「・・・救出?」
「ああ、水蛇将ミリ・アリアポー殿の救出依頼だそうだ。」
アトルガン白門飲食店の片隅。
気持ちの良い日差しを浴びた広場に似合わない会話をミスラとスキンヘッドが交わす。
ミスラは短く綺麗な白髪と、静かで寂しげな瞳の美しい女性だ。
スキンヘッドの男は盗賊として、ミスラと長年のコンビを組んでいる。
見た目の組み合わせに似合わず、男がマネージャーでミスラが事に当たる役割だ。
今回の仕事はマムージャ軍の捕虜となった将軍の救出らしい。
「何か質問は?」
「あたいらに周ってくる仕事にしては随分大きいわね。」
スキンヘッドの男がコーヒーを一口含み溜息をついて答える。
「正直な所俺もよくわからん。
だが、依頼者が個人として依頼してきたんだ。
事がデカイだけに報酬は破格だぜ。」
「その依頼者っていうのは・・・」
「五蛇将の一人、土蛇将ザザーグ。ガルちゃんよぉ」
ミスラも溜息を吐いてチャイを口に含む。
「わけがわからん事だらけさ。
他言無用。一般市民はおろか他の五蛇将にすら厳禁だとよ。
内通者がいるかもしれんそうだ。
報酬もデカイがリスクもデカイ、逃げる準備はしとこうぜ。」
男が写真を一枚差し出す。
「これが救出のターゲットの子猫ちゃんだ。
気合入れていこうぜ、アイリ」
アイリと呼ばれたミスラがチャイを飲み干して答える。
「・・・ハゲは何もしないじゃない。」
「俺にはボーズって名前があるんだ!
ハゲっていうなハゲって!」
頭をタコのように赤くしてボーズと名乗る男が反論する。
「はいはい・・・(同じじゃない)」
ヤレヤレと言うジェスチャーをして、アイリは写真の人物を眺めた。
ここは・・・どこ・・・
一体ボクはどうして・・・
目の前が見えない。
布か革のような物で目隠しと猿轡をされているようだ。
肌に隙間風、僅かに差し込む日差しと、木の床や壁の感触が伝う。
激しい戦闘の中で、強靭な素材で作られた防具も既にボロボロになってしまっていた。
そうか、ボクはマムージャに捕らえられて・・・
くそ・・・あの傭兵共さえ居なければ・・・
強烈な破壊音と共に皇都アルザビの門が破られる。
攻め入るはマムージャ軍、迎え撃つは傭兵と五蛇将。
誰の目にも楽勝と思われた戦いであった。
ドンッ!
「あ・・・ッ!」
軽快に戦場を飛び回っていたミリの背中に、いきり立った傭兵軍が激突した。
「く・・・っ!こら!ボクの邪魔をするな!」
体勢を立て直したミリが激突した男に怒鳴りつける。
「ああん?蛇将だかなんだか知らねぇがあっち行ってろ。」
そう言ってガラの悪い傭兵はミリを突き飛ばした。
ドサッ!
「痛・・・!」
盛大に倒れたミリの両脇の地面にマムージャの槍が突き刺さる。
「!」
ガツッ!
「・・・が・・・」
マムージャの強烈な拳が頬に直撃し、目の前が暗くなっていった・・・
薄れ行く意識の中で、マムージャ達が一斉にミリに襲いかかった。
痛・・・
体を動かそうとしたが、体中の彼方此方から激痛が走る。
殴られた頬もまだ痛む。
意識が飛んだ後も暴行を受けていたようだ。
突き飛ばした傭兵への怒りに体が震える。
アイツ・・・帰ったら絶対に処刑してやる・・・
『帰ったら』という言葉にハッとする。
まさか・・・ボク壷人にされちゃうのかな・・・
そんな!嫌だ!
言いようの無い恐怖が込み上げ、ミリの唇を紫に染めた。
ガタッ!キー・・・
古びた扉が開く音と同時にピタリピタリという特殊な足音が近づいてくる。
ビクッと体が強張る。
マムージャ・・・
足音が目前で止まる。
冷汗が頬を伝わり落ちる。
「我ら、お前、人質。
我らのもの、皇都、お前、帰す。
皇都、返事こない。
我ら、お前、見せしめ。
お前、覚悟。」
い、嫌だ・・・壷人なんて嫌だ・・・!
