「くーくー・・・んにゃむにゃ。」 ひとしきりカニと戯れた後、疲れて寝てしまったミルルの体を乾いた砂の上にそっと横たえると、 マントを脱いで彼女の体にかぶせてやった。 「はぁ・・・困った。」 バルクルム砂丘。隠し海岸と呼ばれる場所の岩場で私は途方に暮れていた。 周りにヘンに思われないように、わんわん泣くミルルを抱えてここまで来てはみたものの・・・。 「あぁ喉渇いた・・・お茶飲みたい・・・」 私は岩場に腰を降ろしてふぅっと溜め息をついた。 「ミズキ〜、オレンジジュース買ってきたよぅ〜」 む?今ミズキという名前を呼ぶ声が・・・。 私は岩場の陰伝いにそっと移動しながら、ヤシの陰から浜辺のほうを見た。 「ねぇ?こんな所で遊んでていいの?マスターに怒られちゃうかも・・・」 「いいのいいの。どうせ1日か2日のミッションなんだしさ。窃盗犯だって毎日出てくるわけじゃないんでしょ〜? 『一生懸命調査しましたが、私達がいた期間には発見できませんでした』そう言えばいいのよ。」 「でもぉ・・・」 2人はちゃっかり水着に着替えていた。私がこんな炎天下暑苦しい鋼鉄鎧でがんばっていると言うのに・・・。 「そいえばさー」 「ん?」 「なんか誘拐事件?あったらしいのよー」 「誘拐?!」 「うん。なんか2時間くらい前にタルタルの女の子を連れたアヤシイエルヴァーンの男がセルビナ側の海岸にいたんだってー!」 「えー!」 「なんでもね、最初見かけた時は、お父さんって言ってたらしいんだけど。どうもこう子供の様子がおかしかったらしいの。 それにエルの子供がタルタルってわけないじゃない?」 「そうだよねぇ。」 「ねー?ヘンだよねー?」 「うん・・・」 「しかも鋼鉄着てたんだってよ?!」 「えぇ?!」 ヤバい。なにかがヤバイ・・・。 私はミルルの傍に戻ると、じっと腕組みをした。 鋼鉄鎧を着たエルヴァーンが、タルタルの子供を誘拐・・・。 私の横で、ミルルがすやすやと眠っている。そして私の着ているのは鋼鉄・・・。 「・・・・・・ノォオ!」 私は両手で頭を抱えた。 それは私しかいないではないか! いきがかり上とは言え、このままでは私は誘拐犯にされてしまう! 「・・・そうだ!」 私はミルルを起こさないように気を使いながら、岩場の陰の砂をせっせと堀り始めた。 「鎧を着ていなければいいのだ!」 私はその穴に脱いだ鎧と剣を隠す事にした。 「ちょっと・・・やめてください!」 「ん?」 鎧を砂に埋め、丁寧に証拠隠滅が済んだ頃、浜辺のほうからミズキの声がした。 ヤシの陰からそっと首を伸ばしてみると、見知らぬ2人組みのヒュームがミズキの傍らにいて あろうことか片方の男がミズキの手首を掴んでいた。 「な!」 「離してください!」 「いいじゃん。一人なんだろ〜?どっか行こうよ〜」 「ひ、人待ってるんです!」 「あぁ、オレたちのことだろ?だから〜」 「やめてったら!」 近くにクリスの姿はない。こんな時にあのバカは一体どこへ・・・。 「やだぁ!もう!だ・・・誰か!」 私はヤシの陰から飛び出した。 「こらー!貴様ら!」 「マスター!」 ミズキは男の手を振り払うと、慌てたように私の所へ走ってきた。 「なんだよ!お前は」 「彼女は私の婚約者だ。」 「ケッ!」 「強引に女性をどうにかしようとは関心せんな。」 「うるせぇ!」 男の手にダガーが握られている。陽光を受けて小さな刃先がキラリと光った。 「きゃー!マスター!」 とっさに腰の帯剣に手を置こうとして、私はハッとした。さっき脱いだ鎧とともに、帯剣を置いてきてしまったのだ。 「丸腰かよ・・・かっこわりぃなぁ?」 「う、うるさい・・・!」 