家が比較的裕福だった私は、幼い頃、学校という所に通っていましたが、あまりあの場所が好きではありませんでした。  上手く云えないのですが、何の理由も必然性も無く、他人に定められた面々と一緒に過ごさなければならないことが苦痛だったのでしょう。先生は事有る度に「お友達同士なんだから仲良くしなくてはいけません」と言っていましたが、私は同じ教室で学ぶ子供達と友情を誓った覚えなど無かったのですから。  そんな私だから、冒険者になったのでしょう。共に時を過ごす仲間を自分で決めることのできる冒険者に。  私が教壇に立つことになるなど、そのミッションの話を聞くまで思いもしませんでした。  今、各国で冒険者人口は急増しています。  これまではまず自国に所属する冒険者の数を増やす事を第一義として進められて来たコンクェスト政策は、次第に他国所属の冒険者達と比較して優秀な冒険者を擁する事に、いわば『量より質』の段階へと重点が移り変わって来ています。  優秀な冒険者を抱えるためには、まず自国所属の冒険者達が各地で優秀な働きを収め名声を高められるように支援を行う事が重要です。  また、他国に所属していた優秀な冒険者を自国に引き抜いて来るのも、一つの手ではあるでしょう。  そしてもう一つ、これから冒険者になろうとしている人材に十分な教育を施す事。  冒険者になる、と言って剣を手に街を飛び出したはいいものの、必要最低限の戦闘技能も野外での暮らしの知識も無いために、何もできない内に獣人に襲われて命を落としたり、野宿に耐えかねて冒険者生活を諦める者は少なくありません。しっかりと自分の身を守ることができり、冒険者生活の基礎を身に付けている新米冒険者の数が増えれば、その中から生まれる成功者の数も増えるのは道理です。  そのような教育を行う訓練機関の必要性から、我らがバストゥーク共和国は他二大国に先駆けて『国立冒険者訓練所』を創設しました。そしてその非常勤講師の募集が、ミッションとして現役の冒険者達に公知されたというわけです。  延々と続く獣人との戦いの日々に少し疲れていた私にとってこのミッションは新鮮なものに映り、引き受けることにしたのです。  講義室のドアはあまり建て付けが良くありません。共和軍団兵学校の施設の内、現在使われていない場所を使用しているので、訓練所の施設はあまり恵まれているとは言えないのです。現在校舎が建造中とのことですが、私が講師を務める間はおそらくずっとこのオンボロ校舎でしょう。  そんなドアをいつも通り少し苦労して開けると、生徒達の雑談がピタリと止みました。 『本気で冒険者を志している生徒達に、貴方のその祝福された聖衣はあまりにも眩しい。高位の白魔法を修めた高名な冒険者である貴方の声を、一言たりとも聞き逃すまいと彼等は必死です』  かつてクリスタル戦争で連合軍の将軍として活躍したという校長はそう言っていました。私としては、夢中で生き延びる内にここまで来てしまったわけですし、生徒の中には私より年上の人もいるので、あまり畏まられても困惑してしまうのですが。 「よろしくお願いします」  教壇に立ちそう挨拶すると、一斉に「よろしくお願いします」という返事が返って来ます。挨拶は冒険者の基本なのだそうです。実際には「パーティを組むにもまず挨拶から」と言う人と「余計な言葉は不要、用件を言え」という人とがいたり、「よろー」とか言う人が多かったりするのですが、この訓練所の指導方針は大きな声で「よろしくお願いします」だそうです。 「今日は冒険者の性生活について、です」  予想通り生徒達の間に動揺の気配が広がりました。生徒達の男女の比は7:3くらいで、少なからず女の子達が混じっています。 「男女を問わず、長く街を離れて集団行動を取る冒険者生活の中で性欲の処理をどうするかは真剣な問題です。明日も知れない不安定な日々の中では、性欲は我慢すればいいなどと考える人は、実際、誰もいません」  私は、非常に禁欲的な考えを持つパーティに参加した時に起きたトラブルの幾つかを語りました。野宿で夢精してしまった男性がコッソリと川へ洗濯をしに行き、ゴブリンフィッシャーに襲われて下半身裸で逃げて来た事。