…* The Cause of Santa Claus 1 *…
「ねぇねぇ、マンカスお兄ちゃん」
「どうした、シラバブ?」
もうとっくに眠りについたと思っていた妹猫。
不意にその目をパチリと開けて、マンカス見上げて問うてきた。
「マンカスお兄ちゃんは、サンタさんに会ったこと、ある?」
答えを探す、その間はほんの一刹那。
彼は穏やかな微笑み浮かべ、少し楽しげに答えを返す。
「あぁ、あるぞ」
「ホント!?」
「本当だとも」
「どうやって?どんな人だった?」
数刻前の、寝惚けまなこはどこへやら。
驚きと、喜びと、好奇心で光る目に
「聞きたいか?」
とびっきりの笑顔を向けて
「聞きたい!」
始まる彼の思い出語り。