「ほら、ケガしたくなかったらその女こっちによこせよ。殺したりするわけじゃないじゃん?ちょっと遊びにいくだけだよ。なぁ?」 「マスター・・・」 ミズキがうるうるした目で私を見る。 「心配するな。あんなヤツらに大事なお前を差し出すわけないだろ?」 「ほら!さっさとしろよ!」 「危ない!」 男が振り上げたダガーの切っ先が、とっさにミズキを庇おうとした私の腕を掠める。 「ッ・・・!」 一瞬熱い感触がして、私の腕から血が一筋流れだした。 「やめて!い、一緒にいくから!」 「ダメだ。」 「でも・・・」 ミズキはもう泣きそうな顔で、私と男たちを交互に見ていた。 「素直にすりゃいいんだよ・・・なぁ?」 男たちがにやついた不快な笑いを浮かべる。 「ほら、さっさと来いよ。」 ミズキが立ち上がろうとした時だった。 「ゴブーーー!」 「え?」 いきなり降って沸いたように、5,6匹のゴブリンが私の背後に現れた。 「きゃぁ!ゴブリンが!」 「なぬ?!」 砂丘のゴブリンは凶暴で有名である。しかもそれが5,6匹・・・。 「マスター!」 とっさにミズキの体を抱きしめて私はぎゅっと目を閉じた。いくらナイトとはいえ剣すら持っていない私になにができるだろうか。 「死ぬ時は一緒だ、ミズキ」 「マスター・・・」 私はミズキの体をしっかりと抱きしめて、天を仰いだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「あれ?」 ハッと我に返って辺りを見回すと、遠くにゴブ列車と追われていく男2人の姿があった。 私は立ち上がると、体についた砂をかるく払った。 「ミズキ・・・?」 ミズキはしゃがんだまま、青い顔をしていた。 「だいじょうぶか?」 「ご、ごめんなさい。私・・・」 ミズキは過去、私が彼女を見つける少し前、バルクルム砂丘でゴブリンに襲われた経験があった。 多分彼女はその時の事がトラウマになっているのだろう。 「ごめんなさい・・・私・・・」 私はミズキの傍らへ腰を降ろすと、彼女の肩を抱いて髪を撫でてやった。 「乗り越えたつもりだったんだけど・・・いざとなったら体が動かなくて・・・」 「気にするな。」 「マスター・・・!」 彼女は泣き出して、私の胸に顔を埋めた。 「もう大丈夫だから・・・あ、イテテ!」 傷つけられた腕が微かに痛む。 「きゃっ・・・やだ・・・」 ミズキは慌てたように顔を上げると、小さく呪文を唱えた。彼女の掌から青い光がゆらりと出て私の傷を包む。 「マスターが来てくれて・・・よかった」 「ミズキ・・・」 「怖かったんだよ?」 「わかってる。気がついてよかった・・・」 ミズキの目がうるうるしながら私を見上げている。私がそっと頬を撫でてやると彼女は少し躊躇ったような顔をした後、 目を閉じて唇を突き出した。 「キスして・・・?」 突き出した唇をついばむようにキスしてやると、ミズキは小さく溜め息をついて、私の首筋に両手を絡めてきた。 唇を割って舌を絡めると、私の腕の中でミズキの体がピクピクと可愛く震える。 「仕事だっていうのに・・・」 「ごめんなさぁい・・・」 「こんな可愛いビキニをきてやるミッションなんて聞いた事ないぞ?」 「それは・・・」 私は指先で、ミズキのブラをちょっとだけ引っ張った。隙間から、小ぶりな可愛いバストとピンク色の乳首が見える。 「キャッ!やだ・・・!」 「ふふ・・・随分日に焼けたね?」 「う、うん・・・」 「脱いでも着てるみたいに見えるくらい焼けてるのかな?」 「ば、ばか・・・」 ミズキの顔がぱーっと赤くなる。 「見たいな・・・」 「やだぁ、こんな所で・・・」 私はミズキの体を抱き寄せて、再び彼女の唇を貪った。 