leisure

 

 

 

 

「いつまでそこにいるんだよ・・・」

「うっさいわ。」

 

 

 

 

 

 

市丸さんはご機嫌ななめ。朝からずっと。
ずっと俺の部屋のベランダから外を眺めている。

「市丸さん、お昼ここおいときますから」

返事もしない。

「ちょっと仕事いってくるんで。市丸さんも出かけるときはかぎかけてってくださいね。」

やっぱり返事もしない。

それでも帰ってきたらお昼の炒飯の皿が空になって台所においてあった。

「(食ったんだ・・・てことはベランダから中に一回入ってきたっつーことだよな)」

「(つかなんで機嫌悪いんだよ。俺何かしたかなー・・・)」

ぐだぐだ考えて、やっぱり結論は市丸さんが一人で勝手に怒ってるっつーことに。

 

 

 

ヒや、

 

 

そんな感覚をあごの下でとらえる。
緊張しながら左側、つまりはベランダの方向をゆっくりと向いた。

 

そこには神鎗を俺に突きつけた市丸さん。

 

 

「なんすか、」
「・・・」
「自分でやったんだから、なんで神鎗突きつけてんのかいえるだろ」
「べつに、」

 

 

「ただひまやから。」

 

 

答えはやっぱり、とおもう答えだった。

 

 

それから市丸さんはヨタヨタとベランダへ戻っていく。
そしてまたベランダの柵にひじをついて外を眺めてため息ひとつ。

 

 

 

もう夜で、しかも今夜は曇りで、
なのに市丸さんはまだベランダにいる。

「いつまでそこにいるんだよ・・・」
「うっさいわ。」
「うっさいってあんたな、」
「恋次が、」
「(俺?)」
「相手してくれひんからやん。」
「は?」
「きのうも、一昨日も、その前だって、」
「(市丸さんはいっつも俺にぎゃーぎゃー言ってたはずだろ・・・)」
「ちゅーもしてくれひんし、」
「(そっちか・・・)」
「別にエッチしたいわけやないんやで。」
「・・・めずらしい」
「うっさいわ。いいから人の話し聞けや」
そんなことはたぶん市丸さんにいちばん言えることだと思う。
「ちゅーやなくてぎゅって抱きしめてくれるだけでもええのにさー、」

 

 

 

「恋次さいきんボクに冷たい。」

 

 

頬をぷくって膨らまして自分の足元を見つめた。

 

 

市丸さんが機嫌悪かった理由。

 

 

 

「(あぁ、そういうことか・・・)」
「なに笑ってんねんあほれんじ!」

 

「いや、」

 

 

 

 

「いじける市丸さんもかわいいな、て思って」

 

 

 

 

言ったら市丸さんは普段からは考えられないくらいに照れた。

 

 

 

(おわっとく)

ごめん、あほでごめんなさい。
いじける市丸さんっていいよね。(え、わたしだけ?)

06.12 しま

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