<窃視> 南サンドリアのレストランで、「オーキッシュ・ドライフード」をとってこいと頼まれた。 何でそんなものが欲しいのか理解に苦しむが、駄賃に面白い話を聞かせてくれるらしい。 最近退屈していたし、急ぎの用もない。 そんなわけで、僕はいま、ダボイに来ている。夕方近くの日差しは、紅くて暖かくて、とても長閑だ。 「…これか…」 5つめの貯蔵庫でようやく「それ」をみつけ、僕は思わず安堵のため息をついた。 「オークは小ざかしいから隠し場所をコロコロ変える」と聞いていたがまさにそのとおりで、ゴミ捨て場だか貯蔵庫だかわからないようなところを漁って何もないこと既に4回。 少し凹み気味だったところだ。 もっとも、油紙に包まれた「オーキッシュ・ドライフード」もゴミなんだか食べ物なんだかよくわからないシロモノだった。 というか、僕のなかでは完璧ゴミ認定。腐りかけた肉のニオイがするし、これだったら獣使いがモンスターに食わせてるエサのほうが、まだよっぽどマシな気がする。 全く、これ何に使うんだろう。 ものすごく気がすすまなかったが、鞄に油紙の包みを入れた。 鞄には「サンドリアの行列ができる店ガイドブック」に載ってた店(もちろん並んだ)で買ったメロンパイが3個はいっている。 こんなゲテモノと一緒にいれたら匂いついて食べられなくなるだろうなぁ…。 「帰るか…」 一応貯蔵庫のフタをしめ、カギもかけてふりかえると、そこに禿オークの顔があった。 「……なっ……!?」 怯んだ僕に向けて斧を振り下ろしながら、禿オークが笑う。微妙に艶っぽい笑い。 「ウホッ!いい男!」 ………え?………………ここそういうスレ(というかあぷろだ?)じゃないんじゃ………っ… 眉間に衝撃がきた。ぐらっ と視界が揺れる。 膝に土の感触を感じた、気がした。 全部全部 暗く暗く… 暗い暗い中、頭の痛みから、感覚と意識が戻ってきた。 目をあけると、蝋燭だかランプだかの灯りでうすぼんやり照らされた室内…というか、天幕の中だった。 床は土。どう考えても、オークの住居の中だ。 周囲にはすっかり夜の帳がおりている。…けっこう長く寝てたみたいだ。 眉間、というか額全体がズキズキして熱い。手で押さえようとしたが、叶わなかった。 …うわ… 後ろ手で柱に縛り付けられて、座らされている。装備も鞄も武器もないことにも、今更ながら気が付いた。 うーん、即死じゃなかったから最悪ではないんだろうが、いい状況でもなさそうだ。 さて、こういう状況で赤魔道士の僕が最初にするべきことは何か? それは詠唱ができるかどうかの確認。サイレスくらってたら、もう、どうしようもない。 「あーー…あえいお」 お、普通に声は出る。 「…テトペッテンソン テトペッテンソン テトペッテンソンタントン」 よし、詠唱もできそうだ。 …所詮オークだよなぁ、これじゃ逃げてくれっていってるようなモンだ。 斧で割られた傷をケアルで塞いで、手首に絡んでいた縄を絞ったエアロで裂く。 「…よし」 立ち上がろうとしたとき、天幕の入り口にオークの気配がした。 まずい。 あわてて座って、縛られたまま気を失っているフリをする。 「お、なんだこの人間の男は?」 ずかずかと2匹のオークが入ってきた。天幕の屋根に頭が届きそうな体躯の、とてもとても強そうな禿が1匹、戦士タイプの髷を結ってマスクかぶった奴が1匹だ。 髷オークが僕を見咎め、ごっつい手で髪を掴みあげてきた。…痛い痛い痛い。 