ガクガクと体が震える。
見せしめ・・・覚悟・・・
マムージャの断片的な言葉が思考を埋め尽くす。
「いぎっ!」
突然前髪を掴まれ、強引に立たされる。
散々に暴行を加えられた体の彼方此方から激痛が走り、声が漏れる。
お構いなしにマムージャはミリの前髪を掴み、外へ連れ出した。
ズシャッ!
「むぐぅ!」
勢いよく放り投げられ、ミリはうつ伏せに広場の中央へ倒れた。
川のせせらぎや鳥の声、焚き火のパチパチという音が耳に届く。
マムージャの手によって目隠しと猿轡が外された。
「う・・・」
突然視界に差し込んだ光に思わず目を閉じる。
ゆっくりと瞼を開ける。
目に入ったのは何十体ものマムージャと深い緑に覆われた景色だった。
「い、嫌だ・・・誰か助けて!ボクは壷人になんてなりたくない!」
心で叫んでいたものが言葉となって辺りに木霊する。
ガッ!
「あ!・・・けほっけほっ!」
マムージャの一体が泣き叫ぶミリの背中を思い切り蹴り飛ばす。
咳き込むミリの背後に別のマムージャが近づく。
「お前、此れ、不要」
ビリビリッ!
ミリのボロボロになった防具が無理矢理引き裂かれる。
「嫌!何するんだ変態!エッチ!スケベ!」
泣き叫びながらボロボロの防具を両手で必死に押さえる。
抵抗するミリにさらに数体のマムージャが近づく。
ビリッ!ビリビリッ!バリッ!
激しい衣服を裂く音とミリの叫び声だけが辺りに響く。
「クスン・・・クスン・・・」
全裸に剥かれたミリは、地面に横たわり胸と股間を手で隠しながらしゃくりあげていた。防具の素材を調べ終えたマムージャ達が再びミリに近づいてくる。
「ボ、ボクに何するんだ!壷人にされたって全然怖くないからねっ!」
近づいてくるマムージャに強がりを吐きつける。
気にもせずマムージャは急に自らの腰巻を解いた。
「!」
ヒョロリと長くぶら下るマムージャの性器が露になる。
「ひぃ!嫌だ!」
意図を察したミリの脳裏にある傭兵の記憶がフラッシュバックする。
逃げ出そうとするが体に力が入らず、虚しく這い回る格好となっていた。
「お前、見せしめ」
抵抗虚しく尻尾を掴まれ、吊り上げられてしまった。
余りに弱々しい蹴りは非力さを物語っていた。
マムージャの細長い舌がミリのアナルを舐めあげる。
「ひぃ・・・ふぁ・・・やめろぉ・・・」
舌がアナルに滑り込む。
「は・・・あぁっ!やめ・・・」
蛇が入り込んできたような気持ち悪さと、言いようの無い刺激に次第に蹴る足が動きを止めていった。
「あ・・・ぅ・・・・ひぁ・・・」
アナルを責められて既に20分以上が経過していた。
ミリの頬は高潮し、尻が時折大きくビクリと波打った。
尻尾を掴んでいた手が離れ、ミリは地面にうつ伏せに落下して荒い息を吐いた。
潤んだミリの瞳に近寄ってくるマムージャの姿が揺れている。
マムージャの一体が強引にミリを仰向けにする。
本能的に胸を隠していた手が掴み上げられ、寄せていた膝が割り開かれる。
控えめな胸にプクリと可愛らしい乳首が勃っている。
恥丘にはまだ生えきれない陰毛が薄い茂みを作っていた。
「きゃ!やめ・・・んぐぅ・・・ん・・・」
ガッチリと大の字に固定されたミリの裸体に、数体のマムージャが一斉に舌を這わせ始めた。
叫び声は上げようとしたミリの口はマムージャの大きい口で完全に塞がれてしまった。
口の中を、控えめな胸を、脇の下や手足の指までマムージャの細長い舌が占領する。
