冬の風物詩。 錬金術が発達し、さまざまな薬が開発された。 白魔道の研究者のたゆまぬ努力が、アンデッドより感染する難病を治すスペルを発見した。 それでも人間は風邪を克服できないでいる。 ***************************************** 暖炉で薪がぱちんと爆ぜた。湯を張った鍋がかけられているのは 部屋が乾燥しないようにという部屋の主の気遣いだ。 ベッドに出来上がった小山はそれにしてはあまりにも小さいが… 「けほ、けほん」  苦しそうな咳がモグハウスに響く。 シーツの山がもそもそと動いて、タルタルの小さな頭がぴょこんと覗いた。 キッチンから耳聡くその声を聞きつけたエルヴァーンの青年がすっとんでくる。 「おい…ひどくなってないか…あの医者やっぱ藪なのか?」 ほらこれ食え、と林檎を小さな口にあてがう。林檎は彼女にあわせて小さく切られ、 しかもうさぎちゃん。 何とも言い難い微妙な光景に、お見舞いにきたヒュームの青年が溜息をつく。 「…何だよ…」 「いや…うん。お前って ア ホ だなぁと思って。」 「俺のどこが!」 いやどこがって。 青年は思わず額を華奢な指先でおさえた。 先程、熱を出した彼女を名医と名高いモンブロー医師につれていった時。 簡単な問診の後 当然医師は聴診器を取り出し彼女の胸の音を聞こうとする。 「じゃあ、ちょっと上着を脱いでください。お連れの人は外にいてもらいますからね」 「貴様〜何する気だ〜〜〜!」 盾を振り上げるエルヴァーンの青年。 「貴様が何する気だ!!!」 ws/ラリアットを発動させ、ぽかんとする医師にぺこぺこと頭を下げ… 無駄にでかい相棒を引きずって… こっちがぶっ倒れそうだ、とヒュームの青年が眩暈を感じたのがつい先程の話。 「そこまでやらかした奴をアホといわずに何と言う!バカか?ボケか!?」 「ぐ…そこまで言うか…」 ぐるぐると唸るのは放置でベッドに歩み寄った。 汗をかいて少し湿った前髪をかきあげてやる。小さな額はまだ熱をもっている。 「薬、もうすぐ効いてくるからね」 「…うん…ごめんね、ありがとー…」 こんな時にまで気を使うのがいじらしい。 「…おまじない。早く治しな?」 額に、ちゅっと音を立てて口付ける。 だーーーとも ぐあーーと言えない叫び声を上げる相棒に一瞥をくれ、 胸元にどんとこぶしをぶつけた。 「こんくらいでガタガタ言うなよお前。余裕なさすぎ」 この余裕のない男一人にに病人の看病をまかせるのは不安だが、 どうしても抜けられない用事をいれてしまっている。 もうそろそろ出かけなければ… 後になって、何が不安だったのかはっきりわからなかった辺り 自分も少し余裕がなかったかも、と… ヒュームの青年は冷静に反省することになるのだが。 ***************************************** 「俺、そんなに余裕ない?」 聞いてしまう辺り余裕がない。 布団にぐるぐる巻きの娘は片手を伸ばして、青年の長い耳をひっぱった。 「いでで」 「余裕あるとは言えないけど…嫌じゃないよ。」 唇の端に、キスをする。 青年がさらに深く唇を重ねようとするが、嫌々と首を振ってしがみついた。 「…風邪、うつっちゃうから、だーめ」 言ったそばからけほけほと咳こむ。 ごめん、と後ろを向いて丸くなる背中を、大きな手がさすった。 「あ…ありがとっ…げほっ」 「しゃべるなよ…いいから…」 こちらを向かせると、咳き込んだのと熱で少女は涙目になってしまっていた。 その表情が子供みたいな顔のくせに妙に色っぽくて、つい…とは 後の青年の言い訳である。 彼女の涙を舌先で捕らえた後、再び口付ける、 だめだってば、と少女は抵抗したが、顎先を掴んだ手は許してくれなかった。 熱をもった口腔を存分に犯した青年が、低い声で耳打ちする。 「俺にうつしちゃえよ…早く治るかもよ?」 