「にしてもすごいよね、外の世界!」
さっきからクリアの言葉から出るのはこればかりだ。
太陽を見て、すごいねぇ〜、と2人に笑顔を振りまき
ながら1人何かを見つけてはそっちのほうへ走る。
その姿は赤子よりも好奇心が旺盛で、純粋に喜んでいる。
そんな様子に慣れている剣は何も言わないが、ラインは
目をパチクリさせているばかり。
「おい、剣。」
「何だ?」
「その王子って――あんな感じなのか?」
「基本的に地下室での生活だったからな。まさか此処まで
喜ぶとは思っていなかった。」
クリアを見て、思わず目を細める。
「曲りなりとも、クリアにしてやれる最大のことはできた。――ただ、
このような形となってな。」
「――なぁ、国王は何を考えて兄妹を引き離したんだろうな。」
「さぁな。クリア自身は何も突っ込まなかったから俺にも分からない。
クリアなんて存在、噂にも出てきてなかったからな。」
2人の間に沈黙が走る。二人はただ黙り、足を進める。
クリアは随分と先に行ってしまったようで、そのままの
ペースでクリアが先へと進めば米粒程度の小ささになってしまう
だろう。
「……なぁ。」
ラインが閉じていた口を開く。
「何だ?」
「王子、道分かってるのか?」
「………おいクリア!止まれ!」
剣はそれに気付くと声を上げる。だがクリアはえー?と何を
言っているのか分かっていなかったようだ。また足を進めて歩き
出した。
「おい行くぞ。すぐ走れ。」
「お前の瞬間能力さえ使えば――」
「あれは気力を相当使うんだ。」
止まれ!と珍しく彼にしては声をあげてクリアを止める。そこでようやく
クリアは止まり、剣も止まる。
「さて、俺も行くかな。」
ラインは足を少し早めに動かした。
「ま、不謹慎だけど中々楽しい旅になりそうだな。なぁ……王子?」


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