sleep












「恋次おっかしー!」
ぎゃはは、ってわらったらあんたのほうがおかしいだろ!て声。
「いや、ボクおかしくないし!」
そやって表で言いながら、内面では 確かにボクはおかしいよなぁって。自分でも確かに感じるときがたくさんある(つかしょっちゅうだ) 男と寝て気持ちいいなんて思わないけど男といっしょに触れ合っているのは気持ちいいと思うのだ。愛なんてみじんにも感じられないセックスよりも優しさとぬくもりがわかるようなじゃれあいが好きだ。
「市丸さん、」
「なにー?」
ちょっとまだ笑いを残した僕を残して恋次はためいきをついた。そしてそのまんま椅子に座っている僕と同じ高さになるためにしゃがんでもう一度ため息をつく。そしてそのまま右手は死覇装へ。スルスルと右手は中へと入っていく。それを見ながらまた笑ったら恋次は苦笑した。
「なに笑ってんスか」
恋次の右手をおさえて額のタオルをひらりととったら昨日ボクがつけた傷跡が見えた。血はまだジンワリと出ている。
「恋次、この傷いたい?」
「べつに。なに申し訳なさそうにしてんすか、市丸さんらしくない」
声を殺しながらクッと笑う。苦笑にちかい笑い。
右手をもとに戻して両手でボクの頬を触る。そして一度額にキスを落としてボクの首に抱きつく。その動作がどうにもボクは好きで、恋次がスゴく好きだと感じて抱き返す。普段はこのままセックスにつながるのだけれど、恋次はやる気じゃないのか、そのままうなだれている。
恋次の背中から心音が聞こえる。鼓動はどんどんと落ち着き吐息は寝息へと変わっていった。
「恋次、重いねんけど」
ポソって小さくつぶやいたらピクと恋次がはねる。
あぁすんません、市丸さんあったかいから眠くなりました。少し寝ぼけ声。なんやかわいいなぁて思ったらボクの腕の中から逃れ布団のほうへとフラフラ歩いてく。もう終わりか・・・思った瞬間に恋次がそうだ、とつぶやいた。
「一緒に寝ますか?」
「いやん、恋次のエッチ☆」
「違いますから」
一瞬まじめに否定してすぐに笑う。もう眠いだろ、あんたも。そうやって言いながら近づいてきてボクの右手を取った。手は軽くつながれて自然と椅子から立ち上がり恋次の背中に倒れこむ。
「おわ!」
恋次は小さく叫んでため息をつきながら自分の背中にあるボクの頭を触る。髪の毛を少しいじったあとそのまま静止した。恋次の背中から心音が聞こえて安心して顔をあげる。
「ふとんまで つれてって!」
恋次の背中に飛びつく。そしたら少しよろめいてボクをおんぶした。しゃーないなーって言いながら恋次の首に回したボクの腕をつかんで布団に向かう ふすまをあけて一枚だけ敷かれている布団を見て苦笑した(さっきボクは二枚敷かれている布団を片方かたづけた。) 添い寝してー ちょっと甘ったれた声で言ったら 「キ モ !」と言われて布団の上に落とされた。そのまま横になったら余ったスペースに恋次も横になってボクの頭の下から枕を奪う。ぎゃーパクんなー!と叫んだら腕で我慢してください そうやって言ってボクの頭を自分の胸に寄せた。
恋次の吐息が寝息に変わったころ、東の空からは太陽が昇っていた





(おわり)




つまんねー!
07.16 しま

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