の横でリオンの身体を観察している内に、自分の心の中に劣情が湧き出して
くるのを感じた。増してや、襲って下さいと言わんばかりの格好である。
(リオン君………済まん)
ウッドロウはリオンの胸の膨らみに両手を合わせて押し上げた。
「ん…っ」
(感じているのか…)
始めて触る胸の柔らかな感触と、背徳めいた後ろめたさに戸惑いながらも手を
休めなかった。
(こ…こちらはどうなっているのか………)
白いタイツに手を伸ばし、脚の合間の部分に触ると緩やかな曲線を描いた土手の
感触がタイツの布越しに伝わってきた。
(ルーティ君はここを弄んでいたのだな…、マリー殿もこうなっているのか?)
もはや、ルーティが横で寝ているのも目に入らなくなったのか、ウッドロウは身を
乗りだし、リオンの身体に覆い被さって胸と股間を触り出した。

「あぁ…、マリー殿……、せめて貴方ならば良かったのだが………」

失恋の痛手を癒す為か、はたまた未成年の少女(元少年)を弄んでいる罪悪感を
紛らわす為か、ウッドロウは独り言を呟いた。

「…だったらマリーとやればイイんじゃないの?」

ウッドロウは心臓をアイスニードルで貫かれたような衝撃を受けた。その声は、横で
寝ている筈のルーティからのものであった。
「…も、もしかして………起きていたのか?」
ウッドロウの顔面からは血の気が引いて灰色となり、今にも気絶しそうである。
「寝てたけど、アンタがソイツを散々鳴かせるもんだから起きちゃったわよ。おまけに
でかい声で独り言言ったりしてたからね。これで起きないのはあのスカタン位よ」
よりによって、自分の一番見られたくない恥部を一番見せたくない人物に目撃されて
しまったウッドロウは、いつもの凛とした姿とは到底似ても似つかぬ姿勢で恐る恐る
口を開いた。

「ルーティ殿、何でもするからこの事は今生の秘密に………」

ルーティは土下座するウッドロウを尻目に暫く考え込んだ後、唐突に切り出した。
「そ〜ねぇ、人間誰しも間違いはあるし、500万ガルドで黙っててあげましょうか。
ウチも孤児院の経営費用が馬鹿にならないのよね」
「ご、500万…」

2度の戦争で荒廃し、町の復興資金やハイデルベルグ城の修復費用で財政が火の車の
ファンダリア王室にとっては国を傾かせるには十分な額であった。

「…と思ったけど、アタシの頼みを聞いてくれれば5000ガルドに負けてあげてもイイ
わよ。仲間にあこぎな真似はしたくないしね」
「…る、ルーティ君、済まない…。恩に着る」
ウッドロウは土下座の頭を低くした。
「で、頼みとは一体何だね?」
「…スタンをここに呼ぶ事」
「何だ…分かった、その位ならば…」
「それだけな訳ないでしょ。あとはコイツとヤル事」

「それは…申し訳無いが…」
「散々弄んどいてほったらかしは無いでしょ。アタシの妹なんだから、落とし前は
きちんと取ってよ!」
「…承知した」
「あと、記録もしっかり撮ってあるからね。イザという時は追加援助も頼むかも」
「何?!」
「オベロン社のテクノロジーって本当に凄いわね〜」
部屋一帯に目を凝らすと、天井の片隅とベッドの横にレンズ動力の監視カメラが数台
設置されている事に気が付いた。

…ウッドロウは自分の不甲斐無さを心底呪いたい気分であった。

「姉さん…、一体どうなって…んっ」
リオン―ルーティに言わせればエミリア―は目が覚めると、いつの間にかウッドロウ
が自分の身体を抱いていて、しかもルーティが両腕を掴んでいる事に困惑していた。
「うちに資金援助してくれるっていうから、お礼にアンタを差し出すって訳よ」
「そんな馬鹿な話があるか!」
「すまん、リオン君。私の出来心で…」
「ほらほら、ゴタゴタ言ってないでさっさとヤリなさいよ!」
もう破れかぶれとばかりに、ウッドロウはリオン(エミリア)の胸の谷間に顔を埋め
白タイツを手で引き下げた。
「わっ!…、や…やめ…んむぅ…」
「アンタうるさいからちょっと黙ってて」
ルーティは何処から持ってきたのか、ギャグをリオン(エミリア)の口に付けた。
「んぅ〜、ん〜!!」
「まだ抵抗するか。ま、入れちゃえば大人しくなるわね」
そう言うと、ルーティはウッドロウの身体を無理矢理引き寄せると、剛直を手で立て
てリオン(エミリア)の秘所に押し当てた。

