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投稿小説

LAEVATAIN
バーニン・ナウマンダーVSデザート・チータヘックス(かにのオリボス)
制作者:マシン・Jさん


 中東の砂漠へ行け。
 第4陸上部隊隊長に昇格したバーニン・ナウマンダーは、いきなりこう言われて驚いた。
 …砂漠!?
 正直言うと、何もなくて暴れがいがなさそうだと思った。
 都会ならある程度は我慢しててもハデにやれたのに…
 だが、頭の悪い彼もそれは言っちゃ拙いことぐらいわかっている。
「えーと、この辺だな」
 大画面に出てきた地図を見ると…確か、あの辺は油田があるところだ。
 あの辺を防衛しろということだろうか。
 ――待てよ…これじゃ、ハンターと言うより完全に軍人じゃないか。
 そう言うものは何人もいると聞いたが、現状は変わっていない。
 とはいえ、「軍隊」の方へいったとしても、きっとやってることは同じ「大暴れ」だろう。
 そう腹をくくると、ナウマンダーは出発の準備を始めた。

−***−

 言われた場所へたどり着くと、レプリロイドが意外と多いことに驚いた。
「バーニン・ナウマンダー新隊長ですね。お待ちしておりました」
 その中でもかなり体の大きなレプリロイドが出迎えてきた。
「おい、この辺にイレギュラーなんて本当にいるのか? 俺の思ってた通り、ただ砂だらけってだけじゃないか」
「いますよ。ほら…ああぁぁぁぁ!」
 叫んで指差す方向を見ると、一人のレプリロイドに大型レプリロイドが3人倒されていた。
「第4陸上部隊って、こんな弱いのばっかだったのか?」
 ナウマンダーが呆れて言うと、
「全くだぜ。こいつら、デカイだけじゃねぇか」
 そのイレギュラーも続いて言ってきた。
「まぁいい。これで、この油田もいただきだ」
「そ、そんなバカな…あの3人はここにいる数少ない特A級ハンターだぞ…」
 出迎えてきた隊員は驚きを隠せないようだ。
「これで特A級か。イレギュラーハンターってのもたかが知れてるな」
「待て、小さいの。まだ俺がいるぞ。第4陸上部隊隊長、バーニン・ナウマンダーだ。自分を処分するやつの名前ぐらいは覚えておけ」
「俺はデザート・チータヘックスだ。葬られるのはお前だ」
 いつの間にか両者は戦闘体勢に入っていた。

「陸上部隊隊長さんか…、へっ、おもしれえ。どちらが地上を支配するか、勝負しようじゃねえか!」
「何だ、貴様。弱い奴に限ってよく吠える。ふん、格の差って奴を教えてやろうじゃないか」
 ビュン!
 ――き、消えた!?
 チータヘックスはものすごいスピードを活かし、ナウマンダーの不意をついた。
 数回、金属のぶつかり合う音が響く。
 ナウマンダーも負けじとファイヤーウェーブを繰り出すが当たっていないようだ。
「ちっ…これだから小さいヤツってのはダメだな。豆粒みたいな体だからって、小手先の技なんかで勝負しやがって」
「チッ…なんて装甲してやがんだ。だがお前こそ、自分がトロイからって人の技を悪く言うモンじゃねぇぞ」
 チータヘックスは先ほどとは違う構えをすると、必殺技を繰り出してきた。
「そして、炎とはこう使うものだ!よく見ておくがいい!バーニング・トルネード!!」
 ――炎と竜巻が合わさった武器だと!?
 普通なら実現不可な武器を目前にして、さすがのナウマンダーも驚いていた。
「ぐおおぉぉぉぉ!!」
 しかし、ナウマンダーはその武器に耐えた。
「タフさだけはすごいものだな。だが、いつまでもつかな!?」
 さらにバーニング・トルネードが!
 しかし、今度は見切ったのかジャンプしてよける。
 ズシーン!
「うおっ!」
 チータヘックスが転倒した隙をついてファーヤーウェーブを放つも、また避けられた。
「さっきも言っただろう、炎はこう使うのだ! バーニング・トルネード!!」
「やっぱり小さいヤツは…いくら大技でも、何度もやるのは馬鹿の一つ覚えというのだぞ」
 ジャンプして避け、振動を起こすがこれも見切られたのかチータヘックスもジャンプしていた。
「お前、人のこと言えんのか! 潔く散れ! バーニング・トルネード!!」
 着地と同時にバーニング・トルネードを放つ。
 ジャンプして避けるが、今度の振動はさっきよりも少し軽い。
「おいおい、どうした!? お前の炎も弱々しくなってるぞ」
 振動を回避し、着地したその先には…
「何ぃ、オイルだと!? いつも間にこんなものを!」
 ナウマンダーはチータヘックスが飛んでいる間にオイルを撒いておいたのだ。
「スキあり、くらえ!」
 グシャッ!
 ナウマンダーはジャンププレスでチータヘックスの体を潰す。
「ぐわああぁぁぁ!」
「生ぬるいぜ、ダメ押しいくぞ!」
 壊れかけたチータヘックスにさらにオイルの上塗りをすると、
 ファイヤーウェーブで炎上させた。
「マーズに…トリプルMに、栄光あれ―――――!!」
「栄光あれ、か。今時そんなやつがいたとはな」

(すごい…ナウマンダー隊長って力はもちろん、戦術にも長けていたんだな)
 隊員達の羨望の眼差しがナウマンダーに向けられる。
「いいか、お前ら。その辺のヤツよりデカイくせに、あんな小さいのに敵わなかったとは情けない! その場で腕立て50回!」
(…前言撤回…レプリロイドに腕立ても何もないだろ…)
 ナウマンダーの鬼隊長ぶりは瞬く間にイレギュラーハンター内に知れわたったという。




制作者コメント
今回の主役はナウマンダーです。
このキャラも目立ってるようで目だってない気がしますね。
一応、隊長なのですがそれを覚えてる人は何人いるのかな……
俺はちゃんと覚えてるけど、なぜか忘れてたって人がいそうな気がするんですよね。
そんな彼はどんなリーダーだったのかなと思って書いてたのに何かずれました。
D-sideさんに便乗してかにさんのキャラ使っちゃいました。
…こっちはマヌケになっちゃいましたが。そういうキャラ、けっこう好きですよ。


管理人コメント
チータヘックスを使ってくれてありがとうございます〜♪
ナウマンダーとの対戦、面白かったですよ。
オイルに足を滑らせるってところも、原作通りで(笑)
いやぁ、ほんとに嬉しいです。


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