「んッ・・・ふッ・・・やぁ・・・ん」 「見たいな・・・」 「もう・・・っ」 浜辺から、ぐるりと回って入れる小さな岩場に腰を下ろすと、私は向かい合わせになるようにミズキを膝の上に載せた。 「マスター・・・」 ミズキの髪を撫でてやりながら、頬に軽くキスすると、ミズキはうっとりしたように目を閉じて私の胸に体を預けてきた。 「なんかこうやって2人きりになるの久しぶりだ・・・。最近色々忙しかったし・・・」 ミズキはコクンと頷くと、うるうるした目で私を見上げた。 「誰か・・・こないかな?」 「平気だ。ここなら誰も・・・」 彼女の背中に回した手で、ブラの紐を解いてしまうと、ミズキは慌てたように両手でバストを押さえた。 「きゃっ・・・!」 ブラがズレて、日焼けした線がくっきりと見える。 「ふふ・・・結構焼けたね?」 私はミズキを膝立ちにさせると、彼女のバストを隠すようにしていた彼女の両手首を掴んで自分の首に絡めた。 初めて一線を越えた頃より確実に女性らしくなった。 三角の形にくり抜かれたような日焼け跡の下に、ツンと上を向いたピンク色の乳首がある。 両手で、バストを寄せるように揉んで乳首を唇に含むと、ミズキの体がひくひくして、彼女の可愛らしい乳首がすぐに硬くなる。 「ん・・・ふぅ・・・」 舌先で転がすように愛撫しながらちらっと見ると、ミズキは切なそうに眉を寄せて目を閉じていた。 軽く歯を当てるようにして愛撫してやると、ピクっと震えるのが可愛い。 「んッ・・・あぁ・・・マスタぁ・・・」 片側だけリボンになったビキニの下の、そのリボンをするりと外してしまうと、それは小さな布地の塊になって片方の太ももに纏わりついた。 「あ、やだぁ・・・!」 ミズキが慌てたように言って顔を赤らめる。 「ふふ・・・裸になっちゃったね?」 「マスターが・・・脱がせたくせにぃ・・・」 ほんの少し咎めるように眉を寄せて私を見る。上気した頬と潤んだ瞳が可愛い。 太ももを撫でるようにして、彼女の花弁の奥を指先で掻き分けると、ミズキは少しだけ体を震わせて、深い溜め息をついた。 しっとりと濡れた花弁の奥にあるクリトリスを探り当てると、そこが小さく硬くなって私の指を迎えた。 「ほら、もうこんなに・・・」 「あぁッ・・・」 彼女は私の首筋に絡めた腕に体を預けるようにして、私の膝の上に自分の片方の足を乗せてきた。 かたくしこったクリトリスを押し付けるように愛撫してやると、彼女の体がひくひくと震えて彼女は私の耳元で深い溜め息をついた。 「ここ・・・気持ちいい?」 彼女の腰がもどかしげに動いて、彼女は小さく頷いた。 「ほら・・・」 私は彼女の体を抱き上げるようにして、私の足を跨ぐように膝立ちにさせた。再び彼女のそこを指先で優しく愛撫する。 「んッ・・・んぅう・・・!はぁ・・・あ、あぁッ!」 ミズキなりに声を抑えていたのだろう、しかしその自制も緩んでしまうと、彼女は小さく腰を揺すり立てて私の指にクリトリスを擦りつけてきた。 「あん・・・いやぁ・・・もっと・・・」 彼女の膣口に中指を挿入すると、ミズキのそこが私の指をきゅっと咥えこんだ。 付け根まで挿入した中指で、彼女の奥を押し上げてやると、ミズキはびくっと体を震わせた。 両手に少しだけ力が入る。 「こわくない・・・大丈夫。」 幼いミズキにとって、性感は乳首かクリトリス位にしかなく、膣奥へ深く挿入するセックスは初めての時以来、 まだ数えるくらいしかなかった。まだ苦手なようで、目に見えない場所であるだけに、そこに性感があるだろう事はなんとなく 理解はできるのだろうけれど。 「だってぇ・・・」 うるうるさせた目をちょっと伏せて、ミズキは指を咥えた。 