「んぅ・・・ふぉ!?」
恥丘を舌が這う。
爪先でミリの花弁を割り開き、ザラザラとしたマムージャの舌が内部を嘗め回し始める。
マムージャの舌から逃れようと抵抗するが、腰を僅かに揺らす事しか出来ない。
そのミリの動きに興奮したのかマムージャ達の動きが激化した。
「が・・・ぅあ”・・・い”」
秘所以外を嘗め回していたマムージャ達がミリの体中に噛み付き始めた。
ミリの体の彼方此方にマムージャの歯型が残っていく。
「い”ぃっ!」
マムージャが勃った乳首を強く噛み、引き千切る様に捻り上げる。
ミリは乳首が千切れるような激痛に仰け反って悶絶した。
「い”・・・あ”ぁぁぁぁぁぁああああ」
口中を嘗め回していたマムージャが舌に噛み付き、無理矢理引っ張る。
ミリが涙をポロポロと流しながら目を見開いて悲鳴を発する。
カリッ
「!がっ・・・・あ・・・・はぁ・・・!」
秘所のマムージャが剥きだしたク○トリスに噛み付いた。
チョロ・・・シャァァァァ・・・
強烈過ぎる刺激に耐え切れず、ミリは小水を噴出してしまった。
噴出した小水がマムージャの顔に直撃し、マムージャは呻いて2・3歩後退りした。
「あ・・・あぁ・・・」
羞恥にミリの体が赤く火照り震える。
何でボクがこんな恥を晒さないといけないんだ・・・
羞恥と悔しさでミリの目から再び涙が零れる。
シュルッ
ミリの自由を奪ったまま、周囲のマムージャ達が自らの腰巻を解く。
先ほどと同じヒョロリと長い性器がミリの視界に飛び込んだ。
「嫌ぁ!やめ・・・あぐぅ・・・!」
既に強がる事も出来ないミリの口にマムージャの長い性器が押し込まれる。
「あぐ・・・ふぐぅ・・・ぐぼっ・・・」
長すぎるマムージャの性器はミリの口に半分しか入っていなかった。
しかし確実に口の中のモノは堅さを帯び、次第に喉の奥に入り込む程までに勃起してきている。
他のマムージャ達もミリの体中に性器を擦り付けている。
ミリの手に握らせる者、脇・膝裏に挟む者、乳首に擦り付ける者、そして花弁に擦り付ける者。
ミリの姿は完全にマムージャ達の姿に埋まってしまっていた。
「グゥゥ・・・!」
口を犯していたマムージャがくぐもった鳴き声と共に、ミリの顔に下半身を密着させて痙攣する。
「ぐば・・・ぐぼぉ・・・!?げほっが・・・かはっ・・・」
ミリの口の端から緑掛かった精液が溢れ出す。
他のマムージャ達もくぐもった鳴き声を上げて、ミリの体中に緑掛かった精液を放射した。
ミリの口からズルリと長い性器が抜かれる。
「げへっ・・・げぼっ・・・おぇ・・・」
ミリが胃からマムージャの精液を吐く。
二体のマムージャが精液塗れで咽るミリの両脇を担ぎ、無理やり膝立ちにする。
性器を完全に勃起させたマムージャが地に横たわり、ミリの体はその上に運ばれた。
クチ・・・
マムージャの性器がミリの性器に触れる。
下になったマムージャがミリの腰を掴み、引きおろし始める。
ズブ・・・グリ・・・
意識が朦朧としているミリの体がビクンと跳ねる。
マムージャのモノが半分程埋まった所でミリの膣は埋まってしまった。
「うぁ・・・か・・・はっ・・・」
下腹部を圧迫する感覚にミリが呻く。
グリ・・・
「うぁ!いぎ・・・!」
限界まで進入した性器を、さらにミリの奥深くへ突き入れようと腰を掴む手に力が入れられる。
