志摩子の口から“祐巳”という単語が発せられると、乃梨子の眉がピクッと動いた。
「へ、へぇ、祐巳さまと一緒に銀杏拾いしたんだ…」
乃梨子が努めて平静を装いながら応じると、志摩子はホクホク顔で、
「ええそうなの。最初は一人で集めていたのだけれど、
祐巳さんが偶然通りかかって、手伝ってくれることになって。おかげで今日はたくさん拾えたわ」
と嬉しそうに言った。
乃梨子の眉はますますピクピク動いた。
(偶然?そんなわけないじゃない、“あの女”が…)
乃梨子は心の中で悪態をついた。
(どうせはじめからそのつもりで、志摩子さんの後をつけていたに決まっているでしょ…)
そして楽しくおしゃべりをしながら、
銀杏に夢中になっている志摩子の横顔をじぃっと見つめたり、
こっそり匂いを嗅いだりしたのだ。
乃梨子の監視がないのをいいことに。
(許せない…っ!!)
もちろん、志摩子のほうは祐巳に対して何も特別な感情を抱いていないことは分かっている。
けれども、もし銀杏拾いの途中で祐巳に草むらに連れ込まれ、
パンツを脱いだ彼女に誘惑されれば、
志摩子は間違いなく発情してしまうだろう。
(それでまんまと唆されてあの“タヌキ”の上に乗っかって、
一生懸命カクカク腰を振って交尾しちゃうんだ)
なぜなら、志摩子はフタナリだから。
その生殖欲は恋愛感情の有無とはまず無関係な、
『女の膣にペニスを突っ込みたい』というごく単純な本能でしかない。
分かってはいることだったが、それでも乃梨子はあまり良い気分ではなかった。
行き場のない不満を晴らすように、その日の晩、
乃梨子は怪しげなネット通販で、変態なグッズを色々と買い込んだ。
浮気など絶対に出来ぬよう、志摩子を徹底的に快楽漬けにする計画だった。
*
「の、乃梨子、お願い、これ、取ってぇ…」
ベッドの上で手をついてぺたりと座り込んだ志摩子が、後ろを向いて懇願した。
志摩子のお尻からはピンク色の細いコードが出て、それは乃梨子が持つコントローラーまで続いていた。
「ん?何か言った?」
乃梨子はとぼけたことを言いながら、ダイヤルを強に回した。
「ひぃぃぃっ??!!」
悲鳴と共に志摩子のお尻が浮き上がり、四つんばいになりかけたような格好になると、
真っ直ぐに勃起した反りのほとんどないペニスから、
ところてんのような精液がビューーッ!と飛び出し、
シーツで跳ねて粒状になり周囲に飛び散った。
「あ、ごめん、志摩子さん。間違えちゃった」
白々しい台詞を吐き乃梨子がダイヤルを弱に戻すと、
ヴヴヴヴ、という弱い振動に合わせて志摩子のペニスも振動し、
射精したペニスから、今度は透明な汁がトローンと流れ出した。
「あ、あぁ…乃梨子、も、もう許して…」
志摩子は息も絶え絶えだった。
「いやだな、志摩子さん。それじゃまるでイジメているみたいじゃない。
私は、志摩子さんに気持ちよくなってもらいたくてやっているだけだよ?」
乃梨子はコントローラーを左手に持ち替え、右手で新たな道具を持ち出した。
「こ、今度は何、それ…?!」
志摩子が怯えた顔をする。
プルプルとしたゴム素材で作られた、筒状の物体。
「これはね、オナホールって言うんだよ。分からない?」
乃梨子はねっとりと志摩子に囁いた。
そして彼女の耳たぶを口に含み、ちゅぅちゅぅと吸い、
そうして口内に溜めた唾液を、オナホールの穴にたっぷりと流し込んだ。
「まぁ分からなくても、すぐに教えてあげるよ。
でもこれはちょっと気持ち良過ぎるかもしれないから、しっかり手足を踏ん張っていてね。うふふ」
志摩子は訳も分からぬまま不安で半泣きになりながら四つんばいの姿勢を取った。
乃梨子はまるで牛に搾乳機を取り付けるような感じで、
真下を向いている志摩子のペニスに、オナホールの小さな穴を下からギュッと押し当てて、被せた。
