<< top << text << novel |
バーニン・ナウマンダーVSデザート・チータヘックス(かにのオリボス) 制作者:マシン・Jさん 中東の砂漠へ行け。 第4陸上部隊隊長に昇格したバーニン・ナウマンダーは、いきなりこう言われて驚いた。 …砂漠!? 正直言うと、何もなくて暴れがいがなさそうだと思った。 都会ならある程度は我慢しててもハデにやれたのに… だが、頭の悪い彼もそれは言っちゃ拙いことぐらいわかっている。 「えーと、この辺だな」 大画面に出てきた地図を見ると…確か、あの辺は油田があるところだ。 あの辺を防衛しろということだろうか。 ――待てよ…これじゃ、ハンターと言うより完全に軍人じゃないか。 そう言うものは何人もいると聞いたが、現状は変わっていない。 とはいえ、「軍隊」の方へいったとしても、きっとやってることは同じ「大暴れ」だろう。 そう腹をくくると、ナウマンダーは出発の準備を始めた。 「バーニン・ナウマンダー新隊長ですね。お待ちしておりました」 その中でもかなり体の大きなレプリロイドが出迎えてきた。 「おい、この辺にイレギュラーなんて本当にいるのか? 俺の思ってた通り、ただ砂だらけってだけじゃないか」 「いますよ。ほら…ああぁぁぁぁ!」 叫んで指差す方向を見ると、一人のレプリロイドに大型レプリロイドが3人倒されていた。 「第4陸上部隊って、こんな弱いのばっかだったのか?」 ナウマンダーが呆れて言うと、 「全くだぜ。こいつら、デカイだけじゃねぇか」 そのイレギュラーも続いて言ってきた。 「まぁいい。これで、この油田もいただきだ」 「そ、そんなバカな…あの3人はここにいる数少ない特A級ハンターだぞ…」 出迎えてきた隊員は驚きを隠せないようだ。 「これで特A級か。イレギュラーハンターってのもたかが知れてるな」 「待て、小さいの。まだ俺がいるぞ。第4陸上部隊隊長、バーニン・ナウマンダーだ。自分を処分するやつの名前ぐらいは覚えておけ」 「俺はデザート・チータヘックスだ。葬られるのはお前だ」 いつの間にか両者は戦闘体勢に入っていた。 「陸上部隊隊長さんか…、へっ、おもしれえ。どちらが地上を支配するか、勝負しようじゃねえか!」 「何だ、貴様。弱い奴に限ってよく吠える。ふん、格の差って奴を教えてやろうじゃないか」 ビュン! ――き、消えた!? チータヘックスはものすごいスピードを活かし、ナウマンダーの不意をついた。 数回、金属のぶつかり合う音が響く。 ナウマンダーも負けじとファイヤーウェーブを繰り出すが当たっていないようだ。 「ちっ…これだから小さいヤツってのはダメだな。豆粒みたいな体だからって、小手先の技なんかで勝負しやがって」 「チッ…なんて装甲してやがんだ。だがお前こそ、自分がトロイからって人の技を悪く言うモンじゃねぇぞ」 チータヘックスは先ほどとは違う構えをすると、必殺技を繰り出してきた。 「そして、炎とはこう使うものだ!よく見ておくがいい!バーニング・トルネード!!」 ――炎と竜巻が合わさった武器だと!? 普通なら実現不可な武器を目前にして、さすがのナウマンダーも驚いていた。 「ぐおおぉぉぉぉ!!」 しかし、ナウマンダーはその武器に耐えた。 「タフさだけはすごいものだな。だが、いつまでもつかな!?」 さらにバーニング・トルネードが! しかし、今度は見切ったのかジャンプしてよける。 ズシーン! 「うおっ!」 チータヘックスが転倒した隙をついてファーヤーウェーブを放つも、また避けられた。 「さっきも言っただろう、炎はこう使うのだ! バーニング・トルネード!!」 「やっぱり小さいヤツは…いくら大技でも、何度もやるのは馬鹿の一つ覚えというのだぞ」 ジャンプして避け、振動を起こすがこれも見切られたのかチータヘックスもジャンプしていた。 「お前、人のこと言えんのか! 潔く散れ! バーニング・トルネード!!」 着地と同時にバーニング・トルネードを放つ。 ジャンプして避けるが、今度の振動はさっきよりも少し軽い。 「おいおい、どうした!? お前の炎も弱々しくなってるぞ」 振動を回避し、着地したその先には… 「何ぃ、オイルだと!? いつも間にこんなものを!」 ナウマンダーはチータヘックスが飛んでいる間にオイルを撒いておいたのだ。 「スキあり、くらえ!」 グシャッ! ナウマンダーはジャンププレスでチータヘックスの体を潰す。 「ぐわああぁぁぁ!」 「生ぬるいぜ、ダメ押しいくぞ!」 壊れかけたチータヘックスにさらにオイルの上塗りをすると、 ファイヤーウェーブで炎上させた。 「マーズに…トリプルMに、栄光あれ―――――!!」 「栄光あれ、か。今時そんなやつがいたとはな」 (すごい…ナウマンダー隊長って力はもちろん、戦術にも長けていたんだな) 隊員達の羨望の眼差しがナウマンダーに向けられる。 「いいか、お前ら。その辺のヤツよりデカイくせに、あんな小さいのに敵わなかったとは情けない! その場で腕立て50回!」 (…前言撤回…レプリロイドに腕立ても何もないだろ…) ナウマンダーの鬼隊長ぶりは瞬く間にイレギュラーハンター内に知れわたったという。 | ||
制作者コメント 管理人コメント |
<< top << text << novel |