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マグネ・ヒャクレッガーVSクルーエル・ヒャクタンガー(オリボス) 制作者:マシン・Jさん 「これでついに197件目だぞ……」 「クソッ! 奴はいったいどこにいるんだ!」 最近、「天空の通り魔」と呼ばれるものの犯罪が街を恐怖に陥れていた。 人間だろうとレプリロイドだろうと目をつけられたものは痛めつけられ、最後には大きな針でくし刺しにしていくというものであった。 資料室からものすごい勢いで出てくる一人の影。 「よう、ヒャクレッガー? …っておい!」 …おかしい。アイツにしては落ち着かなさ過ぎだ。 声をかけた男、ホーネックは資料室のドアが開きっぱなしなのに気付く。 「アイツ、過去の事件を調べるとはめずらしいな…ん?」 ドアどころか、資料までもが片付いておらず、しかも中には誰もいない。 「何を調べてたんだ? アイツは」 片付いてない資料は最近の『天空の通り魔』の事だった。 それを狙うようについてくるもう一つの影… 「…お前か。キリのいい順番のときにつぶそうと思ってたからありがてぇぜ!」 ヒャクレッガーを狙う影。それはレイピアを片手に持った鳥形のレプリロイドだった。 「やはり貴様か。あの手を使うものは他にいないからな。天空の通り魔。いや、『クルーエル・ヒャクタンガー』!」 どうやら知り合いらしい。そう言ったヒャクレッガーはすでに両手に拡散弾をかまえていた。 「その名前で呼ぶんじゃねぇ! ムカつくんだよ!」 闘いは始まった。 ヒャクレッガーが拡散弾を投げつけると、ヒャクタンガーは指ほどの大きさをした針を投げつけ相殺。 瞬間移動でかく乱しようとすると、持ち前の速い動きで的を絞らせない。 互いの技を知っているため、ある程度近づくと、すぐ間合いを離す。 そういったことを繰り返し、どちらも攻撃をヒットさせられずにいた。 戦いが始まって2時間が経過したとき、 「ちっ、招かざる客が来たようだ。決着はココでつけようぜ」 丸めた紙切れを投げるとヒャクタンガーは飛び去っていった。 「待て!」 「どうした? ヒャクレッガー」 そこに現れたのはホーネックだった。 「副隊長! すみません、イレギュラーを1体、逃がしてしまいました」 「天空の通り魔だな? 話してみろ」 ヒャクレッガーは以前の関係、アサシン仲間であったこと、ライバルであったことをなどを話した。 「わかった。では、クルーエル・ヒャクタンガーはお前に任せる。ちゃんと処分してくるんだぞ」 「了解!」 ヒャクタンガーの残していった紙に書かれた決戦の指定場所。 どうやら、ここが彼のテリトリーだったらしく、例のくし刺し死体があちこちにある。 そして、指定のポイントに行くと、 「やっぱり一人で来たか。俺のコレクションは気に入ってくれたかな?」 「そいつらの中に、特A級らしいのが少ししかいないじゃないか。自慢にもならんな」 「フン、お前もその中に加わることになるぜ! 300人目としてな!」 闘いの火蓋は切って落とされた。 前回同様の探り合いが続いたが、 「ニードルタワー!」 地面から突然、大きな針が飛び出し、ヒャクレッガーは足をとられた。 「もらった! くらえぇぇぇぇぇ!」 ザクッ! レイピアがヒャクレッガーの肩をとらえた。 「そしたらお約束の痛めつけだろう? そうはいかんぞ!」 「フン、わかっているなら覚悟はいいな? 悶え苦しめぇ!」 レイピアを抜こうとするが 「!? 抜けねぇ…てめぇ、磁力で止めやがったか!」 「さすがに貴様相手に無傷というわけにはいかなかったな。だが、これで終わりだ!」 肉を切らせて骨を絶つとはまさにこのことだろう。 不意をつかれたヒャクタンガーをヒャクレッガーの尻尾がついにとらえた! (やったか…。だが、さすがにこれじゃ動けないな) そう思い、意識が消えかけたその時、 「大丈夫か、ヒャクレッガー!」 「副隊長! …なぜここに? ヒャクタンガーは…」 「悪いが後をつけさせてもらった。お前が負けたら俺がヒャクタンガーを始末するつもりだったからな。それに、奴はお前のウィルスにやられてデータが完全に消えてたぜ。覚えてないのか?」 「いや、私も必死でしたから。でも、これですべての過去に決着がつきました」 「ご苦労だったな。お前にはこれからもたくさん働いてもらわなくてはならないからな。その時までゆっくり休め」 なにやら満足げなヒャクレッガーは答えた。 「了解!」 | ||
制作者コメント 管理人コメント |
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