長期に渡るミッションの最中に女性のメンバーが妊娠してしまい、脱落を余儀なくされた事。男性のメンバーが我慢しきれなくなって、女性のメンバーをキャンプから連れ出して強姦し、その最中に獣人に襲われて二人共無惨な最期を遂げた事もありました。 「何度も言っていますが、街で生活する人達の常識は捨ててください。性に関しても同じです。冒険者達は男女混合でパーティを組み、パーティの中で適度に性欲を処理し合うのが一般的です」 「処理し合う……って、具体的にどういう事なんですか?」  すかさず生徒の中からそう声が上がります。私は頷いて続けました。 「勿論、セックスです。パーティで乱交する、ということです」  さすがに教室の中がざわめきました。 「あの、じゃあ……先生も?」  私の、白地に赤い刺繍を施した胸元や、黒いピッタリとした生地に包まれた太股の辺りに視線を彷徨わせながら、生徒が聞いてきました。 「勿論です。数え切れないくらいの男の人と繋がりながら冒険して来ました」  男子生徒達から「ええー」というような声が一斉に上がります。そんなに意外なのでしょうか。意外なのかもしれません。まだ生徒の皆とあまり変わらない年齢ですし、白魔道士というものに清純なイメージを抱いている人も少なくないのでしょうね。 「でも、あの……子供ができてしまったら冒険していられないんですよね?」  女子生徒から質問が上がりました。 「そうです。ですから、できる限り異種族同士で交わるようにします。ここにいる皆さんはヒュームばかりですから、男性はエルヴァーンの女性やミスラを抱かせてもらい、女性はエルヴァーンの男性に抱いてもらうことになります。異種族同士なら妊娠を気にせずに思い切り交わっても大丈夫です」 「中出しですか?」  私が口にしにくい単語で質問をしたつもりなのでしょうが、残念でした。 「ええ、異種族同士なら中に出してあげるか、お互いが望めば口に入れて飲ませてあげてください。肌や服に付けると後始末が非常に大変です」  生徒達の表情に明らかな変化が起こります。私が挙げた異種族と抱いたり抱かれたりすることを想像しているのでしょう。  ガルカは生殖行為をしないこと、またタルタルはその体格から同種族同士でしか交われないが、そもそも性に淡泊で敢えて処理をすることを欲しない種族であること、そしてエルヴァーンとミスラの女性には、同性同士で慰め合う事に抵抗が無い者が少なくないことを補足すると、質問が上がりました。 「でも、パーティの中で異種族の異性がいない事だってありますよね? そういう時はどうするんですか?」 「恋人とかいる人でも、構わずパーティ内でしなければいけないんですか?」 「関連する質問なので、合わせて答えます。  お互いを相手と決めた恋人同士は、さすがにその二人だけで交わります。そういったメンバーを除いても男と女がいるようにパーティを組むのが普通です。  で、そのように恋人同士であったり、異種族がいない時であったりして同種族同士で処理し合う場合には……」  教壇の上で私は生徒達に背を向け、ヒーラーブリオーの裾を捲り上げて、ヒーラーパンタロンに包まれたお尻を少し突き出しました。 「女のお尻の穴で繋がって、この中に出してもらうことになります」  冒険者同士なら慣れたものなのですが、まだそういう習慣の無い生徒達の目にお尻の形をはっきりと晒すのは少し恥ずかしいものがあります。 「男性は、本来入れる穴のすぐ近くにある所に入れて疑似的なセックスをすることで通常と変わらない興奮を覚えますし、腸壁との摩擦の快感で十分射精に導くことができます。  女性も、お尻の穴への出し入れは、前に劣らないくらい気持ちいいものです。妊娠を気にせず快楽に集中できますしね」  私は女子生徒の一人を指名し、前へ進み出るように命じました。薄々何が起こるのかわかっている彼女は、表情を引きつらせながらも歩み出て来ます。私は更に彼女に、教卓に手を突いて生徒達にお尻を突き出すように指示します。そうして、素早く彼女のヒュームパンツと下着を膝まで下ろしました。  彼女からは小さな悲鳴が、男子生徒達からは歓声が上がりました。 「先生、やめてください」 「訓練の一環です。