亀頭がジュルリと飲み込まれ、単純な筒型だったオナホールは、
大きく張り出した亀頭で内側から変形した。
乃梨子が慣れた手つきでさらに力を入れて押し上げてゆくと、
内部に加工されたヒダを亀頭が一気に乗り越え、
ペニスは根元までジュルルルッ、とオナホールに包まれた。
志摩子は四肢を突っ張って、叫んだ。
「あぁあああっ!!」
「どう、志摩子さん。気持ちいいでしょ?」
「〜〜〜!!」
乃梨子が問い掛けても、志摩子は答えられずに、首を激しく振るだけだった。
「フフフッ」
乃梨子はその様子に満足そうに微笑した。
内部が真空になっているオナホールは、手を離しても勝手にペニスを根元から吸引していた。
手が空いた乃梨子は、志摩子のお尻に入ったまま弱く振動していたローターを、
再びダイヤルを回し強くしていった。
「あっ、ああっ、あああっ…!」
志摩子は声を出しながら、あまりの快感にどうすればよいか分からないというふうに、
四つんばいのままベッドの上を一歩、二歩、進もうとした。
「逃げちゃダメだよ、志摩子さん。じっとしていて」
すかさず乃梨子は志摩子の足首を捕まえ、押さえつけた。
逃げられなくなった志摩子は、言葉にならない声を発しながら、背中をぶるぶると震わせた。
何とか耐えようとするが、ローターの振動が強くなるにつれ、それは不可能になっていった。
そして乃梨子がダイヤルを最強まで回したとき、志摩子は首を反らせ、ものすごい声をあげた。
「おおおおぉぉぉっ!!」
ビューーッ!!ビューーッ!!ビュビューーッ!!
志摩子のペニスが激しく脈打ち、オナホールの奥に精液が撃ちつけられる音がした。
あまりに勢いが良過ぎて、最初の2、3発だけで、オナホールが抜け落ちそうになった。
「おっ…おおぉ…おおぉっ…」
志摩子は変な声を出しながら、亀頭に引っかかって垂れ下がるオナホールの中に、大量に射精をした。
(あ〜あ、志摩子さんったら、あんなゴムの筒に本気で子種を発射しちゃって。いやだなぁ、本当に)
乃梨子はそんな志摩子が心の底から愛おしかった。
ほどなくすると射精が終わり、オナホールは自然に亀頭から抜けシーツの上にベチョリと落ちた。
それを見届けてから乃梨子がローターのスイッチを切ると、志摩子は力尽きてうつ伏せに崩れ落ちた。
側に転がったオナホールからは、出されたばかりの温かい精液がプルプルとした形を保ったまま、
ゴポッ、ゴポポポッ、と溢れ出していた。
乃梨子はその光景にひどく興奮を覚えた。
「…志摩子さん、お口でして欲しいな」
乃梨子はガチガチに勃起した自分のペニスを持ち、倒れている志摩子の鼻先に近づけた。
意識が混濁しかけていた彼女は、恋人の声に目を覚まし、
呼吸を整える間もないまま、そのペニスを口に含んでチュパチュパと吸い、健気に奉仕をはじめた。
「もっと、私のほうを見ながら、音を立ててしゃぶってよ」
乃梨子の変態的な要求にも、志摩子は従順に応えた。
頬をすぼめ、舌と唾液を使い、懸命にしゃぶり付いた。
「ズボッ、ズボッ、レロレロレロ、ジュゾーッ、ズズズズーッ…」
「あぁ、気持ちいい・・・」
心地よい音と快感に乃梨子はうっとりしながら、腕を伸ばして志摩子のお尻を撫で回した。
そして、お尻の穴から伸びているピンク色のコードを指に絡めて少し荒っぽく引っ張った。
「あっ、ああんっ…!」
志摩子は乃梨子のペニスに頬擦りしながら声をあげた。
ローターが飛び出すと、小さな穴はキュンとすぼまって、すぐ元通りに戻った。
「ねぇ、入れてもいいよね?」
たまらなくなって乃梨子が言うと、志摩子は潤んだ目で乃梨子を見つめ返した。
決定権は、全て乃梨子にあるのだ。
「じゃあ、また四つんばいになって、お尻をあげてごらん?」
