愛に指摘を受けてからというもの純子は
飲食の際に何かと音を立ててしまう自分の癖を気にして
健気に矯正に取り組んでいた。

なにせ滅多にないとはいえ外食の機会がないわけではなく
その滅多にない場面で
滅多に遭遇しないフランシュシュのファンに
汁を飛ばしながらズロズロ音を立てて飲食する姿を見られ
数時間後にネットの掲示板で
『【悲報】フランシュシュ4号たんの食い方が汚すぎて絶望』
などというスレッドが立てられたり、はたまた
『昨日、近所のドラ鳥行ったんです。ドラ鳥。
そしたらなんかフランシュシュがいて…』
という書き出しの文章でコピペ化などされてしまっては
グループ全体のイメージ問題になりかねない――。

愛からネットの恐ろしさを懇懇と説かれ
純子はそんなふうにマジメに考えていた。

けれども本当に本当のことを言ってしまえば
最大の動機は『大好きな人にもっと好かれたい』
というごくごく単純な感情からだった。

とはいえ彼女の育った時代は固形物にしろ液体にしろ
とりあえず口に運ぶものは何でも啜るのが常識で
もちろん和食と洋食でマナーを使い分けるという概念も無く
スープは“味噌汁”、スパゲティーは“蕎麦”、
カレーは“雑炊”の類だと普通に思われていた時代である。
そう簡単に純子の癖が抜けるはずはなかった。

だから、行水から戻ってきた愛が部屋に入ってきて
可愛いネグリジェ姿の純子がティーカップを口に付けた途端
電車のトイレのようなすごい吸引音を響かせるのを見て
思わず苦笑いしたのも無理がなかった。

「あ、ごめんなさい…またやっちゃいました…」
「ん?別にいいわよ、二人だけなんだし」
「でも…自分では気にしているんです…」
「その割には相変わらずみたいだけど」
「そうですね…染み付いた習慣ですから、なかなか…」
「ちょっと、冗談で言ったんだから、そんな顔しないでよ」
「あぁ、良かった…愛さんに嫌われちゃったかな、って…」
「嫌いになるわけないじゃないっ」

少し大きな声で否定した後
なんだか自分でも気恥ずかしくなり――
「と、とにかく、生まれた時代が違うんだから」
――と愛は照れ隠しに付け加えた。

純子は控えめな笑みを浮かべ
慎重な動きで再びティーカップに口を付けた。
今度は音を立てずに一口飲んでみせ
隣に座った愛のほうを向いた。

「上手に出来ました?」

顔を傾けて尋ねてくる彼女はあまりにも可愛くて
愛は思わず言葉が出なかった。

「どうして怖い顔するんです?」
「…これは真剣な顔してるの」
「そうでしょうか、フフ」
「なによ」
「愛さんて、エッチなこと考えてるとその顔になります」
「か、考えてるわよ。てか純子のせいだからね!」
「私…なんですか?」
「そうよ」
「でも…」
「皆まで言わせるな!」
「そうですか…」
「そうなの!」
「よく分かりませんが…それは困りましたね…」

果たしてどこまで察しがついているのか
ともかく純子はカップをテーブルの上に置いた。
愛のダサい縞パジャマのズボンにテントが張り
ふたなりペニスが勃起してさらにダサくなっていた。
彼女は視線をテントに落としてから、また愛を見つめた。

「でも、エッチなのはお互い様ですよ」

純子はそう言い、顔を近づけ自分からキスをした。
それはとても不器用な仕草だったが
それに応える愛の仕草も同じくらい不器用だった。
二人とも薄目を開けたまま互いの後頭部を掴み
「クチャクチャ、ネチャネチャ」と唾液の糸を引かせ
さながら“顔から共食いしているゾンビィ”のようにキスをした。

「ねえ、ちょっとだけでいいから…」

愛はたまらずソファーに純子を押し倒した。

「はい、私も…少しだけ…」

純子も切なげに呼吸を乱し股を開いた。
愛は彼女のネグリジェをたくし上げて覆いかぶさり
縞パジャマのズボンから飛び出たペニスをすぐ膣に突っ込んだ。
彼女は「あぁぁ…」と甘い吐息を漏らし
継ぎ接ぎだらけの両腕を愛の背中で交差させしがみついた。
愛も包帯だらけの両腕で彼女をきつく抱きしめた。
そして尻を波打たせるようにヘコヘコ動かし
ペニスを膣からズボズボ出し入れさせて摩擦した。
それから愛が1回射精するまでのほんの数分間
二人は互いの口を吸い合いながら短い時間だけセックスをした。

もちろん、不死身のゾンビィの性欲は底なしだから
その後はいったん皆と一緒に布団に入り
しばらく寝たふりをしてから部屋をこっそり抜け出し
正常位でキスしながらピストンして中出しするだけのセックスを
朝まで100回くらいぶっ通しで続けた。

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