「ば…か…そんなの、迷信じゃない…ちょっと!!」 覆い被さってくる身体を娘は驚いて押しのけようとするが、 元々小さなタルタルにそんな力はなく…ましてや今は風邪で気力もなく。 「やめてよっ!怒るよっ!」 それでも口だけは達者な姿に青年の嗜虐心は更に刺激される。 「…怒れよ。できるもんならな」 寝間着を剥ぎ取り、背中を向けて逃げようとした少女の頭を押さえつける。 もう片方の手で秘部に押し入ると、先程の口付けの所為かぬるりとした愛液が指先に絡んだ。 「何、ぬれてるんじゃんお前」 「…!」 「なんやかんや言って感じちゃうんだよな…ほら、こことか好きだろ」 花芯が露にされ、男の指先がくねくねと刺激する。 愛液を優しくこすり付けたかと思うとぎゅうと掴まれ、少女は悲鳴を上げて蹲った。 「ひやぁ…っ」 悔しい気持ちで一杯なはずなのに下半身だけはじんじんと熱い。 蜜壷に長い指が侵入して膣壁をこする。 「うわ、すっげーびしゃびしゃ。小便漏らしてるみたいだな」 「…う…るさい…!離してっ!」 「…まだ、そんな口きけるのかよ」 指の代わりに、比べ物にならないくらい熱い滾りが挿入される。 膣内を掻き回され、少女はたまらず歓喜の声を上げてしまった。 「ひゃ…あ、あ、あ…っあっ…」 「すげー…熱いな…ここ、スキだろ?ほら」 ぐい、と深く腰を打ち付けられて男の先端が子宮口を叩く。 息ができないほどの快感と圧迫感に思わず咳き込んでしまい、 その度にぎゅうぎゅうと締め付けられ、青年は軽く眉根を寄せた。 「お前、締まり良すぎ…ちょっと力抜けよ、ほら」 前に回ってきた指が花芯を捏ねる。 過ぎた快感に少女が悲鳴を上げ、身をくねらせるのを許さず膣内を存分に犯す。 「や…だあっ…い…いっちゃうっ!いっちゃうよぉっ」 「はや過ぎだろ…まだ駄目、我慢しな」 そういわれて我慢できるわけもなく、ぶるぶると震えながら少女は絶頂を迎えてしまった。 弛緩しても膣内は十分に狭く、却って細かく襞が痙攣して絡み付く。 快感と発熱で蕩けそうになった体内を青年は欲望のままに貪った。 絶頂から開放されず、脳髄まで犯される感覚に少女は涙と涎でぐちゃぐちゃになってただ悲鳴をあげる。 「…くっ…中で、出すぞっ…」 背中を丸めてうめき、男は自分の欲望を開放した。 子宮口に押し付けられた先端から熱い物がどくどくと迸る。 引き抜くいて、小さな口元に男根をあてがった。 「ほら。綺麗にしろよ…」 「……はい…」 快感のあまりに呆然となり、彼女はすっかり従順になってしまっている。 小さな唇と舌で必死に奉仕し、くたりと男の腹にしがみつく。 「はい、良い子」 「ひゃう〜」 髪をなでてやる。 「…でも、まだ許さない」 「や…え、ええ〜〜っ!?」 何も怒られることはしていないし、許すのはどっちかっていうと私じゃないの!? 普段の勝気な彼女ならそういって反論できるはずなのだが。 「ゆ、許してぇ…」 四つん這いになって腰を高く上げ、懇願する。 思わず力が抜けてぺたんと座り込んでしまうと 軽く尻を叩かれて叱られる。 膣内には熱い滾りが脈打っていて、挿入されているだけでもイキそうになる。   プライドもなにも無くなってしまい、彼女は思わず自分から腰を振ってしまった。 ****************************************** 「…はい、林檎」 「う〜…」 食べるもんか、と思ったら 焼き林檎になっていた。 大好物なので思わず釣られてしまう。 「おいし?」 唸り声が返ってきた…が、フォークはしっかり持っている。 「でも、気持ち良かっただろ?」 「しらない〜〜っ」 「うわ、耳真っ赤。可愛い」 「うっさいうっさ〜〜〜い」 でも林檎の皿は離せない、タルタル娘であった。 風邪がうつったのは言うまでもない。 おしまい。 (ラブラブでもちょっと乱暴にしたくなるときはあるわけで…)