「あー、女どもが拾ったって奴だろ、あとで弄って遊ぶつもりらしいぜ、触るとうるさいぞ」 もう1匹は僕に全く興味はないらしい。 …というか弄って遊ぶって……。 背筋がさーっと冷たくなった。そ、それなら即死のほうがまだマシだ…。 「俺たちは俺たちでイイモノ拾ったじゃねえか、そんなのほっとけって」 禿の言葉に、髷の手が僕から離れた。 「お、そうだったそうだった」 くたっとしたフリをしながら、薄目で様子を伺う。 禿が、肩からどさっと荷物を下ろした。……いや、荷物じゃない。 「…うみゃ…!」 放りだされた「それ」が小さく悲鳴をあげた。 起き上がって逃げようとしたところを髷にとっつかまって、襟首を掴みあげられてじたばたもがいている。 「どこいくんだい仔猫ちゃん?」 髷が自分の目の高さまで「それ」の襟首を掴んだまま持ち上げ、にたにた笑った。 「おねがい…盗ったモノは全部返すにゃ……だからもう…ここから返して…」 苦痛に顔を歪めながら懇願する「それ」は、俗に「種族装備」と呼ばれる紅い衣服を着けたミスラだった。 茶色の髪に乗っかった大きな耳はぺたんと折れて、長い尻尾がぱたぱたせわしなく動いている。 「盗ったモノは返す」っていってるから泥棒なんだろう。随分小さな体躯。子供の泥棒なんだろうか…? 「虫のいいこと言うなや?」 禿が掴み上げられたミスラの胸元に手を伸ばして、ばりっと種族装備を引きちぎった。 「にゃ!」 悲鳴とともに、薄い褐色の胸元が露になった。大きくはないけれど柔らかそうなふたつの乳房が、外気に晒されてふるふる震えている。 …ぜ、全然コドモじゃない。僕の心臓が早鐘のようにどくどく打ちはじめた。 「人間の癖に獣人の縄張りに入ってきて、タダで帰れるわけないだろ?」 髷のオークがミスラの襟首を離し、替わりに腕を後ろで捻り上げた。 「……いやぁ……痛い……っ…!」 禿のオークが手際よくばりばりと彼女の身につけているものを剥いでゆく。 上半身が完全に裸に剥かれ、腰部を覆うひらひらした飾り布が引き裂かれた。 髷のオークの片手が締った太腿を掴み、脚を無理にこじ開けている。 「いやにゃぁ…!やめて……!」 禿が容赦なく秘部を覆う最後の1枚に手をかけた。艶のある薄い、黒っぽい三角の布だ。 どくん どくん どくん 僕の身体が熱くなる。 …こんな状況で何を期待しているのだ 僕は。 それは人として間違っている。わかっているけど。 「いやぁ……!」 全て剥ぎ取られて、オークに掴まれたまま涙を流す見知らぬミスラの裸体から、僕は目をそらせないでいた。 ミスラの身体を、間近で見るのは初めてだった。 ヒュームの女よりは若干筋肉質で、丸みのすくないライン。 磁器のような冷たく美しい肌ををもつエルヴァーンの女ともまた異なった印象だ。 こぶりな乳房は均整のとれた釣鐘型をしている。肌は薄い褐色なのに、乳房の先端の乳輪と突起は淡いピンクで、柔らかそうな質感をしていた。 股間は髪と同じ茶色の薄い茂み。胸や身体に比べてその茂みはあまりに頼りなくて、奥の秘裂がうっすら、透けて見えそうだ。 少女のような、成熟した女性のような、アンバランスな肢体。 顔に施したのと同じパターンの模様が、右の太腿の内側を彩っている。濃い色の唐草がからみつくようなそのデザインが、妙にエロティックだ。 「俺たちは知ってるぜ お前たちミスラのこと」 髷のオークがミスラの腕から手を離し、腋の下から腕をまわして両の乳房を鷲掴みにした。 