その可愛らしい仕草に、私の中で戦士がマイティストライクを撃つ幻が浮かんで消えた。 「だめだ・・・!」 「マスター?」 「やっぱり・・・入れたい・・・」 「やだぁ・・・こんな所で・・・」 「ごめん。でも我慢できそうにない・・・」 私は片手でズボンのベルトを外すと、ミズキの腰を掴んで彼女の花弁を探った。 「ごめん、ほんとごめん・・・」 彼女の腰を掴んで導くようにして、ペニスの先端をミズキの膣口にあてがう。 「ばかぁ・・・」 ミズキは恥ずかしそうに言って、私の首筋に両手を回すと唇を重ねてきた。 ゆっくりと腰を降ろさせると、彼女の可愛い丸い力が私のペニスを飲み込んで行く。 「ふぁ・・・あぁ・・・」 逃げそうになる腰を掴んで、ゆっくりと奥まで侵入してゆく。 「はぁッ・・・はぁッ・・・」 彼女の様子を見ながら、軽く突き上げてやると、ミズキはビクンッと震えた。 「そんな奥まで・・・だめ・・・!」 「痛い?」 「痛くないけど・・・ヘンな感じ・・・」 「もうちょっと・・・」 逃げようとしてしまうミズキの腰をぐいっと引くようにすると、ペニスの先端が彼女の膣奥を捉えた。 「あッ・・・ひぁ・・・!」 「あぁ・・・」 「やぁん・・・そこいやぁ!ヘンな感じするぅ!」 なんというかこう・・・奥のほうが、つぶつぶというかザラザラというか・・・。 「待って・・・」 「も・・・ダメぇ!」 「・・・させて。このまま。」 「だってぇ・・・」 「い、1回だけ。痛くて我慢できなかったら、途中でやめるから・・・」 「もぅ・・・!」 私は彼女の腰を両手で抱えるようにして、2,3度強く突き上げた。 「あぁ・・・!」 私は目を閉じて、ミズキの奥の感触を楽しんだ。 「気持ち・・・いいよ。ミズキ・・・。ミズキも動いて・・・?」 「う、うん・・・」 ミズキがぎこちない動きで腰を沈めてくる。その動きを迎えるようにゆっくりと腰の動きを合わせる。 「あッ・・・はぁはぁ・・・」 「んうッ!あぁあ・・・!いやぁッ・・・!」 二人の繋がった部分から、ぐちゅぐちゅともくちゅくちゅとも言えない音がして余計に興奮してくる。 「あぅッ・・・!あッ・・・あぁッ!」 少し早めにリズムをつけて動かすと、ミズキの声がほんの少し変わった。 顎を反らせて、はぁはぁと息が荒い。痛みを感じているのか、目にうっすらと涙が滲んでいる。 「痛い・・・?」 「う、う・・・あッ・・・んぅ!」 なんだかいとおしいのといじめたいのとがごっちゃになったような感じがして、私はさらにミズキの体を突き上げた。 「あんッ!あぁあああ!あぁッ!」 ビクンッビクンッと体を震わせて声が一際大きくなる。彼女の膣奥が熱くなって、私のモノを捕らえた力がぎゅっと強くなる。 「あぁッ!あっ・・・あぁあッ!」 「ミズキ・・・もう・・・」 限界が近づいて、私はさらに強く彼女の中を突き上げた。 「いやぁッ・・・!あッ・・・ああああああッ!いッ・・・!いくッ・・・!いっちゃう!」 ミズキは顎を反らせたまま、ガクガクと震えた。ひとしきりケイレンしたかと思うとすぐにくて・・・っと私の胸に崩れてきた。 「え・・・?!」 怖がっていたミズキに突然イかれてしまい、私はなんだかすごくマヌケな声を上げつつ彼女の中に放ってしまった。 「ん・・・もぅ・・・」 彼女は私の唇にチュとキスしてきた。 「イッたのか?もしかして?」 「うん・・・」 彼女は頬を上気させながら目を伏せてコクンと頷いた。 「怖かったけど・・・途中からすごく気持ちよくなって・・・あっと思ったらイッちゃった。」 私はミズキの体を抱きしめて、ミズキの頬に自分の頬をスリスリした。 つづく・・・