「ん〜〜〜!!」
「リオン君、済まない…」
これまで色々なモノを咥え込んで来た為か、リオン(エミリア)の秘貝はウッドロウ
の剛直を深々と飲み込んだ。
「んぅ…、ふぅ…ん」
「くっ…!!」
経験が無い為か。ウッドロウは挿入しただけで早くも果てそうである。
ルーティはリオン(エミリア)の腕を離すと、身体を起こして背中から両手を伸ばして
以前よりも膨らんで大きくなった両方の双丘を揉みしだいた。勿論、胸が膨らんだのは
ルーティがほぼ毎日こうした運動を欠かさなかったからである。
「エミリアちゃ〜ん、ファンダリア王室御用達のアレのお味はどうかなぁ?」
リオン(エミリア)の双丘を揉みつつ、ルーティがからかう様に囁いた。
「エミリア…?」
「コイツの新しい名前よ。女の子だから『エミリア』なのよん」
「な、何て安直な…」
「むふぅ、んぐぅ、ん…(姉さん、後で覚えてろ…)」
「あ、何だかまだ反抗的よね〜。言う事聞かない悪い子はこうよ!」
ルーティは、揉んでいた胸の小ぶりで芯のある乳頭を指で強く摘んだ。
「ぐぅ!」
「くっ…、し、締まる………」
リオン(エミリア)の秘貝にも力が入り、剛直を締め付けられたウッドロウ
が顔を歪ませて苦痛の声をあげた。
「ルーティ君、も、もう駄目な様だ…」
「もう?、早漏にも程があるわよ。ま、あと500ガルド払ってくれたら中に出しても
イイわよ」
「…も、もし外に出したら…」

「シーツ代と部屋の洗浄代などで合計50000ガルド」

「ぐはぁ!!」
ウッドロウの理性と羞恥心が薄れた脳裏に『500ガルドで済むなら…』という考えが
浮かんだ瞬間、剛直から大量の白濁液が吐き出された。
「んくぅ…、うぅ………」
ギャグの間から呻き声とも吐息とも付かぬ声をあげてリオン(エミリア)は身体を
痙攣させて果て、秘貝からは大量の白濁液が零れ落ちた。

「あらら、500ガルドと言った筈だったけど、良く聞こえてなかったのかしら?」

寝床に沈没した2人を尻目にルーティがあっけらかんと呟いた。

「ほら、アンタが身体張って稼いだ金よ」
ルーティは相変わらず寝床に死んだ様にぐったりしているリオン(エミリア)の横に
ガルド紙幣の札束を投げた。ウッドロウはリオンの惨状に目も当てられなかったのと
後ろめたさがあったので、「寄付金」をルーティに払うと早々に逃げ帰った様である。

「姉さん、こんな事して恥ずかしいと思わないのか…?」
「あ〜ぁ、これだからお坊っちゃん、否、お嬢ちゃんは困るわネェ!。世間はとっても
厳しいのよ。アタシらとチビ共が生きてくにはどうしたってお金が必要なの!」
「だからって、仲間を脅迫するのは…」
「アンタの口から『仲間』って言葉が出るとはね。ウッドロウだって今度からはあんな
真似は絶対しないし、人生経験だと思えば安いもんよ」
「………」

「あ、あと数日したらスタンが来るから、それまでに支度しといてね」

後日、リオン(エミリア)はこの何気ない事が、実は姉の恐ろしい計略であった事を
身をもって知る事になる。

(マリー殿、私は貴方に恋焦がれる資格も無い男だ…)

結局、ルーティの言う「安い人生経験」は一人の男の半生をすっかり変えてしまった。
後年、ウッドロウはファンダリアの民から「英雄王」と称えられたが、王の方針から
后を迎える事は無く、生涯独身の身を貫いたと言われる。


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