苦しさと痛みで暴れるミリを、両脇を支えるマムージャが押さえつける。
ググ・・・ゴリッ・・・メリメリ・・・
「ぎ・・・あ”・・・」
マムージャの性器がミリの子宮に進入し、さらに突き上げる。
内臓を突き破られたような痛みに、ミリが目を見開いて涎を垂らす。
ミリの腰はマムージャの腰に完全に密着し、下腹部にはポコリと異物の姿が浮き彫りになっていた。
新たにミリの背後にマムージャが近づく。
ミリの下半身に浮き彫りになったマムージャのモノをしごく様に、ミリの下半身を摩る。メリ・・・グブ・・・
「い”!い”がぁあああああああ!」
背後のマムージャが勢い良くアナルに進入し突き上げた。
肛門が裂けた様な激痛が電撃となってミリの背筋を走る。
ガクガクと激しく痙攣をしたミリは完全に白眼を剥いて気を失っている。
ユサ・・・ユサ・・・
死んでしまったように力の抜けたミリの体を、前後からマムージャが突き上げる。
ミリは時々短い悲鳴を上げながら、マムージャに合わせてユラユラと上下に揺れた。
次第にマムージャ達の動きが早くなり、遂にはバツンバツンと下半身が激突する音を周囲に響かせ始めた。
「がっ!あっ!い”っ!あっ!あ”っ!はっ!ぐぼっ!おぇっ!」
小刻みな悲鳴を上げるミリの口からは、時折注ぎ込まれた精液が逆流して零れ落ちていた。
「グルゥゥゥゥゥ!」
「ぎ・・・・ぁ・・・が・・・・」
二体のマムージャが同時にミリに下半身を深々と打ちつけ、痙攣する。
ミリの体がマムージャの手によって引き上げられると、前後の穴からは緑掛かった精液とミリの血が織り交ざった体液がボタボタと流れ出た。
ガクガクと痙攣を続けるミリの体の前後に、別のマムージャ達が並ぶ。
ミリの体が再びマムージャの肉杭に向かって降ろされた。
ブピッ・・・ピュッ・・・
数十体のマムージャの精液を注がれたミリの下腹部は膨れ上がり、開ききったアナルと秘所からは大きい痙攣に合わせて緑掛かった白い噴水を噴出していた。
投げ捨てられていたミリの両手を縄で縛り上げ、マムージャ達がミリの体を吊り上げる。「我ら、仲間、殺された。
お前ら、仲間、殺した。
我ら、痛み。
お前、知れ。」
バチッ!
「いぎぁ!」
吊るし上げたミリをマムージャが革の鞭で打ちつける。
バチッ!ビシッ!パチンッ!
「がっ!・・・あぎっ!・・・い”!」
鞭の動きに合わせてミリの体が踊る。
股間からはマムージャの精液が撒き散らされた。
ピシッ!!
「あ”ぁ!・・・・・っ!」
鞭が勢い良く秘所を縦に打つ。
ビクンビクンと大きい痙攣をしてミリの体がグッタリと力を失った。
「お前、死ぬ。
我ら、飾る。
皇都、門、飾られる。
お前、飾られる。」
ミリの下に槍の柄が突き立てられた。
マムージャ達がゆっくりとミリの体を降ろしていく。
クチッ・・・
柄の先端がミリの花弁に入り込む。
槍の柄を精液が伝う。
さらにミリの体が降ろされる。
ズブッ・・・グチ・・・グリッ
槍の柄がミリの子宮口を突く。
「あ”・・・い”・・・」
グボッ!グリッ・・・
「う”あ”ぁぁぁぁぁ!」
柄が子宮に進入し、内臓を突き上げる。
ミリの下腹に槍の柄の形が現れた。
マムージャがさらに縄を掴む手を緩める。
ミリの子宮を突き破ろうと柄がさらに深く突く。
当のミリは泡を吹いて既に気を失ってしまっていた。
ドガーン!
派手な爆発音にマムージャ達が硬直する。
「大変。
皇都軍、攻撃!