静かになさい」  抵抗しようとする彼女にそう言って大人しくさせ、お尻を割り広げます。お尻の穴と前の割れ目、それらをうっすらと覆う毛が晒されました。彼女は真っ赤にした顔を教卓に伏せてじっと耐えています。  自分の人差し指を口にくわえて唾液をまぶし、彼女のお尻の穴にその指先を向かわせます。 「やめ……っ、先生、そこは汚いです!」 「大丈夫です、冒険に出たら、何日もお風呂に入っていない者同士でも平気で抱き合うようになりますから」  爪を当てないように気を付けながら、指の腹で彼女のお尻の穴をほぐしていきます。時折、口の中に唾液を溜めてそこへ直接垂らし、潤滑油代わりにしながら。 「あっ……やだ……んっ……」 「気持ちいいでしょう? 声、出していいんですよ」  十分にほぐれてきたそこに、ゆっくりと指を入れていきます。 「ああー!」  たまらず彼女は大きな声を上げました。  ゆっくりと押し込んで、少しだけ引いて、また深くへ……。その繰り返しで、私の中指が彼女の体の中に納まりました。次はそれで少しづつお腹の中をかき回してあげます。 「うそっ、こんな……ひぃぃっ」  泣いている様な声を上げる彼女。男女問わず生徒達の目は、私の指で弄られている彼女のお尻の穴に集中しています。  指を何度も出し入れして、力を抜いて物を受け入れることを彼女の穴に覚え込ませます。男の人の物を受け入れる時に下手に力を入れると傷付いてしまうからです。  彼女のそこが、2本の指も柔軟に受け入れられるようになった頃、私は男子生徒の一人を教室の前に呼び出しました。 「ズボンを下げて、硬くなってる物を出しなさい」  指示通りにした男子生徒の物は、もうすっかり頭を皮から出し、その先を真っ赤にしてカチカチになっていました。 「本当は入れてもらう本人が濡らすのがいいんですけど、今はそれどころじゃないみたいですから、私が濡らします」  生徒達の前で男子生徒のそれを口に含み、唾液をまぶします。 「信じられねぇ、俺、白魔道士にチンポしゃぶらせてるよ……」  興奮のあまり彼が口に出した言葉を窘めるように、敏感な所を舌でいじめてあげます。思わず腰を引いた彼の物が私の口から飛び出し、唇との間に唾液が糸を引きました。 「これだけ濡れればもう十分ですね。入れてあげてください」  教卓に伏せた女子生徒が怯えた視線で彼を振り返りますが、彼にはもう彼女のお尻しか見えていないようでした。 「ゆっくりよ。ゆっくり……」  私の指示と本人の本能に従って、彼の物が彼女のお尻の中に納まっていきました。 「気持ちいい?」  私が問うと彼は、 「凄くきつくて、凄くいいです!」 と答えました。彼女の方は答える余裕は無いようです。 「最初はゆっくり動かして。出したくなったら我慢せずに出して、次の男の子と交替してくださいね」  それから、同じように全ての女子生徒達のお尻をほぐし、男子生徒を迎え入れさせました。男子生徒達もなかなか我慢しきれないようで、まだお尻に入れている間に、次の順番の生徒が女子生徒の口でペニスを濡らすことを始めています。まあ、二人どころか三人四人を同時に相手にすることも冒険に出れば珍しくないので、慣れておくのもいいでしょう。  それでも男子生徒達の方が多く、手持ち無沙汰な男の子達が出てしまいました。 「それじゃあ……私で実習してみたい人は来てください」  私もヒーラーパンタロンを下ろし、女子生徒達と同じようにお尻を突き出したのでした。  冒険者訓練所のトイレは男女共同です。冒険に出れば異性の前でも構わずに用を足せるようにならなければいけないからです。  冒険者の性生活の実習をして以来、トイレで微かに精液の臭いがするようになりました。生徒達が休憩時間等にここでアナルセックスを楽んでいるそうです。 「先生……」  唐突にかけられた声に私は少しビックリしました。  一人の男子生徒が、私の腰を掴み、ヒーラーブリオーの裾の上からお尻に、硬くした物を押し付けてきました。 「処理、してほしいんですけど……」 「……仕方ないですね。じゃあ、こっちへ……」  私はトイレの個室のドアを開け、彼と一緒に狭い空間に滑り込みました。 −おしまい−