「お姉さま、今日お越しいただいたのは、
大切な物をお渡ししなければ、と思いまして…」
お盆にお茶菓子を乗せて持ってきた祐巳は、
祥子の前にちょこんと正座し、改まった口調でそう言った。
「あら、大切な物ってなにかしら?」
「はい、実は、これなんですけど…」
祥子が優雅に微笑むと、祐巳は枕の下に隠しておいた、
まるでチョコレートか何かが入っていそうな薄めの小さな紙箱を取り出し、
大事そうに手のひらに乗せた。
(まぁ祐巳ったら、バレンタインでもないのにチョコをくれるの?
そんなに私のことが好きなのね?でも私も祐巳が大好きよ?うふふふ)
相変わらず甘いフェロモンがいっぱいに漂う祐巳の部屋に再び来られただけで
頭の中が早くもお花畑状態の祥子はそんなことを考えた。
だが、祐巳は箱の中身をチョコではなく、『コンドーム』であると告げた。
「…コンドール?」
「い、いいえ、違いますお姉さま、コンドルじゃありません…」
世間知らずな祥子は案の定、名称を聞いただけでは理解できずにボケたことを言う。
「あの、ですね、お姉さま…」
そこで祐巳は慎重に言葉を選びつつ、一から説明をはじめた。
「この前…みたいなことがありましたし…。これは万が一のためと言いますか…。
例え方は良くないですけど、禁煙と同じで急に止めようとするとかえって上手くいかないと思うので…。
なので、お姉さまがどうしても我慢が出来なくなってしまった時には、
今度からは必ずこれを使っていただきたいと思いまして、買ってきたんです…」
そう前置きして、祐巳はコンドームという物について祥子が分かるように説明をした。
それは簡単に要約してしまえば、
『伸縮性のある薄いゴムをペニスに被せて、射精しても膣内で出ないようにする避妊具』
というごく簡単なものであるが、
それをなるべく穏やかに表現しようと頑張ったので、少々回りくどい説明になった。
けれどもその内容は、既に大方ピンク色に染まっている祥子の頭でも、十分に理解ができた。
(コ、コンドーム…)
祥子は今覚えたばかりの言葉を、さっそく胸の中で反芻した。
まるで以前から知っていたかのように、その言葉は祥子の中でいやらしく響いた。
(祐巳が、私のために、コンドームを…)
祥子は興奮を覚えた。
恥ずかしさをこらえつつ大きな瞳で上目遣いにこちらを見つめて、
コンドームについて一生懸命に説明をする祐巳があまりにも可愛くて、
フタナリの祥子は欲情せずにいられなかった。
(はぁ…はぁ…はぁ…)
祥子の鼻息が荒くなり、
パンツの内側ではズルズルと包皮を捲らせながらペニスが勃起をはじめていた。
だが、高貴な祥子が小鼻を膨らませるという仕草自体が、普段であれば有り得ない。
だから祐巳はすぐにその異変に気が付いて、
「お姉さま、興奮してしまわれましたか?」
とフタナリの姉を気遣った。
「え、ええ…、少しだけ…」
祥子が頬を赤らめた。
すると祐巳も頬を赤くして、照れ笑いを浮かべながら、
「ごめんなさい、わたしのせいですね。
ではせっかくですから、一回だけ、コンドームを使って、してみますか?」
と尋ねた。
「い、いいの?!」
それは「『万が一、どうしても我慢が出来なくなった時』のためではなかったの?!」、と祥子は驚いた。
「いえいえ、もちろん、その通りです。
ですから今日は、こすり付ける程度で我慢していただいて…」
(こ、こ、こすり付ける??!!)
