勝手に深読み・lots解釈☆

※管理人の個人的解釈です。公式設定とは何の関係もありません。

「EYE」





勝手に深読みして勝手に語ってしまおう、というのが今回の趣旨なんですが、
やっぱりと言うかなんと言うか…最初はニール神父様の事です。

ニール神父の最大の特徴は目を閉じている事、ですよね。
種族を隠すための方法で、魔力で周りのものは見えている、ということですが…。

本当に種族を隠すためだけに、目を閉じているんでしょうか?
ラストバトルで開眼してもらうと「人を傷つけたくないから目を閉じている」と仰るんですが…
本当に、それだけなんでしょうか?
(ここでそれだけだと言うと以下の文全く必要なくなっちゃいますね)


ためしに、目を開いたままで自分の一番嫌いな光景を想像してください。
スプラッタでも親に怒られてる光景でも、苦手な生き物でも。
……リアルに想像がつくと、目を背けたくなりませんか?

私の場合、周りの人からすれば笑い話なんで書きますけど
「たべっこ○うぶつ」なる動物型ビスケットが怖いんですよ。
ちっちゃい頃その某ビスケットを食べてた私に向かって親が
「痛い、痛い、食べないで!」
なーんて(親はふざけてるつもりで)言ったんですが、私はマジで怖くて。
それ以来動物型の食べ物(鳩サ○レとか、たいやきとかひよ○とか)…苦手なんですよ。
だから目の前に食べかけの「たべっこどう○つ」があって痛くて泣いてると思うと…
視線を横にそらしたり、目を閉じたり頭を振ったりしてその幻を追い払おうとするんです。

私の例はちょっと極端ですが、人間、見たくない物からは目をそむけますよね?
目を閉じてしまえば、見ないですみますから。
(車の運転中はそうも行かないとか、細かい事は置いておくとして)


…ふと、思ったんです。
ニールさんは一体何から目を背けるために目を閉じているんだろうって。
周りの人に、種族を悟られない事も勿論大事ですけど…。
なんだか、自分自身を「見ない」ために、目を閉じているようにも思えるんです。
未だに振り切れていない奥さんとの「過去」や、自分の本当の「種族」から
逃げるというか…そういったものと正面から向き合わないで済むように、と
目を閉じているように感じたんです。
ご自身で「自分は弱い」という事をほぼ初対面のエストスに漏らしていたことからしても、
ニールさんの閉じた目は自分が本来見つめなければいけない現実から逃げていることの
象徴なんじゃないかという気がします。






…だけど、ニールさんの閉じた目と「見る力」についてもう一つ疑問が。






目は「閉じて」いるのに……「見える」んですよ?
魔法が使えない私にはその感覚は分からないですが……やっぱり、違和感と言うか。
しかも、「見える」のは、普通にあたりにあるものだけじゃない。
本来普通の人には見えないようなものまで、ニールさんは「見て」ますよね。
生きてない…人とか。
それに姿の見えないエストスの中のもう一人の住人についても…気付いてましたし。

それって…不思議じゃないですか?


幽霊とか、魔族(ちょっと違うけど、雰囲気的には悪魔に近いものがあるかもしれないし)って
一般的に【怖い】イメージが先行するし、ダメな人は話だけでも耐えられないですよね。
つまり、ある意味では「見たくない」ものの代表格。
しかも幽霊って事は…この世に何がしかの心残りがある人たち。
ニールさん関連のあるサブイベントを見た方は…多少、後味の悪い思いをしませんでしたか?
「許さない…」というあの女の子の言葉に代表されるように、
幽霊の心残りって大概は、マイナスの感情をともなうものだと思います。
怒りだったり、恨み、苦しみ、悲しみだったり。
人間なら当たり前の感情ではあるものの…やっぱり、避けられるなら避けたいと思う感情ですよね?

見たくないし、出来ることなら避けて通りたい感情の結晶。
そんな幽霊が、目を閉じていても見えるとしたら。


…辛いんじゃないでしょうか、きっと。
もう目は閉じてしまっているのだから、これ以上目を背けようがないですし。
現実から逃げるために目を閉じているのに、目を閉じていても現実の方から
有無を言わせず視界に飛び込んできてしまうんですから…。
しかも職業柄(本業も副業も)、他人の苦しみを救うことが義務付けられていますよね。
対象者が生きてたり、生きてなかったりしますけど。


自分のことでさえ、目を背けたいほど一杯一杯なのに
他人の苦しみまで背負わされているとしたら…それは、すごく重荷だと思います。



ん?なんか少し話がずれてしまった…。
まとめると、こういうことが言いたかったんだと思います。


 ニール神父が目を閉じているのは、彼なりの【運命への抵抗】なのではないでしょうか。

生まれつき持っていた種族という枷、最愛の人の…言ってみれば裏切り、
日々おしよせる、生死を問わぬ人々から押し付けられる重荷の数々。

 「いつまでも、目を閉じているわけにも」いかない事は、本人が一番よくご存知みたいですが
それでもやっぱり、抵抗せずにはいられないのでしょう。

彼は決して「なぜ私がこんな辛い目にあわなければならない」といった事を口にしません。
与えられた試練をこなしきれないのは自分が弱いからだと、自分を責め立て、追い込むようにして
必死で運命に振り落とされないように努力するより他ないニール神父にとって、
目を閉じ、しばし現実から遠ざかるということだけが
唯一許された【運命に反抗する】方法なのではないかと…そんな気がしてなりません。




ご意見や別の解釈等がありましたら、どうぞお気軽にゲストブックにお書きください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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