爪のついた大きな手が柔肉にぐにゅりと食い込む。 「おまえたちは牡が少ない種族だ。だから牝は…」 指と指の間から、ピンク色の乳首がはみ出ていて、ものすごく卑猥だ。 「他のどの種族よりも淫乱で、男を飽きさせない身体をしているのだろう…っ?」 そのまま乳房全体を上下に振りたて、同時に5指で乱暴に揉みしだいた。 「……いやぁ……はぁぅ…!」 ミスラがたまらず喘ぐ。追い討ちをかけるように乳首に爪が食い込んだ。ぐりぐりとすり潰すようにピンク色の乳輪の上を行き来する。 「ちがぁぅ…!にゃぅ…!そんなことっ…にゃぁぃ……っ!」 悶えながら必死にオークの言葉を否定するミスラ。 だけど彼女の身体は上気していて、苛まされていた乳首もぷりんと勃っていて、オークのいうことを支持しているように見えた。 「ほぉ」 禿のオークがミスラの両足首を掴んで、肩にかつぎあげた。 オークの顔の前で思いきり開脚させられた格好になり、彼女は羞恥の悲鳴をあげた。 「やっ……やだ……やめてにゃ……っ…!」 かまわず禿オークは目の前の秘部に顔をつっこんだ。 くちゅくちゅ……びちょびちょ… 淫靡な水の音が天幕の中に響く。舌で責めはじめたようだ。 「うにゃぁぁぁっ!にゃぅ!にゃぅぅ!にゃぁぁっ!!」 電流でも流されたようにミスラの小さな身体ががくがくと跳ねた。だが獣人の力は逃れることを許さない。 禿の背中に垂れた尻尾が激しく動いて、まるで助けを求めているように見えた。 「お前たち人間が蔑む我らに犯されても、お前は随分気持ちよさそうだが?」 禿が薄笑いながら、執拗に爪で乳首を嬲る。髷はじゅくじゅくと音を立てて秘部を吸い上げている。 「あぅぅ……いやぁぁぁ…!みゅ……!うにゃ……にゃぁぁぁぁ…!」 獣人のくせに言葉で貶める術なんか知ってるのか。僕は妙なところで感心した。 オークの言葉に涙を流してかぶりをふるミスラ。 理性が首の皮1枚で、快楽に押し流されかけているその表情は、ものすごく嗜虐をそそる。 禿の手がミスラのクリトリス付近をまさぐりはじめた。顔は依然突っ込まれたままだ。 ごっつい2本の指で包皮を押し開いているのが見える。 「あぁぁぅ……!あああああっ!うにゃぅぅぅぅっっ!」 ミスラが敏感に反応したのを髷オークも見逃さなかった。 両の乳首を指先で摘みあげ、ぐりぐりとすり潰す。 同時に過敏になったそこを爪先でぴんぴんと弾きはじめた。 「うにゃぁ!うにゃにゃっ…!にゃぁぅっ…みゃ……あおおぅ…!」 2匹のオークは、僕の存在なんて完璧に忘れている。 今ならインビジかけて、天幕から簡単に脱出できそうだ。 できそうなのに。僕は殺意でその場から動けないでいた。 オークを今ほど殺したいとおもったこともないし、その機会を伺ったこともない。 動機は勿論、目の前のミスラ。 救いたいのか、単に欲しいのか?…僕自身にもわからない。 禿オークはぐったりしたミスラを土の床の上に下ろすと、その上に馬乗りになった。 「さて、お楽しみはこれからだぜ 仔猫ちゃん」 やすやすと脚を持ち上げ、そそり勃った自身をミスラの秘部におしあてる。 どう考えてもサイズ合わないだろ、というそれを、無理やりにこじ入れ始めた。 ぶちゅちゅ……びちゅぶちゅびちゅ… ミスラの分泌した液とオークのからみつく音が響く。 「いやあぁぁぁぁっ!…うにゃぁ…あぁぁ…ぁっ!」 ミスラが苦悶の叫びをあげるが、禿はかまわず侵入を進める。