我ら、攻撃!」
一体のマムージャが一方を指差し危機を知らせる。
ミリを繋いだ縄を木に括り付け、マムージャ達は急襲された場所へ向かっていった。
「・・・ふぅ」
連絡をしたマムージャの姿がみるみる変化していく。
「頭悪いわね・・・」
呆れた顔でアイリは呟いた。
「・・・・・う」
心地よい光・・・ケアル・・・?
「気がついたわね。」
アイリがミリの顔を見つめて安堵する。
周囲を見渡すと、どうやらワジャーム森林の片隅のようだ。
「お前は・・・?」
目の前の見知らぬミスラに問う。
「アイリ。盗賊だけど今回は傭兵よ。
傷は手当てしておいたわ。
でもしっかり医者に診てもらった方がいいわね。」
よく診ればまだミリは全裸のままであった。
ミリはよろめきながら立ち上がった。
「ふ、ふん・・・
なにさ、丁度ボク独りで逃げ出そうとしてたんだからね!
傭兵の力なんて借りなくたって・・・」
ヤレヤレというジェスチャーでアイリが溜息を吐く。
「おい、さっさと帰らねーと追手がくるぞぉ・・・
・・・あ”」
岩陰からボーズが現れる。
「キャッ!」
顔を真っ赤にして、胸を手で隠して座り込むミリ。
ボーズはボーズで岩陰にさっさと隠れた。
「・・・見た?」
ミリが岩陰のスキンヘッドの男に問いかける。
「何も・・・」
「見たんだよね・・・?」
疑いの眼差しを岩の向こうの男に向ける。
「・・・ちこっとだけ見た。」
「変態!」
涙目になってミリが怒鳴る。
「・・・ヘンターイ」
便乗してアイリがボーズを指差して笑う。
「・・・寒・・・」
上着をミリに貸したボーズは、夕焼けの森林を寒さに震えながら歩いていた。
アイリはボーズの上着を羽織ったミリを背負い、辺りを警戒しながらボーズに続いていた。
「裏口から入ってよね!」
ミリが何度目かの念を押す。
「はいはい、こっちもそうしないと後々面倒なのさ。」
ボーズが肩を竦めて何度目かの同じ返答をする。
「傭兵の助けなんていらなかったんだからねッ!」
「はいはい・・・君は立派に脱出出来てたよ・・・」
これもまた何度目かのやり取りであった。
「・・・ボクの裸見たなんて、言わないでよねッ!」
「・・・」
ミリとボーズの頬が赤くなる。
「な、なんとか言えよ!変態!」
「ヘンターイ♪」
そんな調子で3人の影は夕焼けの森林から消えていった。
ボーーーーーッ!
マウラ行きの船が大きな汽笛を上げる。
ミリは港で大きく手を振って命の恩人である傭兵を見送った。
その顔は以前よりも少しだけ柔らかであった・・・
「で、船出前に水蛇将様と何を話してたんだ?」
コーヒーを飲みながらボーズがアイリに聞く。
チャイを一口含み、アイリはミリの過去の話を思い浮かべた。
ミリには子ミスラの時から大好きな男がいた。
その男は冒険者あがりの傭兵であった。
ミリをとても可愛がってくれて、時々他の地での冒険談を話してくれた。
ある日、ミリはやっと種族衣装を着れる年になった。
白い薄手の衣だが、一人前のミスラとして認められた証でもあった。
ミリは真っ先に男の所へ一人前の衣装を見せに行った。
もう一人前なんだと、男の前で必死に背伸びしてはしゃいだ。
しかし、男はミリが一人前になるには足りない物があると言った。
ミリは男に一人前と認めてもらいたい一心で、彼に何が足りないのかを聞いた。
そして、翌日男はそれを教えてくれると約束したのだった。
翌日、ミリは思い切りおめかしして約束の場所へ出かけた。
初めての紅を付け、種族衣装を身にまとい、家を飛び出した。
今日こそは一人前になるという思いが、ミリを小走りにした。
約束の場所はヒッソリとした場所にある一軒家であった。
ミリが着くと、男は既に待っていて家の中へ案内してくれた。