想像すらしたことがない卑猥な行為に、祥子の心はかき乱された。
それはまるで、金銭と引き換えにいかがわしい店で提供されるサービスのようである。
しかしもちろん祐巳にその自覚があるわけでは無く、
この上なく安全な方法で、なおかつ『性交がしたい』という祥子の欲求を
多少なりとも満たしてあげたいという、極めて純粋な動機からであった。
「やっぱりそれではお嫌ですか、お姉さま?」
祥子の動揺を反対の意味にとった祐巳は不安げに問いかけた。
「嫌?!嫌などではないわ?!むしろ早くこすり付けたいわ?!」
祥子は長い黒髪を振り乱した。
「もう、お姉さまったら。はしたないです」
祐巳は安心し、少しだけ肩をすくめ、
興奮のあまり我を忘れている祥子をなだめてベッドのふちに座らせた。
「大丈夫ですよ、お姉さま。私が、お口で付けて差し上げますから。さあ、スカートを脱いでください」
『口で付ける』という意味を祥子はよく理解出来なかったが、言われるままにスカートを脱いだ。
「ああ、お姉さま…」
そこで祐巳が目にしたのは、パンツから半分以上飛び出してビクビク震えている、
痛そうなくらいに硬く勃起したペニスだった。
「またこんなに硬くしていらして…」
祐巳は気の毒そうに呟いて、祥子のパンツを膝まで下ろした。
そしてペニスの根元を両手で左右からそっと握り、
自分の鼻先まで亀頭を引っ張ってゆき、鈴口に優しくキスをした。
「チュッ、チュッ、チュッ」
祐巳の唇でついばまれるように刺激されると、たちまち鈴口から透明な汁がプクッと溢れ出し、
それを唇にくっ付けたままキスを続けられると、クチッ、クチッという湿った音がして、
祥子はたまらなくなった。
「ゆ、祐巳ぃ…」
「お姉さま、気持ちよくなってきましたかぁ?」
祐巳は次に人差し指で亀頭を裏から押さえ、裏筋をレロォンと舐め上げ、
さらに舌で一舐めずつ、右半分を丁寧に舐め上げてから、左半分も舐め上げた。
そうしてペニス全体を唾液でトロトロに濡らしたところで、再びペニスの根元を持ち、
可愛い口をいっぱいに広げて空気と一緒に亀頭を含み、
ジュポジュポと音をさせながら頭を上下に揺すってしばらくフェラチオした。
「ほぉぉぉ…」
背中に鳥肌が立ちそうな快感に祥子がつま先を浮かせ声を出した。
「そろそろお付けしますね、お姉さま?」
そんな祥子の様子を確認し、祐巳は箱を開けて一つだけ切り離したコンドームを取り出して、
左右に回し裏表を慎重に確かめてから、突起になっている先端部分を唇に咥え、
そのまま亀頭に押し当てた。
真っ赤になって張り詰めた表面に、極薄のゴムがピトッと吸い付いた。
祐巳は舌で先端を鈴口に押し付けながら、唇でゴムのフチを押し下げ、ペニスを飲み込んでいった。
まず亀頭につるんとゴムが被さり、最終的に祐巳の口の中でペニスの半分までにゴムが被さった。
「んふっ…んぐっ…」
亀頭を喉に詰まらせそうになりながらも、祐巳は口の端から指を入れ、
ゴムのふちを指先に引っ掛けて、残っている半分を最後まで下ろし、
ペニスを根元まで全てゴムで覆った。
ようやく最後に唇の締め付けを緩め、ジュロロロッと唾液を糸引かせて、
祐巳はゆっくりペニスを口から吐き出した。
「付きましたよ、お姉さま」
「はぁぁぁ、こ、これがコンドーム…」
祥子ははじめて見る自分のペニスに感嘆した。
「こ、これで、こすり付けてもいいの、祐巳…?」
「はい、そうです」
「ゆ、祐巳、もう我慢できない…早く…早くこすり付けたい…」
「もう、お姉さまったら。腰が動いてしまってますよ?」
待ちきれない祥子に急かされて、
祐巳は枕の上にお尻を乗せて足をM字に広げ、パンツを指で横にずらし性器を露出させた。
「どうぞ、お姉さま」
「あぁ、祐巳ぃ…」
祥子は膝立ちになり、祐巳の股間に両手で握ったペニスを必死に近づけ、急いでこすり付けようとした。
「お姉さま、慌てないで」
祐巳は左手でパンツをずらしたまま、右手で祥子の腰を抱き寄せた。
そしてペニスが割れ目に沿うようにきちんと当たると、
「手を離していいですよ」と促し、ずらしていたパンツを元に戻した。
祥子のペニスが祐巳の割れ目に食い込み、
さらにその上からパンツが覆い被さることで、より密着が完全になった。
「き、気持ちいいぃぃ…」
言葉と一緒にため息のようにゆっくりと吐き出された祥子の息が、湯気のように白かった。
無論、膣に挿入するより感触は劣るはずであるが、こすり付けるという変態さが、
それを補って余りあるほど祥子を興奮させていた。
体勢が整うと、祥子の腰は自然に動き出した。
ペニスはしっかりとパンツに挿し込まれているから、動かしても抜けることはない。
祐巳は背中側に両手を付き、体を支えた。
祥子はその祐巳に抱きつくようにして、腰を振った。
本当のセックスをしているように、ベッドが音を立てて揺れた。
「お姉さま、気持ちいいですか?」
祥子の耳元で、祐巳は囁いた。
「ええ、いいわ…すごく気持ちいい…」
意識が遠のきそうなほどの快楽に祥子は酔っていた。
夢中で腰を振りながら、祐巳への想いが言葉として溢れ出た。
「私、ずっと以前から…いいえ、本当は最初から…このままでいいって…
むしろこのままでいたいって、思っていたの…」
それは祐巳が全く予期していない告白だった。
いきなり衝撃の新事実を告げられ、思わず祐巳は「ど、どうしてですか?」と聞き返した。
「だって、ふたなりが治ってしまったら…祐巳と子作りが出来ないじゃない…
それは嫌だわ…私、祐巳に私の子供を産んで欲しいのよ…」
祐巳は困惑した。
「そ、そんな急に、困ります、お姉さま…」
「困る…?なにが困るの…?」
「だって私は、まだ学生で…親に扶養されている身ですし…」
「私が祐巳を扶養するわ…祐巳が産んでくれた子供も、
みんな私が責任を持って扶養するから…それでいいでしょう…?