乃梨子に指示されると、志摩子はヨロヨロと膝をつき、お尻を持ち上げた。
乃梨子はその後ろに立った。
無防備に差し出された志摩子のお尻。
その刺激的な光景に乃梨子の鼻息が荒くなった。
「入れるよ」
短く告げて、乃梨子はペニスを突き立てた。
もちろん膣にではなく、先ほどまでローターが入っていた場所にである。
「あああっ!!」
志摩子のくすんだ色の小さな穴は、まずはじめに周囲がムニュッと盛り上がり、
それからヌプププッとペニスを受け入れた。
「うわ、すごいキツイっ」
乃梨子は思わず顔を歪めた。ローターの何倍も大きな異物を挿入され、志摩子のお尻は強烈に締まっていた。
「あぁぁ…あぁぁぁ…」
志摩子は泣いているようだった。
乃梨子はそれに気付き、志摩子のお腹の下に手を入れ、彼女のペニスを握った。
「あれ、どうしたの、志摩子さん?気持ちよくて泣いちゃった?」
志摩子のペニスは勝手にビンビンになっていた。
「ち、違う、これは、違うのよぉ…やっ?!あっ、あっ、あっ…!」
乃梨子が手でしごくと、それはますます硬さを増し、同時に乃梨子を激しく締め付けた。
「お尻の穴におちんちん入れられて、気持ちいいんだぁ?」
「う、うぅぅぅ…やめて、そんなこと、言わないでぇ…」
志摩子は涙をポロポロとこぼしながら悶えた。
「ああ、もうたまんない!」
乃梨子は我慢できなくなり志摩子のお尻を両手で掴むと、パンパンパンパンと腰を振った。
「やっ?!あっ!あっ!あんっ!あんっ!」
突かれるたびに志摩子は可愛い声であえいだ。
乃梨子は思わず早漏になってしまう。
「こんなの持つわけない、気持ちよすぎてすぐ出ちゃう!」
「あっ!あっ!やだぁっ、乃梨子っ、ああっ!ああっ!」
「中に出すよ、志摩子さん!」
「えっ、イヤッ?!中は、ダメっ!出しちゃだめぇっ!!」
「無理、もう出る、イクぅっ!!」
「やぁあああっ??!!」
ビュビューーーッ!!ビューーーーッ!!
乃梨子は腰を押し付け、志摩子のお尻の中で射精した。
同時に志摩子のペニスからも精液が噴き出し、タパパパパッとシーツに飛び散った。
乃梨子の精液は志摩子の粘膜に激しくぶつかって何度も弾かれながら、
やがて締め付けの弱くなっている奥の深い空間に、ボトボトボトッと落ちて消えていった。
「はぁ〜、気持ち良かったぁ〜…」
乃梨子の射精が終わると志摩子の脈動も止まり、
残っていた汁がヨダレのようにポタポタと数回滴って、終わった。
「ああぁぁ…嫌ぁ…」
肛門を犯され、その排泄器官に大量の精液を流し込まれた挙句、自分も射精してしまったという絶望感。
硬さを保ったままの乃梨子のペニスで突き刺されながら志摩子が大粒の涙を流すと、追い討ちをかけるように、
「大丈夫だよ、泣かないで、志摩子さん。志摩子さんがアブノーマルでも、私がきちんと愛してあげるから」
と乃梨子は言い、中途半端な硬さで前反りになっている志摩子のペニスを優しく握った。
人差し指と親指で輪っかを作り、絞るようにして少し指に力を入れると、
射精が終わったはずの志摩子のペニスから、またすぐに真っ白な精液がトロロロッと漏れてきた。
泣いていたはずの志摩子が、「おぉぉっ」とまた変な声を発した。
(あ〜あ、これは二度と使い物にならないかも…)
だが、乃梨子にとってそれは良いことであった。
浮気の心配をする必要がもうないのだ。
いくら祐巳でも、こんな志摩子にはドン引きするだろう。
志摩子のペニスはもはや精液を垂らすだけの役立たずな器官。
おまけにその射精さえも、お尻に異物を突っ込んでもらわないと満足にできないのだ。
(私専用の変態ふたなり女…ずっと大事にしてあげるからね、志摩子さん…)
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