ないしょばなし。 モグハウスがない辺境では、簡易の宿泊所が設けられる。 宿泊所といっても薄い板で大部屋を仕切っただけの粗末なものだ。 それでも雨風とモンスターの来襲を防ぐには十分なので文句は言えない… 「早くジュノに帰りて〜。こんなとこじゃ熟睡できねっつの」 鎧をぬいで伸びをすると、エルヴァーンの青年は毛布を引きずってくるタルタルの少女 (といっても彼より年上だが)を手招いた。 なぁにー、と歩み寄ってきたのを抱き枕よろしく抱え込むと満足げな寝息を立て始める。 「ぎゃう」 ネコが潰れるような情けない声を上げて、それでもなんとか身体を反転させて、 タルタルは声を殺して笑うもう1人の仲間に助けを求めた 「わ、わらってないで助けて〜…あ、足が重い」 くつくつ笑いがとまらないヒュームの青年は、ああ、涙が、などといいながら ちっとも助けてくれる気配がない。 「ほんっとに、おやすみ3秒だよね」 「あはは、寝る子は育つっていうからね!」 「いや、育ちすぎ…」 文句をいいながらも彼女は大人しく腕の中に収まるしかないと覚悟をきめたらしく、 もぞもぞと体勢を整えてため息をついた。 「人のことなんだと思ってるのかしら」 娘と向かい合わせになるようにヒュームの青年は横になり、薔薇色の頬をつついた。 「すごく暖かいから、安心するんだよ」 俺もね と、心の中で付け加える。 おやすみのキスを額に落としてやる。 挨拶の返しは頬への柔らかい唇の感触。 余程疲れていたのだろう。彼女もすぐに小さな寝息を立て始めた。 ヒュームの青年は、月明かりの中で二人の寝顔をぼんやりとみつめる。 その内眠っていたらしい…が、小さな物音と人の声でふと目がさめてしまった。 ************************************************************************************ 「はぁっ…あ、ああ…いや、あ…」 女の喘ぎ声と明らかに性交している物音。 隣の部屋のようだが、何せ薄い板1枚。 いくらなんでもこんな所で、とため息をついて 青年は自分の淡白さに苦笑いをした。 相棒のエルヴァーンなら、思わず腕の中の娘に襲い掛かってしまうかもしれない。 そう思ってふと二人をみてみると、男の方は相変わらず熟睡している。 敵の気配には敏い男だから、この様子だと平和な朝を迎えられそうだ。 少女の方は… 「起きてたの?」 耳元で囁くと彼女はびくっと身じろぎをした。 自分を後ろから抱え込む気配が目を覚まさない事に、安堵のため息を漏らす。 「今、ちょっと、目がさめたの」 少し掠れた声。触れた頬が少し熱い。 「違うでしょ?今じゃないよね」 ほら、と青年は手を伸ばして娘の着衣の中に忍ばせた。 下着はしっとりとした温もりを持っている。 「やっ…ん…んむっ…」 「声だしちゃダメ、起きちゃうでしょ」 片方の手で口元を押え、下着の上からゆっくりと割れ目をなぞる。 何回もさすると、布地の上からでも指先が濡れてきた。 隣の嬌声はやむ気配が無い。 「あの声聞いて興奮しちゃったんだ。ふふ、すっごい気持ちよさそうだもんね」 「う…う…ッ」 「安心して、こいつのは内緒にしておいてあげるから」 こんなにしちゃってること、と秘部をつつく。 ああ、もう、こんなにしちゃって、と まるで小さな子供をあやすようにヒュームの青年は微笑んだ。 口をふさがれて涙目になる少女を愛おしそうに見つめて額に口付ける。 手を離すと、陸に上げられた魚のように口をパクパクさせているのが可愛いくて仕方が無い。 彼は空気を求めて、必死に喘ぐタルタルの口元にぐい、毛布を突っ込んだ。 「う…うぐッ…あむーっ」 「さあ、それを噛んでるんだよ。喘ぎ声もダメだからね」 開いたほうの手で胸元の突起をつまんでやる。 桜色の突起は指先で嬲っていると次第にコリコリとかたくなった。 ぎゅう、と力を入れると息を呑むのがわかる。 「痛い…?」 「んーーっ…んう…ッ」 「でも、それだけじゃないよね」 下着の中に差し入れた指が陰核を捏ねる。 ぷっくりと膨れたそこは十分に敏感になっているらしく、 円を書くようになぞるだけで少女はぶるぶると身体を震わせた。 「…うー…」 彼女を抱きこんでいた男がうめき声をあげたので、ふと手を止めた。 少女はといえば可哀想なくらい硬直して涙を流している。 エルヴァーンの青年が起きてしまうことを半ば期待して花核を押しつぶすと 極度の緊張と快感に耐えられなかったのかそのままぶるぶる痙攣して絶頂をむかえてしまった。 「−ん…」 …うーん、ここまで熟睡しちゃうとつまんないなー… 本当はここで起きてもらって 罪悪感と快感でもっとこのタルタルの少女を蹂躙したかったのに。 青年はすこしがっかりしたが、ぶたれた小動物のように小さく丸くなって震える姿は十分可愛いらしい。 背後の腕の拘束が緩んだ隙に彼女の身体をそっと奪い去る。 抱き込むと、やはりとても暖かくて微かに花の匂いがした。 妙齢の女性冒険者の間で、花の香料が流行しているらしいがそれだろうか 普段気づくか気づかないかわからないくらいのものが、 体温が上がった所為で少し強くなっている。 彼は幸せそうに微笑むとそっと部屋を後にした。 屋外には予想通りモンスターの気配一つ無い。 「やっぱりねー。あいつがあれだけ起きないのもしょうがないかぁ」 わざと男の話題を出して娘が身体を強張らせたのを満足げに見下ろし いつのまにか熱く滾っていた自分自身で彼女の中に押し入った。