お願い、私の子を産んで、祐巳…」
「お、おちんちんをアソコにこすり付けている時に、そんなこと言わないでくださいっ…!」
祐巳は目をギュッと閉じ、顔を横に向けた。
その反応を同意と受け取った祥子は、
祐巳の頬を掴んで正面を向かせ、口を塞ぐようにしてキスをした。
「んっ、ん〜〜〜!」
本当はまだ言葉の続きがあったのか、祐巳は最初に声を発したが、
祥子に唇をチュウチュウ吸われるとすぐに大人しくなり、
むしろ自分から舌を伸ばして祥子と絡め合い、音を立てて唾液をすすり合った。
「ゆ、祐巳、イキそうよ…」
激しいキスが終わると、祥子は腰の動きを早くした。
「はい、お姉さま、イッてください…」
祐巳は首を伸ばし祥子の口に顔を近づけ、またキスをねだった。
その唇にしゃぶり付き、舌を吸いながら、祥子は鼻から深く息を吐き出し、そして息を止めた。
「ーーーっ!」
ペニスが脈打つと、瞬く間にゴムの先端に真っ白な精液が溜まり、風船のように膨らんだ。
急激に発生した異物をパンツの中で感じ、祐巳も祥子が射精したことを知った。
「…お姉さま、終わりましたか?」
ペニスの脈動が終わると祥子がキスを止め、祐巳は目を開けた。
「ええ…とても良かったわ、祐巳…」
祐巳の唇にいくつか付いてしまった自分の長い黒髪を手繰り寄せながら祥子が体を離すと、
パンツの中に挿し込まれていたペニスがズルリと抜け落ちた。
ゴムの先端には、出したばかりの温かい精液が全て閉じ込められ、垂れ下がってプルンプルンと揺れていた。
「…ところで祐巳、これはどうしたらいいの?」
「あ、はい、今、取って差し上げますね、お姉さま」
祐巳は正座に座り直し、両手の親指と人差し指を使い、
祥子の前反りになったペニスからゴムを慎重に外した。
「痛くないですか?」と途中で何度も確認して最後に亀頭から外し終えると、
それを結ぶよりも先に手に持ったまま、祥子のペニスをペロペロと舐めて、お掃除フェラをした。
「あぁぁぁ…気持ちいいわぁ…」
射精直後で柔らかくなったペニスを、フワフワの柔らかい舌で優しく愛撫され、祥子は夢のような心地だった。
祐巳のフェラチオは数分間も続いた。
そんなふうに心のこもったお世話をされ、さすがの祥子も冷静さを取り戻し、改心したのか、
舐め終えたペニスを今度はティッシュで丁寧に拭いて仕上げてもらいながら、
「…確かに祐巳の言うとおり、避妊も大切ね。忘れないようにするわ」
と神妙な口調で、自らの言葉を噛み締めるように一人で頷いた。
「分かっていただけましたか、お姉さま?!」
祐巳は作業の手を止め嬉しそうに祥子を見上げた。
「ええ。だって避妊をしなければ、せっかくの記念日が分からなくなってしまうもの」
「…記念日?」
「普段は必ず避妊して、ごくたまにしなかった日にだけ、カレンダーに印を付けておけば、
後で祐巳の妊娠が分かったとき、何月何日に私の子を孕んだのか、すぐに分かるでしょう?
その日が、私と祐巳が子作りした記念日になるのよ。もちろん記念日は毎年お祝いするわ。
と言っても、産まれてくる子供には、何の記念日なのかは絶対に教えられないけれど。うふふ」
「…お、お姉さま」
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