みちみち…と肉の裂ける音が聞こえた。 「……いやぁ……いたいぃ……やめてぇ……」 力なく泣くミスラの内腿を赤い筋が伝った。…いや、処女でなくても血ぐらい出るかも。あれは。 ミスラの喉が苦痛でのけぞり、唇がぱくぱく動いて途切れ途切れに呻き声を漏らす。。 「人間の女はたまらんな、この締り具合が」 禿が恍惚の色を浮かべながら、脚を抱えあげたまま腰を振りはじめた。 「にゃぁぁぁぁぁっ!!……うみゃぁぁぅ…!あぅぅっ…!にゃあぅっ…!」 無理な抽送に絶叫するミスラ。肉のぶつかりあう音と血の混ざった粘液が立てるびちょびちょという湿った音。 髷が自分のモノを取り出し、泣き叫ぶミスラの顔の上に跨った。細い顎を掴み、口をこじ開けて無理やりに捻り込む。 「…っーーーーーー…………」 オークで口腔を犯され、ミスラの絶叫がくぐもった泣き声に変わった。 その、ほんの一瞬あと。 「−−−−−−−−−っ!!!!!」 ミスラの顔の上に跨っていた髷オークが咆哮した。 どさりと床に崩れ落ち、股間を押さえて悶絶し転げまわる。 その手の間から、赤黒い血液が滴るのをみて、僕は状況を理解した。…噛んだのか。 ほんの少し、ほんの少しだけ髷オークに同情してしまう僕。 おっと、そんな場合じゃないな。 「この女ーーーーーっ!!!」 一撃で仲間を倒された禿が逆上した。口元を血で汚したミスラから身体を離し、傍らにおいてあった斧を取る。 オークの好む赤いうずまき模様のついた、ばかでっかい両手斧だ。 来た。機会が。 僕たち赤魔道士は、「連続魔」という固有の能力を持っている。 2日に1回ぐらいしか使えないのだが、詠唱なしに「発動したい」という意思と、相応の魔力だけで覚えている魔法を発動できる。正直一発芸ぐらいにしか使えない(だって魔力は普通に使うからすぐ枯れるし)と思っていたのだが、今回はこの能力に、心の底から感謝した。 斧をぐったりしたミスラに向けて振り下ろす禿オーク。 …アルタナの女神様、ご加護を。 僕はその背中に向けて、持てる弱体魔法を全て「使いたい」と願った。 一瞬、禿の動きが止まった。何かが効いたな。 僕からミスラまでの距離は殆どない。飛びついて抱きかかえて2人分のインビジを「願う」。 「………にゃ!?」 状況の変化を把握していないミスラを抱えあげて天幕を飛び出した。 小さな身体は、思っていたよりずっと軽かった。 <続くらしいです…> −−−−−−−−−−− ツッコミドコロに対するフォロー 1・赤AFは40台ソロでは無理ですね。 2・鍵をゲットしたらどのHoleからでもエサは入手できます(ランダムに変わるのはシーフAF2ですね) 3・とててに弱体が一瞬でも入るかどうかは検証していません。グラビデ3秒ぐらいなら入るかな。 4・禿は斧を使わなかったような。斧は髷の遺品なんです(死んだのかよ!) 5・黒サポにしてエスケで帰れよってのはナシで…(続かないし…) Cast 赤♂ 人か首。ミスラをかつぐんだからそこそこ大柄なんでしょう 首だったらF1、3、6、7あたり、人だったらF1、3、8あたり。僕っていいますが大人です。 猫シ 茶髪+タトゥーある顔ってことでF5、7、8あたりの茶髪を想定。サイズはSだとおもいます −−−−−−−−−−− 過去作品あります。甘いの少なめ(今回のはウチではぬるいほう)です。 http://f15.aaacafe.ne.jp/~kitamomo/