家の中は酷い異臭を放っていた。
酒の匂い、煙草の匂い、それに得たいの知れない匂いが混ざり、ミリの鼻を突いた。
その瞬間だった。
勢いよく扉が閉まり、鍵が掛かった。
驚くミリの口を何者かが塞ぎ、床に羽交い絞めにされて倒された。
憧れていた男が荒い鼻息を吐きながら、乱暴に種族衣装を剥ぎ取り投げ捨てた。
一瞬にして全裸にされてしまったミリの周りを、隅に隠れていたのか数人の男が取り囲む。
乱暴なキスをされ、発達途中で触っただけで激痛を感じるを乳を乱暴に揉まれ、誰にも見せた事の無い秘所を隅々まで視姦された。
抵抗したが男達の力の前には全くの無力だった。
男の一人が信じられない程太い肉棒をミリのアナルへ密着させる。
恐怖でミリは泣き叫び暴れた。
憧れていた男はそんなミリを『一人前になるため』という理由で執拗に引っ叩いた。
ミリのアナルに肉棒が埋まっていく。
激痛を訴えるミリを気にもせず、男は欲望のままに肉棒を一気にアナルへ突き入れた。
太ももを伝って血が床へ滴り落ちる。
愛撫も遠慮も無いアナルファックでミリのアナルは若干裂けてしまった。
口には別の男が肉棒を突き入れ、噛んだら切る等と言って刃物をちらつかせてミリを脅した。
恐怖と激痛の中、アナルと上の口を激しく突かれているミリの前に憧れの男が立つ。
男達の中でも特別巨大なソレを、ミリの秘所に近づける。
嫌々をするミリの頬を平手打ちし、憧れの男はミリの処女を強引に奪った。
無理矢理の挿入は必要以上の出血を促し、男のモノはミリの破瓜の血で染まった。
全ての穴を無理矢理犯され、目も虚ろになっているミリの耳に男の愚痴が届く。
充分に成熟していないミリの膣では、男のモノの半分も受け入れられていなかった。
男の口の端が吊りあがる。
子宮を突き上げていた男のモノが子宮への侵入を始める。
ミリは目を見開き、お構いなしに挿出される肉棒にただ体を突き動かされていた。
ゴリッという音がして男のモノが完全にミリの体に埋まる。
男のモノの半分はミリの子宮に進入し、子宮内部を突き上げ始めた。
男達が呻く。
口の奥にドロリとした塩っぽい粘液が噴射され、下腹部と腸に焼けるような熱い感触が走る。
咳き込みすすり泣くミリを気にも留めず、男達は場所を入れ替わり、数日間に渡ってミリを犯し続けた。
どれ程の時が経ったのだろう。
男達は船で東の国へ旅という逃亡をした。
ミリは男達が去った後も、一日中精液だらけの種族衣装を抱えて泣いていた。
それからミリは傭兵も男も嫌いになった。
傭兵や男を見る度にあの地獄のような出来事を思い出し、突き放した。
「今でも駄目なんだ。傭兵も男も・・・」
再び水蛇将としての防具を身につけたミリが俯いて言う。
「あなたを傷つけたのは傭兵の男・・・
でもあなたを助けたのも傭兵の男よ。」
「・・・変態の事?」
ミリが頬を赤くしてアイリに振り向く。
「ハゲの事」
クスッとミリが噴出す。
「ねね、アイリはさ・・・」
「何話してたんだよ?」
ボーズの頭が太陽光を反射して光る。
「アタイがアンタの事好きなのかって聞いてきただけよ。」
ボーズが盛大にコーヒーを噴出す。
「・・・なんて答えたんだ?」
興味津々と言った感じでボーズがアイリに集中する。
「ハゲは嫌」
キッパリと言い放ったアイリの台詞にボーズがガックリと肩を落とす。
「ハゲっていうなハゲって!」
「じゃあツルッパゲ」
「もっと酷いじゃねーか!」
「じゃデコッパチ」
「デコッパチ・・・いや、良く無いだろ!!」
「・・・悩んだのね・・・」
「うるさい ボクは冗談が嫌いなんだ!」
「・・・アンタ何気にあの子気に入ってたんじゃないの?」
ミリが見つめる海の先で、賑やかな二人組みはマウラへと旅立っていった。